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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:邦画
「オーバーフェンス」
監督:山下敦弘
原作:佐藤泰志
2011年 日本映画 112分
キャスト:オダギリジョー
蒼井 優
松田翔太
北村有起哉
満島真之介
職業訓練校に通う白岩は、同じクラスの代島に
誘われキャバクラへ行き、聡という変わったキャバ嬢
と出会う。彼女のことを気に留めながらも、彼は別れた
妻子への悔恨の思いを捨てることができず...。
<お勧め星>☆☆☆半 フェンスの意味を色々と考える
ことができる内容になっています。
山下敦弘監督映画は「マイ・バック・ページ」(2011)
これはお勧め!
「もらとりあむタマ子」(2013)
あっちゃんがこの役にぴったり!
「味園ユニバース」(2015)
後からユニバースの意味がわかり、モヤモヤ解消。
の3作品を見ていて結構相性がいいのです。
○見どころ
昼間はやる気のない遊園地のバイト、聡役の蒼井優がまさに
変幻自在の演技を見せてくれます。
鳥の鳴き声を真似したり、鳥の求愛ダンスを所かまわず始めたり、
急に叫んだり、暴れたりと、明らかに普通ではない女性なのですが、
実は映画の登場人物が誰もみんな、どこか普通ではない面を
持っていて、それがチラチラと映ります。実際人間なんて、何が
普通なのかわかるはずもないし、そもそもその普通を決める人なんて
いないのだから、自分では「普通」に思っていることが実は、他の人
にとっては「おかしい」ことかもしれないのです。
そして白岩が抱える怒り、聡が抱える怒り、訓練校でイジメられて
いる森が抱える怒り、誰もがその怒りを抑えることに必死な姿が
淡々と描かれます。
元営業マンの代島はやはり営業マン。
そして題名にある「フェンス」が何を意味するのかはラストシーン
だけでなく様々なところで、見る側に伝わる内容になっています。
●惜しいところ
この監督の映画は私が見た作品すべてにおいて、「色気」を
感じない内容だと思います。それは女性に限らず、男性を描く時も
汗から感じる色気とか、裸の背中の色気とか、そういうものが一切
ない。ラブシーンが一応あるけれど、ドキリとするものではない
のよね。原作は未読だけれどそういう内容なのかな。
それと主役である白岩と聡の過去がほとんどわからないことも
どうもモヤモヤしました。過去を超えて未来へ向かえ、ということ
でしょうか。