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    • 2023.01.12 Thursday
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    アスファルト

    4

    JUGEMテーマ:コメディ映画全般

     

    アスファルト

     

    「アスファルト」

    原題:Asphalte

    監督:サミュエル・ベンシェトリ

    2015年 フランス映画 100分

    キャスト:イザベル・ユペール

         ギュスタブ・ケルバン

         バレリア・ブルーニ=テデス

         タサディット・マンディ

         ジュール・ベンシュトリ

     

    フランス郊外の古い団地。車いす生活になった

    スタンコヴィッチが、深夜の買出し先である病院

    の夜勤看護師と知り合う。そして留守がちの母親を

    持つシャルリは、隣に引っ越してきた中年女性と言葉

    を交わし、さらには突然屋上に落ちてきたNASAの

    宇宙飛行士ジョンは、マダム・ハミダの家に滞在する

    ことになってしまう。


    <お勧め星>☆☆☆☆ 古い団地で起きる小さな出来事が

    心を温かくしてくれます。


    空を見上げよう


    まずここは絶対に気づくと思います。とてもきれいな

    少年が出演しているんです。シャルリ役を演じるのは

    監督の息子であるジュール・ベンシュトリ。

     

    アスファルト

     

    もうね、お肌がすべすべでゆで卵のようだし、

    「少年は残酷な弓を射る」(2011)のエズラ・ミラーの

    登場の時のようにドキリとする雰囲気を持っています。
    最初女の子かと思ってしまいました。ブリーフ姿が少年の

    色気をこれでもかと印象づけます。
    フランス映画ではしばしば見かける不法移民が大量に入居し、

    麻薬売買が蔓延しているような荒廃した団地が舞台なのですが、

    この映画には悪人は一人も登場しないのです。その代わりに

    誰もが何某かの孤独を抱えている。
    故障したエレベーター修理をたった一人反対したスタンコヴィッチは

    エレベーターを使えなくなったのに、足を痛めて車いす生活と

    なった時、さあどうするか?こっそり2階の自室に上がれた

    ものの、食料の買出しができません。2階だからエレベーターを

    使わないなんて言わなければよかったのに、と思うけれど、

    彼の中の孤独な心は、「団結」を受け入れる余地がなかったの

    でしょう。

     

    アスファルト
     

    あくまでもコミカルに彼が深夜にエレベーターを使い、

    唯一食料(ジャンクフードだけれど)が買える自販機のある

    病院へ向かう姿が映ります。そこで夜勤専門の看護師と

    出会うわけです。これまた他の映画で見たけれど、夜勤専門の

    ナースはなにか訳ありが多いらしい。そういえばかつて家人が

    入院した時、夜勤専門の看護師がいて、明らかに訳ありっぽく

    「一人暮らしなんです」と語っていたことを思い出しました。

    (あまり関係ない)
    そして「愛、アムール」(2012)のイザベル・ユペール

    演じる中年女性ジャンヌが隣に引っ越してきたシャレルは、

    留守がちの母と二人暮らしらしい。ジャンヌがかつて有名女優だと

    聞き、興味津々で彼女の出演作品を見ると、モノクロなんですよ。

     

    アスファルト

     

    つまりジャンヌは過去の栄光にすがる落ちぶれた女優だった

    わけです。この二人の親子のような疑似恋愛のような微妙な

    雰囲気が、やがて「ゆとり」を醸し出していく様は見ていて

    心地よいもの。

     

    アスファルト
     

    さらになぜか団地の屋上に降下したNASAの宇宙飛行士ジョンは、

    アルジェリア系移民マダム・ハミダの家で世話になることに

    なってしまう。その前にマダム・ハミダの息子が何かの理由

    で収監されており、毎日テレビだけが友達という生活を送って

    いることも見ている側にはわかっているのです。したがって

    彼女にとってジョンは息子のような存在になり得るのですが、

    最大の関門は、言葉が一切通じないこと。二人は身振り手振り、

    万国共通単語を用いて会話するんです。この2人はもう漫才の

    ようにふるまっていて、大好きなシーンは、アメリカのテレビ

    ドラマをフランス語版で見ているハミダに、話の先をジョンが

    さっさと言ってしまう。言葉は通じないはずなのに、

    「この二人は結婚」「彼は自殺」..「もう見ないわ!」と

    展開していきます。ジョンの側からしても、手違いでフランスの

    団地の屋上に落下したことなど公にできないし、彼の功績は

    なくなるかもしれないという極めて不安定な状況で、

    マダム・ハミダがいたことが彼を陽気にさせていた気がするのです。
    ほぼ同じ間取りなのに、全く異なる空間のように見える団地の

    部屋から、登場人物がみんなラストには空を見上げるのです。

    それこそ彼らの行く末に少しだけ明るさを感じさせる希望のある

    ものだと思っています。
    ところで映画内でしばしば聞こえてきた奇妙な音、ナースは

    「子供の泣き声」と言い、マダム・ハミダは「悪魔」と言い、

    シャルリは「虎の声」と言ったあの音は、あの映像のままの

    ものだったのでしょうか。それとも何かを暗示していたの

    でしょうか。そこはわかりませんでした。でも鑑賞後気持ちが

    明るくなる映画です。

     

     

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