Mommy マミー

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JUGEMテーマ:洋画

マミー

「Mommy マミー」
原題:Mommy
監督:グザビエ・ドラン
2014年 カナダ映画 134分 PG12
キャスト:アンヌ・ドルバル
     スザンヌ・クルマン
     アントワン=オリビイエ・ピロン
     パトリック・ユアール

ADHDを患う15歳のスティーヴは、施設で問題を
起こし退所させられてしまう。シングルマザーの
ダイアンと家で過ごすことになった彼は、ある時
母子で争いになり、向かいの家のカイラが止めに
入るのだった。

<お勧め星>☆☆☆ 高評価レビューの嵐ですが、
内容はやや受け入れがたく、映像と音楽の美しさだけ
を楽しみました。


カナダでは、S18法案が成立し、中でもS14法案では
発達障がい児の親が、経済的困窮や身体的、精神的な
危機に陥った時、養育権を放棄し、法的手段を経ずに
施設へ入院させることが可能になる、という架空の設定
で始まります。
オープニングからダイアンは怒っているのです。それは、息子
スティーヴが入所している施設から、彼の問題行動のために
退所を一方的に告げられたから。シングルマザーである彼女
は、童話の翻訳を仕事にしているらしく、経済的にゆとり
がありません。かつてトロントで大儲けをした夫は、借金を
残して亡くなっており、家を売ってここに移転してきたのです。
したがって彼女は働かないと生活できず、息子の世話をずっと
しているわけにはいきません。

そもそもなぜスティーヴが退所になったのかというと、食堂に
放火し、他の入居者に大やけどを負わせたためで、必ずや後に
訴訟が起きると予測できる大事件なのです。


マミー

絶対に謝らない人種なのだろうか。たとえ病気であったとしても
他人を傷つける事件を起こしたら、日本ならまず謝罪しますよね。
でも徹底的に個人主義の浸透した国であれば、自分の子供の幸せ
を第一に考えるのでしょう。そこに他人の思惑が入り込む余地は
ありません。
帰宅時に使ったタクシー内で、黒人の運転手に差別的な言葉を
投げかけるスティーヴを制止するものの、運転手が息子に怒ると
ダイアンは、運転手に食って掛かります。ふと気づくと映画の
画面が1:1の比率であることがわかります。それは映画内で
スティーヴの気分が解放されていたり、母子に明るい未来が
開けそうになると、全画面に変わり、それが消えると再び
1:1:になるという凝ったものです。


マミー

連れ帰ったスティーヴは、もちろん自分のペースで行動するし、
スーパーでカートごと万引きして帰ってくる。それでもダイアンは
一応注意するだけなのです。しかし母へのプレゼントとして万引き
してきたペンダントを渡された途端、遂に爆発。ダイアンが怒る
ことはスティーヴの導火線に火が付くのと同じことを意味し、
彼はめちゃくちゃ暴れ、遂に向かいの家の主婦カイラが様子を
見に来るのです。
「わたしは絶対に暴力は振るわないの」
ダイアンはそう言って、はずみで傷つけてしまったスティーヴの
足を気にします。とにかく幼さと青年が同居している容貌の
スティーヴは、黙っていると天使のように見えるのですが、口から
出る言葉は汚いものや、相手の気持ちや雰囲気を考えないもの
ばかりなので、何も知らない人は必ずや頭にくると思う。


マミー

実は中、高校の教師をしていたカイラは、吃音症が原因で休職
しており、彼女がスティーヴの勉強を教えることになります。
あることで本気で怒ったカイラの前で、失禁し泣き崩れる
スティーヴが映り、実は彼自身も自分の気持ちをコントロール
出来ないことに苦しんでいることを、見ている側は初めて知る
ことになります。ここまで理解できる人間がどれだけいるだろうか。
ダイアンはこよなくスティーヴを愛し、彼も母を大好きなんだけど
どうしてもぶつかり合ってしまう。
ラストは未来を信じていれば、この病気と仲良く付き合って生きて
いけば、スティーヴの将来は明るいものだし、ダイアンにも幸せ
が訪れるだろう、希望を感じさせるものでした。


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コメント
初めて聞く難しい病気ですね。生みの親とはいえ、コントロールが上手く出来ない息子に対して、やはり、愛情だけでは限界が有るのでしょうか。専門家によって治療するのが一番良い選択なのかもしれませんね。
  • あちゃ丸
  • 2015/12/10 7:46 PM
あちゃ丸さん。
発達障害や行動障害と表現されている病です。先天的なもので、昔なら落ち着きのないことか、協調性がない子などと片付けられていたのが、今は脳に異常があることがわかってきたようで、それぞれの症状に応じて薬や行動療法が行われているようです。
ただ、見た目が普通の人と全く同じなので、病に気づきにくいし、周りの理解も得にくいという難しい事実もあるみたい。この映画はそれをうまく描いていましたが、あまり好きな内容じゃなかったな。
  • ミス・マープル
  • 2015/12/11 1:34 PM
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