最強のふたり

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JUGEMテーマ:洋画
 

最強のふたり

「最強のふたり」
原題:Intouchables
監督:エリック・トレダノ
   オリビエ・ナカシェ
2011年  フランス映画   113分   PG12
キャスト:フランソワ・クリュゼ
     オマール・シー
     オドレイ・フルーロ
     アンヌ・リレーニ

パリ在住の富豪フィリップは、頚椎損傷の事故で、首から下の
感覚がない。その彼の介護人の面接へ、ドリスという男がやって
来る。彼は失業手当のために応募しただけであったが、そんな
彼をフィリップは気に入ってしまうのだった。

最強のふたり

この映画は実在の人物を基に...というくだりは、映画の冒頭では
数多く見られ、ラストに今の彼らの様子が字幕で映るという最も
ありきたりの終わり方です。しかしその内容は、お涙ちょうだいとは
全く正反対の形で描きながら、心を深く温めてくれるストーリーです。

最強のふたり

冒頭、こんなかっこいい車、マセラティ クアトロポルテの豪快なエンジン音
とともにパリ市内を爆走するフィリップとドリス。2人は追いかけてくるパトカー
の行動や警官の態度などで賭けをしながら大笑いしているのです。このシーンは
フランス国内での移民への差別がかなり現れているし、おそらくは本当にこのような
扱いを受けるのでしょう。でもそれを2人がどちらも気にしないのです。
パリに住む富豪フィリップは、かつてパラグライダーに乗っていて事故に遭い、首
から下の感覚がありません。それ以外は何でも手に入る彼にとって、実は普通の
男性として皆に扱ってほしかったのです。妻を亡くし、養女に手を焼く彼にとって、
「腹を割って話せる相手」は周りには存在しなかった。一方、前科持ちでかつ貧しい
家庭出身のドリスは、失業保険の延長のためだけに、フィリップの介護人に応募
してきたのです。

最強のふたり

2人には月とスッポンと言っていいほどの違いがあり、それは持ち物から、考え方、
音楽の趣味に至るまでどこをとっても重なる部分がありません。身体が不自由で
あることによって、同情、偽善をうけまくっていたフィリップは、ドリスの容赦ない
行動や言動がすっかり気に入ってしまいます。最初は、金持ちの道楽のように
興味本位だったかもしれません。ドリスは、医療や介護の知識も資格もないので
無神経な発言をポンポンくり出すし、極めて危険な行動もとってしまいます。
この辺りは、やりすぎ感もありますが、ここまでリアルに描いた方が、人々の心に
伝わると思うのですよ。アメリカ映画では決してできない内容です。
毎年あるTV局が放送する、チャリティー番組の胡散臭さ、偽善に満ちた演出なぞ
これを見たら影も形もなくなるぞっと。
すごくすっきりします。オブラートに包んだ関係ではなく、お互いが対等の人間として
接しあうことこそが、大切なのですね。

最強のふたり

ラストのドリスの粋な計らいも、一度はあきらめたフィリップの夢の実現のため
であり、彼が真っ白い歯を見せて大笑いする姿で、フィリップは緊張がほぐれて
いきます。こんな関係はすてきだな、と思わせる映画でした。

<マープルの採点。
お勧め星  ☆☆☆☆


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明日からいよいよ雨のようです。梅雨入り間近かな。

コメント
冒頭の高級車。マープルさんなら分かると思いました。さすがですね。夜の街を走り抜ける車とアースウインドファイアーの曲がとてもオシャレに見えてさすがフランス映画だなあと思いました。
この映画はとても前向きで素晴らしいと思いますが賛否両論あるみたいで、売名行為とか言う人もいるらしいので、そう思う方が逆に不思議ですねぇ。
普通はドリスの様な言動はNGですし、その他の人達が一般常識。フィリップの富豪としての人生の中でおそらくこのタイプの人間とは出会う機会もなかったと思います。まあ、ドリスもですが。生きる世界が違くても、お互いが「人間」としてつき合う事ができれば、まさに「最強の二人」には敵いません。
クリュゼの笑顔が、とてもチャーミングでステキでした。
やっと「スパルタカス供弩終わりました。最終話は、久々に身震いする程、興奮しましたよ。早くサードシーズン見たいです。
  • あちゃ丸
  • 2013/05/27 10:32 PM
「スパルタカス供廚鬚發Ω終えたんですか!やっぱり身震いするほど興奮したんですね。主役の配役が変わってもストーリーがおもしろかったらバッチリなんですね。見たいな〜。
この映画は確かに批判めいたレビューもありました。ドリスの歯に衣を着せぬ言動が気に障る人もいるでしょうし、それを受けいれるフィリップへの批判もあるかもしれませんね。でもあそこまで腹を割って話せたら、お互いに強い信頼が生まれるでしょうし、フィリップのプライドも傷つけられないと思います。身体の不自由な人への配慮が、同情や偽善に満ちている世の中で、何とすっきりした映画だったことでしょう。
二人のその後の様子も、素敵なものでしたね。
  • ミス・マープル
  • 2013/05/28 8:16 AM
こんにちは
何でも率直に意見するドリスを、最初は興味本位でみてたんでしょうね。でも本質的に素直な彼に変な意味ではなく惹かれてもいたんだろうと思います
大富豪で介護生活でだなんて、富豪というだけでも人々はその恩恵にあやかろうと近寄ってくるだろうし、介護者も変に完璧にしようとするでしょう
一方でドリスはどうか。介護は適当、言動は歯に着せない。音楽の趣味も違う、クラシックをトムとジェリーに置き換えてもしてしまう。
この二人の面白い信頼関係と絆に、不思議とじんわりと心があたたかくなる作品でしたね
  • maki
  • 2013/05/28 9:10 AM
makiさん、コメント&TBありがとうございます。
音楽の説明が2人で全く違ったところや身体が不自由になった原因のハンググライダーを2人で楽しむシーンは笑えるけれど、何か心にジーンときましたね。普通はフィリップの前で、ダンスなんかする人はいなかったと思います。それをさらっと行ってしまう、飾り気のないドリスの姿を見るフィリップの愛しそうな視線が良かったです。
とてもいい映画でした。
  • ミス・マープル
  • 2013/05/28 9:51 AM
結局2人は、貧富の差や、健常者、身障者うんぬんの前に、人間同士として気があったんだろうなぁ。
互いに憧れや尊敬の気持ちを持って、互いを好きになっていく様子が清々しかったです。
勿論心のバリアを持たないところがポイントでしょうけどね。気持ちのいい映画でした。
  • pu-ko
  • 2013/05/30 12:34 PM
pu-koさん、コメントありがとうございます。
人減として対等に付き合うということの難しさは、身体が不自由である相手では、特に難しいと感じます。そこを全く気にしないで普通に会話してくれたことで、フィリップは嬉しかったんでしょうね。
同じくとても気持ちがいい映画でした。
  • ミス・マープル
  • 2013/05/30 5:41 PM
こんばんは。
素敵な映画でしたね。
ただ単純にお涙頂戴な映画なら私が苦手とする部類に入るのですけど、ブラックだけど嫌味の無いコメディが作品の中で活きていて、結果的にはからっと明るく見易い作品になっていたのが好感的ではありました。
とにかく2人の友情の深さに心が洗われました。
そしてラストの粋な計らいには胸が熱くなりました。
最強のふたりであり最高の映画です。
ヒロ之さん、コメントありがとうございます。
お涙ちょうだい映画は大の苦手なので、極力見ないようにしています。この映画もかなり迷って鑑賞。そうしたらなかなかいいじゃないですか!
偽善や同情、表面的な付き合いでないのがいいですね。お互いに惹かれあうところがあったのでしょう。
とてもいい映画でした。
ハリウッドリメイクはどこまでソフトにされるんかな(-_-;)
  • ミス・マープル
  • 2013/05/30 10:07 PM
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口コミやブログなんかでも評価が高かった作品なので、ちと緊張ぎみに観ました。 事故で全身不随の富豪フィリップが、服役歴のある黒人青年ドリスを介護役として雇う。正反対の二人だが、やがて強い絆が芽生えていく、といったストーリー。 実話に基づいているそう
  • いやいやえん
  • 2013/05/28 9:12 AM
今日はお友達のイヴァちゃんがネットでゲットしてくれたフリーチケットで『最強のふたり』を観て来ました。Thanks Eva !実話を元に、四肢麻痺の障害を持つ大富豪と、介護人に雇われた ...
  • 映画にする?
  • 2013/05/30 12:35 PM
INTOUCHABLES/UNTOUCHABLE 2011年 フランス 113分 コメディ/ドラマ PG12 劇場公開(2012/09/01) 監督:エリック・トレダノ 脚本:エリック・トレダノ 出演: フランソワ・クリュゼ・・・フィリップ オマール・シー『ミックマック』・・・ドリス <ストー
  • 銀幕大帝α
  • 2013/05/30 9:47 PM
JUGEMテーマ:映画 制作年:2011年  上映メディア:劇場公開  制作国:フランス  上映時間:113分  原題:INTOUCHABLES  配給:ギャガ・コミュニケーションズ  監督:エリック・トレダノ  主演:フランソワ・クリュゼ   
  • La.La.La
  • 2013/11/17 5:29 PM

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