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    哭声/コクソン

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    JUGEMテーマ:韓国映画全般

     

    哭声

     

    「哭声/コクソン」

    原題:The Wailing

    監督:ナ・ホンジン

    2016年 韓国映画 156分

    キャスト:クァク・ドウォン

         ファン・ジョンミン

         國村 隼

         チョン・ウヒソウル

     

    ソウル郊外の小さな村で家族を惨殺する事件が多発する。

    警官のジョングは村人の話から、山の向こうに住む1人

    の日本人が怪しいと考えるが、彼の娘ヒョジンの体に、

    殺人を起こした人々と同じ発疹が出たことで、次第に

    追いつめられていき...。


    <お勧め星>☆☆☆☆  ホラー映画は大体平気なんですが、

    この映画はとにかく怖かったです。人間の恐怖のツボを

    ビシビシついてくる感じがしました。

     

    何が起きたのか?

     

    監督は「チェイサー」(2008)「哀しき獣」(2010)

    で極めてハードな暴力描写と、スピード感あふれる

    アクションシーンの連続で、ひと時たりとも目が離せない

    映画を製作したナ・ホンジン。どちらの映画もとことん

    残酷であり、人間の心の闇を、そう、ここは隠しておいて

    ほしいと思う部分を露呈するという内容でした。
    今回の映画の題名「コクソン」は主人公ジョング達が住む

    山あいの小さな村、谷城(コクソン)と「泣き叫ぶ」という

    意味の「哭声」をかけているそうです。
    冒頭から血生臭い殺人事件が起き、警官ジョングが現場に

    駆け付けると、血まみれで顔に発疹のできた親戚の男が呆然と

    座っています。彼が犯人なのですが、その姿はまるで人間とは

    思えない形相なのです。最初からドカンと衝撃をくらった

    感じで、この先どうなるのか読めないストーリーに胸は

    ドキドキするばかり。

     

    哭声
     

    そして一方、山の向こうには素性の知れない日本人が住んで

    いて、彼はふんどし一丁で山を駆けまわりシカ肉を生で

    食べているというにわかには信じがたい噂が広まっている

    のです。この日本人役を國村隼さんが演じているのですが、

    その迫力たるや「物凄い」に尽きます。日本の田舎町に

    おいても「よそ者」=「不審人物」と思われがちなのと

    同じで、ここでも多くの事件はこの日本人が犯人なのだと

    信じられていくわけです。明確な根拠はないのですよ。

     

    哭声
     

    これが加速するのは、ジョングの一人娘ヒョジンの体に発疹が

    表れ、様子が明らかに変になってから。この子役の演技も

    凄いんです。笑い、泣き、悲鳴を上げ、雄たけびのような

    声を出し、のけぞる..。ジョングは事件の犯人にみな同じ発疹が

    出ていたことから、もう彼の頭では「犯人」=「よそ者」と

    決まっているわけで、彼を懲らしめるため、山へと向かい、

    彼を脅し、犬を殺したうえで「3日以内に村を出ていけ」と

    言い放ちます。この辺りのスピードある映像はさすが

    ナ・ホンジン監督と思うけれど、犬については関連性を

    持たさなくても良かったと思ってしまう。

     

    哭声
     

    そしてジョングの義母は、孫可愛さにソウルから祈祷師を

    呼ぶわけです。この役はファン・ジョンミン。彼も穏やかな

    役から残酷な役まで幅広い演技のできる俳優さんで、今回は

    何やら胡散臭いけれど、口は達者な祈祷師役を熱演しています。

    この祈祷師の祈祷するシーン、日本人の何かを唱え続けるシーン、

    それによって「エクソシスト」のリンダ・ブレア並みに

    海老ぞるヒョジンの声や動きがくるくる順番に映り続け、見て

    いる側はただただ圧倒されるばかりです。

     

    哭声
     

    ところがもう一人人物がいたことに気づくのは映画の終盤で、

    そういえば火事になった家の警備にあたっていたジョングは、

    白い服の若い女性を見ているのです。この人物は誰なのか?
    悪や不吉の象徴である「カラス」が幾度も登場し、この村に

    巣食う「何か」を印象づけます。それは何か?
    ラストについてはいろいろな解釈ができると思うけれど、人と

    いうものが「よそ者」に対し必要以上に警戒心を持ち、それが

    「決定的な認識」に変わるのはいともたやすいことで、まさに

    悪魔は「釣り糸を垂らしていてそれに食いついたら最後」と

    いうことになるのですね。いや、もう1回見直してちゃんと

    理解したくなる映画だけれど、見るたびに解釈が変わりそうな

    すごい映画でした。

     

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      • 2023.01.12 Thursday
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      コメント
      これは面白かったですね!
      特に後半の怒涛の畳みかけなんか見事だったと思います。
      揺れるよ〜揺れちゃうよ〜とか思いながらみてました(笑)
      國村さん、私は朝のテレビ小説が存在知ったのが初だったんですが、いい役者さんですよねえ。
      • maki
      • 2018/01/18 8:50 PM
      こんばんは!
      これ、異様な空気に包まれてほんと怖かったです。
      今でもあの祈禱師のマーライオン状態は鮮明に思い出せますよ^^;
      映画の真意は観た人それぞれが違う解釈を持つみたいですね。
      監督さんも、敢えて回答を用意せず、個々で答えを出して欲しいみたいなことを仰ってましたし、奇妙で恐ろしくありながらもグイグイ引き込ませる演出力の高さは流石だと思いました。
      makiさん、こんにちは!
      これ怖かったですね。何が怖いってどれが真実かわからないところだと思います。あ、行ってもいいのかな?行っちゃまずいんじゃないのかな?的な(笑
      いや笑えない。怖かったです。國村さん上手でしたね!
      • ミス・マープル
      • 2018/01/21 4:39 PM
      ヒロ之さん、こんにちは!
      ヒロ之さんの苦手なマーラインが長い時間出てきましたね。あの長さはめったに見られませんよね。
      この監督特有のはっきりとした結論を出さないところがまた魅力でもあるわけで、不穏な雰囲気と恐怖が混在して、終始ハラハラし通しでした。
      • ミス・マープル
      • 2018/01/21 4:41 PM
      國村隼さんがすごかったです!
      終始不気味な雰囲気でしたけど、最後の方で女の人が出てきて「この人が黒幕か?!」と思いきや...ラストは怒涛の展開でした。
      惹き込まれますねぇ。
      こんにちは!返信遅れました。コメントありがとうございます。最初から不気味な雰囲気でファン・ジョンミンの祈祷師役も狂気に満ちていましたね。で、何が言いたいのかがはっきり分からなかった気がします。雰囲気で見る映画でしょうか(笑)。
      • ミス・マープル
      • 2021/03/11 9:09 AM
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