2017年 マイベスト映画(洋画)

1

JUGEMテーマ:洋画

 

いつもなら年末にマイベスト映画をまとめるの

ですが、思わぬアクシデントもあり、今頃ようやく

書いてみました。考えてみると2017年は良作が

多く、劇場スルーとなった映画にも素晴らしい作品が

あったりして、とても恵まれた1年だったと思って

います。


ラ・ラ・ランド

 

1
 

もうこれしかないですよね。映像も歌もストーリー

も全部気に入っています。IMAXで観ることの

素晴らしさを体感しました。


チリの闘い

 

2
 

3部作を一挙に観ました。263分に重みを感じ、

チリという国について深く知るとともに、この映画を

世に出すためにどれほどの苦難の道を経たか

パンフレットで読むと、一生のうちでこんな映画に

出会うことはそれほどないだろうと実感します。


ベイビー・ドライバー

 

3
 

とにかく音楽がかっこいい。そしてベイビーの

ドライブテクニックを十分堪能できます。

リリー・ジェームズのウェイトレス姿が可愛い

かったですね〜。


スウィート17モンスター

 

4
 

こじらせ屋の少女の揺れ動く心が若者視点で

描かれていて、

「お前がつまらないのは、お前のせいだ」なるほど、

と納得。


マンチェスター・バイ・ザ・シー

 

5
 

主人公の深い心の傷が何なのか。時折爆発する

怒りの理由は。ケイシー・アフレックが大きく

表情を変えることなく感情を表す素晴らしい演技を

見せてくれました。


ぼくとアールと彼女のさよなら

 

6
 

苦手な難病物なのに、作り方によってこうも

楽しくできるのかと思ってしまう。劇場公開

スルーが残念です。


シング・ストリート 未来へのうた

 

7
 

最初から最後まで音楽に乗って高校生たちの

日常生活が描かれていきます。未来への希望を

感じます。


僕のワンダフルライフ

 

8
 

犬好きでなくても犬が大好きになる内容で、

涙が出そうになると、パッとシーンが変わる

のも好印象。


Fly Me To Minami 恋するミナミ

 

9
 

1つの恋が終わり1つの恋が始まるのを、ミナミの

街を舞台に様々な国の人々の交流を交えて描いて

います。エンドロールに流れる歌も耳障りがいいです。


ヒトラーの忘れもの

 

10
 

ナチスドイツを描いた作品はたくさんありますが、

ドイツ敗戦後のドイツ少年兵の姿を見たのは初めてで、

人間がいつでも加害者に変われる恐ろしさを改めて

知りました。

 

【そして個人的な好みでのホラー映画のお勧め作品】


ライト/オフ

 

11


怖い、怖いってば。ダメ電気を消しちゃだめよ!

アレが近づいてきちゃう。てな感じでこれを見ると

夜トイレに行くのが怖くなる映画です。

 

ゲット・アウト

 

12
 

始まりから漂う不穏な雰囲気が終盤にあのような

展開につながるとは絶対に想像できません。

 

という具合に、かなり偏りのあるマイベストですが、

他にも

「太陽のめざめ」

「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」

「SING/シング」

「ミーン・ドリームズ」

「ある戦争」

「アスファルト」

「ミモザの島に消えた母」

「セトウツミ」なども大好きな映画です。

今年もたくさん映画を見ようと思っています。

 

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ゴースト・イン・ザ・シェル

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JUGEMテーマ:SF映画 一般

 

ゴースト・イン・シェル

 

「ゴースト・イン・ザ・シェル」

原題:Ghost in the Shell

監督:ルパート・サンダース

2017年 アメリカ映画 107分

キャスト:スカーレット・ヨハンソン

     ビルウ・アスベック

     ビートたけし

     ジュリエット・ビノシュ

     マイケル・カルメン・ピット

 

かつてテロで脳以外を失い、全身が義体の

キリアン少佐は、公安9課とサイバーテロリスト

を追っている。しかし時折入り込む記憶の断片と

テロリストの残した言葉から自分自身が別の記憶

を植え付けられたのではないかと疑い始め...。


<お勧め星>☆☆☆☆ あら、面白いじゃないですか。


自分は何者で何をすべきか


コミックは一切読まないし、押井守監督のSFアニメ

「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」も未見どころか

その存在すらも知らなかったので、このハリウッド

実写映画版は、SF映画単品として鑑賞できました。

見終わってレビューを読むと、やはり原作コミックの

ファンの方々の不評を買っています。その点前知識が

ないのでストレスフリーで目に入るものだけを楽しむ

ことができました。

 

ゴースト・イン・シェル
 

近未来の日本だか香港だかどこの国かわからない世界観は

「ブレードランナー」(1982)のそれを基調としている

のが丸わかりです。やはりあの映画はすごいんだよね。

ただ乗り物、つまり車やバイク、また銃などにそれほど

アイデアをかけていないのか、ややショボい。終盤に

登場する多脚戦車も出し惜しんでようやく出てきたと

思ったら大して活躍しません。斬新な姿でもなかったな。

 

ゴースト・イン・シェル
 

それでもスカーレット・ヨハンソン演じるキリアン少佐の

ムチムチのボディがなんとも魅力的。まるで何も着ていない

かのように見えるボディスーツは体型がはっきりわかり、

変なかつら(日本人を意識したのか黒髪のもの)をやめて

思い切ってスキンヘッドにすればいいのにと思ってしまう。

予備知識がないので、序盤の展開が少しわかりづらかった

ですが、総理(一切登場せず)、公安9課、

ハンカ・ロボティクス社の関係が分かってくると極めて単純な

構図が出来上がります。そうか冒頭のあの芸者ロボットは

そういう目的に使われていたのね、なんて後付けでわかる

からちょっと残念でした。面白い顔のロボットでしたねえ。

 

ゴースト・イン・シェル
 

9課の課長荒巻役はビートたけしで、セリフが棒読みなのが

気になっていたら、それは終盤の、襲撃への抵抗シーンで

解消です。そうよ、やはりたけしさんは「アウトレイジ」の

世界なのよ。
ハリウッドから見た日本(だと思う)のイメージは、こんな

ものだろうし特に気にしません。日本人がちゃんと日本語を

話していただけで十分です。そういえば空がいつも曇って

いるか晩なのは何か気候変動を描いていたのかしらん。
一番好きなシーンは、キリアンが他のロボットの脳にダイブ

する光景で、あれは3Dで見たら美しかったし、そしてスリルが

あっただろうなあと思います。スカーレット・ヨハンソンの

アクションもしっかり見られたし、思わぬところで桃井かおり

さん登場。近未来も「笛吹ケトル」健在なのね。よかった、

家にもあるから取っておこうっと。
単純な終わり方なので気楽に見られる映画です。

 

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君の膵臓をたべたい

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JUGEMテーマ:邦画

 

君の膵臓を食べたい

 

「君の膵臓をたべたい」

監督:月川 翔

原作:住野よる

2017年 日本映画 115分

キャスト:浜辺美波

     北村匠海

     大友花恋

     矢本悠馬

     北川景子

     小栗 旬

 

同級生、桜良が膵臓の病に侵されているという

秘密を知った「僕」は、彼女に急接近される。

「僕」はそんな彼女の願いを一つずつ叶えて行くが...。


<お勧め星>☆☆☆ この手の話は好みではないけれど、

やはりそれを実感しました。


誰かとつながること


原作は未読なので、題名の意味は全く分からず、とは

いえそのままの意味ではないと感じながら鑑賞。映画は、

現在高校教師をしている「僕」が、かつて図書委員だった

ことから、老朽化した図書館の建て替えのため、在書整理

の担当になるところから始まります。現在の「僕」役は

小栗旬。かなりくたびれた感じで最初誰だかわからなかった

です。

 

君の膵臓を食べたい

 

この12年後の姿は原作には登場しないらしく、映画では

高校時代の「僕」とヒロイン桜良との姿を、現在の「僕」が

図書整理をしながら回想していくという展開になっています。

しかしながら高校時代の「僕」役が北村匠海でめっちゃ

イケメン。小栗旬もイケメンだけれど、あの濃い顔が成長

するとこんなシュッとした感じになるとは到底思えません。

一方桜良の親友恭子の12年後が北村景子が演じていますが、

こちらはもう綺麗になりすぎている。

 

君の膵臓を食べたい

 

君の膵臓を食べたい

 

このままだと「お鼻整形した?」とまず聞きたくなる。この

辺りは見た目なので話とはあまり関係ありません。
高校時代の「僕」は誰とも関りを持たず、「ネクラ」なわけで、

たまたまクラスの人気者桜良の秘密を知り、それ以降

「仲良し君」と呼ばれて、ほぼ一方的に付きまとわれるのです。

浜辺美波さん、普通。(あくまでも個人の好みです)
難病物にありがちな、涙がちょちょぎれるシーンが連続して

あるわけではないので、個人的には好感触だったのですが、

なぜか心が入り込めないのです。そうだ、この映画の高校時代

には「大人」がほとんど出てこないのだ。「僕」の家も桜良の

家も学校でも「大人」は出てきません。それは敢えてなの

でしょうか。もしかしたら終盤の「泣き」ポイント、その1で

登場する桜良の母親の存在を強めたかったのかしら。

 

君の膵臓を食べたい
 

それからセリフに深い意味を込めた言葉が多すぎて、小説なら

頭に入るけれど、映画の内容をセリフで補ったら、何のための

映像かと思ってしまうのです。
「人に臓器を食べてもらうと魂がその人の中で生き続ける」

的なセリフがばんばん登場し、ふむふむとなるけれど、それが

繰り返されると心に残らなくなってくるのです。
そして「泣き」ポイント、その2に至るまでがまどろっこしいので、

せっかく北川さんが嗚咽を漏らしても、こっちは全然泣けません。

北川さん、泣いてもきれいねえ。(そんなこと思っている場合じゃない)
誰かとつながることが「生きる」こと。その言葉はとても大事

だし、限られた命ですら、思いがけないことで失われることも

あるから、普通の日々を大事にしようという、ごく当たり前の

ことを再確認する感じで、どうもわたしの好みの映画じゃないなあ

と思ってしまいました。

 

 

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マッド・プロフェッサー 悪の境界線

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

マッド・プロフェッサー

 

「マッド・プロフェッサー」

原題:Asesinos Inocentes

監督:ゴンサロ・ベンダーラ

2015年 スペイン映画 95分

キャスト:ミゲル・アンヘル・ソラ

     マキシ・イグレシアス

     アウラ・ガリード

     ルイス・フェルナンデス

 

大学4年のガラルダは、父の借金返済のため

就職先を探していたが、肝心の卒業が危ぶまれる

成績をとってしまう。彼は担当教授エスピノーサ

に直談判をすると、逆に意外な条件を提示される

のだった。


<お勧め星>☆☆ 登場人物に全く感情移入できず

特に怖くもない


無口な人はいませんか


映画紹介を読むと、スリルとブラックなユーモアを

交互に味わえる、とあるのですが、それが一体どこに

あるのかちょっと、いや、かなり疑問に思うのです。

ねえ、どこですか〜?
大体これを言ってしまうと話がおしまいなんですけど、

主人公のガラルダがしっかり勉強していれば卒業できる

んです。(あ、自分の学生時代を思うと勉強なんて軽々

しく言えないか)それがろくに勉強せず、テストでも

カンニングをした上での成績不振で教授になんとか点数を

上げてもらうように交渉にいくというちゃっかり屋さん。

おまけに父親はギャンブルで借金も作り、それを

ガラルダに払わせようと思っているなんて、親が親なら

子も子だという具合です。しかしまあイケメンだから許す。
ガラルダがエスピノーサ教授に持ち掛けられた条件は

「殺してほしい」。まあこの事情はなんとなく理解できる

けれど、それを教え子の弱みに付け込んで利用するのは

ずるいと思います!

 

マッド・プロフェッサー
 

序盤の設定は少しだけドキドキするけれど、ガラルダの友人

3人が加わると、もうアホばかりで呆れかえります。この

4人が仲がいいように見えてそうでもなく、秘密をペラペラ

話すし、一番頭が良さげに見えたバレステロスは、ヌリア

(実はガラルダと関係があったらしい)という女子と付き合い

たい方を優先して嘘をつくし、金持ちらしいサンチェスは、

とにかく小心の卑怯者。ノガレスだけはまあ人並みの義理人情の

持ち主ですが、これくらい普通じゃないのと思ってしまう。

 

マッド・プロフェッサー

 

アホが4人寄っても出てくる知恵は、薄っぺらくほぼ

ノープラン的な内容なので、行き当たりばったりもいいところです。

その上教授が、不死身なのも怖い。もしかしたら本当は死にたく

ないのかも?と思ってしまうほど。

そうかもしれないな。

話がダラダラと行きつ戻りつするうちにラスト付近で、一気に

スパートがかかり、見事なG難度のミラクルが見られます。この

ミラクルが、今後の若者にちっともいい影響を及ぼさないことは

一目瞭然なんだなあ。

 

 

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哭声/コクソン

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JUGEMテーマ:韓国映画全般

 

哭声

 

「哭声/コクソン」

原題:The Wailing

監督:ナ・ホンジン

2016年 韓国映画 156分

キャスト:クァク・ドウォン

     ファン・ジョンミン

     國村 隼

     チョン・ウヒソウル

 

ソウル郊外の小さな村で家族を惨殺する事件が多発する。

警官のジョングは村人の話から、山の向こうに住む1人

の日本人が怪しいと考えるが、彼の娘ヒョジンの体に、

殺人を起こした人々と同じ発疹が出たことで、次第に

追いつめられていき...。


<お勧め星>☆☆☆☆  ホラー映画は大体平気なんですが、

この映画はとにかく怖かったです。人間の恐怖のツボを

ビシビシついてくる感じがしました。

 

何が起きたのか?

 

監督は「チェイサー」(2008)「哀しき獣」(2010)

で極めてハードな暴力描写と、スピード感あふれる

アクションシーンの連続で、ひと時たりとも目が離せない

映画を製作したナ・ホンジン。どちらの映画もとことん

残酷であり、人間の心の闇を、そう、ここは隠しておいて

ほしいと思う部分を露呈するという内容でした。
今回の映画の題名「コクソン」は主人公ジョング達が住む

山あいの小さな村、谷城(コクソン)と「泣き叫ぶ」という

意味の「哭声」をかけているそうです。
冒頭から血生臭い殺人事件が起き、警官ジョングが現場に

駆け付けると、血まみれで顔に発疹のできた親戚の男が呆然と

座っています。彼が犯人なのですが、その姿はまるで人間とは

思えない形相なのです。最初からドカンと衝撃をくらった

感じで、この先どうなるのか読めないストーリーに胸は

ドキドキするばかり。

 

哭声
 

そして一方、山の向こうには素性の知れない日本人が住んで

いて、彼はふんどし一丁で山を駆けまわりシカ肉を生で

食べているというにわかには信じがたい噂が広まっている

のです。この日本人役を國村隼さんが演じているのですが、

その迫力たるや「物凄い」に尽きます。日本の田舎町に

おいても「よそ者」=「不審人物」と思われがちなのと

同じで、ここでも多くの事件はこの日本人が犯人なのだと

信じられていくわけです。明確な根拠はないのですよ。

 

哭声
 

これが加速するのは、ジョングの一人娘ヒョジンの体に発疹が

表れ、様子が明らかに変になってから。この子役の演技も

凄いんです。笑い、泣き、悲鳴を上げ、雄たけびのような

声を出し、のけぞる..。ジョングは事件の犯人にみな同じ発疹が

出ていたことから、もう彼の頭では「犯人」=「よそ者」と

決まっているわけで、彼を懲らしめるため、山へと向かい、

彼を脅し、犬を殺したうえで「3日以内に村を出ていけ」と

言い放ちます。この辺りのスピードある映像はさすが

ナ・ホンジン監督と思うけれど、犬については関連性を

持たさなくても良かったと思ってしまう。

 

哭声
 

そしてジョングの義母は、孫可愛さにソウルから祈祷師を

呼ぶわけです。この役はファン・ジョンミン。彼も穏やかな

役から残酷な役まで幅広い演技のできる俳優さんで、今回は

何やら胡散臭いけれど、口は達者な祈祷師役を熱演しています。

この祈祷師の祈祷するシーン、日本人の何かを唱え続けるシーン、

それによって「エクソシスト」のリンダ・ブレア並みに

海老ぞるヒョジンの声や動きがくるくる順番に映り続け、見て

いる側はただただ圧倒されるばかりです。

 

哭声
 

ところがもう一人人物がいたことに気づくのは映画の終盤で、

そういえば火事になった家の警備にあたっていたジョングは、

白い服の若い女性を見ているのです。この人物は誰なのか?
悪や不吉の象徴である「カラス」が幾度も登場し、この村に

巣食う「何か」を印象づけます。それは何か?
ラストについてはいろいろな解釈ができると思うけれど、人と

いうものが「よそ者」に対し必要以上に警戒心を持ち、それが

「決定的な認識」に変わるのはいともたやすいことで、まさに

悪魔は「釣り糸を垂らしていてそれに食いついたら最後」と

いうことになるのですね。いや、もう1回見直してちゃんと

理解したくなる映画だけれど、見るたびに解釈が変わりそうな

すごい映画でした。

 

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恋妻家宮本

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JUGEMテーマ:邦画

 

恋妻家宮本

 

「恋妻家宮本」

監督:遊川和彦

原作:重松 清

2016年 日本映画 117分

キャスト:阿部 寛

     天海祐希

     菅野美穂

     相武紗季

 

結婚27年を迎え、一人息子が結婚し家を出て

2人きりの生活が始まった陽平と美代子。しかし

陽平は1冊の本から、妻の署名入りの離婚届用紙

を見つけてしまうのだった...。


<お勧め星>☆☆☆☆ 笑いの中に優しさがいっぱい

詰まった映画です。


優しさと優しさはぶつからない


27年は長いですよね。でも世の中には30年、

50年と連れ添う夫婦がたくさんいるわけで、その中

でお互いを知り尽くし、お互いをいたわり合っている

人たちはどれだけいるのかを考えると少し気持ちが

暗くなります。いや所詮他人である配偶者のことなど

全て知ることなど無理かもしれません。人は自分自身

についてすら理解できないことが多いのですから。
それでも2人でいて穏やかな時間が持てるなら、それは

夫婦でいる大きな理由になると思うのです。
てなことを考えながら映画を見ていると、夫婦あるあるが

いっぱい出てきます。ファミレスでメニューが決められ

ない夫。もうさ、こっちはお腹が減っているから早く

食べたいんですよ。だからさっさと決めたらいいのに、

なぜに迷う?そして結局日替わりランチってどういうこと?

そしていざ食べ物が提供されると「そっちの方が良かったな」

 

恋妻家宮本
 

映画内ではデニーズのウェイトレスさんを柳ゆり菜さんが

演じているので、こんな可愛い子なら何回もブザーを押しそう

だと思ってしまう。

 

恋妻家宮本
 

結婚27年、それもできちゃった婚(今は授かり婚だっけ)の

宮本夫妻は、一人息子が独立し、さあ新しい生活を始めると

思っていたら、「暗夜行路」の本の中から一枚の離婚届が

出てくるのです。ガーン!俺は妻に何か悪いことをしていたのか。

俺のことを嫌いになったのか。妻に男ができたのか。これらを

陽平が勤務する中学校の生徒たちとの関りと、彼が通う料理教室

のメンバーの姿と共に描いていきます。

男性の料理って大事ですよ。(ここ強調)
夫妻が主役ながら、おもに夫陽平の心の内が映像化されている

ので、観ている側では、美代子の気持ちがよくわからないの

です。そして頻繁に笑いが取り入れてあるので、話が重くなり

すぎません。

 

恋妻家宮本

 

美代子のこのシーンでは映画「犬神家の一族」のBGMが

流れました。なるほどね...。さらにセリフの1つ1つが心に

響くものばかりです。「不満」はないけれど「不安」がある。

よくわからないように思えて、ラストにはその意味がパッと

わかります。吉田拓郎の「今日までそして明日から」も

良かった。拓郎の歌はやっぱり好きだなあと思ってしまいました。

 

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汚れたミルク

4

JUGEMテーマ:洋画

 

汚れたミルク

 

「汚れたミルク」

原題:Tigers

監督:ダニス・タノヴィッチ

2014年 フランス=インド=イギリス映画 

90分

キャスト:イムラン・ハシュミ

     ギータンジャリ

     ダニー・ヒューストン

     カーリド・アブラッター

     アディル・フセイン

 

多国籍企業で働くパキスタン人アヤンは、彼が

医療関係者に営業販売した粉ミルクにより、命を

落とす乳児が急増しているいることを知る。彼は

職を辞めその企業相手に訴えを起こそうとするが..。


<お勧め星>☆☆☆半 多国籍企業に歯向かった一人

の勇敢な男性の姿が静かに描かれています。


正義を覆い隠す権力


監督は「鉄くず拾いの物語」(2013)の

ダニス・タノヴィッチ。ボスニア・ヘルツェゴヴィナに

住むロマ族の女性が一家に保険証がないために診療を

断られ、夫が一人奔走する姿を描いていました。

ラストまで苦難の連続で見終わっても何も解決できて

いないじゃないかという思いに駆られたものです。

社会構造の変化で取り残された弱者を彼らの視点から

地味ながら丁寧に映しています。

 

汚れたミルク
 

この映画でも発展途上国であるパキスタンにおける

1人の多国籍企業のセールスマンにスポットを当て、

彼とその家族が貧しい生活から、一気にトップセールスマン

となり、富と自信を獲得する姿、そして真実を知った

ときの驚愕、その後の国家規模の相手との戦いの姿が、

それ自体をテレビのドキュメンタリー番組で放映しよう

としたドイツのスタッフと主人公アナンとのスカイプでの

会話を通して描いています。多国籍企業の名前は「ネスレ」

と出ているから、これを知らしめる目的もあったの

でしょう。番組の制作過程で匿名に変えられています。

 

汚れたミルク
 

原題の「Tigers」はネスレの営業担当責任者が

「虎のように吠えろ。君たちは虎だ!」と言ったところから

来ていると思います。アナンもtigerであったわけです。

日本でもMRは医師に薬を買ってもらうために、せっせと

営業していますよね。営業用の資金も会社から支給されて

いるはず。ここがパキスタンでは露骨な収賄が行われていた

と描かれ、それを知らせたアナンは誰にも相手にされなく

なるわけです。多国籍企業は国家にも多くの支援を行って

いるため、アナンは唯一の友人の医師ファイズと人権支援組織

からの力添えをもらうしかなくなるのです。冒頭は極彩色で

美しく感じられたアナンの家族の服装や(結婚式だから当然か)

表情が、彼の立場の変化と共に暗く、モノクロのような映像に

変わっていくのも心の内を暗示しているようです。
日本でも粉ミルクにヒ素が混入した事件がありましたが、

それではなく、母乳の出る母親にまで粉ミルクを推進した

医師、そしてインフラの不整備で不衛生な水で粉ミルクを

作る母親たちによってそれを飲んだ乳児が下痢を起こし

栄養失調となってどんどん亡くなっていくのです。この映像は

1990年代当時のもので、目をそむけたくなるような

赤ちゃんの姿が映ります。ここで問題なのは、同じような

事件が過去にも起きており、それを知っていながら貧しい

地域の人々にこの粉ミルクを勧めた多国籍企業の責任、

ひいてはそれで国が潤っている国家の責任でもあるのです。
ラストは今のアヤンの状況が字幕で流れますが、彼の行動で

何かが変わったのか、今世界のどこかに同じように取り

残された人々が多くいるのではないかと深く考えさせられる

内容でした。

 

 

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母の残像

4

JUGEMテーマ:洋画

 

母の残像

 

「母の残像」

原題:Louder Than Bombs

監督:ヨアキム・トリアー

2015年 ノルウェー=フランス=デンマーク

=アメリカ映画 109分

キャスト:ガブリエル・バーン

     ジェシー・アイゼンバーグ

     イザベル・ユペール

     デビン・ドルイト

     デビッド・ストラザーン

 

交通事故死したカメラマン、イザベルの遺品整理に

やって来た息子ジョナは、1枚の写真を見て母の

浮気を知ってしまう。一方彼の弟コンラッドは母の

死後、殻に閉じこもり、ゲーム三昧の日々を送り、父を

拒絶し続けるのだった。


<お勧め星>☆☆半 評価は高いのですが、わたしの

好きな内容ではなかったです。


それぞれの思い


監督ヨアキム・トリアーは、「メランコリア」(2011)、

「アンチクライスト」(2009)、「ドッグウィル」

(2003)などで有名なラース・フォン・トリアー監督の

甥だそうです。ちなみにこの3作品の中で唯一私が好きな

映画は「ドッグウィル」。一見善良そうに見える村人の心の

闇を、かなり変わった演出方法で描いていました。
「母の残像」の原題「Louder Than bombs」の意味を

考えた時、それは何を呼ぶのかまで思いを馳せた時、

ストーリーが確実に理解できるのかもしれません。わたし

にはそれができなかったのかな。
戦場カメラマンとして有名なイザベルが交通事故で亡くなり、

それが事故なのか自殺なのかという疑惑があり、それを

夫ジーンと息子ジョナは下の息子コンラッドに秘密に

しているのです。「動揺させたくない」

 

母の残像
 

一方コンラッドは、母との思い出を考え続け、父に心を

開こうとせずゲーム、それもシューティングゲームばかり

している。「息子は何かするのではないか」
しかしコンラッドだけがイザベルを愛していたかというと

そうではなく、ジーンもジョナも彼女を深く愛していたの

です。それは所々で見せる微妙な表情に浮かび上がり、形は

違えど3人3様にイザベルを愛していたことが見てとれます。

しかし逆にイザベルはどうか。彼女が自宅にいるときに見せる

虚無感の漂う表情はなにを意味しているのだろうか。この

辺りはさすがイザベル・ユペールです。笑顔でいてもその下に

隠された何かの気持ちを見事に感じさせてくれます。

 

母の残像

 

映画内でイザベルが実はジャーナリストのリチャードと

浮気していたことがわかってしまうのですが、それは

カメラマンとして家を出ている時だけのことで、家に

戻ったときに自分の居場所がない、つまり家にいることの

居心地の悪さの裏返しだったのかもしれません。この家族に

自分のいる必要性があるのかどうか。
息子の担任と交際しているジーン、チアリーダーの女子に

恋をするコンラッド、自分の出世や妻の妊娠を素直に喜べない

ジョナ。

 

母の残像

 

3人の気持ちがイザベルでつながっていたと気づいた時、

彼らは新しい形で再生していくのかもしれません。
とか書いたけれど、実は見終わってもモヤモヤして、見る側

にどう考えるのかを委ねた映画はあまり好みではないなと

思ってしまいました。

 

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わたしは、ダニエル・ブレイク

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わたしは、ダニエル・ブレイク

 

「わたしは、ダニエル・ブレイク」

原題:I,Daniel Blake

2016年 イギリス映画 100分

キャスト:デイブ・ジョーンズ

     ヘイリー・スクワイアーズ

     ディラン・フィリップ・マキアナン

     ブリアナ・シャン

     ケイト・ラッター

 

心臓病で医師から仕事を止められたダニエルは、

支援手当支給を申請するが却下されてしまう。

そして求職者手当申請のために訪れた役所で、職員

とトラブルになっているケイティというシングル

マザーと知り合うのだった。


<お勧め星>☆☆☆☆ 一番に守るべきは国民の福祉

ではないかと実感させられる秀逸な映画です。


人間としての尊厳


ケン・ローチ監督の映画は大好きです。「天使の分け前」

(2013)では登場人物が少しだけ幸せになる姿を笑い

あり涙ありで描き、「ジミー、野を駆ける伝説」(2015)

では1930年代のアイルランドを舞台にしたジミーの

活動が美しい風景と共に描かれていました。どの映画も

心に大きな余韻を残します。「麦の穂を揺らす風」(2006)

に続き、カンヌ国際映画祭パルムドールを獲得したこの映画は、

ごく平凡な1人の初老の男性ダニエル・ブレイクが主人公です。

大工として40年真面目に働き、心を病んだ妻の介護を終えた

男が、心臓病で働くのを止められた時、国はどう救済の手を

差し伸べるのか。

 

わたしは、ダニエル・ブレイク

 

序盤から日本でもあるあると思う光景が見られます。わたし

も父が亡くなったとき、年金の手続きをした際、共済組合で

の電話では大変不快な思いをしました。年末28日だった

せいか、ろくに話を聞かず、送るものを読めばいいという

対応で、それが何なのか、いつ届くの、その後どうすれば

いいのかなどあれこれ問ううちに、「もうどうでもいい」

とまで思ったものです。いやしかしちゃんと手続しました

けどね。印鑑がすり減るほど押したわ、全く。
向こうからの電話待ち、部署のたらい回しなどは当たり前で、

ネットの使えないダニエルにネットで申請するしかないと

いう言葉を放つ職員に対しては、おいおいそれは無理だろう、

と言いたくなってしまう。結局緊縮財政になったときに一

番に削られるのが福祉予算であり、もちろんわずかな人々が

不正を働いているにせよ、絶対的に必要とする人々の困窮を

深める状況が加速していくわけです。

 

わたしは、ダニエル・ブレイク
 

同じ頃移民系女性で2人の子持ちのケイティも、少しのミスで

申請ができなくなり給付金がもらえなくなるのです。ここで

思い出すのは、実母が買ったものの使いこなせず解約しよう

としたらくらくスマホの件。歩くのがおぼつかないので

代理人として行くためにはネットでその用紙をダウンロード

せねばならず、実家にはプリンターがない。仕方なく片道

4時間かけてダウンロードした書類を持ってショップに行くと、

母親の携帯番号の8と6を書き間違えていたんです。もうさ、

6から8だからちょいと直せばいいと思ったんだけど、

それもだめ。名字の違う母親の印鑑を持っているはずもなく、

また実家に戻って訂正印を押して、翌日かなり待って申請

してようやく解約できたけれど、契約は簡単なのに解約は

とても面倒だと肌で感じました。
すっかり話は変わってしまいましたが、ダニエルは人間と

しての尊厳を守るために、あくまでも制度に従ってどんなに

理不尽なことも受け止めて行くのです。しかし彼の力では

どうしても対抗できない物事もあり、職員から「根が良くて

正直な人がホームレスになっていくのよ」と言われた時の

絶望感はいかほどかと思ってしまうのです。またケイティは

フードバンクで思わず缶詰を開けて食べてしまうほど飢えて

います。いつから国は国民に対しこんなに非情になったの

でしょうか。ケイティの泣く姿を見てダニエルも思わず涙

します。正直で媚びることなく隣人に優しくしている者が

救われる世の中ではなくなったのだということを知ると、

愕然とするほかありません。机上の空論はもう結構。すべての

人々が快適に暮らせる世の中が訪れるときが来るのでしょうか。

 

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エリザのために

3

JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

エリザのために

 

「エリザのために」

原題:Bacalaureat

監督:クリスティアン・ムンジウ

2016年 ルーマニア=フランス=ベルギー映画 

128分

キャスト:アンドリアン・ティティエン

     マリア・ドラグシ

     ブラド・イバノフ

     リア・ブグナル

     マリナ・マノビッチ

 

外科医のロメオの娘エリザは、高校の最終試験を前に

強姦未遂事件に遭ってしまう。動揺する娘を見て、

ロメオはあらゆるつてをたどって試験の合格を目指すが... .


<お勧め星>☆☆☆半 何も解決しておらずただ日にちが

経っただけなのですが、ラストの笑顔で少しだけ希望が

生まれます。


絶望の中の希望


舞台となるルーマニアは、1989年にチャウセスク

独裁政権が倒れ、民主化の道を進むと思われていた国です。

チャウセスク元大統領夫妻の銃殺シーンはテレビで何度も

流れ、彼が1960年代から80年代にかけて独裁者と

して君臨したルーマニアという国を知ったものです。

それ以前は体操選手コマネチの可愛い演技に魅了された

程度の知識しかなく、彼女がアメリカに亡命後語った

国内での生活は週刊誌がこぞって書き立てていました。
さて、この映画は外科医ロメオが娘エリザの最終試験を

巡って右往左往する姿が、ほとんど無音で描かれていきます。

車の音、草がすれる音、犬の鳴き声、そして当事者の

息遣いなどがBGMのように聞こえるのです。

 

エリザのために
 

冒頭からこの夫妻の関係が冷え切っていることが伺える朝

のシーン。妻マグダのぼさぼさの頭や夫を見送ることさえ

なくベッドに横たわっている姿が、ボンと映されるのです。

またエリザも父ロメオの愛情をかなりうっとうしく思って

いる模様で、逆にロメオはそんな事お構いなく世話を焼き

まくるし、とはいえ娘を学校の前で車から降ろすとちゃっかり

不倫相手のもとへ行ったりする。結構自分勝手な男でもある

のです。もちろん本人はこの不倫相手サンドラに気持ちが

傾いているけれど、たぶん死ぬほど愛しているのは娘なんだ

ろうな。
ところがサンドラといちゃこちゃしていていると、娘が強姦

未遂事件に遭った電話が入るのです。えらいこっちゃ。

ちゃんと学校の門まで送らなかったからだ、と反省はする

ものの、それを妻に言われると、すんなり謝罪できないところが

男の意地でしょうか。
明日は大事な最終試験で、それに高得点を取らないとイギリス

への留学がダメになってしまうのです。えらいこっちゃ。
ここから頻繁に登場するのがルーマニア国内における汚職、

不正、コネ社会であり、それは持ちつ持たれつなので、前に

世話をしたから次は恩を返してくれるという論理が社会全般

に広まっています。わたしの住んでいた田舎町でも小さい

ながらこんなことがたくさんあったので、なんだか身に

つまされる思いになってしまう。
とはいえロメオはとにもかくにも、あらゆるツテを頼りに

この娘の大ピンチを乗り越えようとするのです。娘を

イギリスに留学させ、この未来のない国から脱出させて

自由にそして幸せになってほしい。そう願うロメオの

気持ちもよくわかります。しかし妻マグダは、夫同様に

この国に戻って夢が破れたはずなのに、そんな希望を娘に

託さないのです。まず今のこの状況がいやだ、つまり冷え

切った夫との関係が嫌だ、ということに尽きます。ここが

かなり食い違うんですよね。夫は自分のできなかった夢を

娘が叶えてほしいと願い、妻は自分のできなかった夢は

もうあきらめたという感じでしょうか。今更仕方がない。
で、当のエリザはというと、BFのいるこの国にとどまって

変化もない生活でもいいな、くらいに思っているらしい。

18歳くらいで、全く知らない国へ単身で向かう気持ちって

あっただろうか。文化も社会も生活も全く異なる場所で、

夢をかなえるなどと思いもしなかったなあ。これはすごい

覚悟と勇気が必要なんだと思う。
映画内で、サンドラの息子マテイが遊具で順番抜かしした

子供に石を投げつけるシーンがあるのですが、ロメオに

「なぜ石を投げたのか?」と尋ねられると

「順番を抜かしたから」と極めてまっとうな答えをするんです。

こんな子供でも分かる不正が、もっと大きな形ではびこる

社会に身を置くロメオは、自らもそれを利用しようとしていた

ことを改めて気づいたのかどうか。

 

エリザのために
 

結局何一つ、そう強姦未遂犯すら見つからないまま映画は

終わりますが、エリザの飛び切りの笑顔が見られたことで

ロメオはしばしの間幸せになったんじゃないんだろうか。

そんな気がしました。

 

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