静寂の森の凍えた姉妹

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

静寂の森の凍えた姉妹

 

「静寂の森の凍えた姉妹」

原題:Grimmd

監督:アントン・シグルズソン

2016年 アイスランド映画 105分

キャスト:マルグレート・ビルヒャムズドッテイル

     スベイン・オラフルグンナルソン

     ピエトゥル・オスカル・シグルドソン

 

アイスランドの森で幼い姉妹が遺体で見つかる事件が

発生する。警察は殺人事件として捜査を開始するが、

容疑者の一人は担当刑事エッダの弟であった。


<お勧め星>☆☆半 全編にわたって寒々しい映像が流れ、

霧の中に迷い込んだような感じを受けます。


容疑者が多すぎる


アイスランド映画というと3作品しか見たことがなくて、

1つは「湿地」(2006)です。これはアイスランド、

デンマーク、ドイツ合作なので、純粋にアイスランド製作

映画では「レイキャビク・ホエール・ウォッチング・マサカー」

(2009)と「ひつじ村の兄弟」(2015)のみかも

しれません。「湿地」は原作が大変面白く、アイスランドと

いう島国が持つ特徴にストーリーを上手く重ね合わせたもので

あり、予想できない展開でまさに一気読みしました。映画

ではかなりはしょった部分が見られ、原作の複雑な人物像や

その背後関係などはかなり薄味になっています。

「レイキャビク・ホエール・ウォッチング・マサカー」は、

なんと懐かしい裕木奈江さんが出演しているものの、内容

はB級映画という感じ。特に怖くないし、こだわったという

BGMもそれほどのことはありません。はっきり言って
なんでこんな映画を作ったのかしら?と思う内容です。

「ひつじ村の兄弟」はさすがカンヌ映画祭「ある視点部門

グランプリ受賞だけあります。アイスランドにおける羊の

重要さと兄弟の姿をシリアスさとコミカルさを上手く混在

させて描き、予想外のラストになっていました。
どの映画もとにかく「寒そう」というのが共通項です。
さて、この「静寂の森の凍えた姉妹」は、やはりどんよりした

曇り空の下、雪が残る寒々しい景色がどこまでも広がって

います。そしてヘルズモルクという町で見つかった幼い

姉妹の遺体、警察の捜査線上に浮かぶ数名の小児性愛者、

その中に担当刑事エッダの実弟アンドリがいる、という展開が

中盤まで描かれていきます。しかし他の容疑者がどれも

これも怪しすぎるし、エッダが犯人と主張する人物もいたり

して、どうも事件のポイントがずれていくのです。警察の

捜査も極めて適当で、まるで韓国映画内の警察の姿を見て

いるように感じます。怪しい人物を幾人かピックアップして、

見る側をミスリードしていくのではなく、たくさんのピースを

まき散らかしたあげく、それを回収するどころか、さらに

バラバラにしていくみたい。

 

静寂の森の凍えた姉妹

 

たとえば、エッダにしてもロフトルという男に固執するけれど、

それはかつで2度逮捕されたのに、裁判で無罪になってしまった

悔しさからとしか思えないのです。特別な関連性があるわけ

でもない。また被害者の母ファンティに何か隠し事があるかの

ように映るけれど、それも重大な意味を持つわけではないのです。

 

静寂の森の凍えた姉妹
 

そしてこれまたあちこちにフェイントを掛けすぎで、その連続は、

ストーリーへの集中力を途絶えさせる大きな原因になっていると

思います。エッダともう一人の刑事ヨイとの確執の原因もわから

ないし、それにとどまらず、他の人物の説明がほとんどないので、

顔すらも覚えきれません。あ、覚える必要ないか。
ラストには「はっ」となりますが、どう見ても逮捕された人物が

真犯人でないことはわかっているので、やっぱりね〜と思うくらいです。
惜しい。もうちょっとですごく面白くなったのに、本当に惜しいです。

 

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エクストーション 家族の値段

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エクストーション

 

「エクストーション 家族の値段」

原題:Extortion

監督:フィル・ボルケン

2017年 アメリカ映画 103分

キャスト:アイオン・ベイリー

     バーカッド・アブディ

     ダニー・グローバー

     ベサニー・ジョイ・レンシ

 

医師のケビンは妻ジュールズ、息子アンディと休暇を

過ごすためカリブ海を訪れる。彼らはボートを借り

クルーズへ出発するが、無人島に立ち寄った後、

エンジンの故障でボートが動かなくなってしまうの

だった..。


<お勧め星>☆☆☆半 スリルはあるけれど、なんだか

主人公に同情できない映画です。


海洋アクティヴィティには要注意

 

 

ネタバレしています。

 


extortion=ゆすり、強要
この原題といい、邦題の副題といい、どうもいまいちです。

そうじゃないんです。主人公一家があまりにアホだったん

です。あ、それでも映画のテンポは速く、ハラハラしつつ

同時にイライラもします。
カリブ海へバカンスに出かけて大変な目に遭うのは

「オープン・ウォーター」(2004)。ちゃんとツアーに

参加したのに、現地の船長の適当な人数チェックでサメが

泳ぎ回る海に取り残されてしまう夫婦の姿は何が怖いって

大海原では、誰も気づいてくれないということ。遠くに

大きな船が通りかかっても見えないということ。

「Help!」という声がただただ虚しく響くのみでした。
また「海底47m」(2016)はメキシコを訪れた

イギリス人姉妹がろくでもない「シャークダイビング」に

誘われて、止めとけばいいのに参加しちゃう。当然そこで

起きる出来事は、サメがアターックする連続..いやそうでも

ないか。酸素が不足するんだったな。とにもかくにも中南米

での海洋ツアーは正規に申し込んでも危険だし、甘言に

のって怪しい業者に申し込んだらえらいことになると肝に

銘じてしまいました。多分行くこともないけれど。
しかしこのケビンは妻ジュールズ、息子アンディとの

水入らずの休暇で大失敗を冒すわけです。「金がものをいう」

なんて近所のじいさんに言われたもんだから、最初から

現金をバラまいて、ホテルの部屋をアップグレードしたり、
息子の願いの水上バイクを借りるため「余分に払う」と言う。

 

エクストーション

 

この態度は見ていてとっても不愉快極まりない。観光で

国の経済が成り立っているとしても、観光客と現地の人との

格差が大きすぎるのです。その辺りはスルーして見ていると、

ケビンは怪しい業者にボートを借りてしまう。どう考えても

危険ですよ。現金払い、船は返さなくても保険に入っている

からいい、免許の確認もなし。うまい話には気をつけないとっ!
そして当然のごとく立ち寄った無人島から戻ろうと思っても

エンジンがかからないのです。映画はそこでのサヴァイヴァルか

と思ったら、それはトム・ハンクスの「キャスト・アウェイ」

(2000)で、彼らはそんなことは考えず、なんとか戻ろうと

試みるのです。2晩そこで過ごし、遂に海へ出るけれど、結局

違う無人島に流れ着いてしまう。ここで親切にも地元の漁師が

見つけてくれて...。ここからが本題なんですよ。この漁師の一人は

「キャプテン・フィリップス」(2013)でソマリア人海賊を

演じたバーカッド・アブディ。

 

エクストーション
 

この人は一度見たら絶対に印象に残る俳優さんです。そもそも

金をバラなくのが米国人という考えが根底にあるのに、アホな

ケビンは「僕は医者でお礼はいくらでも払う」なんてペラペラ

話すんです。その後は想像通り、妻子を人質に取られ、大金を

奪われ、さらには海に沈められてしまう。こんな不条理なことは

あっていのかとも思うけれど、その後のケビンの行動はもっと

過激すぎます。

 

エクストーション

 

妻子の命のためには、現地警察もアメリカ大使館員も無視する

というのは、気持ちはわかるけれど全然納得できませーん。

ストーリーもアメリカ映画ではほとんど死ぬことのない子どもが、

現地の子供は死んでしまう。それもこれもケビンのせいなんですよ。

だいたいだね、前もってボートを予約しておかないから
いけないんです。「命の価値は同じ」という言葉が本当に軽く

感じられる映画でした。それにしてもケビンは、殺人(正当防衛?)

やら警官の銃を奪うやら、他人の最新鋭ボートを盗むやらで、

どれだけの罪になったんだろうか。それを知りたかったけれど、

映画は終わっちゃったなあ。なんだかとっても中途半端です。

 

 

 

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ブリザード 凍える秘密

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ブリザード

 

「ブリザード 凍える秘密」

原題:White Bird in a Blizzard

監督:グレッグ・アラキ

2014年 フランス=アメリカ映画 92分

キャスト:シェイリーン・ウッドリー

     エヴァ・グリーン

     クリストファー・メローニ

     シャイロ・フェルナンデス

 

カトリーナの母イブは彼女が17歳の時突然失踪する。

父は妻を捜し奔走するが一向に行方が分からず、母と

折り合いが悪かったカトリーナは日々の生活を楽しんで

いくが...。


<お勧め星>☆☆半 早々に母の行方が分かってしまう

のがとても残念です。


シェイリーン・ウドリーはナイスバディ


ヒロインのカトリーナ(通称キャット)役は

「きっと星のせいじゃない」(2014)の

シェイリーン・ウドリー。少し猫っぽい顔立ちでとても

キュートな女優さんです。そしてきっと体に自信があるの

でしょう。

 

ブリザード

 

美しい肢体を惜しげもなく見せてくれます。足もきれいです。
一方彼女の母親イブ役は「ミス・ペレグリンと奇妙な子どもたち」

(2016)のエヴァ・グリーン。ちょっと年齢を調べて

驚いたんですが、まだ37歳です。

 

ブリザード

 

メイクなのか表情なのかスタイルはいいのに
どうも老けて見えてしまう。老けてというよりホラー女優っぽいな。

「カジノ・ロワイヤル」(2006)にはボンドガールを演じて

いてスタイルは抜群なので、そこがちょっと残念。
始まり方はサスペンスタッチなのに、なぜかサスペンス要素は

手ですくった砂がこぼれていくように消えていき、ただ

カトリーナの奔放な私生活が映ります。ちょっとあきれちゃう

のよね。でも今の17歳ってこんなものなのかしら。
そーよ、そーよ、きっとそうなんだわ。

そしてさらに残念なのは登場人物に誰一人感情移入ができない

のです。穏やかで会社では人気者の父なのに家では母に軽蔑され、

なぜか卑屈なほどおとなしい。カトリーナは隣家のフィルと

イチャコラベタベタしたいのに、フィルはすげないそぶり。すると

母の失踪を担当した刑事を誘惑しちゃうんです。え〜、唖然茫然。

 

ブリザード
 

母が失踪してからカウンセリングに通っているカトリーナは、

自分が見る不思議な夢の話をするんだけど、カウンセラーの話も

大して役に立ちません。雪の中に倒れているイブはなぜに全裸

なんだろう。その夢に意味があるに決まっているのに、なぜ

誰も相手にしないんだろう。イブのペットのように扱われて

きたカトリーナがある年を過ぎると嫉妬のまなざしで見られ

始めるって、イブのおつむがおかしいとしか思えないんですよ。

 

ブリザード
 

そんなこんなでカトリーナはへんてこな親友2人を残し大学へ

行き、初めての帰郷。このへんてこ親友もへんてこすぎるの。

彼らの存在の意味もよくわかりません。そしてやっとこさ、

「ある疑惑」に気づくわけです。それ、もうとっくに気づいて

ましたから。それとあなたの夢とあれとの関係もとっくに

わかっていましたから。まあ、予想を大きく外してくれたのが、

父の「秘密」ですね。あれは誰にも想像できません。そして

それが母の失踪の引き金になっていたとはねえ..。
そしてカトリーナは涙を流します。その涙の意味はなんだろう?

優しくて穏やかで家以外では人気者だった父の秘密の驚いた

からでしょうか。それとも母の失踪の真相を知ったからでしょうか。
いずれにしてもなんだか中途半端なサスペンスで、スリルを

一つも感じなかったなあ。

 

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ホーム・インベージョン

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ホーム・インベージョン

 

「ホーム・インベージョン」

原題:Deadly Virtures:Love Honour Obey

監督:アテ・デ・ヨンク

2014年 イギリス=オランダ映画 90分

キャスト:メーガン・マツコ

     エドワード・アクロート

     マット・バーバー

 

ある金曜の晩、トムとアリソンの家に一人の男が

侵入する。男はトムを風呂場に監禁し、アリソンを

縄で縛りあげた上で「俺を求めろ」と言い、従わないと

トムの指を切り落としていくのだった。


<お勧め星>☆☆半 ジャケットのような雰囲気を想像

するとかなり違うので要注意。まあ普通です。


縄使いの名人?


ホーム・インベージョン=home invasionの意味は、

居住者が家にいる間の強盗。とするとこの映画の内容と

邦題は少しズレている気がします。「強盗」目的では

ないのです。
ホーム・インベージョン物を思い出してみると、断トツ

気分が悪くなるのが「ファニー・ゲーム」(1997)で、

最初から最後まで不快だし、不条理な内容であり、

2007年にアメリカでリメイクされていますが、当然未見。

二度と見たくない映画の1つです。

そして「屋敷女」(2007)は雨の中、身重の女性の家に

無理やり入り込む、これまた女性による数々の残虐行為が

描かれていきます、終盤に問題のシーンがあって、ぼかし

だらけで何もわからないけれど、わからなくても想像

できるというものでこの映画も二度と見たくない。
そして「スペイン一家監禁事件」(2010)は、せっかく

家族水入らずで過ごそうと努力した親子3人の夜が、無残

にも打ち砕かれ、陽気な音楽と真反対の非情なラストに

衝撃を受けます。混乱の続く東欧、つまり移民の流入に

よる治安の悪化をこの目で見たような気になりました。

言葉が分からないからもっと怖い。
そしてもう一つ「サプライズ」(2011)も不気味な

襲撃者が家族だんらんを破壊するけれど、あれは実は身内に...

だから、少し話が違うかな。
これらの映画に比較すると、まさかまさかのラストです。

とりあえずジャケット詐欺というか、一応このシーンは

ありますけど、こんな風に縛り上げた意味は何もなくて、

すぐにほどかれてしまうから、わざわざジャケットに

しなくてもいいのにと思ってしまう。縄使いが仕事かと

思ったら違っていました。

 

ホーム・インベージョン
 

書かれている文字の通り「俺を夫のように求めろ」と言う

割にはアリソンに対し、暴力的な行為はほとんどありません。

アリソンが反抗したり、逃亡しようとするとトムの指が1本、

また1本と切り落とされていくのです。おお怖い。

 

ホーム・インベージョン
 

でもトムになぜか同情できないんですよね。それがこの映画の

キーポイントかしら。アリソンに命令したり、泣きわめく

ばかりで、冷静さは一切なく、アリソンが男に犯されたか

どうかばかり気にしているのです。もっともわからないのは

この男の「本当の動機」で、金曜日の晩に侵入し、月曜日の

朝には素知らぬ顔で家を出ていきます。他人の家に入り込み、

その家の主を演じるのが趣味なのかしら。ところが入り込んだ

家にはものすごい秘密が隠されていて、それがラストのあんな

状況を引き起こしたのかしら。
最後の最後に犯人の素性がわかるけれど、これでアリソンを

知っていて鍵を持っていた理由もわかるものの、やはり「動機」

は不明です。なんだかモヤモヤする映画でした。
いや、勧善懲悪物として見たらすっきりするかもしれません。

自己中DV男に鉄槌を!

 

 

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ある母の復讐

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ある母の復讐

 

「ある母の復讐」

原題:AZOOMA

監督:イ・ジスン

2012年 韓国映画 74分

キャスト:チャン・ヨンナム

     マ・ドンソク

     ペ・ソンウ

     オム・テグ

 

娘ヨンジュが男に暴行されたアジェンマは、

犯人を一向に逮捕できない警察や、世間体ばかり

気にする別居中の夫にあきれ果て、ある決意を

固めるのだった。


<お勧め星>☆☆ ストーリーの構成が悪く心に

響くことがなかった映画です。


復讐したい気持ちは痛いほどわかる


同じように少女が暴行される事件を扱った映画と

しては「ソウォン/願い」(2013)がありますが、

あの映画では主人公の少女が心身ともに大きく傷つき、

退院後も数々の困難にさらされるものの、彼女自身が

未来を切り開いていく姿を最後に見せられ、卑劣で鬼畜

のような犯人と対照的に感じられて涙が止まりません

でした。

 

ソウォン
 

一方この映画では時系列を変えて映し出したり、

同じシーン、特に事件の前後を幾度となく映すの

ですが、それがほとんど意味がなく、犯人は早々に

わかってしまいます。大体最初から顔が映っているし。

なので事件を知った母親が泣き叫び、警察に訴え、

冷たくあしらわれるという姿を幾度となく見せられる

ことの連続です。

 

 

ある母の復讐
 

韓国警察はボンクラだというのは映画内で幾度も見て

きました。賄賂の横行、証拠のねつ造、逆に証拠隠滅、

権力にすり寄る姿など数え上げればきりがありません。

それでも中に1人くらいまともな刑事がいて..というのが

常なのですが、この映画には一人も登場しません。

 

ある母の復讐
 

またアジェンマと別居中の夫は高名な歯科医であり、

世間体ばかり気にして、娘を気づかうそぶりすら見せず、

逆に事件を荒立てないように、刑事や週刊誌記者に金を

渡す始末なのです。
さらに無意味シーンは冒頭から見られ、ヨンジュを迎えに

行くはずのアジェンマの商談相手の男性がとても嫌らしい

視線を送るのを映したり、夫が歯科医院の受付と診察台で

関係を持つシーンなどを流すのです。
これらは本題に何か意味があるのでしょうか。
担当刑事マ・ドンチョル役のマ・ドンソクは、確かにいい

加減な刑事とか血の気の多い金貸し役とか演じることがある

けれど、実は心が優しかったりするので、この映画でもそうか

と思うと、とことんクズなんです。何やら借金も背負っている

らしいし。どいつもこいつもクズで、犯人を突き止めていく

のがアジェンマというのはあまりに酷すぎる。

 

ある母の復讐
 

ここまでで60分くらいでしょうか。残りはもうホラー映画並みの

映像が映ります。怖いです。痛いです。そこまでする気持ちは

とてもよくわかるけれど、これで母娘に明るい未来が開ける

はずもなく、ソウォンのように少女自身で自分を立ち直らせる

しかないのだと気づくとただただ呆然とするだけでした。

 

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鬼はさまよう

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鬼はさまよう

 

「鬼はさまよう」

原題:The Deal

監督:ソン・ヨンホ

2015年 韓国映画 103分

キャスト:キム・サンギョン

     キム・ソンギュン

     パク・ソンウン

 

ソウル東南部を中心にして連続女性子供失踪事件が起きる。

一向に捜査が進展しない中、刑事テスは当て逃げ犯の車から

血痕を見つける。と同時に彼の妹スギョンが行方不明に

なったと知るのだった。


<お勧め星>☆☆半 あと一歩なんですが、どうもモタついた

ストーリーです。


目には目を歯には歯を、の本当の意味


韓国映画のサスペンスの類は手に汗を握るスリルと緻密な

ストーリー、リアルな映像、ドロドロした人間関係などが

うまく融合していて、大体どれを見ても「すごい」と思うの

ですが、この映画に関しては「へ?」と思ってしまいました。

別につまらなくはないけれど、肝心のシーンでダラダラと

したシーンが流されるのです。このクライマックスダラダラ

(わたしが勝手につけた)が際立っていたのは「藁の楯」

(2013)ですね。とても褒めているレビューが多いですが、

い〜やあれはないだろうと思います。
この映画のオープニングは、韓国映画で本当によく見かける

雨の夜。一人帰宅する女性のあとをつける人影が映ります。

ああ、この無事に帰宅で来たと思ったフェイントのあとで

..やっぱりね。
そして何人もの行方不明の女性や子供がいるというのに、

相変わらずボンクラな韓国警察の刑事の姿に変わります。

「今日も帰れないなあ」←当たり前だ。刑事なら現場百回足を

運ぶもんだ!刑事テスもその一人で、同僚ギソクと覆面パトカーで

意味もなくカップラーメンをすすっているんです。

 

鬼はさまよう

 

テス役は「殺人の追憶」(2013)のキム・サンギョン。

2年ほどの間にあの若くて甘いマスクの男性がぽってり

中年体型になっちゃってちょっと驚きです。
テスが急にやる気を出したのは、当て逃げ犯の無線を聞き、

それらしき車を止めて、男ガンチョンを拘束した時、車の

後部座席から血痕のついた髪の毛を見つけた時からです。
いやその時に義弟のスンヒョンから「スギョン(テスの妹)

が戻らない。携帯も繋がらない」と電話をもらい、現場に

捨ててある携帯を見つけてからですね。公私混同すぎる。

 

鬼はさまよう

 

スンヒョン役は「悪いやつら」(2012)などの

キム・ソンギュン。彼が序盤の真面目な銀行員から後半の復讐者

への変貌ぶりはちょっと誰だかわからないくらいのものがあります。
まあそこからストーリーが始まり、肝心の「Deal(取引)」に

至るまでの過程はそこそこ見ごたえがあります。ガンチョは裁判で

死刑判決を受けたものの全然執行されないし、そもそも8人の

行方不明者のうち5人は見つかっていないのです。彼はなぜに

その遺体の場所を言わないのか、これ全然わからない。
快楽殺人犯だから周りがあたふた焦りまくる姿を見るのもまた

快楽なのかもしれません。

 

鬼はさまよう

 

ガンチョ役のパク・ソンウンは「新しき世界」(2013)

にも出演していましたが、高身長かつものすごくマッチョな

体つきなんです。映画内のシャワー室での格闘でその肉体を

見せつけられると「イースタンプロミス」(2007)の

ヴィゴ・モーテンセンを思い出すというもの。あのように明るい

お風呂場で繰り広げたらもっと楽しめるのに、あいにく暗いんです。
そして3年後やくざの組長が刺殺される事件が起き、勘のいい

テスは次に襲われるであろうもう一人の組長の元へ向かうと

そこから逃げ出すのは、な、な、なんとすっかり雰囲気が

変わったスンヒョンなんです。なぜスンヒョンがやくざ殺しを

するのかを辿っていくのも、もちのろん勘のいいテスです。

刑事の勘...その乱用はいけません。証拠があってなんぼです。
無理やりこじつけた話だと感じてしまいます。それもさておき、

一応カーチェイスらしきものがあった後、遂にクライマックスへと

向かうわけですよ。さあ、ここでモタモタしてはいけません。

一気にドドドーと進めようではありませんか。いや進みません。
ガンチョンはすごい大柄なんですよ。ちょっとやそっと傷つけた

くらいでは何ともない肉体なんですよ。そして遅れて到着した

テスは変わり果てたスンヒョンを抱きしめてしばしの嗚咽。

ねえねえそれは後にしてまずガンチョンを追いつめませんか?

もうね、ここは全然泣けないんです。一番大事なシーンに

もたついた時間を持たせると映画は全くつまらなくなるという

典型例です。題材や俳優はいいのに、とても残念に感じてしまう

映画でした。

「目には目を、歯には歯を」は、”やられたらやり返せ”という

意味ではなく、そもそもハンムラビ法典とは、過剰な報復を

止めるため、復讐の連鎖を抑制するための法律であり、

「犯した罪は必ず自分に返ってくる」

という戒めのニュアンスであるともう一度声を大にして言いたい。

 

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ぼくらと、ぼくらの闇

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ぼくらと、ぼくらの闇

 

「ぼくらと、ぼくらの闇」

原題:Super Dark Times

監督:ケビン・フィリップス

2017年 アメリカ映画 100分

キャスト:オーウェン・キャンベル

     チャーリー・ターハーン

     エイミー・ハーグリーブス

     エリサ・ベスキャップウッキ

 

ジュッシュは親友ザック、クラスメイトの

ダリルとその友人チャーリーと遊んでいる

うちに、些細ないざこざからダリルを兄の

日本刀で刺してしまう。彼らはダリルの遺体を

隠し、何もなかったことにしようとするが...。


<お勧め星>☆☆半 闇が深すぎて見ている

自分が落ち込んでしまう。


干しイカと日本刀


舞台は90年代。登場人物は中学生。しかし

90年代でもアメリカの中学生は、学校の

ロッカー前でチュッチュするし、ドラッグ、酒、

パーティーを楽しむという日本ではおよそ

考えられない光景が見られます。一応4人の

少年が主要人物なのですが、その中の2人

ジョッシュとザックを中心に、いやほぼザック目線

でストーリーは進みます。
オープニングの校舎の窓ガラスが割れ、何かが

暴れた形跡の残る教室は、校内暴力が社会問題化

していた1980年大の日本を彷彿とさせますが、

その原因が1頭の鹿であると知ると、この「鹿」に

何の意味があるのかと思ってしまいます。瀕死の

鹿をなぜに保安官は踏みつぶすのか。銃で一気に

息の根を止めるべきだよな。あれはこの映画から

訴えたい何かを象徴しているのか、などとあれこれ

考えてしまいます。

 

ぼくらと、ぼくらの闇
 

そして思春期トーク全開の4人が映るのです。ジョッシュ、

ザック、途中から加わるダリル、チャーリー。冒頭学校内で

キスをしているようなイケている生徒とは全く異なり

「桐島、部活やめるってよ」(2012)の映画部の生徒の

ようなメンツが、妄想を膨らませ、汚い言葉を発しながら

戯れる姿はちょっと哀愁を感じちゃう。
でもね、こういうイケてない生徒が、大人になったとき、

かつてイケていた生徒の上に立つことがあるからね。
とりあえず大して楽しい所もない田舎町だし、90年代、

SNSはおろか携帯電話もない時代ですから、ひたすら自転車を

こいで走り回るわけです。そこで起きたのが、ジョッシュが

自分の兄の日本刀でダリルを刺してしまった事件。大体勝手に

日本刀と大麻を持ち出したのはダリルなんで、少しも同情

できないんですが、「殺人」は許せない。なんやかやでまだ

子供の考えることは、とりあえず隠しちゃおう、となるに

決まっています。さらに幼さゆえ、大きな罪の意識に苛まれる

わけです。この時点からほぼザックの視点で描かれていくので、

ジョッシュやチャーリーがどう考えていたのか全く分かりません。

そこはとてももどかしいところです。

 

ぼくらと、ぼくらの闇
 

ただその後の展開を見るとジョッシュがかなり追い込まれて

いたことを強く感じ、終盤の事件へとつながっていくのも

理解できるのです。でーもー、ここは言いたい。

 

ぼくらと、ぼくらの闇
 

せっかく可愛い子アリソンに猛烈アタックされても、受け止める

ことのできないザックは、過干渉すぎるの母親の産物なのかしら。

それとラストにおけるザックの姿が全く想像できないのが

もどかしいです。で、どうなったんだ、ねえ!

この映画の監督はきっと日本文化に興味があるのでしょう。

コンビニで干しイカを買って「こんなもの食えるか」と言わせたり、

日本刀が(それも真剣)部屋にあったりするからなあ。

 

 

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ブラック・バタフライ

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ブラック・バタフライ

 

「ブラック・バタフライ」

原題:Black Butterfly

監督:ブライアン・グッドマン

2017年 アメリカ=スペイン映画 93分

キャスト:アントニオ・バンデラス

     ジョナサン・リース=マイヤーズ

     パイパー・ペラーボ

 

スランプ中の作家ポールは、ダイナーで客と諍いに

なりかけた時、ジャックという男に救われる。彼は

ジャックを家に泊めることにするが、そのジャックは、

次第にポールに執筆を強要するようになり...。


<お勧め星>☆☆ 特に盛り上がることもなくラストも

予想通りです。


お酒はほどほどにしましょう


人気作家がとても怖い目に遭うのはスティーヴン・キング

原作の映画「ミザリー」(1990)をすぐに思い出し

ます。自称ナンバーワンファン、アニーが人気作家ポールを

助けたものの、小説の先を知りたがりそれが思ったような

ものでなかったことの怒り、彼をベッドに縛り付け、すごい

拷問を..。おおう怖い!自称って怖いよね。

ほぼほぼストーカーよね。

 

ミザリー

 

この映画でアニーを演じたキャシー・ベイツの怪演に度肝を

抜かれました。アカデミー賞主演女優賞を獲得したのも納得

です。もう痛いシーンの連続で、原作はもっと残酷だったから

あの程度で終わってよかったと思ったくらいです。

 

ブラック・バタフライ
 

この「ブラック・バタフライ」の主人公も同じ名前のポール。

あら、意識したのかしら。しかしアントニオ・バンデラスが

ラテン系の陽気で女好きなイメージが強すぎて、シリアスな役

に似合わないと最初から思ってしまう。実際に映画が始まっても

少しも面白くならないのです。30代前に書いた小説が

ベストセラーになり、それを映画化する話でアメリカに来た

ものの脚本は別の人が担当し、その後鳴かず飛ばずかつ妻は

彼のもとを去り、今は田舎で酒浸りの生活を送っている。まあ

転落人生を絵に描いたような姿です。「しくじり先生」に出して

あげたい。
そして彼のこのボロ家を売るために接触する不動産業社職員の

ローラ役はパイパー・ペラーボ。

 

ブラック・バタフライ

 

確か「プレステージ」(2006)「フェーズ6」(2009)

では、目立って美しいと思ったのに、今見ると普通の感じに

なってしまいました。
とても残念なことに映画を見ていると大体序盤でオチがわかる

んですよ。さらにオチに行く過程があまりにつまらない。
「書けない」ことと「酒浸り」「連続殺人」「ポールが家に

招きいれたジャック」がうまくつながらないのです。

 

ブラック・バタフライ

 

いや書けないことと酒浸りはわかります。
それ以外は無理やりにこじつけたとしか思えない展開です。

まあ、この程度のものしか書けないのであれば、この道は

あきらめてスペインに戻り、地道にコツコツ働きましょうと

アドバイスしたいです。

 

 

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マッド・プロフェッサー 悪の境界線

4

JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

マッド・プロフェッサー

 

「マッド・プロフェッサー」

原題:Asesinos Inocentes

監督:ゴンサロ・ベンダーラ

2015年 スペイン映画 95分

キャスト:ミゲル・アンヘル・ソラ

     マキシ・イグレシアス

     アウラ・ガリード

     ルイス・フェルナンデス

 

大学4年のガラルダは、父の借金返済のため

就職先を探していたが、肝心の卒業が危ぶまれる

成績をとってしまう。彼は担当教授エスピノーサ

に直談判をすると、逆に意外な条件を提示される

のだった。


<お勧め星>☆☆ 登場人物に全く感情移入できず

特に怖くもない


無口な人はいませんか


映画紹介を読むと、スリルとブラックなユーモアを

交互に味わえる、とあるのですが、それが一体どこに

あるのかちょっと、いや、かなり疑問に思うのです。

ねえ、どこですか〜?
大体これを言ってしまうと話がおしまいなんですけど、

主人公のガラルダがしっかり勉強していれば卒業できる

んです。(あ、自分の学生時代を思うと勉強なんて軽々

しく言えないか)それがろくに勉強せず、テストでも

カンニングをした上での成績不振で教授になんとか点数を

上げてもらうように交渉にいくというちゃっかり屋さん。

おまけに父親はギャンブルで借金も作り、それを

ガラルダに払わせようと思っているなんて、親が親なら

子も子だという具合です。しかしまあイケメンだから許す。
ガラルダがエスピノーサ教授に持ち掛けられた条件は

「殺してほしい」。まあこの事情はなんとなく理解できる

けれど、それを教え子の弱みに付け込んで利用するのは

ずるいと思います!

 

マッド・プロフェッサー
 

序盤の設定は少しだけドキドキするけれど、ガラルダの友人

3人が加わると、もうアホばかりで呆れかえります。この

4人が仲がいいように見えてそうでもなく、秘密をペラペラ

話すし、一番頭が良さげに見えたバレステロスは、ヌリア

(実はガラルダと関係があったらしい)という女子と付き合い

たい方を優先して嘘をつくし、金持ちらしいサンチェスは、

とにかく小心の卑怯者。ノガレスだけはまあ人並みの義理人情の

持ち主ですが、これくらい普通じゃないのと思ってしまう。

 

マッド・プロフェッサー

 

アホが4人寄っても出てくる知恵は、薄っぺらくほぼ

ノープラン的な内容なので、行き当たりばったりもいいところです。

その上教授が、不死身なのも怖い。もしかしたら本当は死にたく

ないのかも?と思ってしまうほど。

そうかもしれないな。

話がダラダラと行きつ戻りつするうちにラスト付近で、一気に

スパートがかかり、見事なG難度のミラクルが見られます。この

ミラクルが、今後の若者にちっともいい影響を及ぼさないことは

一目瞭然なんだなあ。

 

 

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招かれざる隣人

3

JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

招かれざる隣人

 

「招かれざる隣人」

原題:The Ones Below

監督:デビッド・ファー

2015年 イギリス映画 87分

キャスト:クレマンス・ポエジー

     ラウル・ビルン

     デビッド・モリッシー

 

ジャスティンとケイト夫妻の家の1階に、ジョン、

テレサ夫妻が引っ越してくる。互いに妊娠中の2人は

親しくなるが、テレサは階段から転落したことで

死産してまい...。


<お勧め星>☆☆ こんな不条理なサスペンスは

見終わっても気分が悪いだけです。


隣人は選べません


隣人というより、同じ建物の2階に住む夫妻の1階に

引っ越してきた夫妻との間のトラブルを描いた話です。

隣人がとんでもなかったというのは

「レイクビューテラス 危険な隣人」(2008)、
「ディスタービア」(2008)など割とよく見かけるし、

赤ちゃん関係のサスペンスは

「ゆりかごを揺らす手」(1991)、

「エミリー 悪魔のベビーシッター」(2015)など

かなり怖いものもあります。とはいえこの設定はわりと

よくあるので何となくどちらかの夫妻の赤ちゃんを

亡くしてしまうのだろう、そこからサスペンスが始まる

のだろうと早々に読めてしまう。

 

招かれざる隣人
 

ジャスティンとケイトは子供を欲しいと思ったとたん、

幸せにも授かることができたのに対し、ジョンとテレサは

7年かけてようやく授かったらしい。またジョンは子供が

できないことで前の妻と別れているというのです。
あらら、「わたしたち子どもを持ってよかったのかしら」

なんてケイトが思うのもなんとなくわかります。さらに

ケイトは弟が早くに亡くなっており(理由が分からない)、

母とは大きな確執があるらしい。(この理由も十分わかる

わけではない)互いに妊娠中ということでジャスティンと

ケイトは階下の夫妻を食事に招くのですが、そこで事故が

起きるわけです。切れた電球と猫と靴と階段。これは原因が

多すぎる。ケイトは子供を死産してしまい、2組の夫妻は

非難の応酬になるのです。

 

招かれざる隣人
 

「あんたが子供産むのは許せない」
ここまで言われた時点で、この住居を引っ越すべきでしたね。

その後階下の夫妻がいないまま、ケイトは無事にビリーを

出産するのですが、家に戻ると階下の夫妻がいるんです。彼らは

靴を脱ぐ決まりになっていて玄関に靴があるからすぐにわかる

んですよ。かなり金持ちなんだからこんな長屋暮らしをしなく

ても一軒家に住めばいいのになんて思っちゃう。
で、ビリーはよく泣く赤ちゃんであり、なぜか夜中に車の

アラームが鳴り響いたりして、ケイトは育児ノイローゼ気味に

なります。それを見てテレサが援助を申し出るんです。
客観的に見たら絶対に頼るべき相手ではないけれど、伏線と

して実母と不仲ということを序盤から入れているので、そこは

好意に甘えるケイトの気持ちもわからないではない。ただその後、

ガス栓が開いていたり、バスタブのお湯があふれていたりした

事実を考えれば、「いつ」それが起きているか、ということに

すぐに結びつくんだよなあ。

 

招かれざる隣人
 

最も気になったのが、ケイト役のクレマンス・ポエジーが、

あまり表情が作れないことで、泣いているのか怒っているのか

悲しんでいるのか悔しがっているのか、すっかりさっぱり

わからない、ただしわくちゃな顔をするんです。はっきり

言って不細工なんです。引き換えテレサはスタイルもいいし、

北欧美人の典型といった感じ。ルックスじゃないけれど、

どうもヒロイン側に感情移入ができないですねえ。
ラスト付近も、2時間ドラマじゃないんだから、ホテルに

泊まれよ!と思ってしまいました。相手は彼らよりもずっと

狡猾なことにとっくに気づいていたはずなのに、とても気分の

悪い終わり方です。

 

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