「アウェイクニング」
原題:the awakening
監督:ニック・マーフィ
2011年 イギリス映画 107分
キャスト:レベッカ・ホール
イメルダ・スタウントン
ドミニク・ウエスト
ロンドンの女流作家フローレンスは、「幽霊狩り」と称して偽の
幽霊を暴いていた。そんな彼女に、ある寄宿学校の教師マロリー
から相談が持ち込まれる。それは「幽霊を見た」と言った生徒が
その後亡くなる事件が起き、生徒の動揺を抑えるためこの学校
には幽霊は存在しない、ということを証明してほしいというものだった。
1914年から1919年、イギリスでは、100万人以上が、戦争や
インフルエンザで死亡し、人々は幽霊に救済を求めたーというくだり
から映画が始まりからます。混沌とした時代と女性が知識を持つことに
大きな抵抗があった様子がうまく描かれ、イギリス映画らしいモノクロ
に近い色調と重なって、どことなく幻想的に感じられます。
ヒロインのフローレンス・キャスカート役は、「ザ・タウン」(2010)の
レベッカ・ホール。映画内でバストがチラリと見えます。
一方、彼女に寄宿学校での幽霊騒ぎを解決してほしい、と依頼する
歴史教師ロバート・マロリー役は「ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬」
(2011)で、あのアホと最後まで争ったドミニク・ウエスト。彼は第一次大戦
の帰還兵らしく足を引きずっています。
そしてこの学校の寮母モード・ヒル役は「ヴェラ・ドレイク」(2004)の
イメルダ・スタウントンで、とにかく彼女の表情が、物悲しくもあり、慈悲深く
もあって、とても素晴らしい。
ストーリーは、単純な幽霊騒ぎの収束ではなく、なぜ彼女がそこへ行ったのか、
そしてそこで様々なものを見、聞き、体験するのはなぜなのか、それが一つずつ
紐解かれていきます。
到着した晩から現れる少年の幽霊。水の跡。小さな足跡。割れたグラス。何かが
触れるとベルが鳴るように張り巡らした糸から聞こえるベルの音。暗い校内の
映像と共にこれらの音が、無気味さを増長させます。ところがいとも簡単に
この幽霊の正体がわかってしまうのです。しかしそこからがこの映画の真骨頂です。
逃げ去る人影を追うと、必ずそこにあるこの建物の模型には、フローレンスと同じ
動きをする人形が置かれています。さらに階段を一つ一つ転がり落ちる玉。
池に落としたはずの彼女のタバコケースは、突然膨らんだ枕から現れるのです。
この断片的な記憶が次第にパズルのように組み合わさって行き、彼女はある
記憶を取り戻します。そこで今まで体験したことが全てつながるのです。
「記憶」というものの曖昧さと、だからといって忘れたわけではない真実の心を
感じさせてくれました。
<マープルの採点>
お勧め星 ☆☆☆☆
グロ星
ハラハラ星 ☆
エロエロ星
ダルダル星
マウスの調子が悪い。もうイラつくわあ。
寄宿学校・・・と言ったら「サスペリア」を思い出します。
レイ・リオッタの「ザ・マーダー」観ました。脳みそくったオッチャンとくればこの方・・・というのが印象的なのです(^_^;)褒める所は綺麗な青い澄んだ瞳。それ以外はメタボ体型な為、走るシーンはマジに苦しそうです。犯人もすぐ分かるんですが、例によって宗教絡みなので、とにかく回りくどい話なのです。あ〜、未公開映画は、まあまあな物ばかりだなあ。