最愛の子

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最愛の子

 

「最愛の子」

原題:親愛的 Dearest

監督:ピーター・チャン

2014年 中国=香港映画 130分

キャスト:ビッキー・チャオ

     ホアン・ボー

     トン・ダーウェイ

     ハオ・レイ

     チャン・イー

 

2009年、深圳で3歳の少年ポンポンが姿を消す。

離婚していた両親は、同じような境遇の家族と共に

息子の行方を捜すが、一向に見つからない。ところが

3年経ったある日、山村にポンポンがいるという情報

がもたらされ...。

 

<お勧め星>☆☆☆☆ どちらにも肩入れしない描き方

でしたが、テーマが重くずっしりとのしかかりました。

 

中国の山村の農家の女リー役を演じるビッキー・チャオは、

実はとてもスタイルがよくて美人さんなんです。

 

最愛の子

 

それがこの映画では中学しか出ていない学のない田舎者を、

ものすごく上手く演じています。この映画で香港の映画賞を

総なめにしたのも頷けます。

 

最愛の子

 

冒頭から大写しになるこんがらがった電線は、中国という大国の

混沌とした情勢を比喩しており、都市部と農村部との格差の象徴

ともいえるでしょう。

 

最愛の子

 

前半は、2009年に深圳で、ティエンとジュアンの息子ポンポン

が姿を消し、その行方を必死で捜す2人の姿がスリリングに映し

だされます。実はティエンとジュアンは離婚しており、ジュアンは

既に裕福な男性と再婚し、仕事もバリバリこなしているらしい。

でも親権はティエンが持っているから、週に1回ポンポンに会いに

ジュアンが訪れるわけです。アウディで乗りつけ、

「方言を教えないで」

とティエンに念を押すジュアンは、最高の教育を受けさせたいのです。

「一人っ子政策」が徹底していた中国では、都市部に住む裕福な人々

がそう考えるのは当然のことですよね。ところがそのポンポンが突然

姿を消し、必死で行方を捜すものの一向に見つからないのです。

報奨金目当てに寄せられる偽りの情報や詐欺まがいの行為に翻弄される

頃は、まだ世間の関心があるということで、それが全く途絶えると、

2人は途方に暮れ、「行方不明児を捜す会」に参加します。中国の

農村部では、一人っ子政策に従って生まれた子供が都市へ出て行き、

親の面倒や農業の担い手がおらず、そこにつけ込んだ誘拐ビジネスが

横行していると聞きます。

そして3年後ポンポンは、農村で発見されるのです。決め手はおでこ

の傷跡。しかし3年間育てたリーは、わが子を必死で追いかけるし、

ポンポンもジーガンと名付けられており、自分の母をリーと信じて

泣き叫ぶのです。

 

最愛の子

 

実はリーには娘ジーファンもおり、この子は夫が深圳で

拾ってきたと言う。ポンポンことジーガンは、夫が深圳

の女に産ませたと聞いていて、リーは子供が埋めない体だし、

夫は3年前に亡くなっているというのです。このジーファン役

の子役がとても可愛い。こっそり施設に会いに来たリーを見て

「ママ」と言って泣く姿には胸が締め付けられます。育ての母

から奪ったものの、ジーファンは施設に入所し、養子縁組を

待つだけの身で、実の親は本当に彼女を捨てたらしい。

ポンポンについては納得したリーも、ジーファンだけは自分で

育てたいと願うものの、誘拐犯の手に戻すわけもなく、たとえ

それについてリーが全く知らなかったとしても、養育は難しい

のです。そして後半、リーのジーファン養子縁組を目指す行動が

開始されます。リーが田舎者であることは、衣服や言葉からすぐに

わかるし、深圳の役人や施設長、弁護士もはなから相手にしない

のです。その根底には、都市部の人間が農村部の人間を見下して

いる考えが横たわっており、一人っ子政策の弊害と、貧富の格差

の拡大がもたらした、この国の暗部を映しているようでした。

リーを見つけた「行方不明児を捜す会」のメンバーが、自分たちの

悲しみを全て彼女にぶつけるシーンは辛かったな。

映画のラストもまたあまりに不条理なものでした。

 

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コメント
「そして父になる」じゃないですが、生みの親と育ての親、子供にはとても難しい選択になりますね。実の親の記憶が残っていないのって、とても切ないですね。親の行いによって大きく人生が変わってしまうのって、この子たちの将来がとても心配になってきました。
  • あちゃ丸
  • 2016/08/04 8:13 PM
あちゃ丸さん。
妹の方は、深圳のゴミ捨て場に捨てられていたと言うんです。多分本当に捨てられていたのでしょうね。産みの親と育ての親。そこに格差があったら、やはり見ている側からすると、よりよい環境で育ってほしいと思ってしまう。格差が大きすぎるんですよね。
  • ミス・マープル
  • 2016/08/05 9:32 AM
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