哭声/コクソン

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JUGEMテーマ:韓国映画全般

 

哭声

 

「哭声/コクソン」

原題:The Wailing

監督:ナ・ホンジン

2016年 韓国映画 156分

キャスト:クァク・ドウォン

     ファン・ジョンミン

     國村 隼

     チョン・ウヒソウル

 

ソウル郊外の小さな村で家族を惨殺する事件が多発する。

警官のジョングは村人の話から、山の向こうに住む1人

の日本人が怪しいと考えるが、彼の娘ヒョジンの体に、

殺人を起こした人々と同じ発疹が出たことで、次第に

追いつめられていき...。


<お勧め星>☆☆☆☆  ホラー映画は大体平気なんですが、

この映画はとにかく怖かったです。人間の恐怖のツボを

ビシビシついてくる感じがしました。

 

何が起きたのか?

 

監督は「チェイサー」(2008)「哀しき獣」(2010)

で極めてハードな暴力描写と、スピード感あふれる

アクションシーンの連続で、ひと時たりとも目が離せない

映画を製作したナ・ホンジン。どちらの映画もとことん

残酷であり、人間の心の闇を、そう、ここは隠しておいて

ほしいと思う部分を露呈するという内容でした。
今回の映画の題名「コクソン」は主人公ジョング達が住む

山あいの小さな村、谷城(コクソン)と「泣き叫ぶ」という

意味の「哭声」をかけているそうです。
冒頭から血生臭い殺人事件が起き、警官ジョングが現場に

駆け付けると、血まみれで顔に発疹のできた親戚の男が呆然と

座っています。彼が犯人なのですが、その姿はまるで人間とは

思えない形相なのです。最初からドカンと衝撃をくらった

感じで、この先どうなるのか読めないストーリーに胸は

ドキドキするばかり。

 

哭声
 

そして一方、山の向こうには素性の知れない日本人が住んで

いて、彼はふんどし一丁で山を駆けまわりシカ肉を生で

食べているというにわかには信じがたい噂が広まっている

のです。この日本人役を國村隼さんが演じているのですが、

その迫力たるや「物凄い」に尽きます。日本の田舎町に

おいても「よそ者」=「不審人物」と思われがちなのと

同じで、ここでも多くの事件はこの日本人が犯人なのだと

信じられていくわけです。明確な根拠はないのですよ。

 

哭声
 

これが加速するのは、ジョングの一人娘ヒョジンの体に発疹が

表れ、様子が明らかに変になってから。この子役の演技も

凄いんです。笑い、泣き、悲鳴を上げ、雄たけびのような

声を出し、のけぞる..。ジョングは事件の犯人にみな同じ発疹が

出ていたことから、もう彼の頭では「犯人」=「よそ者」と

決まっているわけで、彼を懲らしめるため、山へと向かい、

彼を脅し、犬を殺したうえで「3日以内に村を出ていけ」と

言い放ちます。この辺りのスピードある映像はさすが

ナ・ホンジン監督と思うけれど、犬については関連性を

持たさなくても良かったと思ってしまう。

 

哭声
 

そしてジョングの義母は、孫可愛さにソウルから祈祷師を

呼ぶわけです。この役はファン・ジョンミン。彼も穏やかな

役から残酷な役まで幅広い演技のできる俳優さんで、今回は

何やら胡散臭いけれど、口は達者な祈祷師役を熱演しています。

この祈祷師の祈祷するシーン、日本人の何かを唱え続けるシーン、

それによって「エクソシスト」のリンダ・ブレア並みに

海老ぞるヒョジンの声や動きがくるくる順番に映り続け、見て

いる側はただただ圧倒されるばかりです。

 

哭声
 

ところがもう一人人物がいたことに気づくのは映画の終盤で、

そういえば火事になった家の警備にあたっていたジョングは、

白い服の若い女性を見ているのです。この人物は誰なのか?
悪や不吉の象徴である「カラス」が幾度も登場し、この村に

巣食う「何か」を印象づけます。それは何か?
ラストについてはいろいろな解釈ができると思うけれど、人と

いうものが「よそ者」に対し必要以上に警戒心を持ち、それが

「決定的な認識」に変わるのはいともたやすいことで、まさに

悪魔は「釣り糸を垂らしていてそれに食いついたら最後」と

いうことになるのですね。いや、もう1回見直してちゃんと

理解したくなる映画だけれど、見るたびに解釈が変わりそうな

すごい映画でした。

 

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IT イット ”それ”が見えたら終わり。

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it

 

「IT イット ”それ”が見えたら終わり。」

原題:IT

2017年 アメリカ映画 135分 R15+

原作:スティーブン・キング

監督:アンドレス・ムシェッティ

キャスト:ジェイデン・リーベラー

     ビル・スカルスガルド

     フィン・ウルフハード

     ジャック・ディラン・グレイザー

     ソフィア・リリス

 

1988年10月、ビリーの弟ジョージーが雨の日

突然姿を消す。彼の住む町デリーでは、子供が行方

不明になる事件が頻発しており、同時にビリーや

友人たちは恐ろしい「それ」を目撃するようになるの

だった..。


<お勧め星>☆☆☆☆ 音と映像の両方ですごく怖い

けれど、ラストはなぜか心が温まる内容です。

 

一番怖いものは今も同じか?


原作はスティーブン・キング。1000ページ超の小説で、

必死で読んだもののすっかり内容を忘れています。また

27年前に映画化された作品は未見。なのでほぼまっさらな

状態で鑑賞しました。実は同時期公開されていた

「ジグソウ:ソウ・レガシー」を先に選んでしまい、やっぱり

こちらも見たいと遅れて鑑賞。
監督は「MAMA」(2013)のアンドレス・ムシェッティ。

あの映画では空白の5年間姉妹を育てたものは誰か?が

分かったときとラストは切なさを感じつつ、映画全体では、

音と突然姿を現す何かにはドキドキさせられまくりでした。

 

it
 

この映画でも、少し言葉がもつれる兄ビリーがつくった舟を、

大雨の日水の流れる道路へ浮かべに行った弟ジョージーが、

いつどうなるのか、最初からドキドキさせられます。流れる

ような映像が、排水溝に舟が吸い込まれたとき、突然止まります。

 

it
 

ちなみに踊るピエロことペニーワイズ役はビル・スカルスガルド

というイケメン俳優さんで、メイクで全くの別人に変わって

います。
そして1年後、例のビリーは友人たち集まって遊ぶものの、

自他ともに認める「ルーザーズ」であり、不良のヘンリーたち

からしょっちゅういじめられているわけですよ。これ同級生かしら。

 

it

 

こんな不良のオヤジが保安官ってねえ。この田舎町では役に立つ

大人は誰一人としておらず、逆に子供たちを虐待したり、過保護に

したり、ビリーのように弟の話をしただけで叱られるという悲しい

生活を送っています。ここに「恐怖」が存在するんです。その

「恐怖」が誰も同じではなく、またおそらくは成長すれば解決

されるような代物なのですが、それはとにかく怖い。
わたしは子供の頃何が怖かったんだろうか。これって真剣に

考えないと思い出せないし、もしかしたらすっかり記憶から

抜け落ちているかもしれません。わたしが怖かったのは

「ミイラ人間」とかいうテレビ番組じゃなかったかな。姉が

ミイラの動きを真似してはわたしを泣かしたもんだ。くそう。

そうだ、姉はゴキブリが怖いのだ。へへん、そんなもの平気だーい。

とか言っているからいつまでもゴキブリの対処はわたし専門に

なっているじゃないか。ここでもくそう。

 

it
 

登場人物の家庭環境はかなり駆け足の説明なので、もう少し

細かくてもいいかなと思います。しかしながら本筋がこの

「ルーザーズ」がいかに「ペニーワイズ」に立ち向かうかという

過程が中心なので、ポイントが絞ってあって良いのかもしれません。
同じスティーブン・キング原作の映画「スタンド・バイ・ミー」

(1980)と同じでその時期だけ繋がっていた友情を描いて

いて、結構切なくもなります。
ただ終盤はたたみかけるようなシーンの連続なのでスリル満点。

これは観てよかった映画です。

 

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ジグソウ:ソウ・レガシー

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ジグソウ

 

「ジグソウ:ソウ・レガシー」

原題:Jigsaw

監督:マイケル・スピエリッグ

   ピーター・スピエリッグ

2017年 アメリカ=カナダ映画 92分 R15+

キャスト:マット・パスモア

     カラム・キース・レニー

     クレ・ベネット

     ハンナ・エミリー・アンダーソン

 

5人の男女が、バケツをかぶせられ、鎖につながれて

密室に閉じ込められている。目の前の壁には丸鋸の歯が

至る所にあり、「罪を告白しろ」というメッセージと

ともに鎖が巻き上げられていく。一方刑事ハロランは

連続して見つかる惨殺遺体から10年前に死んだはずの

ジグソウを思い出すのだった。


<お勧め星>☆☆☆☆ 個人の感想ではすごくおもしろかった。

エンドロールのときによく考えて納得。


「顔」だよ!


「ソウ」シリーズも遂に8作目。大体7作目で終わったと

思っていたからどうやって話が繋がるのか、またあの

パターンかと思ってしまう。もちろん全作見ています。

大好きなシリーズの1つで、ほかには「ファイナル」シリーズ、

「スクリーム」シリーズとパッと口にできるほどです。

ネットの評価を参考にすると「IT」と同じくらいなので、

スティーブン・キング原作映画のいくつかの失敗を考えて無難に

こちらを選択しました。
始まりは予想通り、目覚めた5人の男女が目の部分だけ穴が

開いたバケツをかぶせられ、足を鎖でつながれて見知らぬ小屋

に閉じ込められています。目の前の壁には丸鋸の歯が、あっち

こっちにきらーんと輝いていて、これが動き出すんですよね。

怖いですね。わくわくしますね。鎖が巻き上がる歯車が映ると、

キャーキャーワーワー5人、いや4人が叫びまくります。1人は

気絶したままだったか。
そして一方で、街で発見される惨殺遺体の捜査シーンを映して

いきます。ハロラン刑事との話を望んだエドガーというワルが

「ゲームが始まる」と言い残して警察の銃弾に倒れます。

やっぱり「ゲームかー」そして発見された遺体は、きれいに

(いやきれいではない)上あごから上の顔がそぎ落とされて

いるんです。かぶせられていたバケツを外した時にそれが

現れても、劇場では悲鳴一つ上がりません。レディースデイで、

5分の1ほど埋まった観客席のほとんどが女性なのにですよ。
もちろんわたしも平気でしたが。これが何度も映るんですね。

そして小屋ではゲームが進み、参加者が減るたびに、街で遺体が

見つかるという流れです。もちろん次の遺体も今度は劇薬で顔が

半分以上溶けているんですよ。でもみんな平気。とはいえ、

考えてみると3,4,5作あたりのグロさに比べるとかなり

ソフトであり、血しぶきもそれほど上がりません。R15指定で

したが、これならほかの映画のほうがずっとすごいよなあと

思ってしまう。多く書くとネタバレになるし、そのネタバレを

しっかり理解すると、とても面白いのでお勧めです。人間が

開花したラストで暗転し、エンドロール。その字を見ながら、

考えると、ピキーン!ひらめいた。そうなんですよ、「顔」が

ポイントなんです。そしてあの人がなぜ出てくるのか、出てくる

理由を考えたらやっぱり面白いって。期待を裏切らない映画でした。

 

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ソムニア 悪夢の少年

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ソムニア

 

「ソムニア 悪夢の少年」

原題:Before I Wake

監督:マイケル・フラナガン

2016年 アメリカ映画 97分

キャスト:ケイト・ボスワース

     ジェイコブ・トレンブレイ

     トーマス・ジェーン

     アナベス・ギッシュ

 

最愛の息子を事故で失ったホブソン夫妻は、

コーディという少年を養子に迎える。しかし彼を

寝かしつけると、なぜかたくさんの蝶が現れ、

次には亡き息子も姿を現すのだった。

 

ソムニア

 

<お勧め星>☆☆☆☆ 美しい色彩と恐怖の映像が

上手く組み合わさった、とても切なくそして心に響く

映画です。

 

映画内で「キャンカーマン」と少年コーディが語る

「悪い奴」が、「キャンディマン」のように伝説の

殺人鬼かと思ってしまいますが、実はとても悲しい意味が

あるのです。

 

〇見どころ

なんと言ってもコーディを演じるジェイコブ・トレンブレイ

の演技が素晴らしいです。

 

ソムニア

 

「ルーム ROOM」(2015)の時同様に、つぶらな瞳と

声変わり前の少年の美しい声で語る姿には、心惹かれること

間違いなし。

また突然現れる蝶の大群も色彩が豊かであり、ファンタジーの

世界のように感じられるのです。そしてマーク、ジェシー夫妻が

子供を亡くした後、微妙に食い違う心境も丁寧に描かれています。

 

ソムニア

 

●惜しいところ

特にないのですが、コーディにはなぜこのような能力があったのか、

説明不足ぎみだったかも。

 

ソムニア

 

この「キャンカーマン」の作りも不気味でよくできています。

子供1人1人の存在価値を認め、亡くした子供の代わりを求める

ことの愚かな思いを捨てることが、真実の親子愛の姿だと実感

します。

 

 

 

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ライト/オフ

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ライト/オフ

 

「ライト/オフ」

原題:Light Out

監督:デビッド・F・サンドバーグ

製作:ジェームズ・ワン

   ローレンス・グレイ

   エリック・ハイセラー

2016年 アメリカ映画 81分

キャスト:テリーサ・パーマー

     ガブリエル・ベイトマン

     ビリー・バーク

     アレクサンダー・ディペルシア

     マリア・ベロ

 

家族と疎遠になっていたレベッカは、弟マーティンの

「眠れない」という話を聞き、実家に向かう。彼女は

母親の住む実家に「何か」がいることを感じ、一晩

過ごす決心をするが...。

 

<お勧め星>☆☆☆☆ これはすごく怖かった。

暗闇って本当に怖いです。

 

予告編でも十分ドキリとするんですが、本編を見ると

さらに恐怖倍増です。夜一人で見たら、絶対にトイレに

行けなくなると思う。

映画化の元になったyou tubeの映像も一見の価値があり。

登場するおばさんは、映画の冒頭にも出演しています。

 

ライト/オフ

 

〇見どころ

電気がチカチカして消え、暗闇に何かが見える。あれ?と

思ってスイッチを入れて電気をつけると、姿はない。確認の

ため消すと、また何かがいる。それを繰り返すうちに、何かが

すぐそばにいる。あー怖い!

 

ライト/オフ

 

ジェームズ・ワンが製作に加わっているだけあって、音と光と

闇で表す恐怖の世界が映画から伝わってきます。足音、ドアノブ

をガチャガチャする音、床を削る音、点滅する電気スタンド

などは、定番のものでありながら、いつ見ても、聞いても怖いんです。

突然ベッドの下や闇に引きずり込まれていく姿も、わかっていても

怖い。

 

ライト/オフ

 

レベッカ役は「ウォーム・ボディーズ」(2013)の

テリーサ・パーマー。序盤のイケイケ姉ちゃんぶりはかっこいい。

 

ライト/オフ

 

母親ソフィー役は、マリア・ベロで、神経質そうな中年女性の

役がすごく似合っています。

光にもいろいろな種類があって、それを活用した終盤の展開は

見ごたえがあります。

 

●惜しいところ

冒頭に「何か」に殺害されるのが、マーティンの父親なんですが、

レベッカにとっては継父らしい。この家族関係が十分説明されて

いないので、なぜレベッカが家を出たのかもわかりづらいし、

今何をして生活しているのかも全然わかりません。

またイケイケ姉ちゃんが、突然家族思いになっていくのもやや

違和感がありました。

 

とはいえ、恐怖は十分味わえるので、ドキリとするのが好きな人は

ぜひ見てください。

 

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ドント・ブリーズ

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ドント・ブリーズ

 

「ドント・ブリーズ」

原題:Don't Breathe

監督:フェデ・アルバレス

製作:サム・ライミ

   ロブ・タパート

   フェデ・アルバレス

2016年 アメリカ映画 88分 PG12

キャスト:ジェーン・レビ

     ディラン・ミネット

     ダニエル・ゾバット

     スティーブン・ラング

 

ロッキー、アレックス、マニーは、不良仲間で

アレックスの父親が経営するセキュリティ会社が

管理する家に侵入しては窃盗を繰り返している。

ある時、マニーが盲目の老人が大金を持っている

情報を入手し、そこへ侵入することにするが...。

 

<お勧め星>☆☆☆☆ まず、怖い。そして何度も

心臓がドキリとすること間違いなしです。

 

〇見どころ

サム・ライミが製作に加わっているし、リメイク版

「死霊のはらわた」(2013)の

フェデ・アルバレス監督だけあって、「闇」と「音」を

駆使した恐怖はぴか一です。暗いシーンが多いので劇場の

大画面で見て大正解でした。そして盲目の退役軍人である

老人が...は予想だにできません。折しも大統領選が終わり、

ラストベルト地帯のプアホワイトに注目が集まりましたが、

このタイミングでデトロイトが舞台というのも意味深です。

不良3人のうちアレックス役は「とらわれて夏」(2014)

のディラン・ミネット。紅一点ロッキー役はリメイク版

「死霊のはらわた」のジェーン・レビです。

 

ドント・ブリーズ

 

ドント・ブリーズ

 

4ブロック先まで空き家というこの家。まるで悪霊が住んで

いるよう雰囲気です。

 

●惜しいところ

展開は必ず驚きますが、想定内のエンディング。あそこは

もう一捻りがあってもいいんじゃないかな。

 

特にグロテスクなシーンや無駄なお色気シーンはなく、

テンポよく進むので一気に見られます。少ない製作費で

アメリカ国内でスマッシュヒットした映画だけあって、

確かに面白いです。退役軍人の老人でしかも盲目=弱者という

浅はかな思い込みが、恐怖の始まりだとすぐに実感できます。

 

 

 

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クリスティーン

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クリスティーン

 

「クリスティーン」

原題:Christine

監督:ジョン・カーペンター

原作:スティーブン・キング 

1983年 アメリカ映画 110分

キャスト:キース・ゴードン

     ジョン・ストックウェル

     ロバート・プロスキー

     ハリー・ディーン・スタントン

 

冴えない高校生アーニーは、1台の古い車に魅せられ

購入。その車クリスティーンを整備するうちに、彼の

人格も変わっていくのだった。

 

<お勧め星>☆☆☆☆ スティーブン・キング原作の

小説をジョン・カーペンター監督の世界観で見事に

映画化しています。

 

洋楽に全く疎いのですが、この映画内ではシーンごとに

クリスティーン、つまり赤い車を女性に見立てた心の動き

を表す歌詞のロックが流れている...らしい。翻訳された

歌詞を読むと、嫌味だったり、嫉妬だったり、甘えたりと

女性としての人格を持った存在であることを示しています。

もちろん口はきけないから、何か発信するときは、

カーラジオがついて歌が流れます。カーラジオがパンとつく

と緑の色が輝き、曲が流れるわけで、その唐突さはドキリ。

始まりは現在は全米一治安の悪い都市と言われ、廃墟のような

街になっているデトロイトが、自動車産業で潤っていたころの

1957年。自動車工場のラインで、白い車の中に1台赤い

車が混じっており、(プリマス フューリー)その車が工員の

手をつぶし、車内で煙草を吸った工員を窒息死させる。

そして1978年。ロックブリッジ高校に通う超ダサいアーニーは、

アメフトの花形選手デニスが親友なのです。ちょっと苦しい設定か。

こんなオタクはもちろんこの時代からいじめられるわけで、ママ

お手製のランチを、ワル4人に奪われ、助けに入ったデニスは

ぶん殴られてしまいます。とても分かりやすい善と悪の構図。

ナイフを取り出したワル、バディは退学。他の3人は謹慎となり、

デニスと帰宅途中、アーニーは1台の廃車にビビビとくるのです。

 

クリスティーン

 

どう見ても胡散臭い爺さんから250ドルで購入したこのボロ車。

ママにもパパにも叱られるけれど、今回は譲らないぞ。元々車の

整備が得意なアーニーは自ら整備工場に持ち込み、整備を開始すると、

その車が美しくなるにつれ、アーニーも変貌していきます。ビン底

メガネを卒業し、コンタクトにしたうえ、髪の毛だってリーゼント。

いつの間にやら転校生リーという美少女までGFにしているんです。

 

クリスティーン

 

この髪型懐かしいです。さらに懐かしいドライブインシアターで

逢瀬を楽しんでいると、なぜか車のラジオが突然つくし、

ハンバーガーを喉に詰まらせてしまうリー。その時もラジオが

急についていたな。

 

クリスティーン

 

そしてクリスティーンをバディたちがめちゃくちゃに破壊しても

一晩経つと自力で元通りに回復していきます。この時流れる音楽は

エロティックで、クリスティーンがアーニーに愛の告白をして

いるかのようです。それにうっとり見とれるアーニー。

もう明らかに目つきが変わっています。

クリスティーンを破壊した4人は、ハイビームのクリスティーンに

襲われ、デブのムーチーは下半身を壁との間に挟まれお陀仏。

バディ以下3人は逃げ込んだガススタンドの大爆発で燃えてしまう。

この時火に包まれたまま走り去るクリスティーンの映像はすごい。

ジョン・カーペンター監督特有の音楽、トントンと言いながら、

ポロロンポロロン、チャカチャカといったメロディが流れ、光や闇

で恐怖を表す手法は、この映画ではものすごく効果的に使われています。

ダレるシーンは一切なく、終盤のショベルカーVSクリスティーンは

目が離せません。

ラストの鉄くずに固められたクリスティーンから音楽が聞こえると

思ったら、作業員の持っているラジカセだったというおとぼけ付き。

でもバンパーらしき部分が動いたような...。

同じ車の最新型に刑事が乗っているのも、印象的でしたね。

 

 

 

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死霊館 エンフィールド事件

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死霊館

 

「死霊館 エンフィールド事件」

原題:The Conjuring2

監督:ジェームズ・ワン

2016年 アメリカ映画 134分 PG12

キャスト:ベラ・ファーミガ

     パトリック・ウィルソン

     フランシス・オコナー

     マディソン・ウルフ

     フランカ・ポンテンテ

 

ロンドン、エンフィールドに住むホジソン家。

ここにはシングルマザー、ペギーが4人の子供と

暮らしていたが、あるとき家の中で奇妙な出来事が

起こり始めるのだった。

 

<お勧め星>☆☆☆☆ やはり怖い。前作より家族や

夫妻の絆にもスポットを当てている感じ。

 

映画のラストに「絶対の開けるな」と張り紙がされて

いるのはもちろん「死霊館」(2013)「アナベル 

死霊館の人形」(2014)に登場した例の人形です。

あれが映っただけでもゾクリとします。監督は前作同様に

ジェームズ・ワン。

主役は超常現象研究者のエドとロレイン・ウォーレン夫妻

で、2人が手掛けた中で最も長くポルターガイスト現象が

続いたロンドン、エンフィールドでの事件を描いていきます。

あれだけ封印コレクションがあればネタは尽きることはない

かもしれません。

アメリカに住むウォーレン夫妻がなぜロンドンまで行くのかは、

ホジソン家で起きた数々の奇怪な出来事を教会に相談したものの、

教会が「悪魔祓い」を実施するのは、「明確な証拠」が必要で、

その証拠をつかむ為に、神父から依頼を受けたからなのです。

 

死霊館

 

ホジソン家はシングルマザーのペギーとマーガレット、ジュディ、

ジョニー、ビリーの5人家族。父は女と家を出ておまけに双子を

もうけたうえ、養育費も支払わず、連絡が取れない状況なのです。

だから彼らの訴えを「偽装」と考え、生活保護費搾取に利用して

いると思う人が現れるのも当然と言えば当然。

 

死霊館

 

実際には、次女のジャネットがターゲットになり、眠ると

違う場所に動いていたり、ドアノブを動かす音やノック音をいち

早く聞き始めます。

 

死霊館

 

この家の2階の廊下にはなぜかテントが張ってあって、そこに

しまった消防車が自然に動き始めるのは、お約束事のような現象。

でも怖いんです。発熱で学校を休んだジャネットが見ているTV

番組が、勝手にチャンネルが変わり、リモコンが消える。ベッドが

大きく揺れ、ドアがノックされ、勝手に動く椅子。床のきしむ音。

老人の声など。音や影を利用して恐怖を感じさせ、そこにおもちゃ

やリモコン、椅子など小道具を使っての演出は、監督ならではの

ものです。一人で家に帰りたくなくなる気持ちもよくわかります。

実際に起きた事件を描いているので、全く関係がないように思えた

出来事も、実は真実の解明につながっていたとわかると、さらに

恐怖が増すというものです。ラストに流れる実際に録音されていた

「霊の声」を聞くと、「悪魔」は実在するのではないかと思って

しまう。信じたら怖いから信じませんけどね。

血は全くと言っていいほど出ないので、それが苦手な人でも

大丈夫です。

 

 

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イット・フォローズ

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イット・フォローズ

 

「イット・フォローズ」

原題:It Follows

監督:デビッド・ロバート・ミッチェル

2014年 アメリカ映画 100分 R15+

キャスト:マイカ・モンロー

     キーア・ギルクリスト

     ダニエル・ゾバット

     ジェイク・ヴィアリー

     オリビア・ルッカルディ

 

ジェイは、BFのヒューと初めてのSEX直後、なぜか失神

させられ、車いすに縛り付けられる。そして「今、君は

感染した。ソレはいつでもついてくる。誰かと寝て感染

させろ」と言われるのだった。

 

<お勧め星>☆☆☆☆ 映画全体に流れる効果音と見事な

カメラワークで恐怖はつのります。

 

最近のホラーといえば、感染物は「ゾンビ」「ヴァンパイア」、

つきまといは「悪魔」が定番なんですが、これはそれとは全然

異なるアイデアなんです。

ヒロイン、ジェイ役は「ザ・ゲスト」(2014)でヒロインを

演じたマイカ・モンロー。

 

イット・フォローズ

 

カイト・ボーディングという競技のプロ選手だけあって、筋肉質

で健康的なスタイルと、可愛いルックスの持ち主です。

オープニングはある家の中から逃げ出してくるアニーと呼ばれる

若い女性が映ります。彼女はその後浜辺で、それは無残な姿で

発見されるのですよ。この映像はインパクト大。ここだけでドキリ

とします。製作費は200万ドルという低予算ながら、見る側を

グイグイ引き込むのは、無駄に逃げ惑うことなくシーンが展開

するのと、不気味な効果音、ドンドン、ピロローン、ブワ〜ンとか

青い水、黒い影、ラスト付近の赤色と色彩による恐怖の演出が

あるからだと感じます。

BFヒューと初SEXをしたジェイは、その後なぜか失神させられ、

車いすに縛りつけられるのです。そして彼から「今、お前にソレを

移した。ソレはいつもお前を追ってくる。ソレから逃げるために

誰かとSEXして感染させろ」という恐ろしい話を聞かされるのです。

大好きな人とせっかく結ばれたのに、彼はただ「移したい」ため

だけに行為に及んだのよね。クソ。

 

イット・フォローズ

 

そうはいっても確実にソレは彼女の後をつけてくるのです。ただ

動きはとても遅いので、車なら十分逃げられるらしい。ソレは変幻

自在の容姿で現れるから、本当にソレなのか、ただの通行人なのか

見分けがつかないのも、たちが悪いんです。

 

イット・フォローズ

 

ジェイを助けるのは妹ケリー、文学少女ヤラ、幼馴染のポールなん

ですが、ポールは移ってもいいからジェイとヤリたい気持ち満々

なんです。でもジェイは全然そんな気持ちが起こらず、次々と現れる

恐怖に心が折れそう...。そこに元カレでプレイボーイのグレッグも

参加したから、まあ、どうするかは想像がつくんだけれど、その後も

怖いんです。この映画にほとんど大人が登場しないのは、某レビュー

によると、この映画内の「ソレ」は性病の感染であり、奔放すぎる

アメリカの若者への警鐘で、大人が知らない若者の乱れた生活を

映しているとのこと。映画内で幾度となく「ママに知られたら大変」

と言っていたからなあ。そう考えるとグレッグの少年時代の

エピソードも、納得できるものだったし。だとしたら日本だって

同じくらい怖いよね。

 

 

 

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グッドナイト・マミー

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グッドナイト・マミー

「グッドナイト・マミー」
原題:Ich seh, ich seh
監督:ベロニカ・フランツ
セベリン・フィアラ
2014年 オーストリア映画 99分
キャスト:スザンネ・ベスト
エリアス・シュワルツ
ルーカス・シュワルツ
ハンス・エッシャー

人里離れた豪邸に住む双子の兄弟の元に整形手術を
終えた母が戻ってくる。しかし兄弟はかつての母との
違和感を感じ、様々な仕掛けを試みるのだった。

<お勧め星>☆☆☆☆ 息詰まるような母子の関係を
スタイリッシュな映像で描いています。でも怖い。


<ネタバレしています>


冒頭からとうもろこし畑で遊ぶ双子の兄弟、ルーカスと
エリアスが映ります。彼らよりもずっと高さのある葉が
生い茂る中で、なぜかエリアスはルーカスを見失って
ばかり。水の中で遊んでもなぜかルーカスの姿を見失う
のです。これってもしかして...。
さてそんな彼らが住む豪邸に、顔に包帯を巻いたママが
戻ってくるのです。ママは整形手術をし、顔全体を包帯で
ぐるぐる巻きにしているので、実は兄弟はちょっと違和感
を覚えます。
「誰か訪ねてきても留守と言って」なんて言うママが
エリアスの方だけ向いて話したり、ジュースを1杯だけ
注いだりするので、ルーカスの存在について早々に理解
できるというもの。ははは、今回は騙されなかったぞ。


グッドナイト・マミー

いえいえ話はそこにポイントがあるのではなく、彼らがママ
に仕掛ける様々な行為にあるのです。
こんなきれいな家なのにゴキブリが登場し、なぜか息子は
それを飼っている。さらに拾ってきた猫が死んでしまうと
水槽にはった水に中にそれを入れて居間のテーブルに置いたり
するのです。またママのベッドに音声モニターをつけて、
自分の部屋でママの寝息を聞いたりする。めっちゃ変な子ども
じゃない。

ママも夜中に森へ出ていき全裸になって頭を振るなど、オカルト
めいた行為もするけれど、これはもしかしたら子供の妄想かも
しれません。現にママの腹を切り裂いたらゴキブリが大量に
這い出して来るという映像があり、あれは絶対に妄想だものね。
「僕らのママを返せ」
というイリアスに対し、
「あなたがママと10回言いなさい」
と激しく詰め寄るママのヒステリックな声と平手打ちをする音が
ドア越しに聞こえてくると、実はママも平常心ではないのでは
ないかと思ってしまう。
しかしさらにエスカレートしていく兄弟のママへの仕打ちは、
もはや拷問に近いのです。


グッドナイト・マミー

ベッドに縛り付けられ、
「ママはどこか言え」
と迫り、答えないと虫眼鏡で日光を集めて彼女の頬を焼く。
さらに来客に助けを求める声を出したママの口に接着剤を
つける。優しいエリアスと残虐なルーカスが混在し、ママは
どんどん追い込まれていくのです。そして衝撃的なラスト
を迎えるのですが、その後の静かなシーンは、そこまでの
緊張を一挙に解き放つものでした。
「わたしにはルーカスが見えないのよ」
ママの叫び声が虚しかったです。





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