スポンサーサイト

0

    一定期間更新がないため広告を表示しています

    • 2023.01.12 Thursday
    • -
    • -
    • -
    • -
    • by スポンサードリンク

    ボーダーライン

    4

    ボーダーライン

    「ボーダーライン」
    原題:Sicario
    監督:ドゥニ・ビルヌーブ
    2015年 アメリカ映画 121分 R15+
    キャスト:エミリー・ブラント
    ベニチオ・デル・トロ
    ジョシュ・ブローリン
    ビクター・ガーバー
    ジョン・バーンサル

    メキシコの麻薬カルテルを壊滅するために、FBI捜査官
    ケイトは、国防省のマットと謎の男アレハンドロとの
    作戦に参加する。しかし作戦の目的を知らされないまま
    彼女は危険な現場に次々に遭遇する。彼女と相棒は、彼ら
    に不信感を抱くのだった。

    <お勧め星>☆☆☆☆ 兵士の戦いではなくほかの意味
    で戦場化したアメリカをシリアスに描いています。


    監督は「プリズナーズ」(2013)、「灼熱の魂」
    (2010)のドゥニ・ビルヌーブ。どちらの映画もラスト
    に心がズシリと重くなりました。
    この映画はアメリカ国内では高評価でRotten Tomatoesでも
    93%となっています。見終わると真実が何であるか、安全
    はどこにあるのか、深く考えさせられます。
    まず目を見張るのが、冒頭のF.B.I.とSWATが突入するアリゾナ
    州チャンドラーの一軒家でのできごと。


    ボーダーライン

    壁には数体の男女の遺体が埋められており、それだけでも酷い
    映像なのに、外の物置で突然起こる大爆発。そのスリリングな
    映像は、突然国防省にリクルートされたケイトと上司マット、
    そしてコーディネーターらしきアレハンドロが、メキシコ、
    ファレスに向かい、国境付近でのこれまた突然の銃撃戦まで
    連続して映し出されていきます。


    ボーダーライン

    特別捜査官マット役はジョシュ・ブローリン、そしてほぼ謎の
    コロンビア人アレハドロ役はベニチオ・デル・トロです。
    「ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して」(2013)でも
    ネイティヴアメリカンの元兵士役を好演していましたが、この
    映画では、とにかく凄みがあるのです。
    世界で最も危険な地帯、と呼ばれるメキシコ、ファレスは無法
    地帯であり、何がいつ起こるのか予測不能な恐怖が、画面を通じて
    ひしひし伝わります。町のど真ん中で無残な遺体が吊り下げられて
    いるのも映り、麻薬抗争の残虐さを物語るのです。


    ボーダーライン

    町を車で走るだけでも武装した警察に守られないといけない。
    そしてアレハンドロは、どうも正規に雇われた職員ではないらしい
    というのが次第にわかってきます。この辺りはFBIとCIAの関係が
    良く理解できていないわたしにとっては、やや理解しづらい。
    ケイトは麻薬王マヌエル・ディアス逮捕の確固たる証拠をあげ、
    彼を起訴しようと主張するのですが、なぜか却下されます。彼女
    の同僚レギーも当然彼らに不信感を募らせていくのが、様々な
    映像から伝わります。

    終盤のメキシコ麻薬組織の秘密のトンネルへ向かう隊員の
    暗視カメラ映像、熱反応映像は、暗闇の中で極めて効果的に
    使われており、「正義」を追求し続けたケイトの苦悩が強く感じ
    られます。そして一気に進むストーリー。
    「悪」にはさらなる「悪」を与えるという負の連鎖は断ち切ること
    ができるのだろうか。そんな絶望的な思いになりました。
    しかし見ごたえがあります。


      ブログランキング・にほんブログ村へ にほんブログ村 映画ブログへ 人気ブログランキングへ


    スポンサーサイト

    0
      • 2023.01.12 Thursday
      • -
      • 09:24
      • -
      • -
      • -
      • by スポンサードリンク

      コメント
      エミリー・ブラントはこういう服着ると「オール・ユー・ニード・イズ・キル」とかぶりますね。可愛い彼女でもビシっとキマってますよね。アメリカとメキシコの国境問題は、最近もトランプ氏が取り上げてましたね。アメリカよりもメキシコの方がうわてと言うか、裏社会の方が勝っているような気がします。デル・トロの圧力感は健在ですね。この世界はイタチごっこのような気がして、犠牲者が耐えないのがとても残念な事です。
      • あちゃ丸
      • 2016/04/09 7:52 PM
      あちゃ丸さん。
      エミリー・ブラントも可愛い女子から変貌を遂げましたね。この映画ではかなりシリアスな役を演じています。メキシコとアメリカの関係は南米における麻薬の取引を物語っていて、最大の顧客アメリカのために南米で抗争が行われているという感じです。かなり残虐なシーンもあるので、覚悟して見ないといけませんね。デル・トロの役どころも謎に包まれていて終盤に一挙に明かされるというものでした。
      • ミス・マープル
      • 2016/04/10 9:26 AM
      マープルさんこんばんは。

      ボクも本日観てまいりました。わけもわからず恐ろしい地獄巡りに付き合わされる主人公と我々観客。そんな感じの映画でしたね。真の主役はベニチオ・デル・トロですけど、便宜上の主役であるエミリー・ブラントの狂言回しも実は重要な存在かと。我々と同じなのですよね。圧倒的無力感の共有。これに尽きるかと思います。
      スパイクロッドさん、コメントありがとうございます。
      わたしはとても見たかったのでさっそく見に行きました。エミリー・ブラントが「正義」を突き通したかったけれど、そこに立ちはだかるのは小さな正義ではつぶすことのできない大きな「悪」なのですよね。ただただ無力感を残す映画ですが、アメリカは実は国内で戦場化しているのだと実感します。
      • ミス・マープル
      • 2016/04/11 10:57 AM
      こんにちは。
      それぞれの「正義」が交錯した、見応えのある作品でした。
      それにしても、麻薬取引って、ホントに恐ろしい。人間らしい心の入る余地が無いようですね。
      ここなつさん、コメント&TBありがとうございます。
      なにが「正義」か、そしてそれをだれが決めるのか、とても難しい内容を盛り込んでした気がします。
      内容の濃い映画でした。
      デル・トロの不気味な雰囲気に飲み込まれましたね。
      麻薬取引って本当に怖いです。
      • ミス・マープル
      • 2016/04/19 6:38 PM
      コメントする








         
      この記事のトラックバックURL
      トラックバック
      映画『ボーダーライン』の感想とイラストです。多少のネタバレがあります。わけもわからずメキシコ地獄巡りに参加させられる主人公の圧倒的無力感。我々もその意識を共有し、ただ ...
      • 映画を観たからイラスト描いた
      • 2016/04/14 10:39 PM
      オフィシャルサイト 「オール・ユー・ニード・イズ・キル」、「LOOPER/ルーパー」で、とても印象に残る演技を見せてくれたエミリー・ブラント、顔が大きい演技派のジョシュ・ブローリン、そしてハリウッド一の濃い顔のベニチオ・デル・トロが共演。 舞台は僕
      • うだるありぞな
      • 2016/04/17 1:01 PM
      終わりのない闇 公式サイト http://border-line.jp 監督: ドゥニ・ヴィルヌーヴ  「灼熱の魂」 「プリズナーズ」 「複製された男」 FBIの誘拐即応班を指揮する女性捜査官、ケイト
      • 風に吹かれて
      • 2016/04/18 4:05 PM
      原題「Sicario(シカリオ)」は、メキシコで「暗殺者」を意味する。誘拐・人質専門担当官のケイト・メイサー(エミリー・ブラント)は、とある事件の凄惨な現場に遭遇した後、国防省の顧問を名乗る男マット・グレイバー(ジョシュ・ブローリン)のスカウトを受け、アメ
      • ここなつ映画レビュー
      • 2016/04/19 4:09 PM
      23日のことですが、映画「ボーダーライン」を鑑賞しました。 試写会にて  FBI捜査官のケイトは、メキシコ麻薬カルテルの全滅を目的とした部隊にリクルートされる 特別捜査官マットや謎のコロンビア人アレハンドロとともにアメリカとメキシコの国境付近の麻薬組織撲滅
      • 笑う社会人の生活
      • 2016/04/21 10:58 PM
      アメリカとメキシコ国境の町フアレス。 女性エリートFBI捜査官ケイトは、巨悪化するメキシコ麻薬カルテルを殲滅すべく、謎のコロンビア人と共に麻薬組織ソノラカルテルを撲滅させる極秘任務に就いた。 人が簡単に命を落とす現場に直面したケイトは、善悪の境界が分か
      • 象のロケット
      • 2016/04/25 3:53 PM
      (ネタバレは概要紹介の後、「以下ネタバレ注意」注意書き以降から) あれ?いとこのファウスト・アラルコンはソノラ・カルテルのナンバー3って言われてなかったっけ・・・? そんな疑問が頭に引っかかり、でもwikipediaのストーリー欄は間違いだらけでアテに
      • グドすぴBlog
      • 2016/05/24 2:56 AM
      SICARIO 2015年 アメリカ 121分 サスペンス/犯罪/アクション R15+ 劇場公開(2016/04/09) 監督: ドゥニ・ヴィルヌーヴ 『複製された男』 出演: エミリー・ブラント:ケイト・メイサー ベニチオ・デル・トロ:アレハンドロ ジョシュ・ブローリン:マット
      • 銀幕大帝α
      • 2017/02/28 9:07 PM
      麻薬戦争、恐ろしい!
      • 或る日の出来事
      • 2017/04/08 7:13 AM

      PR

      カレンダー

      S M T W T F S
           12
      3456789
      10111213141516
      17181920212223
      24252627282930
      31      
      << March 2024 >>

      ブログランキング

      今日のわんこ

      powered by 撮影スタジオ.jp

      アマゾン

      遊びにきてくれてありがとう!

      カウンター

      死語レッスン

      最新記事

      categories

      過去の記事

      コメントありがとうございます!

      トラックバックありがとうございます!

      recommend

      お友達

      ミス・マープルについて

      書いた記事数:3431 最後に更新した日:2023/01/12

      あの映画を探そう!

      others

      mobile

      qrcode

      powered

      無料ブログ作成サービス JUGEM