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    • 2023.01.12 Thursday
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    ジュリアン

    4

    JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

     

    ジュリアン

    出典:IMDb

     

    「ジュリアン」

    原題:Jusqula la garde/Custody

    監督:グザヴィエ・ルグラン

    2017年 フランス映画 93分

    キャスト:レア・ドリュッケール

         ドゥニ・メノーシェ

         トーマス・ジオリア

         マティルド・オネヴ

     

    離婚調停中の両親を持つジュリアンは、裁判所の

    決定で父と面会を重ねている。しかし父は執拗に

    ジュリアンに母の居場所を問い続け、遂にそれが

    バレてしまうのだった。


    <お勧め星>☆☆☆☆ この問題は全世界共通だし、

    それを真っ向から描くとこのように恐ろしいものに

    なるのだと実感します。


    人間ドラマじゃないよ、ホラーだよ!


    コンコンコンと響き渡る靴音は裁判所で離婚調停の

    裁定に向かう女性判事のものであり、それが今から

    始まるこの人間の愛憎ドラマの幕開けを告げます。

    この調停はある一組の夫婦の離婚の件であり、離婚は

    納得済みで、11歳の下の息子ジュリアンの共同親権

    と面会権を求める夫とそれを拒否する(生活費の話

    よりここが重要)妻との争いなのです。パッと見て

    明らかに妻は夫を恐れており、やつれているのが
    分かります。一方の夫は、極めて温厚で子煩悩のように

    見えるのです。妻側が出したジュリアンの手紙には、

    この父を「あいつ」「二度と会いたくない」と書かれて

    います。これが真実かどうか。

     

    ジュリアン
    出典:IMDb

     

    夫側の弁護士が持っている職場の同僚や狩猟仲間の証言は、

    明確な証拠であり、逆に妻側の証拠は第三者の裏付けが

    乏しいものなのです。
    「息子が自分を憎むように妻が唆している」と話す夫の

    言葉もにわかに信ぴょう性を帯びて来るではありませんか。

    DVはその時々に写真に撮り、診断書を添えなければ何の

    証拠にもなりません。例え腕が折れようが顔を殴られようが、

    「証拠」がなければその事実が認められることはほとんど

    ないのです。

     

    ジュリアン
    出典:IMDb

     

    今回は、たまたま娘ジョゼフィーヌへの暴力の証拠が存在

    しましたが、それも学校の保健の先生のもので、作成された

    のが、怪我をしてから3年後というのも問題です。

    さらに今回はジュリアンの件を話し合っているので、これは

    考慮されません。

     

    ジュリアン

    出典:youtube

     

    「息子には父親が必要だ」と100万回くらい聞かされた

    戯言を信じるのも当然なのです。
    これ以降、父と面会するジュリアンの憂鬱そうな顔が幾度と

    なく映ります。ジュリアンが家から出るのが遅いと、何度も

    クラクションを鳴らす父を見ると、それが彼のすべてを

    物語っているように感じます。
    ここに来るまでにどれだけの苦労、苦痛を受けて来たのか、

    妻や子供の気持ちに思いを馳せてしまうのです。
    しかし父の希望が、ジュリアンとの面会でなく、妻ミリアム

    との復縁だとわかってきた途端、もうホラー映画のように

    感じられてきます。妻のいる場所にいつも止まっている

    白いルノー、カングー。
    最初、父の車に乗った時、しっかりシートベルトを締めている

    父と、なかなかシートベルトを締めないジュリアンが、

    「チンチンチン」

    というアラーム音と共に映ります。
    「シートベルトを締めなさい」と父に言われ、いやいや締める

    ジュリアン。しかしその父が怒りに任せて運転を始めると、

    父の方がシートベルトを締めず、ジュリアンがさッとベルトを

    締めます。この時もアラーム音が鳴っているのです。後半は

    ほぼこれが鳴ってばかりで、それが父の怒りのバロメーターでも

    あると気づきます。
    1万歩譲って、父の気持ちになると、彼の父親が同じように

    暴力的で短気であり、母親はデリカシーに欠ける人間で、そんな

    彼らに育てられたら、「愛情」に飢えてしまうのかもしれません。

    そんなことは妻や娘、息子には一切関係ないことなのです。

    そっちはそっちでやってほしい。
    不快なほど何度も鳴らすクラクション、深夜の玄関ブザーの連呼、

    そして...。
    終盤は、もう完ぺきなホラー映画です。「シャイニング」かよ!

    最後まで緊張の糸が切れることのない映画でした。

     

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