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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:洋画
「リチャードの秘密」
原題:What Richard Did
監督:レニー・アブラハムソン
2012年 アイルランド映画 88分
キャスト:ジャック・レイナー
ラース・ミケルセン
ロレイン・ピルキントン
サム・キーリー
ゴールデンボーイと言われるほど、皆の人気者で
ラグビー部のエースのリチャードは、友人コナーの
恋人ララを奪ってしまう。そして数日後のパーティーで
2人は口論となり、リチャードを殴ったコナーを友人が
殴り返してしまう...。
<お勧め星>☆☆☆半 主人公の心の動きが丁寧に
描かれています。
ネタバレしたかも
「ルーム ROOM」(2015)の
レニー・アブラハムソン監督が2012年に製作した映画です。
アイルランドの寒々しい街並みや自然が、モノクロ写真の
ように美しく映し出され、静かなBGMがそれにとても似合って
いてゆっくり楽しむことができます。カメラの焦点を巧みに
変えることで、誰が今ストーリーの真ん中にいるのか印象
付けています。リチャードの父役はマッツ・ミケルセンの
兄ラース・ミケルセン。
〇見どころ
まるでドキュメンタリーのように感じられる映像は、登場人物
への感情移入が容易にできるようになっています。全てにおいて
恵まれていたリチャードが、自らの罪の重さに慟哭するシーンは、
彼の張り裂けんばかりの心の苦しさを映し、見ていると辛い。
しかし、最後にリチャードが頭を蹴ったことで亡くなったと思われる
コナーの葬儀で、彼の母親が
「あんなにたくさん人がいたのに、なぜ沈黙するの?」と悲痛な
訴えをするシーンも辛い。「正義」を告白することには、莫大な
エネルギーを必要とするし、その代償も限りなく大きいのです。
多分リチャードは大甘坊主なんでしょうが、運動ができ、
友人も多く、恋人もできて最高潮だった日々が、まるで砂の城の
ように崩れ去り、罪の意識も加わって、どん底に落ちてしまう
姿が、とてもうまく描かれていきます。
●惜しいところ
ラストを見る限り、結局なんの行動も起こさないということ
ですね。それでよし、とは決して言いたくないのが本音です。