ボーイ・ミッシング

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ボーイ・ミッシング

 

「ボーイ・ミッシング」

原題:Secuestro

監督:マル・タルガローナ

2016年 スペイン映画 105分

キャスト:ブランカ・ポルティージョ

     アントニオ・デチェント

     マルク・ドメネク

     ビセンテ・ロメロ

 

高名な弁護士パトリシアの息子ビクトルは、ある日、

けがをした状態で森の中を歩いているところを保護

される。彼の証言からチャーリーという男に誘拐

されたことがわかり、その男は逮捕されるが、証拠

不十分で釈放される。パトリシアは、彼への恐怖から

元恋人に助けを求めるが...。


<お勧め星>☆☆☆ ラストは釈然としませんが、

まあまあ楽しめる映画です。


親バカが生んだ不幸


日本版ジャケットは、かなりデカデカと「新たな暴力」

「惨劇」と書いてありますが、実はそれほどひどいことが

起きるわけでもなく、母というにはかなり老けている

パトリシアがひたすら坂道を転がり落ちていく様が描かれる

のです。
だいたい先手を打とうと考えて、知恵を絞ったことでうまく

いったというのを映画内で見たことはほぼありません。何か

良い方向に転換するきっかけになることはあっても、大体が

失敗して身を亡ぼすというもの。その期待を裏切れるかどうか。
よくありがちかつ極めて興味をそそられる始まり方には、

一応「何があったのかな〜?」と食いついてしまします。

森の中を傷だらけで走って逃げる若い女性...なんてのは見飽きる

ほど見たなあ。今回は頭から血を流して見つかったビクトルが、

耳が不自由であり、彼の母が、黒いものも白く変えてしまえる

ほどの敏腕弁護士であることがすぐにわかります。そして

あっという間にビクトルの証言から容疑者チャーリーが拘束

されるのです。

 

ボーイ・ミッシング
 

チャーリーも前科持ちで、とにかく怪しい行動ばかりする。

けれど証拠がないことで釈放されてしまいます。スペインでは

金銭的に余裕がなくてもすぐに弁護士がつくんだなあとか、

チャーリーは誰から電話をもらったのかなあ、とか、なぜに

パトリシアの車をつけたりするんだろう、なぜに彼女の家の

敷地に入り込むだろうと思うんだけど、そこには深い意味は

なかったみたい。深読みすると後で頭が混乱してしまいます。

この映画の監督が製作に携わった「ロスト・ボディ」(2012)

「ロスト・アイズ」(2010)のようなミステリアスな展開を

期待してはいけないのですよっと。

 

ボーイ・ミッシング
 

とりあえず溺愛する息子の身を案じたパトリシアは、元恋人で

実はビクトルの実父であるラウルに相談したことから話が

ややこしくなります。もしラウルがはなからチャーリーと

つながっていたら、その後の展開は本当に面白くなったはずなのに、

どう考えても、借金のある前科持ちの男が、不運にも巻き込まれた

に過ぎないと知ると、かなりがっかりするはず。聡明なパトリシア

の唯一の弱点は、男を見る目がなかったことで、それに親バカが

加わると、物事が悪い方向にしか向かわないのですね。

 

ボーイ・ミッシング
 

チャーリーを脅すだけだったのに、それを依頼したラウルの

手配したワルに脅されるは、ラウル自身からも脅されるは、

ラウルとパトリシアとのつながりを知った警察にも追われるはで、

散々な目に遭うパトリシアが哀れなんだけど、ちっとも同情

できないのも確かです。
ラストに「助けを求める強さ」を息子に説くパトリシアの言葉が

なんと軽く感じることか。あなたが助けを求めたのは「強さ」

の表れではなく、周りが見えない「愚かさ」の表れだったんですよ。

 

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ラン・スルー・ザ・ナイト

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ラン・スルー・ザ・ナイト

 

「ラン・スルー・ザ・ナイト」

原題:Chistoe Iskusstvo

監督:レナト・ダヴレトヤロフ

2016年 ロシア映画 93分

キャスト:アンナ・チポフスカヤ

     ピョートル・フョードロワ

     コンスタンチン・ユシュケヴィッチ

     イリヤ・ルドモフ

 

 

ある夜、サーシャは恋人アンドレイの家に向かう

途中不審な車とすれ違う。そして彼が自室で射殺

されているのを発見、通報するが、駆け付けた

警官隊の中に車の中の男を発見し、彼女はその場から

逃走する。翌日自分が指名手配されているとことを

知った彼女は自力で真相を追い始めるが...。


<お勧め星>☆☆☆ スケールが大きくなった割には

ラストはあっけなく、気軽なサスペンスという感じ


欲張りは禁物


主演のアンナ・チポフスカヤの美貌とサービスカットで

ダレることなく見られます。最後まで、本当に最後まで

サービス満点!
逆にそれを省くと、なんてことはない突っ込みどころ

満載のサスペンス映画なのです。それでいてやけに

スケールが大きく、国家レベル、そうクレムリンまで登場。

怖いですね。かつてのソ連時代のKGBのように、危険人物は

拷問し、シベリア送りにされそうですね。
映画は意味深に、6か月前、今、5か月前などと時系列を

バラバラにして映し出されていくのに急に「今」のこと

だけに変わってしまいます。いやここに意味はあったのかな。

多分ラストのワンシーンのためにこのように作ったのだろうと

素人でもわかっちゃうレベル。

 

ラン・スルー・ザ・ナイト
 

フリーのカメラマンであるサーシャが、、ある晩恋人

アンドレイの遺体を見つけてしまい、なぜか彼女が指名手配

されてしまう。サーシャについての説明もかなり不十分で、

有名な雑誌記者を辞め、なぜどうでもいい物の写真を撮っている

のかとか、施設育ちという生い立ちが今とどう関係しているのか

全くもってわからない。ああ、ベッドの中で

「わたしの夢は家と愛する人を持つこと」と言っていたから、

それにつなげたかったのかしら。そしてアンドレイが最後に

サーシャに送信したメールは本文がなく、絵の写真が添付

されていて、それがQRコードであるってすぐに気づいて

しまうんです。素人が気づくんだから、国家保安局が気づかない

はずないでしょうに。
すごくありきたりな展開でありつつ、この美貌の持ち主サーシャの

キレ味抜群の頭脳と、いつ覚えたのか知らないけれど、すごい

ドライブテクニックで、かなりノロいカーチェイスも繰り広げます。

地下鉄構内での逃走シーンもどこかで見たようなシーンの連続。
いつも思うですが、なぜに大雨でも傘をささないのかしらね。

サーシャもびしょ濡れになってもパーカーのフードでしのぎます。
からくりはあっけなく、先回りするサーシャのもとにはどんどん

遺体が転がるし、他の場所でも死人が出てしまう。

これ、まじでやばくなくない?
ジャケットにあるような薄いシャツ1枚姿のサーシャが何度も

見られるので、それを楽しみに見るといいと思います。

 

 

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エンド・オブ・トンネル

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エンド・オブ・トンネル

 

「エンド・オブ・トンネル」

原題:Al final del tunel

監督:ロドリゴ・グランデ

2016年 アルゼンチン=スペイン映画 120分

キャスト:レオナルド・スバラーリャ

     クララ・ラゴ

     パブロ・エチャリ

     フェデリコ・ルッピ

 

事故で妻娘を失い、車いす生活を送るホアキンの家の

2階を、ベルタとその娘が借りることになる。地下室で

仕事をするホアキンは、ある時壁越しに「銀行強盗計画」

の話を耳にし、彼らがトンネルを掘っていることを知って

しまう。


<お勧め星>☆☆☆半 いろいろ惜しいところもあるけれど、

ハラハラドキドキさせられました。


女か運で全てが決まる


酷評してあるレビューもあるのですが、個人的には小さな

伏線をしっかり回収していて丁寧に作られた映画だなと

思っています。まあ、主人公のホアキンが車いす生活で

ある必然性とか、間借りするベルタがストリッパーの設定

なのに最初のほうでちょっとだけ踊るのみというのは、

納得がいかないことでもありますが。
冒頭、絶望的な表情で衰弱している愛犬カシミーロを見つめる

ホアキンは、クッキーに薬を注射するのです。(なぜにこの家

には注射器がたくさんあるのだろう。彼の痛み止めでも打つ

ためか)もちろん愛犬を安楽死させるためなのです。ホアキンの

今の状況は映画ではほとんど説明されず、廃れた庭の草の中

に子供用の滑り台があったり、一家3人の写真が飾ってある

ことなどから、事故で妻子を失い、彼は下半身が不自由に

なったのだと勝手に(そう作品紹介に書いてある)納得します。

ここは何かで説明が欲しいところ。

さて、そんな陰気な彼の家に、図々しいベルタという女性が、

娘ベティを連れて間借りを申し込み、勝手に荷物まで運び入れ

ちゃうし、あちこち家の中を探索し片づけたりするわけです。

この女おかしい..。でもこのやけにラテンのノリの女性は

もしかしたら奇跡的にも本当に存在するかもしれないと思う

のは偏見だろうか。
そして毎日地下室で仕事をするホアキンは「耳」を使う仕事

なので、壁越しの変な音に気付くんですね〜。

ここ上手いです。どうやら壁越しに、銀行強盗を計画する

悪い奴らがトンネルを掘っているらしいと気づくと、

「!」

金を奪ってやろう、そして競売にかけられそうなこの家を

守ろうと考えるのかな。ちょっとこの辺りのホアキンの心が

読めませんでした。ここでこの映画でラスト付近と並ぶ

インパクトのある映像が出るんですねえ。仲間を裏切って

女と連絡を取っていた強盗の1人が、ボスのガレリトに

殺害されるんです。すごいんです。まず体を横たわらせて

手足を縛り、足を刺した後、頭に毛布をかぶせてつるはしで...。

少しずつ毛布が赤く染まり、ピッピッと血の点々が飛ぶ

のです。ここは誠にリアル(本物を見たことないけど)。
ところがそのガレリトとベルタの関係をホアキンが知り、

なぜ彼女が無理やりこの家に住み着いたかすっかりわかって

しまうと、ベルタに薬を打ちさらに縛り上げるんです。でも

何かをするわけではありません。何かをさせないためなんです。

ホアキンはベティがなぜ口を利かなくなったのかその理由を

知ると、失った自分の家族と勝手に重ねあわせてしまう。

えっと、そこはベルタの了解はなかったような。
トンネル内をほふく前進、後退で移動するホアキンは、何度も

強盗団に見つかりそうになるし、なぜかかくれんぼう好きな

ベティが、強盗団のアジトに行ってしまったりして、もう

ドキドキなんですぅ。
でもやはり下半身は動かなくとも(これ本当に関係ない)

頭のさえたホアキンと、暴力で人を支配するガレリトでは、

見ている側は、金をパクろうとしていたにしろ、ホアキンを

応援するというもの。

ホアキン、がんばれ!
題名の「トンネルの出口」は、かつて家族で暮らした家を出て、

新しい人生を始めることも意味するのだなと知り、少し感動します。
毒入りクッキー、腕時計、強盗団のメンバーの名前...頭脳プレイ

にたけた男の勝利ですね。しつこいようですが、

下半身不自由の設定にする必要はあったのだろうか。大体、

ジャケットみたく銃を構えたカッコい姿なんてなかったしね。

 

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奴隷の島、消えた人々

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奴隷の島

 

「奴隷の島、消えた人々」

原題:No Tomorrow

監督:イ・ジスン

2015年 韓国映画 88分

キャスト:パク・ヒョジュ

     ペ・ソンウ

     イ・ヒョヌク

     リュ・ジュンヨル

 

テレビ局の記者、ヘリは、カメラマンのソクフンと

塩田での不当な労働状況の取材に向かう。知的障がい

の人々が奴隷のように働かされている姿を見て、

彼女は告発のための証拠集めを始めるが、作業員の

口は堅く...。


<お勧め星>☆☆☆ 思っていた内容と全く異なり、

ゾクリとする恐怖を感じました。


無関心はやがて忘却へ


2014年、韓国で起きた新安塩田奴隷労働事件に

インスパイアされて作られた映画なのですが、その

事件を調べたうえで鑑賞すると全く別物になっている

ことに気づきます。まず実際は100名ほどいたらしい

作業員が4,5人でしょうか。また塩田のある問題の島の

住民も4,5人くらいしか映りません。シーンも限られて

おり予算がかなり少なかったことが伺えます。そこでの

方向転換でしょうか。いやこの事件を忘れないために作った

のだと思いたいです。
韓国社会への問題提起ではあるにしろ、そもそもの人権問題

でなく、な、なんとスリラーになっているのです。
冒頭からなぜに警察署でヘリの映るビデオ映像を再生している

のか。そして病院に横たわる人物が誰なのか。P.O.V映像

つまりカメラマン、ソクフンが撮影した映像でヘリたちが

塩田のある島について聞きまわる様子が目に入ります。

いつ、何が起きるんだろう。やっとたどり着いた疑惑の島

では、島民はなぜかその塩田の持ち主について口を濁すし、

作業員は明らかに知的障がいがある。さらに持ち主の息子は

ガラが悪いし、その父である社長は地元警察までも頭を下げる

人物なんですよね。これについては毎度おなじみ感があります。

一応本土へは戻るんですよ。このまま止めとけばいいのに、

と思うけれど、実は事件を中途半端に取材したくないヘリの

過去もあって、とことん突き止めようとするんですね。

寒いんです。作業員の足は裸足でしもやけがつぶれているし、

体や顔にはあざがあるんです。
てな具合に社会派と思わせておいて、ソクフンの妻から

「妊娠した」という電話がかかると、ピン、と来ました。

(かなり遅い)
短い映画だし登場人物も少ないので、さらっと見られます。

そしてゾクリとします。よーく名前を覚えておきましょう。
真実を知っているのがヘリだけであり、彼女が意識不明の間に

ネットで、彼女の犯行説やら私生活が暴かれていくのは、

日本も韓国も変わらず、その方がずっと怖いと思ってしまい

ました。

 

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ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男

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ライクアキラー

 

「ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男」

原題:A Kind of Murder

監督:アンディ・ゴダード

原作:パトリシア・ハイスミス「妻を殺したかった男」

2016年 アメリカ映画 95分

キャスト:パトリック・ウィルソン

     ジェシカ・ピール

     ビンセント・カーシーザー

     ヘイリー・ベネット

     エディ・マーサン

 

建築家ウォルターは、過去の浮気が原因で妻クララとの

仲が上手くいっていない。彼のささやかな趣味は犯罪小説を

書くこと。そんな彼はバス休憩所で起きた殺人事件の記事を

目にするのだった。


<お勧め星>☆☆☆半 パトリシア・ハイスミス原作だけ

あって不合理な展開に胸がざわつきます。


願望と行動は同類なのか


主役のウォルターを演じるのは、あの「死霊館」(2013)

で夫婦漫才じゃなかった夫婦心霊研究家の夫を演じた

パトリック・ウィルソン。彼はイケメンなのに、妻に尻に

敷かれた男役がよく似合うんです。
冒頭の映画館のシーンに出ているのは「おみおくりの作法」

(2013)「シャーロックホームズ」シリーズなどの

エディ・マーサン。「おみおくりの作法」は個人的にお勧めの

映画です。静かで孤独な男を彼がとても上手に演じていました。

エディ・マーフィじゃないんでよろしくね。さて次のシーンでは、

妻クララをバス乗り場まで見送るウォルターが映るのですが、

どう見てもウォルターは妻に疎ましがられているように

見受けられます。さてこの人たちがどうつながるのか。
なぜにクララがウォルターに冷たいのかは、どうやら彼の

浮気癖にあるらしく、それが原因で、クララは猜疑心が強く、

彼を束縛し、ついには精神科の診察を勧められているほどの

状況らしい。年代的にみても1960年当時は、今のように

心療内科など存在しなかっただろうし、ノイローゼ=精神科と

みなされ、なかなか治療に向かう勇気が起きなかったのだろうな

というのは想像に難くないです。
そしてウォルターは建築家としても有名なんだけど、地下室で

こっそり犯罪小説を書くのが趣味。だからスクラップブックに

様々な事件の切り抜きが貼ってあるのです。そしてある時

見つけたのが、バス休憩所での女性遺体発見事件。これは

自分の小説に参考になりそうだし、詳しく知ると、遺体で

見つかった女性の夫が犯人と疑われているという。ウォルターは

好奇心に加え、その夫キンメルに一方的に共通点

(これがまた自分だけそう思っているのに気づかない)を

見つけるんですよ。困りますね。相手は全然共通点があるなんて

思っていないし、できたらこの事件についてあれこれ調べて

ほしくないのに。この勘違いというのは、原作者の小説に

よく見受けられる意地悪さを象徴し、さらにコービー刑事という、

一方的にキンメルを犯人と決めつける、ものすごく意地悪な男も

登場します。
「離婚するなら自殺してやる」
クララの捨て台詞も見ている側には、もう意地悪としか思え

ないんです。重いんですよ。それこそ「おもえもん」の世界

なんです。とはいえウォルター視点からの情報ではそう感じる

ものの、実際は、ウォルターはクララの言う通り、エリーなんて

若い女性と浮気しているし、どれが真実なのか途中でわから

なくなります。クララの実母の病状悪化でバスに乗り込んだのを

見ると、そのバスを車で追うウォルターは、たぶんキンメルと

同じ考えで行動している気分になっていたのでしょう。

ものすごい思い込みなんだけど。
警察のいい加減な取り調べや暴行、さらに勝手に家に入り込んで

中を調べるというあり得ない行為も当時はあったんだろうなあ。
キンメルのアリバイを証言したトニーが急に翻意した理由とか、

ウォルターの家のメイドが急に辞めた理由とか、細かなところの

説明は全然されないので、とりあえず目のまえの映像で理解する

しかありません。事件の真相も結局のところどうだったんだろう。

どちらにもとれる内容でした。
ただ1点、とても残念なのは、クライマックスの地下のシーンで、

暗すぎて人物の区別がつかないところです。みんなハットと

コート姿だから、せめて何か違いをつけてほしかったなあ。

しばしば入り込む雪の降る情景が印象的です。

 

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女教師〜シークレット・レッスン〜

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女教師

 

「女教師〜シークレット・レッスン〜」

原題:Misbehavior

監督:キム・テヨン

2017年 韓国映画 97分

キャスト:キム・ハヌル

     ユ・イニョン

     イ・ウォングン

 

<お勧め星>☆☆☆ よくできているけれど

昼メロっぽくてドロドロしているなあ。


何が彼女を悪魔にしたのか


韓国といえば「格差社会」であり、(日本でも

そうだけれど)家柄、学歴、コネがあらゆることろに

はびこっています。有名大学に入れなければまずそこで

一生かけても越えられない壁ができてしまう。逆に

持っているもの、つまり財閥だいまだに存在し、

ナッツ姫のように兵役逃れのために息子を海外に

住まわせたり、有名大学入学すらも可能らしい。特に

映画でよく扱われるのは警察のいい加減さで、上司の

顔色を伺いながら適当な証拠をでっちあげて、それらしい

犯人も仕立て上げ、それが冤罪であると信じ、独自の

捜査をする刑事が現れるというストーリーは幾度と

なく見てきました。
この映画では、「私を忘れないで」(2016)の

キム・ハヌル演じる、見るからに幸薄そうな男子校の

非正規採用教師ヒョジュが主役。服装も地味だし、

髪型も無造作に一つにくくっただけ。30歳はとうに

すぎているでしょうか。いつまでも正規採用されず、

家では10年来のヒモのような男が居座っている。

映画の中にはクズっぷりを見せる人間が幾人か出て

きますが、まずは第一号ですね。
そしてたまたま産休に入った教師の代わりにヒョジュは

担任を持つわけです。その中にバレエ特待生ジェハがおり、

夜体育館で黙々と練習する彼の姿に、自らの夢を重ねた

のかしらねえ。だって天使のような笑顔を見せるんだもん。

純粋無垢に見えたこのジェハ。
そんな頃理事長の娘ヘヨンが正規採用の教師として赴任

します。あんたさー、金もあるし、金持ちの婚約者もいるし、

何も働かなくても嫁入り修行してればいいんじゃないの〜?

と誰でも思うはず。全くの世間知らずのような雰囲気だし、

ブリブリの服装で出勤するんです。「せんぱーい」なんて

言われてもヒョジュはめちゃくちゃ冷たくしちゃう。

分かるよ、その気持ち。でも絶対にかなわないんだよ。

さらにそのヘヨンとジェハが体育倉庫で抱き合っている

現場を目撃するわけです。ブッチーン!1回目の怒りの

糸が切れますね。同時にヒモ男が家を出ていく。ブチ。

これは少しだけ切れたかな。このようにヒョジュの心の

糸は怒りで幾度となく切られていくのです。ジェハが見事

バレエコンクールで銀賞を獲ってウキウキしているヒョジュが

あまりに哀れでたまりません。その後、今度は深く糸が

グサリと切れます。そしてジェハとヘヨンとの真相を

知って、それでも自分の仕事のために耐えようと思ったのに...。

ブチチチ〜〜ンン!多分地響きが起きるくらい音を立てて

切れたと思う。その時の無表情なヒョジュの顔がものすごく

怖いです。だいたいヘヨンになんか最初から勝てる相手では

ないんですよ。それは自分でもわかっていたからヒョジュは

冷たい態度をとることで、プライドを保っていたのかも

しれません。そこにジェハなんて迷える羊のように見える

少年が絡んできたから、ものすごいことになるんです。
ラストを正当化しませんが、「ざまあ」とは思ってしまいます。

(いやな性格だ)

 

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特捜部Q Pからのメッセージ

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特捜部Q

 

「特捜部Q Pからのメッセージ」

原題:Flaskepost fra P

監督:ハンス・ペテル・モランド

2016年 デンマーク=ノルウェー=スウェーデン

=ドイツ映画 112分

キャスト:ニコライ・リー・カース

     ファレス・ファレス

     ポール・スベーレ・シュミット

 

「助けて」と書かれた手紙の入った古いボトルが

海岸で見つけられる。カールとアサドたちQチームは

その手紙に事件性を疑い、捜査を開始すると宗教絡みで

行方不明になっている子どもたちの存在を知る...。

 

<お勧め星>☆☆☆半 やはり面白い。北欧の寒々しい

雰囲気がぴったりです。


子供は無知だが夢を持っている


特捜部Qシリーズで映画化された「檻の中の女」(2013)

 

特捜部Q

 

「キジ殺し」(2014)

 

特捜部Q

 

はいずれも原作を読んでから映画を鑑賞したのですが、

今回は未読のまま映画を見てしまいました。なので映画

単体での出来具合が逆によくわかるというもの。

(いややはり原作は読んでおくべきだとamazonにて購入

しました)
「檻の中の女」はとにかく主役のカールが小説にイメージと

ぴったりだったのに驚きました。そしてほぼストーリーは

同じで、限りなく最小限度にそぎ落とした感じ。その年観た

映画では満点をつけたほどです。そして「キジ殺し」は逆に、

とても大事な部分を変えてしまったことで、それは

「ソロモンの偽証」の映画化と同じで、そこを変えたら話が

すっかり変わってしまうじゃないとやや憤慨したものです。
さてこの「Pからのメッセージ」は海岸に流れ着いたボトルの

中の手紙から話が始まります。もちろんその前に手紙を苦労

して書いた少年が映るので、ああ、これが事件の発端なのだと

理解します。前回の事件の衝撃で休職中のカール、そして

部下アサド、ローセが手紙を解読し、捜査を開始する一方で、

「神の弟子」という宗教集団の信者の姿が映ります。

「檻の中の女」では5年前に失踪し、自殺したことになっていた

女性政治家、「キジ殺し」では20年前の寄宿学校での殺人事件を

追いましたが、今回はこの手紙が書かれた7,8年前の事件を

追うことになります。まず手紙の解読、書かれた文字から

被害者が子供であること、宗教関係でいなくなった子供は

いないか、など次々に情報を収集し、ターゲットを絞っていく。

このテンポの良さはおそらくは原作ではかなりのページを

さいていたはず。そして見つかったのが、ドラッグ中毒で不良の

たまり場にいるトレクヴェであり、彼は自分がどこにいたのか

「ある音」でしか覚えていません。

 

特捜部Q

 

一方この事件の犯人は早々にわかり、いかにも美男子を絵に

かいたような男性です。そして同じ頃幼い姉弟を誘拐する

わけです。彼がこのような行為をする理由は、幾度となく

映る彼自身の不遇な生育環境にあったわけですが、それが

どういった形で自分を正当化していたのか。それを知る

のは映画の終盤であり、姉弟の両親が身代金を受け渡す

場所に指定された列車のシーンでは、今回お初となる

ヘリコプター登場。Qチームもこれだけ事件を解決して

いたら予算もつくもんだと思ってしまいます。まあ、列車の

中に犯人がいるかどうかなど普通分かり切ったことなので、

それを妄信して大量の捜査員を送る警察の姿はちょっと

違和感あり。それでもその後に続くスリリングなシーンの

連続で目はくぎ付けなのです。
そうそうトレクヴェが聞いていた「ある音」というのが

何かが判明するのは、もう危機一髪の時なんですよ。人間の

耳は危機的な状況下におかれ続けると研ぎ澄まされ、その時の

音を決して忘れないんだろうなと思ってしまう。それは映画内で

幾度も映った「アレ」の音だとは。
犯人がなぜカールの携帯番号を知っていたのかとか、

毎回現場に到着するのがアサド一人とかそんな些細なことに

目をつぶるとたいへんよくできていたサスペンスでした。
名前から分かるように神への信仰の厚いアサドと、全くの

無神論者のカールの対比もジョークを交えて映され、

ラストは宗教色を残してエンディング。このシリーズは

原作がまだたくさんあるから次もできるんだろうな。

楽しみな映画です。

 

 

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われらが背きし者

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われらが背きし者

 

「われらが背きし者」

原題:Our Kind of Traitor

監督:スザンナ・ホワイト

原作:ジョン・ル・カレ

2016年 フランス=イギリス映画 109分 

PG12

キャスト:ユアン・マクレガー

     ステラン・スカルスガルト

     ダミアン・ハリス

     ナオミ・ハリス

 

イギリス人大学教授ペリーは、妻で弁護士のゲイルと

共にモロッコで休暇中、ロシアン・マフィアのディマ

から重要な証拠をM1:6に届けるように依頼される。

彼は単に届ける仕事と考えてロンドンに戻るが...。


<お勧め星>☆☆☆半 巻き込まれサスペンスとして

はやはりよくできたストーリーです。


高いワインにつられるな


映画「裏切りのサーカス」(2011)の

ジョン・ル・カレ原作の作品ですが、スパイがらみの

ものとしては割と単純なストーリーなんです。
冒頭でのモスクワでの一家射殺シーン。雪の中に

倒れこむドレス姿の少女がなんと美しいことか..。

と思っていたら、次はモロッコ、マラケシュのめっちゃ

暑そうな部屋での男女のベッドシーンです。は?これが

どうつながっていくんだろう。いや、この時点では1ミリ

もつながっていないんです。いつもはお尻を見せる担当の

ユアン・マクレガーはバストのみ、逆に美しい

ナオミ・ハリスがヒップを見せてくれます。(お尻なんて

言っちゃ失礼です)大学教授ペリーと弁護士の妻ゲイルは、

ペリーの浮気による関係悪化を修復するためバカンスに

訪れたらしい。あーた、そんなことで仲直りできると

思ったら大間違いよ!
そしてなぜかウルトラ高級レストラン(ワインが1ボトル

100万以上する)で、食事をしているのに、妻は仕事の

電話が入り、先に帰ってしまう。それをチラ見していたのが、

絶対に町であったら目を合わせたくないタイプの男性ディマで、

周りには護衛のような取り巻きさえ付けているんです。

「ドラゴン・タトゥーの女」(2011)でも存在感が

際立っていたステラン・スカルスガルトが、この怖ーい役に

ぴったり。でも勘違いしてはいけません。ロシアン・マフィアの

中でも実は組織に忠実であり、冒頭の射殺事件をもくろんだのが、

資金洗浄目的の銀行をヨーロッパに開くため、イギリス高官と

手を組んでいるロシアン・マフィアのトップ、新プリンスと

敵対している...。いかにもロシアらしい駆け引きと裏切りの

連続なのに、対するイギリスのMI:6側がかなりお粗末な行動

ばかり。そこには大きな理由があるんですが、たまたまディマと

接触した一民間人ペリーを活用し、悪事を暴こうとする考えは

かなり無理があるような気がします。原作は長編小説なので

そこは大きく端折ったのでしょうか。それにしてもディマが

ペリーのクレジットカード番号を一瞬で覚えてしまう能力は、

これ絶対に使われるぞと確信していました。そういうことが

わかってしまうのがとても残念でもあり、もう少し難解でも

頑張れるぞと言うのが見終わっての感想です。
モスクワ→モロッコ→ロンドン→パリ→ベルン→フレンチアルプスと

景色をいろいろ楽しめます。

 

 

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午後8時の訪問者

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

午後8時の訪問者

 

「午後8時の訪問者」

原題:La fille inconnue

監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ

   リュック・ダルデンヌ

2016年 ベルギー=フランス映画 106分

キャスト:アデル・エネル

     オリビエ・ボノー

     ジェレミー・レニエ

 

医師のジェニーは、診療時間過ぎの午後8時に鳴った

玄関ブザーを無視する。そして翌日警察から、その

ブザーの主である女性が亡くなっていたことを知らされ、

彼女は女性への罪悪感に苛まれていく。

 

<お勧め星>☆☆☆半 地味な映画ですが、1人1人の

心の中が丁寧に描かれています。


人間として正しいことをすることの価値


わたしの大好きなダルテンテ兄弟監督作品です。

 

午後8時の訪問者

 

「ある子供」(2005)では、子供が生まれた

若い男女が、まだ親としての自覚のないまま、その

子供を売りに行こうとする姿を描き、

 

午後8時の訪問者

 

「少年と自転車」(2011)では、離れて暮らす

父恋しさに、実は疎ましがっている父に元へ向かう

少年を、

 

午後8時の訪問者

 

さらには「サンドラの週末」(2014)では

労働者の過酷な雇用の状態を、ある一市民の視点

から描いていました。そこには見る側がどう考える

かの問題提起のみで、ラストも唐突に終了。そこに

残るのは絶望でなく、限りなく小さな希望の灯を

感じるものばかりです。
さて、この映画は、劇場予告編では、サスペンス映画の

雰囲気がプンプン漂っていましたが、実際はどうか。
診療所の代診として勤務したジェニーは、研修医の

ジュリアンと2人でいた時、時間外に玄関ブザーが鳴る

のです。答える必要はないとジュリアンを制するジェニー

はなぜか苛立っています。実は彼女は新しい医療センター

赴任が決まり、気持ちはそちらに向いているらしい。

もう順風満帆の未来が開けてきたところなんです。ここで

知るのは、フランスにおける研修医というのは正式な医師で

はなく、これを経て国家試験を受ける身であるということ。

さらに保険診療患者ばかり引き受けている貧しい地区の

診療所への医師のなり手が極端に少ないことです。まあ、

日本でも診療科によって人気がかなり異なるし、勤務医

よりも開業医の方が絶対に収入が多い。医師という仕事は

「人の命を預かる」という極めて崇高な志のもとにめざす

べき仕事であるはずのものが、なぜか金儲けのほうに比重が

傾いていることも否めないのです。
そしてジェニーは翌日警察官から、例のブザーを押して

若い女性が亡くなったことを知らされます。その時彼女の

頭によぎるのは「なぜあの時ドアを開けなかったのか」と

いう医師としての倫理観なのです。別に診察時間外だし、

一度きりのブザーに答えなくても彼女には何の罪もない

かもしれない。しかし患者として訪れる貧しい人々や

不法就労者、移民などを毎日診ていたはずの彼女がなぜ

救えるはずの命を救えなかったのか、と悩むのは非常によく

わかるような気がします。つまり医師としての義務=人の命

を救うこと、という最も基本的なことを怠った自分への悔悟の

念でもあったのでしょう。それは人に接する態度、例えば

高飛車に出てしまったジュリアンへの自分の姿をも許せなく

なるわけで、彼女はとりあえず必死で亡くなった女性の

身元調査をするわけです。自分だったら...とか、

ここまでしなくても...という思いはあちこちのシーンに見られ、

その過程でフランスにおける底辺に蠢く人々の声なき声に耳を

傾けることができます。逆に亡くなった女性の映った防犯

カメラ映像は、ジェニーだけでなく、実は彼女を知っていた

数名の人々の心の底に眠る「人間としての心」を呼び覚ます

ものであったと思っています。やはりラストは暗転し、

その後に含みを持たせたものでした。BGMは一切なく、診療所の

玄関ブザーの音、携帯の呼び出し音、高速道路を行きかう車の

音だけが繰り返し流れ続け、いつしかその世界に入り込んで

しまうものとなっています。

 

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ゲット・アウト

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

ゲットアウト

 

「ゲット・アウト」

原題:Get Out

監督:ジョーダン・ピール

2017年 アメリカ映画 104分

キャスト:ダニエル・カルーヤ

     アリソン・ウィリアムズ

     ブラッドリー・ウィットフォード

     ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ

     キャサリン・キーナー

 

黒人写真家のクリスは、恋人ローズの両親の家に向かう。

彼は家族に歓待されるが、庭師やメイドの黒人の男女の

不気味な表情が気になって仕方がない。翌日開かれた

パーティーでは、さらに奇妙な出来事が起き、クリスは

ローズと自宅に戻ることを決断すのだった。


<お勧め星>☆☆☆半  そういうことね、となかなか気づかず

後半はスリル満点です。


だから行くなと言われただろう


劇場での予告編はただ不気味なだけで、その「謎」に1つも

触れていないという優れものでした。なので全く予備知識なし。
ホラー映画のオープニングの定番、車と鹿の衝突シーンがあり、

(鹿は明らかにフェイクとわかるもの)そこで白人警官による

黒人青年クリスへの不快な対応を見ると、アメリカに確実に

存在す続ける人種差別意識を痛感します。しかしクリスは

そんな態度にはとっくに慣れており、逆に白人の恋人ローズが

気を遣う。逆パターンの映画では

「レイクビュー・テラス 危険な隣人」(2008)で、白人の夫

と黒人の妻に対し、隣人の黒人警官が執拗な嫌がらせを仕掛け

続けるというものがありました。あのサミュエル・L・ジャクソンは

ものすごく怖かった!
アフリカ系アメリカ人への差別は男女問わず、今も根強く

残っており、逆にそれが存在することで、本来の「正義」を

追求できない側面もあると考えています。この辺りはとても

デリケートな問題だったのに、愚かなリーダーを選んだことで、

パンドラの箱を大きくあけてしまった感じ。いやそれは全世界で

同じことが言えるかもしれません。

 

ゲットアウト
 

さて、この映画では脳神経外科医ディーン、心理カウンセラー、

ミシーという両親に恋人クリスを会わせるため、ローズが、

ウルトラへき地の実家へ連れて行くのです。辛うじて携帯の

電波が届くだけいいか。
とにかくクリスはものすごく歓迎されるけれど、庭師、メイドが

いずれも黒人だし、やけに無表情なのと、家族の言葉の端々に、

不快な差別感を覚えるわけです。この辺りはセリフをよく聞くと

わかります。さらに弟ジェレミーの

「黒人だから格闘技できるだろう」発言。カチン!

 

ゲットアウト
 

これはまだ序の口で、クリスはミシーにティーカップの中味を

かき混ぜるスプーンの音で催眠術にかけられてしまう。

 

ゲットアウト

 

この時の「沈む」姿が、映像的にまことに秀逸。起きたいのに

起きられない、動かしたいのに動けない、そう「金縛り」と

いわれる状態はまさにこんな感じなのでしょうか。これは

クリスが禁煙できるようにしてくれたものなのかしら?
翌日、白人だらけのパーティーでも、なぜかクリスに強い関心を

寄せる人々ばかり集まります。そこには白人の老女が若い

黒人男性の夫を連れていたりするし、その男性のファッションが

いつの時代のものかと思ってしまいます。不快な要素を小出しに

しつつ、突然起こる「動き」にドキリとし、そしてまた「静」へと

戻るの繰り返しの後、少しずつクリスは「真実」に近づいていく

わけです。もうね、この「真実」もクリスの想像することとは

かなりかけ離れていて、見ている側と同じくらい、身に起こる

ことで理解していくしかない。観客とクリスの心はほぼ同じ

レベルになっています。

 

ゲットアウト
 

冒頭に拉致された黒人、空港保安員のクリスの友人ロッドの

存在、鹿、そしてフラッシュの光。すべてを知った時、

それらが繋がって行く時、ただただ驚くのみでした。
心の奥底に誰もが持っているなにがしかの偏見をできるだけ

小さくし、きれいごとだけれど、互いを理解する努力をする

ことがいかに大事であるか再確認します。

 

 

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