スポンサーサイト

0

    一定期間更新がないため広告を表示しています

    • 2023.01.12 Thursday
    • -
    • -
    • -
    • -
    • by スポンサードリンク

    150ミリグラム ある女医の告発

    4

    JUGEMテーマ:洋画

     

    150ミリグラム ある女医の告発

     

    「150ミリグラム ある女医の告発」

    原題:La file de Brest

    監督:エマニュエル・ベルコ

    2016年 フランス映画 128分

    キャスト:シエ・バベット・クヌッセン

         ブノワ・マジメル

         シャルロット・レンメル

     

    フランスの大手製薬会社セルヴィエ社が販売する

    メディアトールを処方された患者の多くが心臓弁膜症

    を発症することに疑問を抱いた医師イレーヌ。彼女は

    データを示し、医薬品安全庁にその危険性を主張するが

    受け入れてもらえず...。


    <お勧め星>☆☆☆半 完全な実話ベースなので地味では

    ありますが、丁寧に作られています。


    全ては患者のために


    製薬会社というのは身内に社員でもいないと、薬の箱の

    裏に名前が書いてあるとか、テレビCMで見かけるとか、

    医師の処方された薬のパッケージに名前がある程度しか

    イメージがわきません。MRと呼ばれる製薬会社の担当者が

    かかりつけ医に営業をかけているシーンは幾度となく

    見かけたし、かつて務めていたクリニックの院長室には、

    何やら素晴らしいい贈り物が並んでいました。お中元、

    お歳暮でいただいた食べ物を「みんなでわけてください」

    と言うので「先生、そのエルメスのグラスをくれませんか?」

    と軽く尋ねたらこれまた軽くいや完ぺきに無視されました。
    多分製薬会社や医療機器会社からの贈り物だったんだろうなあ。

    MRの給与水準は高くて、30歳代で年収1000万を超える人

    も多いと聞きます。もちろん成果主義だから、休日接待、

    医師や病院との良い関係つくりも必要なんでしょうね。
    ただこれだけの高水準の給与をもたらす製薬会社は莫大な

    利益を得ていることは確かで、人間は誰でも病気になるし、

    病気になれば薬に頼る、だから薬というものは絶対に必要だし、

    市場に出ているものは、十分な治験を経て安全であると確認

    されているという考えが根底にあるのです。(いや普段は

    そこまで深く考えないか)その製薬会社が30年以上も心臓病

    の引き起こす危険性のある薬を販売していたとしたら?

    その危険を示すデータが隠されていたとしたら?

    取り締まるべき官庁と癒着していたら?

    この映画はそんな薬の危険性を訴えた一人の女性医師の闘いを

    描いた実話なのです。

     

    150ミリグラム ある女医の告発
     

    フランスの田舎で呼吸器科医をしているイレーヌは、

    「メディアトール」という糖尿病患者のために処方された薬を

    服用した患者が心臓弁膜症を発症し、亡くなる人も出ている

    ことに注目するのです。糖尿病患者は欧米ではほぼ肥満体で

    あり、この薬を飲むと「痩せる」ということで大変人気がある。

    つまり「やせ薬」として使用されていたんですね。なので

    患者もイレーヌが「危険」と言って処方を中止すると、太って

    しまうから不満に思うわけです。さらにイレーヌが勤務する

    病院での少ないサンプルで証拠を示してもフランス医薬品安全庁

    では全く相手にされないのです。「手順」が大事なんです。

    お役所仕事ってやーね、全く。
    イレーヌは調査部のアントワーヌのチームとデータを極秘で

    積み上げていくのですが、このアントワーヌがまことに心が弱い。

    アントワーヌ役は「太陽のめざめ」(2016)の

    ブノワ・マジメル。この人急にお腹が出てしまったような感じ。

    ちょっと同一人物に見えませんでした。

     

    150ミリグラム ある女医の告発
     

    さて邦題の副題に「ある女医の告発」とあるのがとても気に

    なったのですが、映画を見ていると「女性」ということで逆に

    しがらみがなく、全てをかけて患者を守ろうという立場に

    なれたのかもしれません。映画内でも権威に真正面から立ち

    向かうのは、イレーヌ、彼女を最初から支える異端の

    学者カトリーヌ、フロールという博士課程の学生、終盤登場

    するフィガロ紙の記者と女性ばかりなんです。逆に助成金

    打ち切りに怯えるアントワーヌ、「サンタ」と称する

    内部告発者などは男性という構図。いやこれは実話だから

    こうだったんだよね。「女医」などという名前の雰囲気とは

    程遠い勝ち気で弁のたつイレーヌも幾度となく行く手を阻まれ、
    医師免許はく奪の危機に瀕すると、初めて「恐怖」というものを

    実感するのです。弱音を吐いたのはこのシーンだけだったかな。

    それを支えたのは夫をはじめとする家族の存在で、最も信用

    できて最も頼りになる存在があったことは彼女にとって最大の

    武器だったと思います。そして今なお薬による被害者を救済

    するために活動しているのをエンドロールの字幕で知ると、

    彼女は真の意味で「強い女性」だと実感します。

     

    ブログランキング・にほんブログ村へ
    にほんブログ村  人気ブログランキングへ


    スポンサーサイト

    0
      • 2023.01.12 Thursday
      • -
      • 15:40
      • -
      • -
      • -
      • by スポンサードリンク

      関連する記事
      コメント
      コメントする








         
      この記事のトラックバックURL
      トラックバック

      PR

      カレンダー

      S M T W T F S
           12
      3456789
      10111213141516
      17181920212223
      24252627282930
      31      
      << March 2024 >>

      ブログランキング

      今日のわんこ

      powered by 撮影スタジオ.jp

      アマゾン

      遊びにきてくれてありがとう!

      カウンター

      死語レッスン

      最新記事

      categories

      過去の記事

      コメントありがとうございます!

      トラックバックありがとうございます!

      recommend

      お友達

      ミス・マープルについて

      書いた記事数:3431 最後に更新した日:2023/01/12

      あの映画を探そう!

      others

      mobile

      qrcode

      powered

      無料ブログ作成サービス JUGEM