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- 2023.01.12 Thursday
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「善き人に悪魔は訪れる」
原題:No Good Dead
監督:サム・ミラー
2014年 アメリカ映画 84分
キャスト:イドリス・エルバ
タラジ・P・ヘンソン
レスリー・ビブ
テリーは留守がちの夫ジェフリーと幼い2人の
子どもの世話に疲れ切っている。彼女は夫の
留守の晩、友人メグと女子会をしようと計画して
いると、玄関のベルが鳴り、自動車事故を起こした
という1人の男が電話を借りに来るのだった。
<お勧め星>☆☆ テンポと脚本が悪く、イライラ
するシーンの連続です。全然怖くない。
何でつまらないのかというと、あらゆる設定が既視感
のあるものばかりだからです。
この主人公コリン・エバンスは、テネシー州の刑務所に
5年収監されており、今日は仮釈放聴聞委員会。護送車
の運転手や監視役の警官が見事に弱そうなのが気にかかる。
なんでも彼は過去に5人の女性を殺害した最重要被疑者
なのですが、証拠不十分で不起訴になっていて、別の
傷害致死罪での服役だったのです。
「俺、刑務所で囚人に読み書きを教えたんですよ」
→善人で謙虚な自分は、すっかり更生したとアピール
「こいつは嘘つきのナルシストで逆上するタイプ」
→さすが百戦錬磨の委員会員は人を見る目がある
当然、仮釈放は認められず、再び護送車に乗って帰るのです。
しかしあっという間に脱走。この時の銃の使い方が何度
再生してもわからないんだよね。拘束した見張り警官の銃で
運転手とこの警官を同時に撃ったのか、それとも運転手は銃を
置く真似をして発砲したら、見張りに当たり、コリンは同時に
見張り警官の銃で運転手を撃ったのか。まあどうでもいいか。
「確かめることがある」という場所へ向かうコリンは、元恋人
アレクシスに新しい恋人がいることを知り、ネチネチ話した
あげく、殺害、そして車でどこかへ向かいます...。
あ、事故った。このベタな展開は何だろう。当然助けを求めに
行った家が、彼の餌食になるんだけれど、どうしてその家なのか
は、偶然ではなくある理由がある、と分るのは最後の方です。
大雨の晩にこんなに血まみれで、体の大きい見知らぬ男が来たら
普通家に入れませんよね。ところが、検事の夫ジェフリーは
留守がちだし、2人の子供の世話に明け暮れ、自身も検事だった
キャリアが懐かしいテリーは、話し相手に持ってこいと思った
のか、それとも心底善人なのか、家に入れてあげちゃう。
ちょいちょいテリーを誘惑するっぽいセリフや態度を示すコリン
とまんざらでもないテリーのどうでもいい会話が続きます。なぜ
コリンは家の中をあちこちチェックするんだろう。
そこへ約束通りテリーの友人メグがやって来ます。彼女はコリン
を誘惑する気満々なんだけれど、コリンは「こいつ邪魔」的に
扱います。その時の嘘が、まるで下手くそで、根っからの嘘つき
の割には、ただの嫉妬に狂ったアホにしか見えません。
またテリーの上の娘ライアンはまことにお行儀が悪く、言いつけが
守れません。だーかーらー、最後にテリーが危険になるじゃない。
そしてテリーもさすがに、この男怪しい、と気づくのです。それ
遅すぎだけどね。あれこれ抵抗しても、知恵を絞っても所詮幼い
2人の子供が一緒だから、逃げ切れず、結局車に押し込まれる
わけです。その時の攻防も、バスルーム内で、テリーの目の前で
裸になり突然シャワーを浴びるコリンやら、無理くりに生着替えを
テリーに強要するコリンなど、意味不明のシーンが続き、ダレます。
サービスカットは一切ありません。
そしてある家に向かうというクライマックスシーン。でも全然怖く
ないんですよ。サスペンスに不可欠なテンポが完ぺきに欠如して
いるのと、個々の人物に魅力を感じないのも一因かもしれません。
ちなみにテリーの夫ジェフリーは結構男前。出番が少なくて残念。