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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:洋画
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」
原題:Manchester by the Sea
監督:ケネス・ロナーガン
2016年 アメリカ映画 137分
キャスト:ケイシー・アフレック
ミシェル・ウィリアムズ
カイル・チャンドラー
ルーカス・ヘッジズ
カーラ・ヘイワード
ボストンで便利屋をしているリーのもとに故郷の
兄が心臓発作で亡くなったという知らせが届く。
実家に戻ったリーは、兄ジョーの息子で16歳の
パトリックの後見人になっていることを知り...。
<お勧め星>☆☆☆☆ 静かだけれど、ある瞬間グッと
くるものが押し寄せます。
ケイシー・アフレックが無表情でお愛想の1つも言えない
便利屋リー役を好演。アカデミー賞主演男優賞獲得も
頷けます。「キラー・インサイド・ミー」(2010)
の時よりぽっちゃりして、すっかり中年になっています。
敢えてそういう役作りをしたのだろうか。
〇見どころ
ボストンで便利屋として働き、淡々と仕事をするリーの姿が
映り、不条理な文句にも無反応な姿に冒頭から違和感を
感じます。
そして故郷の兄ジョーの死を知り、故郷に戻ったリーの脳裏に
浮かぶ過去の自分たちの姿が、彼の現在の状況を少しずつ説明
していくのです。
ジョーが心臓を患っていたこと、彼の息子パトリックをこよなく
愛していたこと、何より、リーにはミシェル・ウィリムズ演じる
妻ランディや可愛い子供が3人いたこと、さらに地元の仲間と
大騒ぎをするほど仲が良かったことなど、次々に入り込む映像が、
リーのミステリアスな姿を次第に解き明かしていきます。
この手法がとても秀逸で、途切れ途切れの映像が、リーの心中を
そのまま描いているようにも感じるのです。
アメリカ北部の海沿いの町の寒々しい景色、実際寒いんだろうね。
それがひとたびボートに乗って海に出ると生き生きしてくるという
男たちの表情の対比も興味深い。時々暴力となってあふれ出る
リーの心の声は、終盤に言葉として発せられ、それを聞くと、
見ている側は分かっていたのに、辛くてたまらくなるのです。
●惜しいところ
映画はよかったのに、途中でトイレに立つ人4人、携帯電話に
出るために席を立つ人1人、大いびきの人1人、エンドロールを見ずに
帰る人大勢。エンドロールに聞こえるさざ波で、この後の彼らの姿を
想像するという考えがない人が多い。使われているBGMもよいもの
ばかりでした。こら、しっかり聞いてくれ!