マレーナ

5
JUGEMテーマ:洋画

マレーナ

「マレーナ」
原題:Malena
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
2000年 イタリア映画 92分
キャスト:モニカ・ベルッチ
ジュゼッペ・スルファーロ
ルチアーノ・フェデリコ
マティルデ・ピアナ

1940年、シチリア島に暮らすレナートは、美しい
マレーナの虜になってしまう。彼女には町中の男が
心を惹かれ、町中の女が嫉妬の炎を燃やしている。
そんな彼女の夫の戦死の戦死の知らせが届き、事態は
変わっていくのだった。

<お勧め星>☆☆☆☆ その美しさゆえに過酷な運命
をたどった女性へのひたむきな愛を描いています。


映画の始まりに、少年たちがアリに虫眼鏡を当て、日光
を集めて、ジリジリと焼き殺していくシーンが映ります。
それはまさしくこれからマレーナがたどる運命を予兆して
いるかのようです。
1940年、ムッソリーニ率いるファシスタ党が政権を握り、
イタリアはそのまま英仏に宣戦布告し、戦争に突入します。
レナートの父はこの戦争には反対だけれど、12歳のレナート
は、もっぱら自転車が欲しいということだけ。やっと買って
もらった自転車に乗り、友人の仲間に入ると、「マレーナ」
という美しい女性の存在を知らされるのです。


マレーナ

マレーナを演じるのは、イタリアの宝石モニカ・ベルッチ。
昨年ボンドレディをしたほど今でも美しく、豊満な体とどこか
手助けが必要な弱さを受ける表情のアンバランスさがとても
魅力的です。


マレーナ

マレーナが歩けば、町中の男たちが振り返り、見つめます。
そして町中の女たちが彼女に嫉妬し、悪口を言いふらすのです。
レナートも彼女の魅力にいちころ。映画の途中で、マレーナの
下着を盗み、それを頭からかぶって寝ているのを父に見つかる
シーンは大笑いでした。そう、レナートは彼女を遠くからずっと
見ていたのです。
マレーナの夫が戦死したという報を受けた時、町中の男は次の
恋人を噂し、彼女の心を惹こうとします。一方女たちは、彼女
への悪口、陰口をどんどん増長していくのです。そして教師である
マレーナの父へ彼女を中傷する手紙が届くと、父は教師を辞め、
さらにマレーナとも絶縁してしまう。それはすべてレナートの
のぞき見姿で描かれるのです。彼女は何も悪くなかった。ただ
彼女があまりに魅力的過ぎたために、次々に事件は起こり、さらに
戦況の悪化で食料を求めて、マレーナは娼婦に身を落とします。

そのシーンを想像したレナートは失神してしまう。それに対し
母親が悪魔祓いを依頼するのはこれまたおかしい。
そして戦争が終結した時、娼館から連れ出されたマレーナだけが
公衆の面前で女たちによって壮絶なリンチを受けるのです。


マレーナ

それはこれまで彼女に抱いてきた町中の女の嫉妬が爆発した瞬間
だったのでしょうか。彼女の咆哮は、この運命が自分が望んだもの
ではなかったと訴えていたのかもしれません。そして彼女は町を
去るのです。レナートはいつもの望遠鏡でその姿を見送ることしか
できません。いつでもレナートはただ見ているしかできなかった
のです。

ところが戦死したはずのマレーナの夫が片腕のない姿で帰還します。
町の誰もがマレーナについて語りません。語れるはずもないのです。
レナートは遂に行動を起こします。マレーナについて真実を知って
いるのは自分だけで、彼女はずっと夫を愛していたと知らせるの
です。これはレナートが少年から少し大人になった瞬間かもしれ
ませんね。ああ、そういえばその前に父に連れられて娼館に行って
大人になったんだ。何をしてあげることが彼女のためになるのか
知り、行動を起こす。町中の偉い男たちは誰もそれができなかった。
1年後、マレーナは夫と町に戻ってくるのです。相変わらずの美貌に
男たちも女たちも見つめます。

「少ししわが増えたわね」
「少し太ったわね」
でも市場でマレーナに女が声をかけます
「こんにちは、マレーナ」
それにおどおどと答えるマレーナ。
女たちも罪悪感を持っていたのだと知ります。そして日常の市場の
姿に変わります。レナートがマレーナを忘れられないのと同様に
町の人々も彼女のことを決して忘れないことでしょう。
「お幸せに、マレーナ」
最後にレナートが初めて声をかけたのは、彼が心底思っていた言葉
だと思います。
美しいシチリア島の景色も素晴らしく、音楽も美しいです。


  ブログランキング・にほんブログ村へ にほんブログ村 映画ブログへ 人気ブログランキングへ


関連する記事
コメント
少年目線から語られるこの映画は、甘酸っぱく切ない恋物語に思えました。お国柄でしょうが、その年齢で父親が息子を男にさせる為に娼館に連れて行くのは、ビックリしました。マレーナもそういう職に就くとは思いもよらなかったでしょうね。生まれ持った美貌が、妬まれる事になるとは。味方がいなくて自暴自棄になるのは当然ですよ。レナートがただ見つめていた・・・のではなく、そっと見守っていたという少年らしい行動だったと思いました。大人はずる賢い者が多いから、彼の方がずっと大人に見えました。
  • あちゃ丸
  • 2016/04/01 2:00 PM
あちゃ丸さん。
なんせモニカさんが色っぽいんです。だから町中の男が見入るのもわかるし、逆に女の嫉妬心をかきたてるのもわかります。夫が戦争に行っていていない、というところも彼らの好奇心を煽ったのかもしれませんね。
戦死したはずの夫は戻ってきて、マレーナと町へ戻ってくると結構すんなり受け入れらるのですよ。この辺りの大人の嫌らしさが上手く描かれていました。
  • ミス・マープル
  • 2016/04/01 3:51 PM
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

カレンダー

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< December 2019 >>

ブログランキング

今日のわんこ

powered by 撮影スタジオ.jp

アマゾン

遊びにきてくれてありがとう!

カウンター

死語レッスン

最新記事

categories

過去の記事

コメントありがとうございます!

トラックバックありがとうございます!

recommend

お友達

ミス・マープルについて

書いた記事数:3082 最後に更新した日:2019/12/10

あの映画を探そう!

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM