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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般
出典:IMDb
「ロスト・マネー 偽りの報酬」
原題:Widows
監督:スティーブ・マックイーン
2018年 アメリカ映画 129分
キャスト:ビオラ・デイビス
ミシェル・ロドリゲス
エリザベス・デビッキ
シンシア・エルホ
コリン・ファレル
リーアム・ニーソン
シカゴで4人の強盗犯が逃げ込んだ倉庫の爆発で
死亡する。そしてその金が市議会議員候補ジャマール
のものであったため、強盗の主犯格ハリーの妻ヴェロニカ
は金の返済を迫られるのだった。
<お勧め星>☆☆☆ 豪華な俳優陣に目を見張りますが、
内容は普通。
神父様、あなたはどちらの味方ですか?
1983年放映のイギリスBBC製同名ミニシリーズを
「それでも夜が明ける」(2013)の
スティーブ・マックイーン監督が映画化したものです。
「妻たちの落とし前」という邦題で劇場公開予定でしたが、
中止になりました。「ロスト・マネー 恐怖の報酬」
「妻たちの落とし前」どちらも題名がいまいち。
「それでも夜が明ける」では自由黒人ソロモンの12年間の
奴隷生活を描いていました。ソロモンが騙されて
売り飛ばされ、働かされる農場の監督官役のポール・ダノが
本当に陰湿で、そればかり印象に残っています。
アカデミー賞作品賞を受賞したものの、個人的には
「自由黒人」というものの存在を初めて知った程度の感動しか
覚えませんでした。
さてこの「ロスト・マネー」では、とにかく登場する俳優が
豪華です。シカゴ市議会18ブロック候補ジャック・マリガン役
はコリン・ファレル、その対抗馬ジャマール・マニングの弟役が
「ゲット・アウト」(2017)のダニエル・カルーヤです。
出典:IMDb
出典:IMDb
「ゲット・アウト」は劇場で鑑賞しましたが、(毎度おなじみ
ボッチ鑑賞)「何かがおかしい」というポスターの通り、
最初から違和感を覚え、それがまさかあのような展開に
なっていようとは...。「わたしは全然差別していないのよ」
という温和な顔と裏腹の心の内があのような恐怖になって
現れるなんて...。これぜひとも見てほしい映画です。
そして序盤に派手な強盗シーンを繰り広げる4人の男性の内
リーダー格のハリー役はなんとリーアム・ニーソン。
出典:IMDb
隠れこんだ倉庫で車ごと大爆発してしまうんです。その前に
映った妻ヴェロニカとのネチネチチューシーンは、
「電車の中のべたべたカップルのキモさ」並みに気色が悪い
けれど、お二人ともきれいだから許す。
出典:IMDb
そのヴェロニカ役は「ヘルプ〜心がつなぐストーリー」(2011)
のビオラ・デイビス、同じように夫を亡くしたリンダ役は
ミシェル・ロドリゲス、アリス役はエリザベス・デビッキという
素晴らしい顔ぶれです。特にエリザベス・デビッキの190cmと
いう高身長とツイギー人形のように手足が細く長くスタイル抜群の
美人ぶりには目が釘付けになります。彼女の映画内の母親役が
「アニマル・キングダム」(2010)の肝っ玉ばあさん、
ジャッキー・ウィーバーでこの映画では娘にエスコートサービスで
稼ぐように促す腹黒い自己中女性を演じています。怖いんですよ。
彼女たちの夫が強奪した金が、市議会議員候補ジャマールのもので、
それを30日以内に返却するように迫られたヴェロニカが、
ひょんなことで手に入れた夫の犯罪計画ノートを活用して、一攫千金を
狙うというのがこの映画の主要なストーリーです。
出典:IMDb
中盤以降までそれぞれの境遇や夫との関係、市議会議員候補ジャックと
ジャマールの状況が細かく描かれ、とにかくジャマールの弟の残虐性
にはどきりとさせられてばかりです。ヴェロニカの愛犬をあんな風に
掴むなんて許せないわ!
ところで、ハリーがどんな人物だったのかということについては、
あまり丁寧に説明されず、それほどのワルだったのかとか、なぜ
この地域で勢力を持っていたのかよくわかりません。それと中盤付近に
発覚する事実で、先が読めてしまうのがとても残念です。あれは
最後にわかった方がよかったんじゃないかなあ。
またジャックと父親の対立と彼が何を目的に行動していたのかも
十分理解できませんでした。
それでもアフリカ系住民の貧しくすさんだ生活がリアルに描かれ、
彼らを支配する白人たちの偽善的な行動にも目が向けられた気が
します。しないよりした方がいいに決まっているけれど、それは
現代の奴隷のようなものになってしまうとも思うんですよね。