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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:洋画
「僕の戦争」を探して
原題:Virvir es facil con los ojos cerrados
監督:デビッド・トルエバ
2013年 スペイン映画 108分
キャスト:ハビエル・カマラ
ナタリア・デ・モリーナ
フランセス・コロメール
語学教師アントニオは大のビートルズファンで、
ジョン・レノンがスペインで映画の撮影をしている
と知り、彼に会いに出かける。ヒッチハイクのフアン
とベレンの3人で現地へ向かうが...。
<お勧め星>☆☆☆半 淡々としたストーリーですが、
色遣いやセリフ、そして美しい景色が心に残ります。
スペイン映画界のアカデミー賞的なゴヤ賞で監督賞など
主要6部門を獲得した映画ですが、日本では劇場公開はなく
DVDのみ。今、WOWOWや配信サービスで見られます。
まずスペインの温暖な気候を表す美しい自然に引き込まれ
ます。時代はフランコ独裁政権下のスペインであり、所々、
民衆の窮屈で貧しい暮らしぶりが映されるのです。
ストーリーは、英語とラテン語を教えるビートルズの大ファン、
アントニオが「僕の戦争」という映画を撮影中のジョン・レノン
に会うため、撮影場所のアルメリアという町へ向かうというもの。
なぜ彼に会いたいのかというと、「歌詞の空欄」を知りたかった
からで、当時は歌詞カードがついておらず、歌っていない部分の
歌詞を知るには、本人に会うしかなかったようです。
で、なぜか同行するのは警官の父に反発し、家出を決行した
フアンと、望まぬ妊娠をしたため施設に収容されたベレン。
ベレン役の女優さんが何とも言えない魅力的な方です。お肉の
付き具合がちょうどいい感じと言ったら失礼かな。
彼らが滞在する宿の隣の食堂のオーナーとその息子で障がいを
持つブルーノとの交流を交え、小さな町ですら感じる不条理な
暴力や学校の存在すら知らない貧しい子供の姿を描いて、時の
政権への批判もさらりと映します。
すっかり黄昏ているかのように見えるアントニオは、実は
とても満足しているのです。「怯えて生きてはいけない」と
言いつつ非暴力を貫いたアントニオが最後にクソ野郎の畑を
車でぶっ飛ばすシーンは、爽快そのものでした。若い2人に国の
未来を託したアントニオの描いたような国になっているの
でしょうか。映画内でアントニオが「ちっく しょう」と
言うのは教師としての自覚から汚い言葉を使うことに躊躇した
のかしら。スペイン語がわからないからなんて言ったのか全然
わからなかったわ。