ある母の復讐

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JUGEMテーマ:韓国映画全般

 

ある母の復讐

 

「ある母の復讐」

原題:AZOOMA

監督:イ・ジスン

2012年 韓国映画 74分

キャスト:チャン・ヨンナム

     マ・ドンソク

     ペ・ソンウ

     オム・テグ

 

娘ヨンジュが男に暴行されたアジェンマは、

犯人を一向に逮捕できない警察や、世間体ばかり

気にする別居中の夫にあきれ果て、ある決意を

固めるのだった。


<お勧め星>☆☆ ストーリーの構成が悪く心に

響くことがなかった映画です。


復讐したい気持ちは痛いほどわかる


同じように少女が暴行される事件を扱った映画と

しては「ソウォン/願い」(2013)がありますが、

あの映画では主人公の少女が心身ともに大きく傷つき、

退院後も数々の困難にさらされるものの、彼女自身が

未来を切り開いていく姿を最後に見せられ、卑劣で鬼畜

のような犯人と対照的に感じられて涙が止まりません

でした。

 

ソウォン
 

一方この映画では時系列を変えて映し出したり、

同じシーン、特に事件の前後を幾度となく映すの

ですが、それがほとんど意味がなく、犯人は早々に

わかってしまいます。大体最初から顔が映っているし。

なので事件を知った母親が泣き叫び、警察に訴え、

冷たくあしらわれるという姿を幾度となく見せられる

ことの連続です。

 

 

ある母の復讐
 

韓国警察はボンクラだというのは映画内で幾度も見て

きました。賄賂の横行、証拠のねつ造、逆に証拠隠滅、

権力にすり寄る姿など数え上げればきりがありません。

それでも中に1人くらいまともな刑事がいて..というのが

常なのですが、この映画には一人も登場しません。

 

ある母の復讐
 

またアジェンマと別居中の夫は高名な歯科医であり、

世間体ばかり気にして、娘を気づかうそぶりすら見せず、

逆に事件を荒立てないように、刑事や週刊誌記者に金を

渡す始末なのです。
さらに無意味シーンは冒頭から見られ、ヨンジュを迎えに

行くはずのアジェンマの商談相手の男性がとても嫌らしい

視線を送るのを映したり、夫が歯科医院の受付と診察台で

関係を持つシーンなどを流すのです。
これらは本題に何か意味があるのでしょうか。
担当刑事マ・ドンチョル役のマ・ドンソクは、確かにいい

加減な刑事とか血の気の多い金貸し役とか演じることがある

けれど、実は心が優しかったりするので、この映画でもそうか

と思うと、とことんクズなんです。何やら借金も背負っている

らしいし。どいつもこいつもクズで、犯人を突き止めていく

のがアジェンマというのはあまりに酷すぎる。

 

ある母の復讐
 

ここまでで60分くらいでしょうか。残りはもうホラー映画並みの

映像が映ります。怖いです。痛いです。そこまでする気持ちは

とてもよくわかるけれど、これで母娘に明るい未来が開ける

はずもなく、ソウォンのように少女自身で自分を立ち直らせる

しかないのだと気づくとただただ呆然とするだけでした。

 

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鬼はさまよう

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鬼はさまよう

 

「鬼はさまよう」

原題:The Deal

監督:ソン・ヨンホ

2015年 韓国映画 103分

キャスト:キム・サンギョン

     キム・ソンギュン

     パク・ソンウン

 

ソウル東南部を中心にして連続女性子供失踪事件が起きる。

一向に捜査が進展しない中、刑事テスは当て逃げ犯の車から

血痕を見つける。と同時に彼の妹スギョンが行方不明に

なったと知るのだった。


<お勧め星>☆☆半 あと一歩なんですが、どうもモタついた

ストーリーです。


目には目を歯には歯を、の本当の意味


韓国映画のサスペンスの類は手に汗を握るスリルと緻密な

ストーリー、リアルな映像、ドロドロした人間関係などが

うまく融合していて、大体どれを見ても「すごい」と思うの

ですが、この映画に関しては「へ?」と思ってしまいました。

別につまらなくはないけれど、肝心のシーンでダラダラと

したシーンが流されるのです。このクライマックスダラダラ

(わたしが勝手につけた)が際立っていたのは「藁の楯」

(2013)ですね。とても褒めているレビューが多いですが、

い〜やあれはないだろうと思います。
この映画のオープニングは、韓国映画で本当によく見かける

雨の夜。一人帰宅する女性のあとをつける人影が映ります。

ああ、この無事に帰宅で来たと思ったフェイントのあとで

..やっぱりね。
そして何人もの行方不明の女性や子供がいるというのに、

相変わらずボンクラな韓国警察の刑事の姿に変わります。

「今日も帰れないなあ」←当たり前だ。刑事なら現場百回足を

運ぶもんだ!刑事テスもその一人で、同僚ギソクと覆面パトカーで

意味もなくカップラーメンをすすっているんです。

 

鬼はさまよう

 

テス役は「殺人の追憶」(2013)のキム・サンギョン。

2年ほどの間にあの若くて甘いマスクの男性がぽってり

中年体型になっちゃってちょっと驚きです。
テスが急にやる気を出したのは、当て逃げ犯の無線を聞き、

それらしき車を止めて、男ガンチョンを拘束した時、車の

後部座席から血痕のついた髪の毛を見つけた時からです。
いやその時に義弟のスンヒョンから「スギョン(テスの妹)

が戻らない。携帯も繋がらない」と電話をもらい、現場に

捨ててある携帯を見つけてからですね。公私混同すぎる。

 

鬼はさまよう

 

スンヒョン役は「悪いやつら」(2012)などの

キム・ソンギュン。彼が序盤の真面目な銀行員から後半の復讐者

への変貌ぶりはちょっと誰だかわからないくらいのものがあります。
まあそこからストーリーが始まり、肝心の「Deal(取引)」に

至るまでの過程はそこそこ見ごたえがあります。ガンチョは裁判で

死刑判決を受けたものの全然執行されないし、そもそも8人の

行方不明者のうち5人は見つかっていないのです。彼はなぜに

その遺体の場所を言わないのか、これ全然わからない。
快楽殺人犯だから周りがあたふた焦りまくる姿を見るのもまた

快楽なのかもしれません。

 

鬼はさまよう

 

ガンチョ役のパク・ソンウンは「新しき世界」(2013)

にも出演していましたが、高身長かつものすごくマッチョな

体つきなんです。映画内のシャワー室での格闘でその肉体を

見せつけられると「イースタンプロミス」(2007)の

ヴィゴ・モーテンセンを思い出すというもの。あのように明るい

お風呂場で繰り広げたらもっと楽しめるのに、あいにく暗いんです。
そして3年後やくざの組長が刺殺される事件が起き、勘のいい

テスは次に襲われるであろうもう一人の組長の元へ向かうと

そこから逃げ出すのは、な、な、なんとすっかり雰囲気が

変わったスンヒョンなんです。なぜスンヒョンがやくざ殺しを

するのかを辿っていくのも、もちのろん勘のいいテスです。

刑事の勘...その乱用はいけません。証拠があってなんぼです。
無理やりこじつけた話だと感じてしまいます。それもさておき、

一応カーチェイスらしきものがあった後、遂にクライマックスへと

向かうわけですよ。さあ、ここでモタモタしてはいけません。

一気にドドドーと進めようではありませんか。いや進みません。
ガンチョンはすごい大柄なんですよ。ちょっとやそっと傷つけた

くらいでは何ともない肉体なんですよ。そして遅れて到着した

テスは変わり果てたスンヒョンを抱きしめてしばしの嗚咽。

ねえねえそれは後にしてまずガンチョンを追いつめませんか?

もうね、ここは全然泣けないんです。一番大事なシーンに

もたついた時間を持たせると映画は全くつまらなくなるという

典型例です。題材や俳優はいいのに、とても残念に感じてしまう

映画でした。

「目には目を、歯には歯を」は、”やられたらやり返せ”という

意味ではなく、そもそもハンムラビ法典とは、過剰な報復を

止めるため、復讐の連鎖を抑制するための法律であり、

「犯した罪は必ず自分に返ってくる」

という戒めのニュアンスであるともう一度声を大にして言いたい。

 

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ぼくらと、ぼくらの闇

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ぼくらと、ぼくらの闇

 

「ぼくらと、ぼくらの闇」

原題:Super Dark Times

監督:ケビン・フィリップス

2017年 アメリカ映画 100分

キャスト:オーウェン・キャンベル

     チャーリー・ターハーン

     エイミー・ハーグリーブス

     エリサ・ベスキャップウッキ

 

ジュッシュは親友ザック、クラスメイトの

ダリルとその友人チャーリーと遊んでいる

うちに、些細ないざこざからダリルを兄の

日本刀で刺してしまう。彼らはダリルの遺体を

隠し、何もなかったことにしようとするが...。


<お勧め星>☆☆半 闇が深すぎて見ている

自分が落ち込んでしまう。


干しイカと日本刀


舞台は90年代。登場人物は中学生。しかし

90年代でもアメリカの中学生は、学校の

ロッカー前でチュッチュするし、ドラッグ、酒、

パーティーを楽しむという日本ではおよそ

考えられない光景が見られます。一応4人の

少年が主要人物なのですが、その中の2人

ジョッシュとザックを中心に、いやほぼザック目線

でストーリーは進みます。
オープニングの校舎の窓ガラスが割れ、何かが

暴れた形跡の残る教室は、校内暴力が社会問題化

していた1980年大の日本を彷彿とさせますが、

その原因が1頭の鹿であると知ると、この「鹿」に

何の意味があるのかと思ってしまいます。瀕死の

鹿をなぜに保安官は踏みつぶすのか。銃で一気に

息の根を止めるべきだよな。あれはこの映画から

訴えたい何かを象徴しているのか、などとあれこれ

考えてしまいます。

 

ぼくらと、ぼくらの闇
 

そして思春期トーク全開の4人が映るのです。ジョッシュ、

ザック、途中から加わるダリル、チャーリー。冒頭学校内で

キスをしているようなイケている生徒とは全く異なり

「桐島、部活やめるってよ」(2012)の映画部の生徒の

ようなメンツが、妄想を膨らませ、汚い言葉を発しながら

戯れる姿はちょっと哀愁を感じちゃう。
でもね、こういうイケてない生徒が、大人になったとき、

かつてイケていた生徒の上に立つことがあるからね。
とりあえず大して楽しい所もない田舎町だし、90年代、

SNSはおろか携帯電話もない時代ですから、ひたすら自転車を

こいで走り回るわけです。そこで起きたのが、ジョッシュが

自分の兄の日本刀でダリルを刺してしまった事件。大体勝手に

日本刀と大麻を持ち出したのはダリルなんで、少しも同情

できないんですが、「殺人」は許せない。なんやかやでまだ

子供の考えることは、とりあえず隠しちゃおう、となるに

決まっています。さらに幼さゆえ、大きな罪の意識に苛まれる

わけです。この時点からほぼザックの視点で描かれていくので、

ジョッシュやチャーリーがどう考えていたのか全く分かりません。

そこはとてももどかしいところです。

 

ぼくらと、ぼくらの闇
 

ただその後の展開を見るとジョッシュがかなり追い込まれて

いたことを強く感じ、終盤の事件へとつながっていくのも

理解できるのです。でーもー、ここは言いたい。

 

ぼくらと、ぼくらの闇
 

せっかく可愛い子アリソンに猛烈アタックされても、受け止める

ことのできないザックは、過干渉すぎるの母親の産物なのかしら。

それとラストにおけるザックの姿が全く想像できないのが

もどかしいです。で、どうなったんだ、ねえ!

この映画の監督はきっと日本文化に興味があるのでしょう。

コンビニで干しイカを買って「こんなもの食えるか」と言わせたり、

日本刀が(それも真剣)部屋にあったりするからなあ。

 

 

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ブラック・バタフライ

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ブラック・バタフライ

 

「ブラック・バタフライ」

原題:Black Butterfly

監督:ブライアン・グッドマン

2017年 アメリカ=スペイン映画 93分

キャスト:アントニオ・バンデラス

     ジョナサン・リース=マイヤーズ

     パイパー・ペラーボ

 

スランプ中の作家ポールは、ダイナーで客と諍いに

なりかけた時、ジャックという男に救われる。彼は

ジャックを家に泊めることにするが、そのジャックは、

次第にポールに執筆を強要するようになり...。


<お勧め星>☆☆ 特に盛り上がることもなくラストも

予想通りです。


お酒はほどほどにしましょう


人気作家がとても怖い目に遭うのはスティーヴン・キング

原作の映画「ミザリー」(1990)をすぐに思い出し

ます。自称ナンバーワンファン、アニーが人気作家ポールを

助けたものの、小説の先を知りたがりそれが思ったような

ものでなかったことの怒り、彼をベッドに縛り付け、すごい

拷問を..。おおう怖い!自称って怖いよね。

ほぼほぼストーカーよね。

 

ミザリー

 

この映画でアニーを演じたキャシー・ベイツの怪演に度肝を

抜かれました。アカデミー賞主演女優賞を獲得したのも納得

です。もう痛いシーンの連続で、原作はもっと残酷だったから

あの程度で終わってよかったと思ったくらいです。

 

ブラック・バタフライ
 

この「ブラック・バタフライ」の主人公も同じ名前のポール。

あら、意識したのかしら。しかしアントニオ・バンデラスが

ラテン系の陽気で女好きなイメージが強すぎて、シリアスな役

に似合わないと最初から思ってしまう。実際に映画が始まっても

少しも面白くならないのです。30代前に書いた小説が

ベストセラーになり、それを映画化する話でアメリカに来た

ものの脚本は別の人が担当し、その後鳴かず飛ばずかつ妻は

彼のもとを去り、今は田舎で酒浸りの生活を送っている。まあ

転落人生を絵に描いたような姿です。「しくじり先生」に出して

あげたい。
そして彼のこのボロ家を売るために接触する不動産業社職員の

ローラ役はパイパー・ペラーボ。

 

ブラック・バタフライ

 

確か「プレステージ」(2006)「フェーズ6」(2009)

では、目立って美しいと思ったのに、今見ると普通の感じに

なってしまいました。
とても残念なことに映画を見ていると大体序盤でオチがわかる

んですよ。さらにオチに行く過程があまりにつまらない。
「書けない」ことと「酒浸り」「連続殺人」「ポールが家に

招きいれたジャック」がうまくつながらないのです。

 

ブラック・バタフライ

 

いや書けないことと酒浸りはわかります。
それ以外は無理やりにこじつけたとしか思えない展開です。

まあ、この程度のものしか書けないのであれば、この道は

あきらめてスペインに戻り、地道にコツコツ働きましょうと

アドバイスしたいです。

 

 

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マッド・プロフェッサー 悪の境界線

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マッド・プロフェッサー

 

「マッド・プロフェッサー」

原題:Asesinos Inocentes

監督:ゴンサロ・ベンダーラ

2015年 スペイン映画 95分

キャスト:ミゲル・アンヘル・ソラ

     マキシ・イグレシアス

     アウラ・ガリード

     ルイス・フェルナンデス

 

大学4年のガラルダは、父の借金返済のため

就職先を探していたが、肝心の卒業が危ぶまれる

成績をとってしまう。彼は担当教授エスピノーサ

に直談判をすると、逆に意外な条件を提示される

のだった。


<お勧め星>☆☆ 登場人物に全く感情移入できず

特に怖くもない


無口な人はいませんか


映画紹介を読むと、スリルとブラックなユーモアを

交互に味わえる、とあるのですが、それが一体どこに

あるのかちょっと、いや、かなり疑問に思うのです。

ねえ、どこですか〜?
大体これを言ってしまうと話がおしまいなんですけど、

主人公のガラルダがしっかり勉強していれば卒業できる

んです。(あ、自分の学生時代を思うと勉強なんて軽々

しく言えないか)それがろくに勉強せず、テストでも

カンニングをした上での成績不振で教授になんとか点数を

上げてもらうように交渉にいくというちゃっかり屋さん。

おまけに父親はギャンブルで借金も作り、それを

ガラルダに払わせようと思っているなんて、親が親なら

子も子だという具合です。しかしまあイケメンだから許す。
ガラルダがエスピノーサ教授に持ち掛けられた条件は

「殺してほしい」。まあこの事情はなんとなく理解できる

けれど、それを教え子の弱みに付け込んで利用するのは

ずるいと思います!

 

マッド・プロフェッサー
 

序盤の設定は少しだけドキドキするけれど、ガラルダの友人

3人が加わると、もうアホばかりで呆れかえります。この

4人が仲がいいように見えてそうでもなく、秘密をペラペラ

話すし、一番頭が良さげに見えたバレステロスは、ヌリア

(実はガラルダと関係があったらしい)という女子と付き合い

たい方を優先して嘘をつくし、金持ちらしいサンチェスは、

とにかく小心の卑怯者。ノガレスだけはまあ人並みの義理人情の

持ち主ですが、これくらい普通じゃないのと思ってしまう。

 

マッド・プロフェッサー

 

アホが4人寄っても出てくる知恵は、薄っぺらくほぼ

ノープラン的な内容なので、行き当たりばったりもいいところです。

その上教授が、不死身なのも怖い。もしかしたら本当は死にたく

ないのかも?と思ってしまうほど。

そうかもしれないな。

話がダラダラと行きつ戻りつするうちにラスト付近で、一気に

スパートがかかり、見事なG難度のミラクルが見られます。この

ミラクルが、今後の若者にちっともいい影響を及ぼさないことは

一目瞭然なんだなあ。

 

 

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招かれざる隣人

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招かれざる隣人

 

「招かれざる隣人」

原題:The Ones Below

監督:デビッド・ファー

2015年 イギリス映画 87分

キャスト:クレマンス・ポエジー

     ラウル・ビルン

     デビッド・モリッシー

 

ジャスティンとケイト夫妻の家の1階に、ジョン、

テレサ夫妻が引っ越してくる。互いに妊娠中の2人は

親しくなるが、テレサは階段から転落したことで

死産してまい...。


<お勧め星>☆☆ こんな不条理なサスペンスは

見終わっても気分が悪いだけです。


隣人は選べません


隣人というより、同じ建物の2階に住む夫妻の1階に

引っ越してきた夫妻との間のトラブルを描いた話です。

隣人がとんでもなかったというのは

「レイクビューテラス 危険な隣人」(2008)、
「ディスタービア」(2008)など割とよく見かけるし、

赤ちゃん関係のサスペンスは

「ゆりかごを揺らす手」(1991)、

「エミリー 悪魔のベビーシッター」(2015)など

かなり怖いものもあります。とはいえこの設定はわりと

よくあるので何となくどちらかの夫妻の赤ちゃんを

亡くしてしまうのだろう、そこからサスペンスが始まる

のだろうと早々に読めてしまう。

 

招かれざる隣人
 

ジャスティンとケイトは子供を欲しいと思ったとたん、

幸せにも授かることができたのに対し、ジョンとテレサは

7年かけてようやく授かったらしい。またジョンは子供が

できないことで前の妻と別れているというのです。
あらら、「わたしたち子どもを持ってよかったのかしら」

なんてケイトが思うのもなんとなくわかります。さらに

ケイトは弟が早くに亡くなっており(理由が分からない)、

母とは大きな確執があるらしい。(この理由も十分わかる

わけではない)互いに妊娠中ということでジャスティンと

ケイトは階下の夫妻を食事に招くのですが、そこで事故が

起きるわけです。切れた電球と猫と靴と階段。これは原因が

多すぎる。ケイトは子供を死産してしまい、2組の夫妻は

非難の応酬になるのです。

 

招かれざる隣人
 

「あんたが子供産むのは許せない」
ここまで言われた時点で、この住居を引っ越すべきでしたね。

その後階下の夫妻がいないまま、ケイトは無事にビリーを

出産するのですが、家に戻ると階下の夫妻がいるんです。彼らは

靴を脱ぐ決まりになっていて玄関に靴があるからすぐにわかる

んですよ。かなり金持ちなんだからこんな長屋暮らしをしなく

ても一軒家に住めばいいのになんて思っちゃう。
で、ビリーはよく泣く赤ちゃんであり、なぜか夜中に車の

アラームが鳴り響いたりして、ケイトは育児ノイローゼ気味に

なります。それを見てテレサが援助を申し出るんです。
客観的に見たら絶対に頼るべき相手ではないけれど、伏線と

して実母と不仲ということを序盤から入れているので、そこは

好意に甘えるケイトの気持ちもわからないではない。ただその後、

ガス栓が開いていたり、バスタブのお湯があふれていたりした

事実を考えれば、「いつ」それが起きているか、ということに

すぐに結びつくんだよなあ。

 

招かれざる隣人
 

最も気になったのが、ケイト役のクレマンス・ポエジーが、

あまり表情が作れないことで、泣いているのか怒っているのか

悲しんでいるのか悔しがっているのか、すっかりさっぱり

わからない、ただしわくちゃな顔をするんです。はっきり

言って不細工なんです。引き換えテレサはスタイルもいいし、

北欧美人の典型といった感じ。ルックスじゃないけれど、

どうもヒロイン側に感情移入ができないですねえ。
ラスト付近も、2時間ドラマじゃないんだから、ホテルに

泊まれよ!と思ってしまいました。相手は彼らよりもずっと

狡猾なことにとっくに気づいていたはずなのに、とても気分の

悪い終わり方です。

 

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ドント・ハングアップ

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ドント・ハングアップ

 

「ドント・ハングアップ」

原題:Don't Hang Up

監督:ダミエン・マセ

   アレクシ・ワジブロア

2016年 イギリス映画 86分

キャスト:グレッグ・サルキン

     ギャレット・クレイトン

     シエンナ・ギロリー

     ペラ・デイン

     パーカー・ソーヤーズ

 

イタズラ電話をかけては相手の反応を録音し、それを

ネット配信してアクセス数の上昇を楽しんでいる4人

の若者たち。しかしその中のサムとブレディがかけた

相手から返信があり「電話を切るな」と言われてしまう。

彼らは相手にせずにその電話を切ってしまうが、それが

恐怖の始まりだった。


<お勧め星>☆☆半 登場人物があまりにアホで自業自得と

しか思えず、スリルもあまりありません。


イタズラ電話はやめましょう


まずよくあるジャケットと内容が一致しない映画です。

この女性の登場はキーポイントであるものの最初と最後

しか出てこないし、それも彼女が怖い目に遭うわけでは

ないのです。いやそうだったかもしれないな。
さらに「Don't hang up」と言われると必ず思い出す

コリン・ファレル主演の「フォーン・ブース」(2002)

では、今はレトロと感じてしまう電話ボックス内外の狭い

空間を使ってのスリリングな内容でした。

「電話を切るな。切ったら撃つ」まさにその通りどこからか

銃弾が飛んでくるわけです。
ところがこの映画ではどうでしょう。登場人物はいたずら

電話をかけては、その反応をネットで配信し、恐怖に

うろたえたり、怯える人々の声を聞いておもしろがる人々の

アクセス数の多さで、得意になっているアホたちなのです。

冒頭の一軒の家でのイタズラ電話では、夫不在の家に侵入者

がいると警察を装って電話をかけるという極めて悪質なもの

なのです。これはもう犯罪じゃないの?
や ・ め ・ ろ

 

ドント・ハングアップ
 

主役っぽいのがこの集団の1人サムで、友人ブレイディが

突然押しかけてきて「今日もビール飲んでいたずらしようぜ」

と言う。恋人ペイトンと上手くいってないし、勉強するんだし、

そんな気にならないと断っていたはずなのに、両親が留守なの

をいいことに、ウハウハイタズラ電話をかけ始めてるじゃ

あーりませんか。この映画はイギリス映画であって、最後に

ロスアンゼルスのティーンと言うニュースが流れるのも皮肉。

アメリカの西海岸のティーンってこんなアホばかりかと思って

いるのかもね。
ところがイタズラしているはずの相手からの返信電話がかかると、

急にショボーンとするんです。いや返信電話の内容を聞いたから

ですね。リーと名乗るその人物は、ブレイディの名前も住所も

知っているし、なんと彼の両親を拘束している動画を流し始めた

のです。なんせ打たれ弱いものですから、2人はメソメソ泣き

始めちゃう。これだからゆとり世代は扱いづらいのよ。

(違うな、たぶん)

 

ドント・ハングアップ
 

ここでキミたちにアドバイスしたい。落ち着きなさい。考えなさい。

相手としっかり話しなさい。汚い言葉を一切使うのをやめなさい。
テンポ良く話は進んでいるように見えて、実は根本がグラグラ

しているのです。サムとブレイディは本当に親友か?ということ。

だってさー、だってさー、ペイトンがサムと距離を置いている

理由がさー。

 

ドント・ハングアップ

 

また、リーが出す条件を相手に知られないように実行しようと

するけれど、それは友情と愛情を天秤にかけているようには

とても見えないのよね。またリーに至っては、まるでエスパー

のように、ものすごいハッキング能力を持っているし、探偵か

と思うほどの調査能力、そして知恵もあります。この万能人間

にアホごときが太刀打ちできるはずもないのです。
ややわかりづらいシーンがあって、それは「ソウ」のような

感じなんだけど、どうやって入れ替わっていたのか思いつき

ません。まあ、そこはどうでもいいか。
とにかく「一生ダチだぜ」とブレイディが言ったところで、

彼の数々の行動からはにわかに信じられないし、どいつも

こいつもアホばかりで呆れかえる内容でした。

 

 

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エンドレス 繰り返される悪夢

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エンドレス

 

「エンドレス 繰り返される悪夢」

原題:A Day

監督:チョ・サンホ

2017年 韓国映画 91分

キャスト:キム・ミョンミン

     ピョン・ヨハン

     シン・ヘソン

     チョ・ウヒョン

 

国際協力に参加する外科医ジュニョンは、

久しぶりの帰国で、娘ウンジョンとの再会を

楽しみにしていた。しかし待ち合わせ場所に

向かう途中、彼は交通事故現場に遭遇し、そこの

息絶えたウンジョンを見つけてしまう。そして

その後再び着陸の近づく航空機内で目覚めるのだった。


<お勧め星>☆☆半 ストーリーはよくできているの

ですが、冗長なシーンが気になりました。


タイムループの原因は?


韓国映画に出てくる子供ってなぜに親に溺愛され、

そして逆にマナーの悪いタイプが多いのでしょう。

血縁を大事にするお国柄なのに、親への尊敬はいつ

芽生えるのかしら。もっと素直にならんかい!

大体お菓子を食べながら、ヘッドホンを耳にはめて

道を歩くんじゃない!

親からのメールはすぐに返信すること!

電話を無視するんじゃない!(あ、これは日本も同じか)
いわゆる紛争地での人道的な支援を行っている外科医

ジュニョンが、娘の交通事故現場に遭遇し、その死を

嘆いていると、あららという間に時間が戻って航空機の

中に座っている。さすがに幾度か繰り返すうちに、夢で

はなくこれは現実が何度も再現されているのだと気づく

わけです。じゃあどうするか。娘を事故に遭わせない

ようにする。高速道路の料金を踏み倒し、一方通行逆走、

スピード違反をしてもやはり間に合わない...。そこに

登場するのが第二の人物なんですよ。そうか彼も同じ

身の上だったのか、と二人でなんとかその事故を阻止

しようとするけれど、どれだけやってもやはり事故は

起きるんです。このあたりのテンポの良さはいいですね。

次々と繰り返され、ことごとく失敗する。

「オール・ユー・ニード・イズ・キル」(2014)のように

戦闘と死を繰り返し、戦闘技術を磨いていくという単純な

ものではないのです。
そうなんです。実は第三の人物がいるわけですよ。それは

二人のどちらにも関係している人物で、しかし多分その存在を

忘れられている人物。けれど第三の人物こそ最もこの

タイムループの根源に関わっており、彼も繰り返される事故に

絶望的な気持ちに追いやられているのです。その「絶望」は

ジュニョン、第二の人物ミンチョルとは真逆のものかもしれ

ません。このからくりは興味深かったです。なぜにジュニョンが

大学病院の教授を辞め、紛争地の人道支援に回ったのかという

理由にもつながってきます。ではどうこの事故を止めるのか、

そもそもこの無限タイムループをどうやって止めるのか。

ラストには例の小生意気なウンジョンが可愛いく見えてくる

から不思議なものです。繰り返される事故現場やその他の

シーンでも結構血みどろ連続なので、ファンタジーなんて

期待していたらびっくりすること間違いなし。それと邦画

によく見られる冗長なシーンがしばしばあり、そこはあくびが

出てしまいました。

 

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九龍猟奇殺人事件

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九龍猟奇殺人事件

 

「九龍猟奇殺人事件」

原題:Port of Call

監督:フィリップ・ユン

2015年 香港映画 98分

キャスト:アーロン・クォック

     エイレン・チン

     パトリック・タム

     ジェシー・リー

     マイケル・ニン

 

2010年、香港でバラバラ殺人事件が起こる。

被害者は、モデル死亡の16歳の女性で、犯人は

すぐに自首するが、犯行の動機が一向にわからない

のだった。


<お勧め星>☆☆半 いまひとつ入り込めない映画

でした。


孤独の共有は愛なのか


ちょうど世間で猟奇的な殺人事件が騒がれているときに

こんな映画を見ちゃってどうかしてる...。見終わって

まずそう思ったのと、香港のスラム街の酷さを実感しました。

観光で見る香港のきらびやかな風景とは全く異なり、

ヒロインのように夢を抱いて大陸から移住した人々が

行き着く先は、落ちて行って二度と這い上がることの

できない人生しかないのかと絶望感に包まれます。
映画は2009年のワン・ジェイメイの姿、高校に通う

ちょっとかわいいけれど誰にも心を開かない女の子と

2010年、香港でボロアパートの1室から大量の血痕が

見つかった事件が続いて映り、あの可愛い子が被害者なの

だなと知るのです。このアパートが本当にボロい。

わたしが学生だったうん十年前、トイレ、洗面所共同と

いうアパートがたくさんあったけれど、それよりもボロイと

思うな。ああ、そういえば、1階が何かのお店で、2階を

貸し部屋にしているところに住んでいる学生もいて、

玄関には住人の靴が散乱していたっけ。あんな感じ。

(と言っても伝わらないよなあ)
そして犯人ティンはすぐに自首するので事件はあっという間に

解決...というわけにはいかず、まず遺体がない。被害者の

身元は血液型や遺留品で判明したのでしょうか。それでも

犯人探しというサスペンス要素はなく、ティンとジェイメイ

(英語名カマ)の過去や、なぜか担当刑事チョン達の姿が

細切れに描かれるのです。チョン刑事が離婚している話は

いらないでしょう。
この映画ですごいのは2点。ヒロイン、ジェイメイを演じる

ジェシー・リーの脱ぎっぷりの良さと、後半裁判で明らかに

なる、犯人ティンが彼女をどのように殺害し、どのように

解体したのかが、まことにリアルな映像です。これはちょっと

苦手な人には無理かも。
ジェイメイはものすごく孤独であり、また背が低いことで

モデルの夢をあきらめざるを得なかった、さらになぜに

いくつも仕事を掛け持ちしていたのかがわかると、彼女に

同情しか覚えないのです。
ラストのチョン刑事とどうやらいい仲になったらしい

ジェイメイの姉の姿は余分だよなあ。作り方を変えたら

もっと面白くなったのに、これが香港では賞を獲得していたと

知ると、共感を覚える部分が多いのでしょうね。

 

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イレブン・ミニッツ

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

イレブン・ミニッツ

 

「イレブン・ミニッツ」

原題:11 minut

監督:イエジー・スコリモフスキ

2015年 ポーランド=アイルランド映画 82分

キャスト:リチャード・ドーマー

     ボイチェフ・メツファルドフスキ

     バウリナ・ハプコ

     アンジェイ・ヒラ

 

ある日の午後5時から11分の間に10数名の男女が様々な

出来事に遭遇しながら、思いがけない出来事にたどり着く。


<お勧め星>☆☆ 群像サスペンスという触れ込みですが、

はい全然わかりません。


人生なんて黒いシミのようなもの


午後5時を告げる教会の鐘の音やビルの上を低空飛行する

旅客機、部屋に入り込みドレッサーの鏡にぶつかる鳩、

大きなシャボン玉がふわりふわりと浮き上がりそして割れる。

 

イレブン・ミニッツ

 

午後5時から11分間の出来事を10人余りの人々を介して

描いているのです。しかしその人物が完璧に接点がある

わけではなく、またそれぞれについて十分な説明は示されません。
嫉妬深い夫を持つ尻軽な妻は(昨日結婚したから心を入れ

替えたらしい)映画監督の面接のためホテルの1室に向かう。

この監督がいかにも下心丸出しなんだよね。

 

イレブン・ミニッツ

 

妻の実を案じホテルに向かう夫も幾度となく映りますが、

なぜに顔に傷があるのか、それは昨夜妻のおしりを触った男を

殴ったから。ふーん。

 

イレブン・ミニッツ
 

ホテルの前のホットドッグ売りのの男性につばをかける女性が

いて、なにやら訳ありだけれど全然解明されません。

 

イレブン・ミニッツ

 

そしてその息子はバイク便の仕事をしているものの、ドラッグの

せいで幻覚を見ているかのような世界にいたりする。

 

イレブン・ミニッツ

 

橋の下の画家は、思わぬアクシデントで上手く書けていた絵に

絵の具のシミを落としてしまう。それは「黒い点」となって

映画の登場人物がそろって目にしたものとなるらしい。(これは推測)

また救急車に乗って何かの現場に急行する女性医師や犬を連れた

モヒカンの女性、ポルノ映画を見る男女などが、次々に映り

こみます。それらにつながりがあるかというと、ホテルや

ホットドッグ売りやバス停にいる人、すれ違うバイク、

救急車などが見られることで「ああ同じ時刻のことなんだ」と

思う程度で、会話をしたとか、なにかのアクシデントで

つながったとかいうことは一切ないのです。さらに映像自体が、

定点カメラだったり、ビデオカメラだったり、P.O.V.だったり

するので、見づらいったらありゃあしない。おまけにその映像が

斜めやスローになったりもします。そして最後まで何とか

見続けていると、ああこんな風になるのね、それもものすごく急に、

という感じ。人生なんて人間社会においたら黒いシミのような

ものにすぎず、大勢の中では見えなくなってしまうような儚い

存在なのだということでしょうか。
あのね、全然好きじゃない映画です。この映画が分かったら

映画通と思える内容で、分からないし好きじゃないから

映画通じゃありませんっ!

 

 

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