スポットライト 世紀のスクープ

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JUGEMテーマ:洋画

 

スポットライト

 

「スポットライト 世紀のスクープ」

原題:Spotlight

監督:トム・マッカーシー

2015年 アメリカ映画 128分

キャスト:マーク・ラファロ

     マイケル・キートン

     レイチェル・マクアダムス

     リーブ・シュレイバー

     ジョン・スラッテリー

 

2001年7月、ボストン・グローブ紙に赴任した

新局長バロンは、神父による性的虐待事件の再取材を

提案する。購読者の半数以上がカトリック信者である

地元では、この事件を扱うことはタブー視されてきたが、

ロビーたちが取材を進めるうちに驚愕の事実が次々に

明るみに出てくる...。

 

<お勧め星>☆☆☆☆半 とにかくおもしろかった。

教会だけでなく、マスメディアにも問題を投げかけた映画

です。

 

1976年ボストン。神父が少年にいたずらをする事件が

起こり、そのゲーガン神父が警察に呼ばれるものの、警察官は

「これはすぐに釈放されるよ」と言ったとおり、地方検事補と

共に彼は帰っていきます。

「教会は地域に貢献している」からなのです。

そして2001年7月、ボストン・グローブ紙に新局長バロンが

赴任します。

 

スポットライト

 

地元出身者がほとんどのこの社では、局長は2,3年で次の

赴任地に移動するから、まあ敢えて地元を混乱させるような

記事を書かせることもないのです。ところがバロンは、例の

ゲーガン神父がその後30年に渡って児童虐待を繰り返して

おり、そのたびに違う地域に移動していることから、枢機卿が

この事件を黙殺し、証拠を封印しているのではないか、と疑う

わけです。この取材を指示されたのは「スポットライト」連載

コーナーの5人。ベン、マイク、ロビー、シャーシャ、マットで

あり、マイク役はマーク・ラファロ、ロビー役はマイケル・キートン

です。サーシャ役のレイチェル・マクアダムスがキリっとした

女性記者の雰囲気たっぷり。

 

スポットライト

 

眼光のするどいマイケル・キートンは、「バードマン...」の時

とはうって変わって硬派な役を好演しています。取材を進めると、

実はガラベディアン弁護士という偏屈な男が、重大な証拠を握って

いるらしいとわかるのですが、彼と接触するのはマイクで、とても

苦労するんです。

 

スポットライト

 

日本で言うと人権派の弁護士なのでしょうか。訴訟大国アメリカで

儲けではなく正義を追求する弁護士は、やっぱり偏屈で貧乏。

さらに神父に対する裁判を担当したマクリーシュ弁護士は「守秘義務」

を理由に何も答えません。驚くことに裁判記録さえ残っていないのです。

さあ、どうする?メンバーは生存している被害者と面談するうちに、

聖職者の卑劣な行為をどんどん知っていくことになります。

カトリック教会と結びつきの強いボストンでは、

「貧しい家の子は特に神父に可愛がられると喜ぶ」これは逆に言うと、

そういう子供を狙っているのですね。さらにカトリック教会の司祭は

「妻帯できず、性交渉してはならない」ということが、司祭の精神年齢

に影響を及ぼしていると、教会の療養所心理学者が語ります。

ゲーガン神父や他2,3人の特別な神父が起こした事件と思っていたら、

実はものすごい数の事件が起きており、それは当然枢機卿も知って

いたし、バチカンが知らないはずもない。教会組織全体での隠ぺいだ

と推測でき始めると、9.11事件が起きます。人々の心のより

どころはやはり教会にあるのです。

そして遂に証拠開示までこぎつけ、スクープ記事が完成した時、実は

グローブ紙も幾度か、この事件についての情報を得ていたことを思い、

それを後追い取材しなかったことへの罪悪感を持つのは、当時のリーダー

だったロビーです。

「小さな悪のために多くの善は捨てられない」

ロビーの友人で教会相手の裁判の教会側の弁護士を務めたジョーの

言葉です。派手な映像はないけれど、中身の濃い映画でした。

 

 

 

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コメント
カトリック教会にメスを入れるとはとても大それた事だと思うし、みんなが黙認してきたタブー視されていたものだと思います。司祭であっても一人の人間として、大人としてやってはならない事は分別がつきますよね。はやり欲求に負けてしまったのは「人間だから」なのでしょうか。犠牲にあった子供達は最後まで信じていたと思うと、今度は誰を信じればよいのか。チームが諦めずに貢献してくれたスクープの影響は大きかったでしょうね。
  • あちゃ丸
  • 2016/09/10 11:35 AM
あちゃ丸さん。
最後に聖職者による虐待があったとされる教会に地域が出てくるのですが、それが全世界の教会だから驚きなんです。それはきっと氷山の一角なのでしょうね。教会の心理学者によると、司祭の精神年齢がかなり低いと言われます。そういう人たちが人々の信頼を集め、説教していると思うと怖いですね。見事なスクープでした。
  • ミス・マープル
  • 2016/09/12 2:02 PM
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