スポンサーサイト
一定期間更新がないため広告を表示しています
- 2023.01.12 Thursday
- -
- -
- -
- -
- by スポンサードリンク
JUGEMテーマ:SF映画 一般
「ザ・サークル」
原題:The Circle
監督:ジェームズ・ボンソルト
2017年 アメリカ映画 110分
キャスト:エマ・ワトソン
トム・ハンクス
ジョン・ボイエガ
カレン・ギラン
巨大SNS会社「ザ・サークル」に入社したメイは、
新プロジェクト、「シー・チェンジ」を装着第一号
となる。SNS内でフォロワーが激増し、社内でも
有名になったメイだったが、それにより両親や
友人マーサーが脅威にさらされてしまう事態に
陥ってしまい...。
<お勧め星>☆☆半 大風呂敷を広げた割には、展開が
平坦で、ありきたりに感じてしまいます。
秘密はうそとは全く違う
原作はデイブ・エガーズの同名小説「ザ・サークル」で、
その世界観が映画内で再現されているものの、人物設定
やストーリーがやや異なり、特にラストは全く違っている
とのこと。ネットでチラ見したけれど、原作小説を読み
たくなりました。
水道会社のコールセンターで派遣社員として働くメイには、
難病を患う父親とその介護に追われる母親がいて、生活は
決して楽ではないのです。序盤に父の治療費の件で話を
する親子が映り、あまりに高額な治療費を補うための大きな
医療保険には入っていないことが伺えます。そこへ大学時代
のルームメイト、アニーが幹部として勤務するザ・サークル社
の面接の話を持ってくるのです。これは何としてもゲット
したい仕事であり、その面接での受け答えだってバッチリ。
この面接風景に何か意味があるのかと思ったけれど、これ
以降の話とそれほど結びつかない気がしています。とりあえず
「変な会社」というイメージを持つはず。
例のアニーは早口でまくしたて、世界中をろくに寝ないで
飛び回り、会議に明け暮れている。何やらサプリメントで
栄養を摂っているらしいけれど、やけにハイなんです。
さらには会社のトップ、ベイリーが登場すると、まるで
新興宗教の教祖様をあがめるかのように、一言一言に歓声が
沸き、大拍手が起き、立ち上がってほめたたえる。やだ、
めっちゃ気持ち悪いじゃないの。
かつて会社の同僚に会員制の生活用品販売を勧められたことが
あったけれど、その時の開口一番が
「高級車に乗りたいと思いませんか」
だったことを思い出しちゃった。なんでも毎週勉強会をして
会員を増やす方法を話し合っていたらしいけれど、数年して
たまたま訪れた病院でその子が看護師をしていてびっくり。
確か看護師を辞めてその仕事に没頭していたと思うんだけどなあ。
どうなったんだろう。
ベイリーの語る話は確かに筋が通っているかもしれないけれど、
人と人がリアルにつながっている社会にそれを使うことは、
ものすごくやっかいなことを招くのは想定内のことです。
そういう映画はは幾つも見てきたし、そこから引き出される
結論は大体同じものになっていたはず。つまり「個人の透明化」
は犯罪や悲劇を救う反面、それを一極に集中させたとき、
それを利用して監視社会システムを作ることはあまりにも
容易いということです。
映画内では自ら引き起こした事故を「シー・チェンジ」に
よって救われたメイは、そのカメラを自分で装着し、その
効果をアピールする第一号となるのです。もうね、自信満々
なんですよ。会社内を歩いていてもみんな友人で声をかけて
くるし、世界のあらゆる国の人が彼女のことを気にかけて
くれる。自信満々で歩き、生き生きと輝くメイには、それに
ついての「疑問」を持つことすらないのでしょう。
そう、自分の家族や知り合いに何かが起きるまでは。
SNS内で人気があったとしてもそれは実生活で人気がある
ことと必ずしもイコールではない。そんなこと誰だって
わかっているのに、誰かに認められると嬉しいし、逆に誰かに
否定されると悲しみ、怒る。相手がどこの誰かもわからない
のにそう思うことがおかしいと気づくべきなんですよね。
メイの友人マーサーに起きた悲劇は、スマホを持って目的の
人物を追い回したり、災害現場を映し続けたりする人々と
重なって、もう既にこの片鱗を見せているじゃないかと
思ってしまう。そして何か悲劇が起きても、それを次の
サービスにつなげて金儲けしていこうと考えることの浅ましさ
も実感します。というようなありきたりの結論が描かれ、
そしてラストがなんとなーくモヤモヤしているので、いまいち
楽しめなかったなというのが感想です。
JUGEMテーマ:SF映画 一般
「INFINI インフィニ」
原題:Infini
監督:シェーン・アベス
2014年 オーストラリア映画 110分
キャスト:ダニエル・マクファーソン
グレース・ファン
ルーク・ヘムズワース
ブレン・フォスター
ルーク・フォード
23世紀、人々の9割以上が貧困に陥り、彼らは
スリップストリームを使用して、遠くの惑星での
危険な仕事を担っている。初任務についたウィット
は何かに感染した隊員の惨劇から逃れるため、他の
惑星へ移動するが...。
<お勧め星>☆☆半 最後まで内容が理解でききれず、
あとから調べて何とか納得した?かな。
かなり真面目に作られたSF映画でありつつ、シーンは
限られており、宇宙空間の美しさなどは皆無です。
そこにおけるドロドロの人間模様という感じでしょうか。
いや「感染」が入っているか。
<ネタバレしています>
〇見どころ
この爽やかな笑顔のウィット・カーマイケルは、この後、
帰還した隊員が何かに感染しており、互いに殺し合いを始めた
ことで、ただ一人、最も遠い基地「インフィニ」へ移動します。
その彼を救助し、危険物質の移送中止を命じられた他の隊員
との駆け引きは、「?」はつきつつもスリルがあります。
なんせその惑星にいた隊員は何かに感染し、凍ったような姿だし、
ウィットが言うには、皮膚や血に触れると感染するめっちゃ
恐ろしいものらしい。そして感染すると極めて攻撃的になるので
殺戮が繰り返されます。狭い空間なので余計にドキドキするの
です。
●惜しいところ
ストーリーの全体像が分かりづらく、特にラスト付近、感染
したり、攻撃し合って死んだはずの隊員が無傷で登場するのは、
とてもびっくりします。さらに手首を切ったはずのウィットも
無傷。地球に帰還し、検疫を受けるシーンは、当事者がしどろ
もどろなのでハラハラするものの、今までの争いシーンは
何だったのかと思ってしまう。
「Infini」と原題にある通り、その惑星で人間に寄生した未知の
生物がより進化し、自ら命を絶つというウィットの行為を拒否
して人間を再生させ、記憶を消して地球に戻らせたのだろうと
気づくのは、映画が終わってあれこれ調べてからのこと。人間の
最も暴力的な部分を露呈させるのが、未知の生物の能力であり、
彼らは寄生したものの有能な部分のみを吸収して増殖していくの
でしょうか。