家族はつらいよ

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家族はつらいよ

 

「家族はつらいよ」

監督:山田洋次

2016年 日本映画 108分

キャスト:橋爪 功

     吉行和子

     西村雅彦

     夏川結衣

     妻夫木聡

     蒼井 優

     中嶋朋子

 

結婚50周年を迎える平田夫妻の妻、富子の

誕生日プレゼントに欲しいものは「離婚届」への

夫の捺印だった。そこから一家の大騒動が始まる。

 

<お勧め星>☆☆☆ どこか昭和のにおいがする

内容で、安定すら感じてしまう。

 

家族はつらいよ

 

〇見どころ

すべての配役は一流な方々ばかり。そこに見つけたのは、

鰻屋の店員で、彼こそ演歌界の若手ホープ、徳永ゆうきです。

あのルックスは一度見たら忘れません。2回目のシーンでは

歌まで披露しています。

 

家族はつらいよ

 

次男、庄太の恋人、憲子役の蒼井優ちゃんは、本当にどんな

役でもこなせるし、まず可愛い。

 

家族はつらいよ

 

また駅前の飲み屋のママ役の風吹ジュンの艶っぽさも魅力的です。

 

●惜しいところ

離婚届を唐突に出す妻には、最初から驚かされるけれど、

その後のドタバタ劇はありきたりのコントを見ているようです。

 

家族はつらいよ

 

「妻の話にしっかり言葉で答えるべき」という今や誰でも

知っていて、それが原因で熟年離婚になっている現状を

考えると、特に目新しい内容は感じません。コメディに徹したため、

ストーリーに重みがなくなってしまったのかもしれません。

 

「ちびまる子ちゃん」は好きだけれど、「サザエさん」はいまいち

と思っている私個人としては、見古した映画のように思えました。

 

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アイアムアヒーロー

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アイアムアヒーロー

 

「アイアムアヒーロー」

監督:佐籐信介

原作:花沢健吾

2016年 日本映画 127分 R15+

キャスト:大泉 洋

     有村架純

     長澤まさみ

     吉沢 悠

     岡田義徳

 

売れない漫画家、英雄は、恋人が謎の感染症に冒され、

街に逃げ出すとそこも感染者で溢れかえっていることに

気づく。彼は途中で助けを求めた高校生比呂美と共に、

ネットで感染しないと噂される富士山を目指すが...。

 

<お勧め星>☆☆☆ ジャケットに騙されるとゴアシーンの

連続なので要注意です。

 

原作は花沢健吾さんという方のコミックで、まだ連載中の

話だそうです。もちろん未読。

そもそも大泉洋さんが、あの「まれ」によって、私の中で

嫌われキャラになり下がってしまったので、「アフタースクール」

「ステキな金縛り」「しあわせのパン」などで積み上げてきた

「好感度」というブロックが粉々に崩れ去り、「真田丸」で

いかに熱演しようと、まだ復活できていないお方。なので

この映画はずっと見ないでいたのですが、WOWOW放送で遂に

鑑賞しました。

 

〇見どころ

ヘタレをやらせたら天下一品の大泉洋が今回もダメっぷりを

いかんなく発揮。序盤に、恋人徹子がすごい姿でベッドから落ち、

ドアに突進し、ドアに嚙みついて歯がボロボロ折れるシーンは、

あの美しい片瀬那奈さんからは想像だにできません。

さらにZQNとの攻防を迎えるモールのシーンは、かのロメロ監督の

「ドーン・オブ・ザ・デッド」(1978)を彷彿とさせます。

 

アイアムアヒーロー

 

アイアムアヒーロー

 

血しぶきがぴゅーぴゅー飛ぶし、内臓を食べるし、首がちょん切れ、

手足がぶっ飛ぶの連続で「ミッドナイト・ミート・トレイン」

(2008)状態です。巨大なZQNに押しつぶされそうになる

英雄にはハラハラさせられます。

 

●惜しいところ

モールで生存者と出会いZQNと戦うわけですが、この生存者が

どこから来たのか、とかなぜ井浦がリーダーなのか、とか

長澤まさみ演じる自称「藪」の立ち位置が不明。

 

アイアムアヒーロー

 

アイアムアヒーロー

 

満を持して英雄が発砲するとなんと百発百中の腕前なのも

不思議です。また有村架純演じる女子高生比呂美がなぜに

感染しきれないのかも不明。不明が多すぎる。

 

ただ、筋肉バカは脳味噌まで筋肉なのか、頭が半分欠けても、

何度でも起き上がれるのには笑ってしまいました。

 

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葛城事件

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葛城事件

 

「葛城事件」

監督:赤堀雅秋

2016年 日本映画 120分 PG12

キャスト:三浦友和

     南 果歩

     新井浩文

     若葉竜也

     田中麗奈

 

無差別殺傷事件を起こした葛城稔と獄中結婚した順子は、

彼に面会を繰り返し、家族として心を開くように訴える。

同時に彼の父とも接触し、稔について深く知ろうと考えるが...。

 

<お勧め星>☆☆☆半 すごく重いテーマを上手に映画化

しています。見終わると心がどよよーんとなります。

 

出演俳優の演技が素晴らしいです。三浦友和演じる横暴で

支配欲の強い父、清、彼に怯え、彼にひたすら従順な母、伸子。

父の期待を一身に集めている長男、保。常に兄と比較され卑屈に

育った次男、稔。それぞれがどこにでもいそうな一家の一員に

見えてしまうからとても怖いのです。

 

葛城事件

 

ストーリーはその稔が無差別殺傷事件を起こし、死刑判決を

受けるシーンから始まります。その前に家の塀に書かれた

落書きを黙々と消す清も映ります。なので判決後傍聴席に

向かってニヤリとする稔は、この清に向かって表情を示した

のだとわかるのです。つまり2人は親子だと。

そして死刑反対の立場から、稔と獄中結婚する星野順子が登場

します。

 

葛城事件

 

「あなたは本当の家族を失った。だから私と家族になりましょう」

「はあ?」

この稔の態度や言動が、本当にムカムカするのです。言葉だけ

羅列して相手を言い負かす若造の典型のようです。常に誰かを

非難することで、自分の置かれた不遇さを自分に納得させる。

つまり「被害者面」を保つことが、唯一のプライドを守る手段に

なっているわけです。

 

〇見どころ

清が中華料理店で、料理の味にひたすら文句を言い続ける姿や、

事件後スナックでワンマンカラオケショーを繰り広げる姿は、

この人間がいかに最低であるか感じます。

 

葛城事件

 

息子の嫁が妊婦であってもお構いなく喫煙し、家を買えと強要する。

デュエット曲の男のパートだけ歌う。息子の罪を責める客には、

「日本の国が裁く」と言い切る。この誰へも強気の姿勢は実は、

彼の心の弱さの裏返しだと気づくのは、多分映画で見ている人

だけだと思う。三浦友和が「アウトレイジ」の時の様に暴力的な

男をものすごく上手く演じています。また、自己主張することを

とうの昔に止めてしまった母、伸子を演じる南果歩は「阪急電車」

の時同様に、繊細で気弱な役を好演。

時系列をバラバラにし、かつてこのマイホームを持った時には

幸せに満ち溢れ、知り合いよりもずっと満たされていたことが

わかると、まさに「一体どうして?」と思う気持ちも理解できます。

中盤、清がいつも座っている金物店の店主の席に、保が座ると、

そこから見える外の景色が本当に狭いことに気づくのです。彼は

それを知ってどう思ったのだろうか。

「生きる苦しみ」が一番の罰であり、それがラストシーンに

つながっていたとしたら、星野はそれを拒否したわけで、結局は

偽善者なのではないかと感じました。

 

●惜しいところ

見終わると心が暗くなります。元気な時に見た方がいいです。

 

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先生と迷い猫

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先生と迷い猫

 

「先生と迷い猫」

監督:深川栄洋

2015年 日本映画 107分

キャスト:イッセー尾形

     染谷将太

     北乃きい

     ピエール瀧

     岸本加世子

 

元校長の森衣は妻に先立たれ、町の人々とも

馴染めず孤独に暮らしている。彼は妻亡き後も

家を訪れる、彼女が可愛がっていた野良猫ミイ

にイライラしていたが...。

 

<お勧め星>☆☆☆☆ ほのぼのした映像の中に

主人公の強い悲しみを感じます。

 

〇見どころ

たまこ、チヒロ、そら、ミイとあちこちで名前が

違う三毛の野良猫を演じるドロップが可愛いです。

 

先生と迷い猫

 

猫好きだった妻が可愛がっていたため、彼女亡き後、

この子を見ると胸が張り裂けそうになる森衣の役を

イッセー尾形が好演。猫捜しの時の動きや鳴きまねには

思わず笑みがこぼれます。

 

先生と迷い猫

 

先生と迷い猫

 

染谷将太演じる役場の職員、小鹿は認知症の祖母のため、

猫アレルギーを克服して猫を飼おうと考えるけれど、実際

猫捜しの時に、北乃きい演じる真由美がいると、そちらの方で

一人盛り上がってしまうところもおかしいです。それでも

猫捜しを通じて、他人との関わりが持てなかった森衣が徐々に

変わっていくのが分かります。

 

●惜しいところ

特にないです。この映画を猫嫌いの人が見たらどう思うかな?

特に「野良猫に餌をやることの無責任さ」を語る嶋田久作の

言葉は心に響きました。

 

愛感同一とかつての教え子真由美に送った色紙に書かれた

言葉は、なんとI can do itのダジャレ!

 

先生と迷い猫

 

生真面目な男が最愛の妻の死を受け入れ、折り合いをつけて

いくために、猫がやって来ていたように思えるラストでした。

 

 

 

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おかあさんの木

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おかあさんの木

 

「おかあさんの木」

監督:磯村一路

2015年 日本映画 114分

キャスト:鈴木京香

     志田未来

     三浦貴大

     波岡一喜

     田辺誠一

 

ミツは夫を若くして亡くし、農業をしながら6人の

息子を育てていた。しかし戦争が始まり、息子は1人

ずつ戦地へと向かうが、ミツの願いも虚しく誰も戻って

こない...。

 

<お勧め星>☆☆☆ 全編を通じて涙が浮かぶのですが、

あまりに単調なため、メッセージ性が弱くなっています。

 

冒頭7本の古い木を切るために役所の人間が1人の女性の

元を訪れます。この女性の昔話からストーリー始まるのです。

そしてまるで朝ドラのような嫁入りシーンのコントがあり、

そこからミツが男の子ばかり7人産む姿と、優しい夫、産婆の

言葉などプロローグのように楽し気に映ります。

 

おかあさんの木

 

ミツは7人子供を産んだものの、すべて男の子。そして

6番目は子供を授からない姉の家に養子に出されます。彼らの

子供時代の笑顔は、成長してから一切見られなくなり、この後

夫が急死すると、悲しいシーンの連続となってしまいます。

もちろん児童文学が原作なので、木にまつわるおかあさんの

思いを映像化するのは難しかったでしょうが、召集令状が届き、

村人の万歳に送られて出征し、「おめでとうございます」と

紙切れ1枚入った木箱で戦死を告げられるシーンの連続は、

単調すぎるのです。

 

おかあさんの木

 

おかあさんは子供が出征するたびに桐の苗木を植えます。しかし

その子供の個性が二郎と五郎くらいしか丁寧に描かれていないので

感情移入ができません。帰ってこない息子を思い、落ちた葉っぱを

手に取って、「大きいのは一郎、これは二郎...」と言うシーンを

見ても、登場してあっという間に成長し、出征してしまった子供の

姿を印象に残せなかったため、ただ「悲しい」としか思えないのです。

さらに唐突に戦地での息子の姿が映り、中国だったり、南方の島

だったり、その激戦地を物語るにはあまりに雑で中途半端なシーンの

連続には、かなり違和感を覚えます。波岡一喜演じる反戦を訴える

青年の意味は何だったんだろう。

また、冒頭に話をしていたのが、五郎に心を寄せていたサユリだと

薄々わかってきた時も、サユリとミツとの関わりはほとんどありません。

そこ肝心でしょう?ミツの思いを誰がサユリ教えたのか、五郎?

それともサユリの父?

臨時召集令状で出征する五郎の足にしがみつくミツを取り押さえる

憲兵隊の姿は恐怖を覚えました。「非国民」と言って髪を引っ張り

蹴り倒すのですよ。これが「お国のための戦争」の本質なのですね。

 

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この国の空

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この国の空

 

「この国の空」

監督:荒井晴彦

原作:高井有一 「この国の空」

2015年 日本映画 130分

キャスト:二階堂ふみ

     長谷川博己

     富田靖子

     利重 剛

     工藤夕貴

     上田耕一

 

昭和20年、東京。戦況が悪化する中、里子は

母親と杉並に暮らしている。彼女は妻子を疎開

させた隣家の銀行員、市毛の奏でるバイオリンに

心をときめかせていた。

 

<お勧め星>☆☆☆半 ラストに二階堂ふみさんが

朗読する茨木のり子さんの詩「私が一番きれいだった時」

が心に響きます。

 

荒井晴彦監督は、彼が脚本を手掛けた「共喰い」

(2013)のみ知っています。あの映画は

全体が暗い雰囲気で、ドロドロした男女の絡みだけが

リアルに感じられ、見終わって気持ちが暗くなりました。

この映画では、冒頭から空襲警報のサイレンや爆撃機の

飛来を告げるラジオ放送が流れ、防空壕に入ろうにも水浸し

なのを嘆く母娘が映ります。

 

この国の空

 

母親役の工藤夕貴さんが、とてもいい具合に年齢を重ねて

いて、映画の中盤に川で水浴びをするシーンがあるのですが、

彼女の美しい背中とふと見える脇毛(付け脇毛だそうです)が

妙に艶めかしく感じられます。一方の二階堂ふみさんは、この

付け脇毛を拒否したとのこと。映画内のラブシーンの後でも

お尻は映りますが、脇は一切映りません。戦時中に脇毛の処理を

している女性など、ほぼいなかったでしょうね。

そして里子は、妻子を疎開させ、隣家で1人暮らす銀行員市毛の

奏でるバイオリンの音色にうっとりするのです。町では若い男性

など大方戦地に向かっているし、子供は疎開しています。たまたま

丙種で徴兵検査を不合格になっている市毛のような男性が

「若い男」なのです。バイオリンをたしなみ、知識が豊富で言葉も

丁寧な市毛のことを里子が気にならないはずはありません。

 

この国の空

 

一方横浜に住んでいた叔母が空襲で焼け出され、身一つでこの家に

やって来ます。食べ物のことで喧嘩をする母と叔母の姿は、この

時代の食糧に困窮する人々の縮図なのです。

「百姓は欲が深い」

と言いつつ着物と引き換えに農家に向かう母娘の姿は、戦争で

苦しむのは、戦争を決定した人々ではなく、それに従うしかなかった

市井の人々であるということを物語ります。

 

この国の空

 

市毛役の長谷川博己さんもこういう役がよく似合います。神社で

里子に一歩近づくと、里子が一歩下がる。このイラつくような

シーンの後、突然市毛にしがみつく里子の姿は、日々抑圧されて

いる若い女性の胸の内を表しているかのようです。閉塞感に満ちた

この時代でも男女の愛や欲望は存在し、戦争が終わった途端、

里子が

「私の戦争はこれから始まる」

と語るのは何を意味するのか。見終わって深く考えさせられる

映画でした。毎日飛来するB29が、夏の庭に飛ぶ蚊のように映り、

それをつぶす里子に姿とかぶりました。あの戦闘機は多くの血を

吸い取っていく、つまり血を流させるものに他ならないのです。

 

 

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もらとりあむタマ子

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もらとりあむタマ子

 

「もらとりあむタマ子」

監督:山下淳弘

2013年 日本映画 78分

キャスト:前田敦子

     康すおん

     伊東清矢

     鈴木慶一

     富田靖子

 

大学卒業後実家へ戻ったタマ子は、職探しどころか

家事すら一切しないで、一日中ゴロゴロしている。

家業の傍ら家事をこなす父はそんなタマ子に何も言わない。

ところがそんな父が見合いをしたことを知ったタマ子は...。

 

<お勧め星>☆☆☆ じゃーん!3本目にして遂に当たり!

あっちゃんのはまり役のような演技が見られます。

 

タマ子の四季。それは秋から始まります。大学卒業後、なんで

実家に戻ったのか、なんで就職しないのか、友人がいるのか

など一切描かれません。

 

もらとりあむタマ子

 

山梨県の田舎町でスポーツ用品店を営むタマ子の父は、

家業の傍ら、洗濯、掃除、食事作りまで家事一切をこなしており、

タマ子はひたすら食っちゃ寝の日々を送っているのです。

あっちゃんの食べっぷりがいいのは、この映画でも見られます。

タマ子のパンツやブラまで洗濯して干し、その横でタマ子はテレビを

見ながら「だめだ、日本は」と怒鳴る。ダメなのはお前だろう、と

誰しも思うけれど、タマ子の父は何も言わないのです。プリンを

食べながら、コミックを読みながら、テレビを見て寝る。すごく

上手に演じていて、この人本当にこうなんじゃないかと思うほど。

 

もらとりあむタマ子

 

冒頭バッシュを注文に来た中学生ヒトシが、再び店を訪れ、

バッシュを一緒に選ぶとき、なぜか気が合ってしまう2人。

タマ子寂しいのかな。

いや、この子はこういう子なんだ。一度だけ父がタマ子に

「お前職を探したらどうだ?」と言ったとき、

「少なくとも今ではない!」と断言したタマ子は普段の

ボソボソ話す姿と同一人物とは思えません。やっぱり独特の

世界観のある人間なんだ。この役を演じるあっちゃんも

こういう役はすごく合う。つまり独特の世界観を持っていると

いう女優なのかもしれません。

そして冬、ヒトシに彼女ができた姿を見て、にやりとしつつ、

年越しそばを食べながらメールを打っているタマ子には、多分

誰からも「あけおめ」メールが返信されないのでしょう。

 

もらとりあむタマ子

 

食べるシーンが多いけれど、タマ子が食べる姿は決して汚くなく、

食欲旺盛だと感じさせるのもです。

春、タマ子が履歴書を書き、遂に就職かと思ったら、これが実は

アイドルに応募するもので、その写真を写真屋の息子ヒトシに

無理やり撮らせるのです。出来上がり写真は、まさにアイドル!

だってアイドルだったもの。

夏、父が見合いしたと知ると、父に相手の悪口を言い、見合い相手の

偵察に最初ヒトシに行かせ、次は自分で行き、父の悪口を吹き込む。

タマ子は実は父が大好きなんだね。

そして父に「合格」を与えてタマ子は自分の人生を歩み始めるのです。

山下淳弘監督との相性もいいのでしょうか。あっちゃん、この映画は

よかったよ。そしてエンドロールの星野源の歌も心地よく、少しだけ

タマ子の将来に希望が見える気がしました。

 

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自虐の詩

5
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自虐の詩

「自虐の詩」
2007年 日本映画 115分
監督:堤 幸彦
キャスト:中谷美紀 
阿部寛
カルーセル麻紀
遠藤憲一
西田敏行
竜 雷太

元ヤクザで無職のイサオは、暴力的でちゃぶ台返しが
日課である。内妻の幸江は、ラーメン店で働きながら
生活を支えているが、イサオはしょっちゅう問題を起こし、
その都度幸江が頭を下げているのだった。

<お勧め星>☆☆☆ 終盤ややダレますが、ラストは
うまくまとまっています。


大雨の中、新聞配達をする中学生の女子は、配達所の
主人からご褒美に牛乳とまんじゅうをもらい、小さな幸せを
かみしめて帰宅すると、実父が銀行強盗犯で警察に連行されて
いく場面に遭遇。幸江は、このように幸せになれそうになると
何か不幸が起きるという繰り返しの人生を送っているのです。
そんなシーンから始まる映画は、突然舞台を大阪に移し、
ゴミ置き場で倒れている小指のない大男の姿に変わります。
前半はこの無職で暴力的でちゃぶ台返しが日課のダメ男イサオと
彼を支え、ラーメン店で健気に働く幸江の姿がコミカルに映り、
2人が暮らすパンション飛田のオーナー役のカルーセル麻紀や
幸江に片思いしているラーメン店主役の遠藤憲一との日常も絡めて
コントのように展開していきます。元が業田良家の4コマ漫画
なのでイサオが繰り返すちゃぶ台返しのシーンは、スロー映像と
なっていてまさに漫画です。


自虐の詩

ちゃぶ台返しを阻止するため、ちゃぶ台の足を釘で打ち付けて
止めると、なんと畳ごとひっくり返すというウルトラCも登場。
でも映画の中盤あたりから、実はイサオは、幸江をこよなく愛して
いることに気づきます。寒風の中、出前に出かけ、凍えた手を、
まだぬくもりの残る岡持ちで温める幸江の姿を幾度となく見る
イサオは一念発起仕事に出かけるものの、元ヤクザの仲間と喧嘩
騒ぎを起こしてしまう。一方幸江がなぜイサオにぞっこんなのか
と言うと、そこには極貧だった少女時代の回想シーンから理由が
わかってきます。中学時代、同じように貧乏だった親友熊本さん
とのエピソードは、まさに泣き笑いのような話です。


自虐の詩

幸江役も熊本さん役もすごく役に合っていて、成長した幸江より
雰囲気が合っている気がするな。そこは中谷美紀の演技力が物を
言います。そして気仙沼から東京へ幸せを求めて飛び出したものの、
幸江は案の定、シャブ中の立ちんぼうに身を落としているのです。


自虐の詩

そこを救ったのがイサオであり、彼女と人生をやり直すために、
小指を詰めてやくざ稼業から足を洗い、大阪へやってきたらしい。
そのくだりを見ると何気に感動します。しかし幸江の妊娠がわかると
なぜかイサオは「出て行け」と彼女に言い、彼女はアクシデントで
歩道橋から落下し、重体になってしまうのです。無職で甲斐性なし
だから、子供を持つのが怖かったのかな。ここのイサオの気持ちは
よくわからない。さらに、その後のくだりはややストーリーをダラけ
させるもので、10分くらいカットしてもよかった気がします。


自虐の詩

ラスト付近に再会する熊本さんも、黒人男性と結婚し幸せそうに
暮らしているらしい。旦那役はソフトバンクのCMで有名な
ダンテ・カーヴァー。さらに熊本さん役はアジャコングです。
関空で再会する2人が中学時代と同様に手を組んでくるくる回ると、
また感動。
イサオと幸江が見つめていたきれいな気仙沼の海は、まだ津波の
前の海なんだよね。本当にきれいな海でした。






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青い鳥

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青い鳥

「青い鳥」
監督:中西健二
原作:重松 清
2008年 日本映画 105分
キャスト:阿部 寛
     本郷奏多
     太賀
     鈴木達也

ある中学でいじめを苦にした自殺未遂事件が起き、担任
教諭が休職、臨時教員として村内が赴任する。吃音症で
ある村内は、生徒にまずいじめられた生徒の机を戻すよう
に指示するのだった。

<お勧め星>☆☆☆ それぞれの人物の立場、視点から
いじめ問題が描かれていて、セリフに重みがあります。
内容はややソフトです。


担任生徒が自殺事件を起こし、その原因を後で知った
家族がマスコミに取り上げられる。それによって糾弾された
担任教諭が休職してしまう。いじめではない理由で今まさに
そんな事件が新聞に載っているところです。こんな事件の場合、
まず臨時の保護者会が開かれ、事件の経緯を説明、そして
生徒にアンケートをとり、さらに校長が「命の大切さ」を
生徒に話す。まるでマニュアルのように処理が進められるの
です。1つ1つの死に1つ1つの理由があるはずなのに。
この映画では中2の男子生徒、野口が、自宅のコンビニ店
から万引きしてくるように強要され、それがエスカレートし、
ほぼクラス全員から要求されたあげく、自殺を図り、一命を
とりとめたという事件が発端なのです。


青い鳥

本郷奏多演じる園部は、野口の家の前を通りながら物思いに
ふけります。彼の両親は、この年頃の子供の親の典型で、
来年の受験のためにしっかり勉強しろと言い、転校してきた
野口が事件を起こし、マスコミに遺書まで公開したことに
反発を覚えているらしい。こうでもしないとなかったことに
されてしまう、という親の気持ちもよくわかります。


青い鳥

そんな中学へ臨時教員として赴任するのが、阿部寛演じる村内
です。彼は吃音症であり、生徒に向けて流ちょうに話すことが
できません。彼の言葉を真似し、笑う生徒に
「本気の言葉だから本気で聞いてほしい」
と静かに語る村内の姿が印象的です。伝わりづらいからこそ真剣
に話すし、聞く側もしっかり耳を傾けなければ話が理解できない
はずです。そしてクラスの日直に野口の机を元の位置に戻すように
指示するのです。


青い鳥

これに反発するのは、野口をいじめていた中心人物井上です。
ただ彼も含め、反発する少年たちが(少女も)きわめて幼いし、
激しい暴力まで伴わない所に違和感が残ります。こんな優しい
教育現場じゃないだろうと思ってしまう。
この机を翌日外に移動させた生徒に対し、村内自らの手で、机を
戻すのです。雨に濡れた机やいすを丁寧にふき取る彼の姿は、
その机やいすが野口そのものであるようです。
「彼はここにいたかったんだ」

一方学校側は、何とか収束したこの事件をまた蒸す返すことで
生徒が動揺するという保護者からの苦情を受けるわけです。そして
職員会議でその件について意見を求めると誰も発言しません。
一人の女性教諭が村内に後で耳打ちします。
「事件後書いた反省文は、5枚以上と決められ、先生に何度も
書き直しをさせられたものだ」と。
つまり「反省、後悔」という言葉が自然に盛り込まれる内容に
なるまで書き直させられたわけです。

「おれたちは反省したからもう終わったことだろう?」
生徒が言う「反省」の意味はいったいなんだろう。
また、園部は、野口が遺書に残していた3人の名前が気になって
しかたがないのです。彼は実は野口と仲が良かったのに、彼を
守るどころか最後には万引きをさせてしまった。もしかしたら、
自分のことを野口君が一番恨んでいたのではないか、と考えて
いたわけです。
事件後生徒指導の石野教諭の発案した「青い鳥BOX」は、生徒
からのSOSをキャッチする目的のはずが、それを設置したことで
既に目的を果たし、そこに何が入っていようと気にも留めない。
実際にそうなんだろうな、というシーンが見受けられます。
「教師は何を教えたらいいのでしょう?」

という若い女教師の言葉に
「教えた生徒の中で、何かを感じ取ってくれる人が何人かいれば
それで十分だ」
という村内の言葉も深いです。数十人いる生徒に、同じ思いが
伝わるような神業を持つ教諭などいるはずもないのです。
一番印象的だったのは、園部と井上が
「野口が生きていてくれてよかったな」
と話すところでしょうか。生きているからこそ、相手に考え直す
機会を与えるし、生きているからこそ、体験できる楽しさもある
はずなのです。

「誰かを嫌いになることはいじめですか?」
石野教諭は、
「嫌いになることがいずれいじめにつながるんだ」
と言います。
「じゃあ先生は嫌いな人はいないんですか?」
畳みかけるように尋ねる園部に言葉に詰まる石野。そんな時
村内は、園部を制して
「もうやめろ」
と言うのです。こんな不毛な話ではなく、何が大切か。それは

「本気で言ったことを、本気で聞くことと、自分たちのしたこと
への責任を持つことだ」
反省文を書いたらすべてがなかったことになるわけもないのです。
そこを強く教え、そこから何かくみ取っていくような教育現場に
なるべきだと思うのです。








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さよなら渓谷

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さよなら渓谷

「さよなら渓谷」
監督:大森立嗣
2013年 日本映画 116分 R15+
キャスト:真木よう子
     大西信満
     鈴木 杏
     井浦 新
     大森南朋

ある山間部の渓谷で男児の遺体が見つかり、
その母親が逮捕される。その事件を取材する
記者、渡辺が隣家の尾崎夫妻について調査を
始める頃、尾崎が容疑者の女と関係があった
という情報から警察に事情聴取を受けるので
あった。

<お勧め星>☆☆☆ 見る側に判断をゆだねた
ラストでしたが、全体の雰囲気は独特で強く
引き込まれました。


主役は真木よう子と大西信満。大西さんの出演
映画を調べると故若松浩二監督のものが多く、
「キャタピラー」(2010)での戦争で両手足
を失ったあの軍人さんかと気が付きます。
実際に起きたある事件を想像させるような幼児
殺害事件とその犯人として疑われ、押しかける
マスコミを怒鳴りつける立花という女性が映ります。


さよなら渓谷

隣人の尾崎夫妻はその大騒ぎを聞きながら、SEXに
ふけっているのです。このシーンがかなり長く、エロ
ティックであり、真夏に扇風機しかない部屋で、汗に
まみれている2人から、異様な熱気が伝わってくるの
です。


さよなら渓谷

そして大森南朋演じる週刊誌記者、渡辺は、立花が尾崎と
関係があったと警察で供述し、彼が事情聴取を受けること
になった後、尾崎夫妻について、特に尾崎俊介について
調査を開始するわけです。渡辺自身、社会人ラグビーの
選手だったものの怪我で退部、そのまま会社を辞め、今の
仕事に就いている。そのことで妻から常になじられている
のですが、尾崎がかつて大学野球で優秀な投手だったのに、
突然退部、退学したことを知り、その理由に強く興味を
惹かれるのです。関係者の口は重く、尾崎について深く
語ろうとはしません。それを調べて来たのは、同僚の小林
で、この役は鈴木杏。いつも思うけれど、この子、昔は

ものすごく美少女だったのよね。確かに演技力はついた
けれど、美少女のイメージはすっかりなくなりました。
さて、尾崎は15年前何を起こしたのか。それは野球部員
4人で高校生を集団レイプしていたのです。原作本では
その後の4人について細かく描かれているようですが、
映画ではあくまでも尾崎主体に語られていきます。尾崎は
有罪となり野球部だけでなく大学も辞め、先輩の紹介で
不動産仲介業に就いていたらし。一方被害者の水谷夏美
はその後悲惨を絵に描いたような人生を送り、今は失踪
しているというのです。


さよなら渓谷

「もう生きてないよね」
小林は尾崎に対する怒りとともに、夏美への同情を強く
持つのです。レイプされた被害者なのに、なぜにさらなる
不幸を受けなければならないのか。ジョディー・フォスター
主演の「告発の行方」(1988)を思い出します。
しかし渡辺はある時、この夏美が尾崎の妻、かな子では
ないかと気づくのです。バラバラのピースがつながると
なぜ2人が一緒にいるのかを彼は知りたくなります。
自分がレイプした女性と暮らすことは、事件が誰かに
バレる心配がないという利点があるが、事件と常に一緒に
生きていくという苦しみを抱え続けることになる。

そんな頃、かな子は警察に「尾崎と立花は男女の関係が
あった」と通報します。再び警察の取り調べを受けること
になった尾崎は、かな子が証言したと聞かされると、刑事に
対し、素直に立花と関係があったと白状するのです。
そんな彼に面会に行き、体調を尋ねるかな子。2人の奇妙な
関係は、回想シーンを入れて、少しずつ解き明かされていく

のです。
ボロボロになっていた夏美が連絡したのは、自殺を図った
時、毎日面会に来て手紙を残していった尾崎でした。その
手紙には「君のために何でもする」と書いてあったのです。
あちこちを転々とするうちに、夏美は「かな子」と名乗り
始めます。それは、あの事件のとき彼女を置いて帰って
行った女性の名前です。夏美の中では、自分とかな子が
逆であっても不思議ではなかったはず。それなのに自分
だけがこんな状況に追い込まれてしまった。

「私が死んだら、あなたが楽になる。あなたが死んでも
あなただけが楽になる。私の目の前で苦しんで」
と彼女は尾崎に言うのです。
ラストは置手紙1つ残して出て行った彼女について、その
理由を渡辺が尋ねると、尾崎は
「幸せになりそうだったから出て行ったんだ。一緒に不幸
になる約束だったから」
と答えます。ではもう1つの質問
「事件を起こさなかった人生とかな子と出会わなかった人生
のどちらがよかったか?」
に対し、尾崎が答えようとした瞬間、映画は終わるのです。
この答えがどちらだったのかわたしにはわからなかった
けれど、
「必ず行方を見つけ出す」

という決意に満ちた尾崎の顔を見た時、きっと2人は幸せに
なるのだろうと信じました。姿を消すことは尾崎を楽にする
ことで、それは尾崎を許したことに違いないと思うのです。





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