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    帰ってきたヒトラー

    4
    JUGEMテーマ:コメディ映画全般


    帰ってきたヒトラー

    「帰ってきたヒトラー」
    原題:Er ist wiedew da
    監督:デビッド・ベンド
    2015年 ドイツ映画 116分
    キャスト:オリバー・マスッチ
    ファビアン・ブッシュ
    クリストフ・マリア・ヘルプスト
    カーチャ・リーマン

    2014年、ベルリンの空き地で突然ヒトラーは
    目を覚ます。周りの人々は、彼を偽物と笑い者に
    するが、彼を利用して仕事を得ようとするフリー
    の制作者フェビアンが、TV局に話を持ち掛けるの
    だった。

    <お勧め星>☆☆☆ コメディタッチに描かれて
    いますが、実は今すぐにでも起こりそうな現実味の
    ある恐怖も同時に感じさせます。


    ヒトラー率いるナチスの蛮行を描いた映画や彼の
    最期の日々までの映画などは数多くあるものの、その
    ヒトラー自身を主役にして作られたコメディ映画は
    最近では存在しないのではないでしょうか。ヒトラー
    が現代に蘇ったらどうなるか、という斬新なアイデア
    でこの映画のストーリーは進むのです。
    反ユダヤ主義、ホロコーストの首謀者、選民思想の
    持ち主でありながら、あの時代のドイツ人がなぜあれ
    ほどまでに熱狂的に彼を支持したのか、ドイツだけでなく
    近隣の国々も然りです。そこには、彼のカリスマ性と
    極めて卓越した演説能力が深く起因していたのは否定
    出来ません。

    冒頭、挨拶の仕方をヒトラーが注意されるシーンが映り
    ます。ドイツだけでなく今や日本でさえもヒトラー式
    敬礼は避けられる風潮にあり、ドイツ国内では彼の著書
    を入手することすら困難なほど厳しく取り締まられている
    ことが語られます。まさにドイツにとって「負の遺産」で
    あるはずのヒトラーが、2014年、ベルリン市内の
    空き地に突然姿を現すのです。


    帰ってきたヒトラー   

    まさに彼が別荘で自殺を図る直前の姿で。
    観光客は彼をそっくりさんと思い、記念撮影をするし、彼を
    利用してTV局の仕事を得ようとするフェビアンまで出現する
    のです。


    帰ってきたヒトラー

    もちろん誰一人として彼を本物とは思っていません。彼の
    ことを知らない子供もたくさん存在します。
    TV番組の視聴率アップのために彼を利用する女プロデューサー
    ベリーニは、風刺的なコメディ番組に彼を起用するとこれまた
    大人気となります。


    帰ってきたヒトラー

    ここにドイツ人の本音も現れるのです。
    「戦後70年、いつまで謝罪すればいいのか」
    若者の貧困、移民急増による失業率のアップ、経済の低迷など
    今まさにドイツは、あの時代の前と近い状況にあるのかもしれ
    ません。そこを突いてくるストーリーは極めてブラックであり、
    同じことを繰り返そうとしているヒトラーが、本物であると
    気づく者がいつ現れ、その人物は彼の暴走を止められるのか、
    いやきっと止められないんだろうなと思ってしまう。とても
    怖い内容でもありました。


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      コメント
      ヒトラーに関連した映画はみな同じ役者さんに見えてしまいますが・・・。それだけそっくりさんが多いって事でしょうか。当然この映画でも、みなそっくりさんと思う人ばかりで(タイム・トラベルしたとは思いませんものね)記念写真を撮りたがるでしょう。自分の夢が成し遂げられなかった事を、時代が変わっても実現しようとするヒトラーの悪巧みに誰かが気づけば良いのですがね。
      • あちゃ丸
      • 2016/06/11 11:37 AM
      あちゃ丸さん。
      今のヨーロッパの情勢が、まさにヒトラー台頭の時代と似通っているのでしょうね。また戦後70年たつと、日本も同じですが戦争の記憶が風化しています。だから「強い国」を求める若者やかつての栄光を思い出す人も出てくるのだと思います。
      とても怖いことなんですけどね。
      • ミス・マープル
      • 2016/06/13 11:07 AM
      「戦後70年、いつまで謝罪すればいいのか」
      こんにちは。
      >若者の貧困、移民急増による失業率のアップ、経済の低迷など 今まさにドイツは、あの時代の前と近い状況にあるのかもしれ ません。
      そうなんですよね。ヒトラー一人が狂人なのではなくて、民衆の不満が彼を後押ししたのは事実なのではないかと思います。
      ただ、そうであるから故、ドイツ国民はいつまでも謝らなくちゃならないのかも…。それにしても、いつまでじゃあっ!ていう気持ちはわからないでもない。
      ここなつさん、コメント&TBありがとうございます。
      ヒトラーは本当は画学生になりたかったのに、その才能がなかった。もし彼に絵の才能があったらあんな悲惨な行為は起こさなかったでしょうか。
      そうなんですよ。ヒトラーを熱烈に支援したドイツ国民だけでなく、実はナチス崇拝者は他国にもたくさんいたはずなんです。ずっと謝り続けなくてはいけないけれど、その戦争を知らない世代は、いつまで謝罪するのかと思うのでしょうね。戦争犯罪への謝罪に期限はあるのか。難しい問題です。
      • ミス・マープル
      • 2016/06/23 1:47 PM
      昨日までの1週間、TOHOシネマズ会員キャンペーンで
      安かったので、この映画をチョイスしましたが
      観て大正解でした!
      今回のストーリーなら過去の強き指導者を入れ替えればシリーズ化できそうですよね(笑)
      とりわけ日本ならA級戦犯とされる東条英機あたりでしょうかね〜^^;
      • ituka
      • 2016/06/25 9:04 PM
      itukaさん、コメントありがとうございます。
      会員キャンペーンがありましたか!
      この映画はコメディと思って見ていると、実はすごく恐ろしいことが知らないうちに広がっていることに気づかされますね。
      日本でも同じような映画を作れたらいいけれど、そんなことしたらネトウヨに叩かれまくるんだろうなあ。そもそも配給会社が決まらないかもね。息苦しい国になったから。
      • ミス・マープル
      • 2016/06/26 10:06 AM
      マープルさん、おはようございます。

      現実にまで及ぶ毒を孕んだなかなか恐ろしい映画だったとは思いますが、不満も多かったですね。結局、物語としては出発点しか描いてないし。ふたたび彼の国を牛耳ったヒトラーが何を目指すのか?良い意味でも悪い意味でも、そこでのアップデートされたヒトラーの姿を見てみたかった。
      スパイクロッドさん、コメント&TBありあ
      確かに、この危険性は誰もが感じるもので、現代に戻ったヒトラーは何をしたいのか、そこまで描いたら深ーい内容になりましたね。もしかしたら人々の真の幸福を追求できる圧倒的な指導者になるかもしれない。でも彼を良い人に描かないでしょうね。歴史の闇があるから。
      • ミス・マープル
      • 2016/07/02 10:06 AM
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      歴史は繰り返す? 公式サイト http://gaga.ne.jp/hitlerisback6月17日公開 原作: 帰ってきたヒトラー (ティムール・ヴェルメシュ/河出文庫) 1945年に死んだはずのア
      • 風に吹かれて
      • 2016/06/13 4:42 PM
      コメディと見せかけて、如実に今のドイツにある危機感を示している。現代のドイツにタイムスリップして現れたヒトラー。荒唐無稽だし、笑ってしまうけれど、本当は笑うに笑えない。もしカリスマ的な扇動者が現れたら、現代のドイツでも又事は起こってしまうかもしれない
      • ここなつ映画レビュー
      • 2016/06/22 5:32 PM
      評価:★★★★☆【4.5点】(11) 他のヒトラー映画と一線を画す戦略が大成功!(笑)
      • 映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ〜
      • 2016/06/25 10:17 AM
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