エレファント・ソング

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エレファントソング

「エレファント・ソング」
原題:Elephant Song
監督:シャルル・ビナメ
2014年 カナダ映画 100分
キャスト:グザビエ・ドラン
     ブルース・グリーンウッド
     キャサリン・キーナー
     キャリー=アン・モス
     コルム・フィオール

マイケルは14歳の時に、母親を自殺で亡くして
からずっと精神病院に入っている。ある日彼の
担当医ローレンスが突然姿を消し、何かを知っている
らしいマイケルをグリーン院長自ら面談することに
なるのだったが。

<お勧め星>☆☆☆☆ 映像美と冒頭のオペラの歌声を
堪能し、先の読めないストーリーに翻弄されました。


マイケル役は「Mommy/マミー」(2014)を監督した
グザビエ・ドランで、この役を切望しただけあって、見事
な演技をしています。精神疾患で入院中という設定を除くと
この人は本当にこんな性格なんじゃないかしら、と思うほど
人を騙しては楽しむ姿が、すごくなじんでいます。


エレファントソング

始まりは1947年、キューバで見事なオペラを歌う女性の
姿です。彼女は歌い終えた後、称賛を浴びつつ、近寄って来た
息子らしき少年の手を振り払うのです。
そして1966年1月、理事長の面談を受けるトビー・グリーン
院長とスーザン・ピーターソン看護師長の姿が交互に映されます。


エレファントソング

グリーン役は「フライト」(2012)のブルース・グリーンウッド。
ピーターソン役は「はじまりのうた」(2013)のキャサリン・
キーナーで、彼らは実はかつて結婚していて、一人娘を水難事故で
亡くしたことをきっかけに離婚したらしい、ということがわかる
のが映画の中盤かな。その日に限って老眼鏡を忘れたグリーンに
自分の老眼鏡を貸すピーターソンは、まだ思いがつながっているかの
ように感じてしまいます。
時折映り込むグリーンの自宅では新しい妻オリビアがおり、この
役はキャリー=アン・モスです。


エレファントソング

彼女はイブに仕事に出かける夫に加え、姪でダウン症のエイミーに
かなりイラついている模様。映画の中で幾度となく病院に電話を

かけ、さらには、老眼鏡を持ってやって来ると、そこには誰かの
眼鏡をかけている夫がいる。そしてエイミーはピーターソンに
駆け寄っていくのです。この細かな描写で、グリーンの心中も
察することができます。
ストーリーは、この2人の面談風景と、本筋であるグリーン院長と
マイケルの面談風景が交互に映りつつ進んで行きます。
マイケルの担当医ローレンス先生が、ある朝、忽然と姿を消し、
彼の車がない。院長は、警察に失踪届を出す前に、何かを知って
いるらしいマイケルに面接を行うことにするわけです。しかし
とことん人を食ったような態度を取り続けるマイケルは、

ー分のカルテを読まないこと
△緩美にチョコを3つ
ピーターソン師長はこの件から外す
という条件の下で真相を話すと言い始めます。そこまで行きつく
のにかなりイラつかされ、心優しい院長も遂にマイケルを平手打ち
してしまう。その一方で無邪気な幼子のような表情を見せる彼に
院長は、自分でとことん解決しようと考えるわけです。しかし
どう見てもスタートからマイケルのペースなんですよ。いったい
ローレンス医師はどこへ姿を消したのか?真相を知りたいという
気持ちがどんどん高まります。終盤の畳みかけるような展開は秀逸

であり、本当の意味でのサスペンスだと感じます。またマイケルの
心の闇の深さを知った時、彼がなぜ「象」にこだわったのかを納得
し、胸が痛くなりました。





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コメント
マイケルは苦悩しながらも、自分の居場所を探していたのでしょうか?家庭での出来事がトラウマになり、そこから脱出したかったのかもしれませんね。謎が解けるまでは少々ダレてしまいそうな流れになっているようですが、ラストになって「そうだったのか〜」というネタバレは、見応えがありミステリーという醍醐味が味わえそうですね。
  • あちゃ丸
  • 2015/12/15 8:29 PM
あちゃ丸さん。
これは結構お勧めです。
なんとなく漂う不安感が少しずつ不快感に変わっていくところは、マイケルのセリフや態度に大きく影響されます、
なーんだ、と思うことも作り方でこのようになるのかと実感。そしてなんで3つの要求を出したのか、その心に迫ると、結構考え込みますね。
  • ミス・マープル
  • 2015/12/16 9:25 AM
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