誘拐の掟

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誘拐の掟

「誘拐の掟」
原題:A Walk Among the Tombstones
監督:スコット・フランク
2014年 アメリカ映画 114分
キャスト:リーアム・ニーソン
     ダン・スティーブンス
     デビッド・ハーバー
     ボイド・ホルブリック

ニューヨーク市で私立探偵をしているマットは断酒会
で知り合ったピーターから弟ケニーを助けてほしいと
頼まれる。ケニーの妻は誘拐されており、身代金を
支払ったにも関わらず惨殺されていたのだった。

<お勧め星>☆☆半 どうもテンポが悪く、盛り上がり
に欠けます。


<少しネタバレ>
原作はローレンス・ブロック「獣たちの墓」で、こちらは
ものすごく面白いそうです。原作で登場するマットの恋人
エレインは映画では割愛され、ひたすら男臭いマットが
描かれていくのです。映画はやさぐれ感抜群の8年前の
マット・スカダーから始まります。警官なのに勤務中に
ただ酒を飲み、そこへ侵入して店主を射殺した犯人へ容赦
なく銃弾を浴びせていく。リーアム・ニーソンにもってこい
の役です。それが1991年。そして8年後の1999年に
変わります。世の中は2000年問題に揺れた懐かしい時期。
水を買い込んだおばさま方や、コンピューターのシステムが
ダウンすると大騒ぎをしましたねえ。

映像からわかるようにマットは断酒会に通い、どうやら警官
を辞めているらしい。この断酒会でピーター・クリストという
ドラッグ中毒の男と知りあい、彼に
「弟を助けてほしい」
と依頼されるわけです。そうか、マットは、無許可で探偵の
仕事をし、必要とあらば、昔の警官バッジを活用して、事件
の解決をしているんだね。それも高額の報酬のものばかり。

マットが向かったケニーの家はものすごく大きくて、彼の仕事
が麻薬取引絡みだとすぐにわかるのは、警官出身ならではの
勘なのでしょう。ケニー役は「ザ・ゲスト」(2014)の
ダン・スティーブンス。


誘拐の掟

本当にイケメンだし、品があるわあ。彼は妻キャリーを誘拐されて
おり、身代金40万ドルを払ったにもかかわらず、妻は無残な
バラバラ遺体で見つかっているのです。この無残な姿は映像には
ならず、序盤に映る口をテープで貼られた他の女性同様に、犯人
のセリフや当事者の言葉で表現されるのです。かなり怖い。
ケニーは警察には届けず、犯人を殺してほしいと依頼します。
聞き込みは得意でも情報収集をするために必要な相棒は、図書館
で出会ったホームレス少年TJ。これは明智小五郎シリーズでの
小林少年かな。(かなり古い)

調べて行くと、他にもドラッグ仲介人の恋人や婚約者がバラバラ
遺体で見つかっていることがわかるのです。バラバラにする理由は
特にないみたい。ただ「異常者」なのです。多分原作にはもっと
丁寧に描いてあるのでしょうね。
さて極秘捜査開始かと思うと、TJがマットを尾行している。ここ
はマットが尾行している相手の重要さを描く大事なシーンなのに
もう気が緩んじゃうじゃない!別の女性の遺体がバラバラにされ
袋に入れて捨てられていた墓の管理人ジョナスは、鳩をこよなく
愛している。それは何かの象徴なんだろうね。でも深く語られる
ことはありません。


誘拐の掟

「96時間」シリーズのイメージで、激しいアクションやスピード
を求めると、全く違う展開に驚きます。
特に終盤に関しては、かなり宗教的教訓が入っていて、日本人には
あまり理解できないと思う。それと字幕の翻訳が悪いのか、セリフ
が微妙に噛み合っていないのも話がダレる一因となっていると思い
ます。
そしてやはりアメリカ映画では少女は殺されないのよね。その鉄則
はしっかり守られています。


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コメント
リーアムおじ様、この様な映画に出ていたとは知らなかったです。あれ?たしか「フライト・ゲーム」もアル中さんじゃなかったでしたっけ?モヤッとした役がうまいな・・・。おじ様のイメージは「96時間」が強いからアクションが少ないと、少々物足りなさを感じますね。少女が誘拐されても結局助かるのって、お国柄が現れている気がしました。先週やっと「96時間レクイエム」借りたので近々見たいと思います。
  • あちゃ丸
  • 2015/12/14 8:21 PM
こんばんは!
コメント&TBありがとうございました。
アクション映画というよりもサスペンスドラマという感じでしたね。
リーアムさんだからアクションが一杯に観れると思ってしまうと、あれ?と大きく肩透かし食らうかもしれませんね。
ま、自分的には渋いリーアムさんが観れたのでOKって感じでした。
  • ヒロ之
  • 2015/12/15 9:11 PM
あちゃ丸さん。
リーアムさんも年齢を重ねてきたので、そろそろアクション主体の映画ではなくなってきたのかしら。でも大体の設定が似ていますよね。
子どもは殺されない、という鉄則に基づいた映画でした。「96時間 レクイエム」また感想を教えてくださいね。
  • ミス・マープル
  • 2015/12/16 9:21 AM
ヒロ之さん、コメント&TBありがとうございます。
そうですね、確かに渋いリーアムさんが見られました。やさぐれた男が似合いますね〜。
アクションを期待したので、やや当てが外れましたが、内容はサスペンス要素がたっぷりでしたね。
  • ミス・マープル
  • 2015/12/16 9:23 AM
こんばんは!

ボクも原作は未読なのですけど、たぶん原作のほうはもっと細部がしっかりしているのでしょうね。対してこの映画版は細部が甘すぎますわ。ただし!あの赤頭巾ちゃん登場シーンだけは気合が違う!あそこだけは二重丸です!
スパイクロッドさん、コメント&TBありがとうございます。
おっしゃる通り設定が大甘でしたね。赤ずきんちゃんは、とても可愛い子だったので登場してついでに助かってよかったです。それ以外はリーアムさんの持ち味がやや薄れたに様になっていた気がします。
  • ミス・マープル
  • 2015/12/21 3:38 PM
同じ主人公を描いたジェフ・ブリッジスの『800万の死にざま』はなかなか良く出来た作品だったんですけど、これは良い意味でも悪い意味でもリーアム映画でしかなかったですねぇ。800万、DVDで出てくれないかなぁと。
たおさん、コメント&TBありがとうございます。
そうですね、リーアムさんの存在感が強すぎて、どうしても豪快なアクションを期待してしまいました。「800万の死にざま」はよくできた作品なんですね。DVDになるのでしょうか。
  • ミス・マープル
  • 2015/12/22 3:53 PM
マープルさんお久しぶりです。
実はヤフーをたたむことになりお知らせに来ました。
放浪中は仮住まい感がありTBなどの交流も怠りがちでしたが、FC2に落ち着こうと思うのでよかったらまた寄らせてくださいね。

原作はさらにグロいらしいですが
映像で見せず想像させる作りだったのはよかったと思いました。
ダン・スティーヴンス大好きです。
  • pu-ko
  • 2015/12/22 4:31 PM
pu-koさん、コメント&TBありがとうございます。
早速おすすめリンクに付け加えさせていただきました。すてきなデザインですね。ご連絡ありがとうございます。
この映画はグロいシーンは敢えて映像にせず、それを見た反応で想像させていましたね。それはそれで怖いかも
ダン・スティーヴンスは大好きです。
  • ミス・マープル
  • 2015/12/22 6:36 PM
こんにちは。
ダン・スティーブンスいいですね〜好みでした 笑
リーアム・ニーソンといえば最近はアクションが多かったですがこういうお話も合いますね。
わりと好みの作品でした。
yukarinさん、コメント&TBありがとうございます。
ダン・スティーヴンスはすごく好きなんです。「ザ・ゲスト」ではもうメロメロでした。
リーアムさんの渋い演技を楽しめた作品でしたかね。
  • ミス・マープル
  • 2016/01/13 12:20 PM
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渋い 公式サイト http://yukai-movie.com 原作: 獣たちの墓 (ローレンス・ブロック著/二見文庫) 1999年のニューヨーク。元刑事で、今は無免許で私立探偵をしているマット・スカ
  • 風に吹かれて
  • 2015/12/14 12:32 PM
今回もアル中設定なのね。
  • だらだら無気力ブログ!
  • 2015/12/14 6:14 PM
□作品オフィシャルサイト 「誘拐の掟」 □監督・脚本 スコット・フランク□キャスト リーアム・ニーソン、ダン・スティーブンス、デビッド・ハーバー、       ボイド・ホルブルック、ブライアン・“アストロ”・ブラッドリー■鑑賞日 6月1
  • 京の昼寝〜♪
  • 2015/12/14 6:54 PM
ローレンス・ブロックの傑作ミステリーを映画化。 オープニングは快調。 たちまちアクション・シーンに突入する主人公は、おなじみの リーアム・ニーソン。 だがその後、いかにも原作ものらしく、ダークなトーンで一貫され、物語は停滞していく... どうにもサスペ
  • 日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜
  • 2015/12/14 7:47 PM
評価:★★★☆【3,5点】(09) リーアムお得意の捜査モノではあるが、いつもとちょっと傾向が違う。
  • 映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ〜
  • 2015/12/14 7:50 PM
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  • パピとママ映画のblog
  • 2015/12/15 12:31 PM
A WALK AMONG THE TOMBSTONES 2014年 アメリカ 114分 サスペンス/アクション/犯罪 劇場公開(2015/05/30) 監督: スコット・フランク 原作: ローレンス・ブロック『獣たちの墓』 脚本: スコット・フランク 出演: リーアム・ニーソン:マット・スカダー
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1999年、アメリカ・ニューヨーク。 無免許の私立探偵マット・スカダーは、断酒会仲間の麻薬中毒者ピーターから、弟ケニーの相談に乗って欲しいと頼まれる。 麻薬ディーラーをしているケニーは、妻キャリーが誘拐されたため高額な身代金を支払ったが、彼女は無残な姿の
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  • 2016/01/11 2:28 PM
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  • 2016/01/13 10:10 AM

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