エクス・マキナ

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エクス・マキナ

 

「エクス・マキナ」

原題:Ex Machina

監督:アレックス・ガーランド

2015年 イギリス映画 108分

キャスト:アリシア・ヴィキャンデル

     ドーナル・グリーソン

     オスカー・アイザック

     ソノヤ・ミズノ

 

プログラマーのケイレブは、社内抽選で社長の

自宅訪問の権利を獲得する。しかし実際は社長ネイサンが

開発中のAIのチューリング・テストをさせられることになる。

 

<お勧め星>☆☆☆半 アリシア・ヴィキャンデルが可愛い。

そしてまさに現実味を帯びた内容です。

 

公開中の「ラ・ラ・ランド」でミアたちとキレキレダンスを

披露してくれるソノヤ・ミズノさんがAIキョウコ役で登場。

セリフはないものの見事なフルヌードを見せてくれます。

もちろんダンスも踊りますよ。

 

エクス・マキナ

 

〇見どころ

アリシア・ヴィキャンデル演じる最新型AIエヴァの顔の

表情や小さな動き一つ一つが、人間に限りなく近いけれど、

人間ではない何かであることを物語り、彼女の演技が上手いと

感じます。やはりキュートだし、ハスキーな声もいい。さらに

彼女のフルヌードすら見られるというお得な映画。社長ネイサン役は

オスカー・アイザック。そして主役のケイレブ役は

「わたしを離さないで」(2010)などのドーナル・グリーソン。

この人線が細いというか、オタクというか、ちょっと変わった役が

ぴったりなのよね。

 

エクス・マキナ

 

謎めいたストーリーから始まり、夢を現実にしていくような展開は

ファンタジーを感じますが、そんなことでは終わりません。

 

エクス・マキナ

 

●惜しいところ

やや中だるみがあるのと、ネイサンという人物設定がありきたり

だった気がします。

 

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オートマタ

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オートマタ

 

「オートマタ」

原題:Automata

監督:ガベ・イバニェス

2014年 スペイン=ブルガリア映画 109分

キャスト:アントニオ・バンデラス

     ビアギッテ・ヨート・スレンセン

     メラニー・グリフィス

     ロバート・フォスター

 

環境破壊が進んだ2044年、人口は激減し、人々は

人型ロボットを社会生活に取り入れている。しかし

1人の警官が破壊したロボットに、違法な改造が

加えられていたことから、ROC社保険部ジャックは、

もぐりの改造屋を探す任務を言い渡される。

 

<お勧め星>☆☆☆ メッセージ性の強い映画ですが、

それが結構ありきたりなのが残念です。

 

人型ロボットには2つのプロトコルが組み込まれていて、

1つ目は生命体に危害を与えない。2つ目は自分で自分を

修理、改造しない。この2つの管理を人間が行うことで、

人類を守るためのロボットとして活用されていたのですが、

2つ目が破られたロボットが見つかり、その元凶を

アントニオ・バンデラス演じるジャック・ヴォーガンが

調査するところから始まります。なぜかスキンヘッド。

 

オートマタ

 

〇見どころ

ロボットの動きがとてもリアルです。また違法な改造を

行ったとして追われ始めるジャックの砂漠での過酷な状況を

アントニオ・バンデラスが見事に演じ切っています。彼と

風俗型ロボットクリオとのダンスシーンはなぜかドキリと

してしまう。

 

オートマタ

 

●惜しいところ

結論が早々にわかっているのに、登場人物がそれに一切

気づかないもどかしさ。それは創造主の傲慢なんだろうか。

それと大気汚染に冒された建物外の空間に映し出される

ホログラムは、近未来をイメージしている割には趣味が悪いです。

 

「たかが機械」と人間は言い、「たかが凶暴な猿」とロボットが

言い返す。これを聞くと、傲慢になった人間は互いを殺し合い、

そしていつかロボットに世界を奪われていくのだろうと恐怖を

感じました。

 

 

 

 

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ピクセル

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ピクセル

 

「ピクセル」

原題:Pixels

監督:クリス・コロンバス

2015年 アメリカ映画 105分

キャスト:アダム・サンドラー

     ケヴィン・ジェームズ

     ミシェル・モナハン

     ピーター・ディクレイジ

 

少年時代ビデオゲーム世界大会で2位の腕前だった

サムは、成長した今、電気機器設置の仕事に就いて

いる。しかしグアムの空軍基地襲撃の相手が宇宙人で

あることが疑われ、親友で大統領にチューイに呼ばれる

のだった。

 

<お勧め星>☆☆☆ 何も考えずに楽しめる映画です。

 

懐かしのゲーム満載とどこかで読んで鑑賞しましたが、

いかんせん世代のズレもあり、「インベーダーゲーム」と

「ドンキーコング」、そしてチラリと姿を見せるマリオ

しか馴染みがありませんでした。

始まりは1982年夏。近所にゲームセンターがオープンし、

サムはめちゃめちゃそのゲームに強く、親友チューイは

クレーンゲームのみ得意という姿が映ります。

 

ピクセル

 

そしてビデオゲーム世界大会に出場したサムは、エディという

鼻持ちならない男に負け2位に終わるのです。まあこのカラクリは

その後バレ、すっきりしますが、この2位に屈辱をずっと持ち

続けて成長していくところがオタクなんです。で、その大会の

様子をビデオで撮影し、NASAから地球外生命体に向けて発射

したことが事件の発端になるなんて誰も思うわけがない。あれは

完全に「地球外生命体がいたらいいなあ」というdreamです。

しかーし30年以上たって、これを挑戦状と受け取った宇宙人が

巨大なキャラクターとなって地球を攻めてくるわけです。

 

ピクセル

 

この時あのサムの親友チューイは大統領。ここで驚いちゃう。

おまけにこの大統領ときたら、どうやら英語がまともに読めない

らしい。そういえば日本の首相でも漢字を堂々と読み間違えた

人もいたな。

攻めてきた映像から、どうやら録画したゲーム大会の映像を宇宙人

が入手し、現実化して地球を狙っていると判明。

「ライフは3つ。1つ落としたからあと2つ。3つなくしたら

地球を征服する」

なんてメッセージも届き、大統領は、サムと元ゲームチャンピオン

で今は収監中のエディ、そしてサムにくっついてきたいまだに

オタクで、ゲーム内のキャラクターに恋し続けるラドローがシールズ

とともに対戦するわけです。ミシェル・モナハン演じるヴァイオレット

は、米軍の中佐で、なぜかキモいと思ったサムを次第に認めていく。

 

ピクセル

 

この映画でのVFXは素晴らしく、あの二次元ゲームをとてもリアルに

三次元化しています。さっすがハリウッドです。そしてタージマハルは

破壊しても万里の長城は避けるあたりは、昨今のアメリカ大作映画の

特徴ですね。あちこちあり得ないシーンの連続ながら、見ていて飽きる

ことなく、そして見終わるとすっかり忘れてしまう、そんな爽快な?

映画でした。

 

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インベージョン

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インベージョン

 

「インベージョン」

原題:The Invasion

監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル

2007年 アメリカ映画 99分 R15+

キャスト:ニコール・キッドマン

     ダニエル・クレイグ

     ジェレミー・ノーサム

     ジェフリー・ライト

 

スペースシャトルが爆発し、その残骸に有害物質が

付着していたことから、人々は全く別人に変わっていく。

精神科医のキャロルは、離婚した夫に息子を預けた後、

元夫の変貌に気づき、息子を奪還しようとするのだが...。

 

<お勧め星>☆☆☆ 忍び寄る恐怖を感じますが、ラスト

はあまりにあっけないです。

 

4度目のリメイクSFスリラーだそうですが、1作も見て

いません。前半の静かな雰囲気の中の忍び寄る恐怖と、終盤

付近の派手なカーチェイスに違和感を感じていたら、

「ヒトラー/最後の12日間」のオリバー・ヒルシュビーゲル

監督の出来上がりに不満を訴えたワーナー側に対し、追加撮影

しなかった監督に代わり、「Vフォー・ヴェンネッタ」の

ジェームズ・マクティークが担当したとのこと。そこは明確に

違いが分かります。でも映画自体はニコール・キッドマンの

美貌と演技でちゃんとまとまっています。

冒頭「眠ってはダメ」と薬を漁り、炭酸飲料飲みまくるのは

ニコール・キッドマン演じるキャロルで、彼女は精神科医の

シングルマザーで、オリヴァーというすごく可愛い息子がいる

んです。

 

インベージョン

 

10年経った今、どんな風に成長しているんだろう。

さてキャロルは何かから逃げてきた模様で、それはスペース

シャトルの爆発から始まるのです。その残骸に内性胞子生物が

付着しており、それに触れると、人間は宇宙人化してしまう

らしいと、CDCの職員カウフマンの姿からわかります。感染

した人たちは極めて平和を望み、世界規模で戦争が無くなっていく、

まるでユートピアのような世界が訪れるのですが、たまたま感染

しない人がいると、「仲間でない」ということで徹底的に排除

していく姿も映ります。これは「欠点や悪」も受け入れるという

人間本来の姿を失っていく怖さを感じます。まあ、スケールが

大きい割には描かれるのが、キャロルの周囲の人々だけという

ご都合主義もあるわけで、ここは突っ込んでしまう。

キャロルの患者で夫のDVに悩まされるウェンディという女性が、

「夫は変わってしまった。愛が感じられない」と訴える話の内容は

特に怖かったです。さて、街の中を見回すと、いつの間にか表情の

ない人々が増えているし、キャロルからすると普通に見える人が

捕まっていきます。

 

インベージョン

 

彼女を支えるのは友人以上恋人未満のベンで、まだ若くて

長髪のダニエル・クレイグ。彼の友人の研究者の助けもあって、

あっという間にこのウィルスの謎が分かり、あっという間にワクチン

も出来上がるというすごい展開になるけれど、元夫の家に預けた

オリヴァー奪還のためなりふり構わず行動するキャロルは、

「母は強し」そのものです。ちなみに、よく分からないんだけど、

感染した人々は、仲間を増やすために、インフルエンザワクチンと

称して集団接種を行ったり、リバース吹きかけ攻撃をしたり、

謎の飲み物を飲まされたりといまいち統一性がありません。

キャロルは、元夫タッカーのゲボをまともに受けてしまいました。

このウィルスは、REM睡眠中のホルモンと結びついて人間の

遺伝子を書き換えるので、それが冒頭のキャロルの「眠ってはダメ」

発言につながります。

 

インベージョン

 

終盤のキャロルとオリヴァーが乗った車に、山盛りの人々が

しがみつくのは、ゾンビ映画のよう。この車、衝突しても炎上

しても走り続ける優れものです。ラストはもう一捻りあるかと

思ったら、そのまま終わり、感染した人も、ワクチンを打てば

感染時の記憶は、全て消えて元通りという、あっけないものでした。

じゃあ、キャロルがバンバン撃った人たちはどうなったんだろうね。

謎は残りますが、まあ普通に見られる映画です。

 

 

 

 

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10 クローバーフィールド・レーン

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10 クローバーフィールド・レーン

「10 クローバーフィールド・レーン」
原題:10 Cloverfield Lane
監督:ダン・トラクテンバーグ
製作:J・J・エイブラムス
リンジー・ウェバー
2016年 アメリカ映画 104分 
キャスト:メアリー・エリザベス・ウィンステッド
ジョン・グッドマン
ジョン・ギャラガー・Jr.

恋人と喧嘩をし車で家を飛び出したミシェルは、突然
事故を起こしてしまう。彼女が目を覚ますと、そこは
見知らぬ場所であり、ハワードと名乗る男が、「襲撃」
から救うために、彼女を地下シェルターに匿ったと
語るのだった。

<お勧め星>☆☆☆ う〜ん。前作と別物として見れば
まあ楽しめるかな。


前半は、地下シェルター内での、そこの持ち主ハワード
とミシェル、もう一人逃げ込んでいるエメットとのやや
単調な生活シーンが流れます。
冒頭は、明らかに監禁ホラー物と勘違いするほど、説明
不足で、ジョン・グッドマン演じるハワードが巨大な体を
揺らしながら、ミシェルを介抱したり、脅したりの繰り返し。


10 クローバーフィールド・レーン

その間に逃げ出そうとあれこれ考えを巡らすミシェルの姿を
見ていると「怪しい?」「怪しくない?」。見る側も混乱
してくるのです。
恋人の喧嘩が原因で、家を飛び出し、車を走らせるミシェル
の元に、恋人ベンから電話がかかるわけです。そんなことに
気を取られているから、案の定事故を起こし、車は崖下へ
くるくる回って落ちていく。これ臨場感あります。そして
目を覚ますと、なぜか点滴を受けながら、足は鎖でつながれ
ている。この曖昧なシーンはこの後もずっと続くので、覚悟
して見ましょう。とりあえず口下手なのか、危機感に満ちて
いるのか、ハワードはただ
「外は襲撃されていて危険」
とだけ言うのです。何の襲撃なのか?外の空気を吸うだけでも
危険なほど汚染されたのか?


10 クローバーフィールド・レーン

この地下シェルターには、もう一人ハワードをよく知っている
というエメットがいて、
「彼の言うことは正しいよ」
なんて言うのです。でも二重扉の外に見える景色は、空が青くて
草も風に揺れています。しかし救いを求めに来た女性は明らかに
何かに感染したような姿を見せ、やっぱり危険なのかとミシェル
納得。ところが日々過ごすうちに、やはりハワードは「怪しい」
とミシェルとエメットは考え、ある計画を思いつくのです。あまり

いい計画とは思えないけれど、毎日3人で、ゲームをしたり、
ビデオを見たり、ジグゾーパズルをする生活など続くはずもありま
せん。しかしその抵抗はことごとく失敗。

「わしはバカじゃない」
じゃあ、何なんだろう。
「クローバーフィールド」と題名にあるから、もちろん「アレ」は
出てくるのよね?それはいつ?はい、待ち焦がれていると、終盤
15分を残す頃に、暗闇の中に蠢いています。
アメリカでは評価が高い映画ですが、個人的には、前作の方が
ずっとおもしろかったな、というのが実感です。地下シェルター
での疑心暗鬼の姿は結構楽しめますが。



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プリデスティネーション

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プリデスティネーション

「プリデスティネーション」
原題:Predestination
監督:マイケル・スピエリッグ
ピーター・スピエリッグ
2014年 オーストラリア映画 97分 R15+
キャスト:イーサン・ホーク
サラ・スヌーク
ノア・テイラー

1970年のニューヨーク。ある酒場を訪れた青年は
自分の不遇な身の上話をし、その復讐をしたいと
バーテンダーに打ち明ける。するとそのバーテンダー
は、彼に思いがけない提案をするのだった。

<お勧め星>☆☆☆半 何度も「?」と思ったけれど
終盤付近で一気に回収され、意表を突く映画でした。


原作は、ロバート・A・ハイラインの短編小説「輪廻
の蛇」。この題名から想像できる類の映画だろうと思い
つつ鑑賞。
オープニングは、何やらバイオリンケースを持った男が、
ハットとコート姿でどこかへ歩いて行く姿から。そして
彼は建物の非常階段を下り、油圧室のようなところで
何かの作業をしていると、何者かに火をつけられ、のた
打ちまわります。するとまた誰かが来て、男を救うのです。
ここまでは全然意味が分かりません。
さらに彼の焼けただれた顔を再建すると、ボロボロでは
あるものの、イーサン・ホークが現れます。どうも形成
手術をしたらしく、以前とは全く異なる顔になったらしい。
また、彼は数年に渡って、ニューヨークを恐怖に陥れている
「不完全な爆弾魔」を追う時空警察のメンバーだとわかって
きます。そうか、あのバイオリンケースは「タイムスコープ」
と呼ばれるタイムマシーンなのね。


プリデスティネーション

そして1970年11月、ポップ酒場のバーテンダーをしている
ジョンの元へやさぐれ感を醸し出す青年が現れるのです。
「未婚の母」という読者の体験談を基にしたコラムを書いて
いるこの人物は、何かとジョンに絡んできます。そして
彼に自らの不遇な、そして奇妙な身の上話を語るのです。
これがまた「え〜」という内容なんです。そして彼の復讐を
果たすために、時空警察が協力しちゃう...と思ったら、全然
違うのですよ。


プリデスティネーション

映画内の話に出てくるジェーンという女性役は「ジェサベル」
(2014)のサラ・スヌーク。あの映画でも可愛いけれど

結構豊満と思った通り、やはりふくよかです。でも可愛い。
酒場の会話で「鶏が先か、卵が先か」にジョンが即、「雄鶏」
と答えたことが、最もラストのオチにつながっていると思う。
原題「Predestination」=宿命。もう一度見直さないとよく
理解できない部分もあるけれど、極めてうまくできた映画でした。




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モンスターズ/地球外生命体

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モンスターズ

「モンスターズ/地球外生命体」
原題:Monsters
監督:ギャレス・エドワーズ
2010年 イギリス映画 94分
キャスト:スクート・マクネイリー
ホイットニー・エイブル

6年前、地球外生命体のサンプルを採取したNASA
の探査機がメキシコ上空で墜落し、直後謎の生物
が増殖、メキシコ半分は隔離されてしまう。そして
メキシコにカメラマンとして赴いたコールダーは
現地で怪我をした社長令嬢サマンサを連れ帰るように
上司から指示を受けるのだった。

<お勧め星>☆☆☆ 寓話的な要素を随所に盛り込み
独特の世界観の中で男女の愛を描いています。


よくあるキャッチフレーズ、低予算でスマッシュヒット
がそのまま当てはまる、制作費15000ドルながら、よく
できた映画です。
現在アメリカ大統領選挙の年にあり、過激発言を連発する
大金持ちさんが、口にした「アメリカとメキシコの間に壁
を作って不法移民をなくす」という話が、この映画では
既に存在し、それはメキシコで増殖している地球外生命体
の侵入を防ぐためのものなのです。


モンスターズ

主役のカメラマン、コールダーと社長令嬢サマンサがこの
壁を見て
「いつもは中から見ているけれど、外から見るとイメージが
違う」
と言います。壁を作ることで危険を回避しようとする行為が、
逆に外の世界を見ることができなくなってしまう、と言って
いるかのようです。
肝心の地球外生命体は、タコだかイカのように触手をニョロニョロ
伸ばす巨大な生物で、ほぼ暗闇の中に登場するので、あまり
はっきり見えません。この辺りは低予算が大きく関係しているの
ですね。でもそれだからこそ、この生命体への関心より、そこで
行動する人間の姿に見入ることができるのです。


モンスターズ

この映画で一番怖いのは、危険な状況下での人間の心だと気づき
ます。カメラマンのコールダーは、
「モンスターに殺された子供の写真は高く売れる」
と発言し、サマンサはそれを軽蔑します。しかし実際、需要がある
のは、配慮のない映像であり、そうでないものは、値段すらも
つかないかもしれません。「ナイトクローラー」(2014)
はその典型的な姿を描いていました。
けれどこのコールダーは、かなりオバカで、命令通りサマンサを
連れ帰るために5000ドルもの大金を払って買った最後のフェリー
のチケットやらパスポートを、酔いつぶれて一夜を過ごした女性
に盗まれてしまう。なんで酔いつぶれたかと言うと、サマンサに
婚約者がいて、さらにちょっと誘ったのに相手にされなかった
から。おいおい、フェリーはもう運航しないんだよ。なんて緊張感
がないんだい。

チケット売り場の男は、危険地帯を陸路で進むために、今度は
10000ドルを要求。ぼったくり間違いなしなんだけど、彼らは
危険地帯と隣り合わせであり、すぐそばで地球外生命体への空爆が
行われているのだから、その気持ちもわかる気がします。元々は
アメリカが勝手に持ち帰った地球外生命体のサンプルを、アメリカ
のミスでメキシコにばらまかれ、そのために「危険地帯」と隔離
された地域ができたし、空爆で民間人も多数死んでいるのです。


モンスターズ

どうやら化学兵器も使用されているようで、ガスマスクを準備
している現地の人も映ります。これは中東におけるアメリカ軍の
行為のように見えてしまう。
さらに壁を越えたらアメリカで、ここは安全かと思うと、そこも
既に地球外生命体が襲撃し、空爆を受けています。どこまでが安全
なのか、いや安全と思っている場所は実は危険なんじゃないのか。
ちなみに主演の2人はこの映画がきっかけで結婚したそうですが、
ラスト付近の兵士が歌う「ワルキューレ」メロディは、冒頭の
あのシーンと全く同じで、つまり2人の不条理なラストを知ること
につながるのです。
なかなか重いラストでした。




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アドバンテージ〜母がくれたもの

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アドバンテージ

「アドバンテージ〜母がくれたもの」
原題:Advantageous
監督:ジェニファー・ファング
2015年 アメリカ映画 92分
キャスト:ジャクリーン・キム
     ジェームズ・アーバニアク

バイオ企業のモデルとして働くグウェンは、年齢を
理由に会社から解雇通知を受ける。次の仕事は全く
見つからず、彼女は一人娘ジュールスの進学費用の
ために、ある計画の治験者になることを決意するの
だった。

<お勧め星>☆☆☆ 近未来とは時代を逆行していく
ことなのかと感じてしまいました。


「社会にとって女性を家庭に閉じ込める方が、男性が
路上にあふれかえるより安心だ」これが近未来の人々
の考えなのでしょうか。女性の社会進出、子育て支援
を掲げる今の時代から、景気が先細り、社会が不安定
のなると、結局元の状態に帰って行くのではないかと
思ってしまいます。
先進ライフ研究所勤務のグウェン・コウは、美を追求
する会社のモデルとして働きながら、ジュールスという
一人娘を育てているシングルマザーなのです。


アドバンテージ

彼女はかつて従妹リリーの夫が経営する店で働いていたの
ですが、あることがきっかけでそこを辞め、今の仕事に
就いています。このあることがジュールスと関係しており、
夫のいないグウェンは、とにかく彼女のために働くしか
ないのです。近未来では、どんなに経験があっても結局
若い労働力ばかりが求められ、モデルとして年を取り過ぎた
グウェンは突然解雇通知を受けるのです。

時折映る世の中の状況は、テロが頻発し、路上生活者が
増え、貧富の格差は広がる一方。したがってジュールスは
良い学校に入れなかった時点で負け組となってしまうのです。
さらに10代前半の女子による売春行為も広がり、自殺者も
増えている。映画内で描かれる近代的なビル群と移動手段、
端末のない携帯電話などとは裏腹に、どこまでも暗い未来
が映し出されていきます。


アドバンテージ

グウェンはジュールスの進学のためにどうしても学費が必要
であり、自分の経歴を売り込むのですが、年齢がネックで
紹介される仕事は「卵子提供」などというものしかありません。
結局グウェンは、元の勤務先が開発中の「新研究の実験対象」
になることを選択するのです。この時彼女は、元上司のデイヴ
と話すのですが、その会話がすっぽり抜け落ちており、それは
ラストにつまびらかにされます。

どういう研究なのかは、「この研究によって、老いも病も心配
がなくなる」という説明を聞くとなんとなく分かって来ますね。
そしてジャケット写真のような姿が映るのです。その前に娘と
楽し気に過ごすクリスマスの風景と、仕事を引き受ける決意を
した後、路上で泣き叫ぶグウェンが映り、彼女の大きな悲しみを
感じ取ることができます。
女性が「老いる」ことは、それほどまでに社会から拒絶される
ことなのか、とか、人間の果てしない欲望は結局「不老不死」
へとつながるのだろうか、などと考えてしまう映画でした。



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トランセンデンス

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トランセンデンス

「トランセンデンス」
原題:Transcendence
監督:ウォーリー・フィスター
2014年 アメリカ映画 119分
キャスト:ジョニー・デップ
     モーガン・フリーマン
     レベッカ・ホール
     ポール・ベタニー
     キリアン・マーフィー

「PINN」という人工知能を開発中のウィルは、過激派
組織に撃たれてしまう。彼の妻のエヴリンは、彼の死の
間際に、その意識を「PINN」へアップロードし、それが
彼の死後、奇跡的に起動し始めるのだった。

<お勧め星>☆☆☆ とてもありきたりの設定だし、ラスト
も予想通りのものでした。


ハイテクの人工知能が進化しすぎて暴走するというパターン
は、最近よく見かける映画のテーマで、それを止めるの
が、実は原始的なものだったーこういう展開はさらにお決まり
のもの。ラストもコンピューターのキーボードをドアの留め具
にして、電気のない生活を強調し、自然の中から再生していく
なんて、もう目新しいものは何もないです。他に何か考えが
沸かなかったのかしら。アメリカ本土で大コケだったのも
頷けます。


トランセンデンス

映画は5年前の回想シーンから始まります。人工知能研究の
一人者である、ウィル役はジョニー・デップ。そして彼の妻
エヴリン役はレベッカ・ホール。どうもこの顔は好きになれない。
で、この夫婦が講演会に出席した後、ウィルは反テクノロジー
過激派集団に襲われ、撃たれてしまうのです。彼らは同時に
人工知能の主要な施設を攻撃しており、人工知能がもたらす
人類への破滅の道を食い止めようと考えた模様。それがテロ
である必要はなかっただろうし、その後弾丸に仕込まれた毒が
もとでウィルは亡くなるのですが、その直前に、彼の意識を
研究中の「PINN」へアップロードし、エヴリンがそれと共に
行動し始めると、それがすべて「悪」と決め付けるのもやや
乱暴な展開です。


トランセンデンス

ウィルの先輩研究者ジョセフ役のモーガン・フリーマンとFBI
捜査官、ブキャナン役のキリアン・マーフィーはもう安定した
演技ですね。特にキリアン・マーフィーは「TIME/タイム」
(2011)でのタイム・キーパー役が頭から離れないわ。
しかし終盤、なんとFBIとテロ集団が手を組むという暴挙に出ます。
彼らは、エヴリンがウィルの知能と築いた施設をバンバン攻撃し、
爆破するし、仲間へも銃撃を浴びせます。一方、ウィル側は、
誰にも危害を加えないし、ナノテクノロジーを駆使して、病気や
怪我に苦しむ人々を復元していくのです。この中にどういう「悪」
が存在するのか。ウィルが目指す世界が、現代社会を破壊すると
いう恐怖=テロということでしょうかね。
エヴリンはウィルを心から愛し、彼の研究を進めたかった。しかし
それがなぜ世界規模なものに発展していくのか、それはスケール
が大きくなりすぎちゃいませんか。やはりアメリカ映画特有の
世界はアメリカ中心に動くという考えがプンプン漂っていました


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her 世界でひとつの彼女

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her

「her 世界でひとつの彼女」
原題:Her
監督:スパイク・ジョーンズ
2013年 アメリカ映画 126分
キャスト:ホアキン・フェニックス
     エイミー・アダムス
     ルーニー・マーラ
     オリビア・ワイルド
     スカーレット・ヨハンソン

近未来のロサンゼルス。依頼人の手紙を代筆する
セオドアは、別居中の妻に離婚を迫られ、失意の日々
を送っている。そんな彼は、最新人工知能型OSの
「サマンサ」と出会い、あっという間にその虜になる
のだった。

<お勧め星>☆☆☆半 理解でいるようでできない不思議
な世界観の漂う映画です。


とにかく人工知能型OS「サマンサ」の声を演じる
スカーレット・ヨハンソンのハスキーボイスが色っぽい。
その声なら誰でも、イチコロになってしまいそうです。
さて映画は、近未来のロサンゼルス。依頼人の手紙を代筆
するセオドアの姿から始まります。声に出すと全てPCの画面
に文字が書かれて行くあたりがいかにも近未来、それもほんの
少し先という感じ。で、セオドア役は、「ザ・マスター」
(2012)で鬼気迫る演技を披露したホアキン・フェニックス。


her

ご存じのとおり、早逝したリバー・フェニックスの弟です。

リバー

リバー・フェニックスの映像を見るとなぜか胸が痛くなる。
そんな哀愁のある表情がとても似合っていましたね。一方
ホアキン・フェニックスの方は、かなりイメージが異なり、
違った意味で個性が強いです。
このセオドアは今とーっても陰気。それは幼なじみでずっと
一緒だった妻キャサリンと離婚を前提とした別居中だから
なのです。キャサリン役はルーニー・マーラ。この人壊れそう
な雰囲気なのに、この映画では、理知的で極めて勝気な女性
を演じています。なぜ離婚話に発展したのかは、最後までよく
わからなかったけど、きっと女々しいセオドアに嫌気がさした
のだと勝手に納得。ずっと一緒だとどうしても受け入れられない
欠点が目について、2度とそれを見たくなくなる、というのも
よくわかります。

でもセオドアは未練たっぷりで、いつまでも離婚の書類にサイン
をしないわけですよ。だーかーらー、嫌われたんだって。
一方、セオドアが住むマンションの隣人エイミーは、もうすごい
ファッションの持ち主で、ゲームのソフトを作っているらしい。


her

エイミー・アダムスが演じているんですが、彼女とセオドアは
学生時代に一瞬だけ付き合ったものの今は友人という、やや
不思議な関係です。エイミーも映画の中盤で離婚します。その理由
もとっても納得できるものなんですよ。この辺りは監督がうまく
描いているなあと実感します。

それはさておき、寂しいセオドアは、人工知能型OS”OS1"を購入。
早速「サマンサ」と名乗るそのOSとの会話を楽しみ始めます。
「サマンサ」はものすごく有能で、どんどん学習していくので
セオドアの気持ちを深く汲み取ってくれるし、彼の考えの先を
読むことさえできるので、もう2人の世界のどっぷりつかって
しまいます。こんな恋人が欲しかったんだ。
しかーし、現実に戻ると、「妻」という実態のある存在と別れ
なければならない。
「ただのOSじゃない。」

その一言でセオドアはがっくりきます。それでもセオドアと
「サマンサ」は肉体がないからこそ一緒だ、と「サマンサ」が
作った曲を聴きながら喜びに浸るのです。しかしやはりOS。
「サマンサ」がバージョンアップ中で接続できなくなると、
セオドアはもう居ても立っても居られなくなります。そして
「サマンサ」から聞かされたある事実。それは人間同士では
あり得ない事実であり、でもOSだからこそそうなってしまう
ことなのです。
ラストにエイミーと屋上からの景色を眺めるセオドアの姿が
映ります。やはり人間は人間とつながり合っていくのが一番だ
と納得しますね。



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