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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:韓国映画全般
「あなた、その川を渡らないで」
原題:My Love,Don't Cross That River
監督:チン・モヨン
2013年 韓国映画 86分
キャスト:チョ・ビルマン
カン・ゲヨル
結婚76年を迎える夫婦は、毎日お揃いの民族衣装を
着用し、手をつないで歩いている。しかし年齢と共に
おじいさんは、咳き込むことが多くなり、おばあさんは
膝の痛みに悩まされ始めるのだった。
<お勧め星>☆☆☆ いい映画だと思うけれど、好きに
なれない内容です。
あまりにも美しすぎる夫婦の絆
絶賛するレビューが多い中、極めて少数意見を書いて
みました。冒頭に雪の中で川に向かって泣くおばあさん。
これを見たらどういう展開かすぐにわかるじゃありませんか。
まさに2人は理想の夫婦なんです。庭の落ち葉を片付けながら、
葉っぱを掛け合って遊び始める。花を摘んでおばあさんに
渡すと、おばあさんはおじいさんの耳に花を飾り、しまいには
お互いに花を飾り合う。
夜、トイレ(家の外にある)についてきてもらい、夫に外で
歌を歌ってもらう。雪が降れば雪で遊び2つの雪だるまを作る。
春には川で野菜を洗うおばあさんにおじいさんが水をかけ、
その後で家の庭で水の掛け合いをする。いくつものシーンで
夫婦が深い愛情で結ばれている姿が描かれるのです。
監督自身がこの夫婦がTV番組で紹介されたのを見て、
「凄い夫婦」と思い、映画にしたいと考えたとのこと。
「色鮮やかなお揃いの民族衣装を着て町に出る老夫婦」と
して紹介され、実際にお会いすると2人の姿が素晴らしく、
15か月間、3人で過ごしたそうです。したがってドキュメンタリーに
近いものの、監督の思い入れから編集された部分もかなり
あるはずで、それをそのまま事実として観客に伝えるのは、
少し違和感を感じます。
「世界の果ての通学路」(2013)という映画でもかなりの
演出が見られましたが、そこには伝えたい強いメッセージが
受け取れました。この映画はどうか?
最も人間味があったのが、おばあさんの誕生日会に一族が
そろったとき、両親への関わり方で息子と娘が喧嘩を始めた
シーンでした。それを止めもせず悲しそうに見つめる
おばあさんが大映しになるわけです。夫妻が歩んできた
道のりも全て感動するものばかりで、こんな理想な夫婦に
なりたいものだと伝えたいのでしょうか。
あまりにストレートすぎると、天邪鬼なわたしは、感情移入が
できなくなります。ドストレートな題名もいや。おばあさんの
その後を描かないのもいや。