ラースと、その彼女

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JUGEMテーマ:洋画

ラースと、その彼女

「ラースと、その彼女」
原題:Lars and the Real Girl
監督:クレイグ・ギレスピー
2007年 アメリカ映画 106分
キャスト:ライアン・ゴズリング
     エミリー・モーティマー
     ポール・シュナイダー
     ケリ・ガーナー
     パトリシア・クラークソン

27歳の優しい青年ラースは、実家のガレージで
一人暮らしをしている。彼のことを気にかける兄夫婦
は、ある日ラースが「ビアンカ」と呼ぶ人形を「彼女」
と紹介したことから大慌てをするのだった。

<お勧め星>☆☆☆半 ライアン・ゴズリングの演技も
よかったしストーリーもよかった。でも少し切ない。


ラース役はライアン・ゴズリング。人と関わることが
苦手で内気でシャイな彼は、実家に住む兄夫婦の心配の
種なのです。特に兄ガスの妻カリンは、彼を必死で人の
輪に入れようと努力します。ライアン・ゴズリングが
しばしばまばたきをし、顔をしかめることで、ラースが
実は心を病んでいることをほのめかします。この演技が
とても上手。特にラースは、人に誘われたり、人に接触
されたりすると、そういう反応をするのです。
ところがある日、ラースは兄夫婦に「彼女」を紹介すると
言います。なんでも彼女はブラジルとデンマークのハーフ
であり、言葉が上手く話せないし、車いす生活だと言う。
いやいやそんなことはどうでもいい、ラースに彼女ができた
ことが一番大事と、大喜びの彼らの前に現れたのは、なんと
実物大のラブドールなのです。


ラースと、その彼女

ラースはとても楽しそうに食事をするし、「ビアンカ」と
いうその人形を本当の人間のように扱います。
この時のガスとカリンの表情が何ともいえません。遂に
弟は頭が変になったと慌てるガスと、何とか普通に過ごそうと
務めるカリン。カリンが中盤付近でラースについ怒鳴るんだけど、
その時に言葉がかすれるんです。それが彼女の、弟ラースへの
愛情を示しているようで、胸にぐっときます。
で、とりあえず長旅で具合が悪そうなビアンカを、病院へ連れて
行こうと提案するのです。もちろん4人で。


ラースと、その彼女

待合室の人々はみんなラースを知っているし、そりゃ兄夫婦は
居心地が悪いですよね。でも誰も彼を笑わないんです。それは
ラースが日ごろ町の人々からとても好かれていた証なのです。
さらに彼女を診察するダグマー先生が
「血圧が低いわね」
と言う。血圧計はシューとしぼんでいますけど。
ダグマー先生は、このビアンカの存在がラースの心にあることに
即座に気づくのです。ラースはビアンカを介して他人と関わりを
持とうとしているのだと。
ラブドールというと「空気人形」を思い出しますが、この映画の
ビアンカは一切動きませんし、心を持ちません。すべてラースの
心の中に生きているのです。最初カリンがビアンカの体を見て
息を飲むのに、中盤、ガスと2人でビアンカを風呂に入れている時
には、お湯の中に落としても気にもかけず話に熱中します。その時
のビアンカのお湯からのぞくお尻が悲しいです。

町の人々もみんなビナンカを歓迎し、本物の女性として扱ってくれ
ます。こんな町は小さな田舎町だからできることだし、これが都会
なら警察を呼ばれちゃいますよね。
ラースを生んだときに母が亡くなったこと、ガスは陰気な父を見る
のが嫌で家を飛び出し、カリンという素敵な妻と共に実家に戻って
来たことで、ラースを孤独に追い込んだと自分を責めます。
ラースは27歳だけれど、実は大人になれていなかった、とわかる
のは、ガスに
「大人になるってどんなこと?」

と尋ねる言葉からわかります。カリンの出産が危険でないか心配し、
職場のマーゴがいたずらされていると助けるラースは、ビアンカを
通じて様々な人々と交流できるようになるのです。


ラースと、その彼女

でもそれは彼にとって、ビアンカというものの存在が消えていく
ことを意味します。「空気人形」では、人形が人形であることに
気づきますが、この映画では、ラースはビアンカをずっと1人の
女性として思い続けます。
ラースの決断は、彼にとってとても前進したことだったけれど、
こんな青年が日本にもいっぱいいるんだろうなあ、なんて少し

悲しくなってしまいました。


  


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コメント
精神的に問題を抱えているのに、それに対して刺激を与えないように、ビアンカを人として街中の人々が迎えてくれるとは、とても心温まる話ですね。確かに小さな街だからできることかもしれませんが、ラースという人間がピュアな心の持ち主だから、彼に協力する人が増えていったのだと思います。ライアン君、こういう役もやるんですね。やはり「ドライヴ」みたいな役が似合っているなあ。
  • あちゃ丸
  • 2015/07/20 1:36 PM
あちゃ丸さん。
周りがみんないい人で、ラースがいかに好かれているかわかるんですが、実は少し痛々しかったです。
ラブドールに話しかけている姿なんて見たくないと思ってしまいました。
ライアン君はもっとクールな役が似合いますよね。同感です。
  • ミス・マープル
  • 2015/07/22 11:14 AM
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LARS AND THE REAL GIRL/07年/米/106分/劇場公開 監督:クレイグ・ギレスピー 出演:ライアン・ゴズリング、エミリー・モーティマー、ポール・シュナイダー、ケリ・ガーナー、パトリシア・クラークソン <ストーリー> 小さな田舎町を舞台に、シャイな青年ラ
  • 銀幕大帝α
  • 2015/07/19 11:25 PM
ライアン・ゴズリング演じるラースが恋人だと連れてきたのがセックスドールだった、というもの。 このラースという青年は内向的ながらも穏やかで非常に純粋で、家族はもちろん近隣の人々からもとても愛されているんです、これってまるでファンタジー。困惑しおかしい
  • いやいやえん
  • 2015/07/22 1:01 PM

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