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    未来を花束にして

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    JUGEMテーマ:洋画

     

    未来を花束にして

     

    「未来を花束にして」

    原題:Suffragette

    監督:サラ・ガブロン

    2015年 イギリス映画 106分

    キャスト:キャリー・マリガン

         ヘレナ・ボナム=カーター

         ブレンダン・グリーソン

         アンヌ=マリー・ダフ

         メリル・ストリープ

     

    1912年、ロンドンで洗濯女として働くモードは、

    街で女性参政権要求の抗議行動をする婦人たちを目に

    する。そして彼女は友人の代わりに公聴会で証言する

    ことになるのだが、それをきっかけに彼女自身も活動に

    賛同していくのだった。


    <お勧め星>☆☆☆☆ とても多くの思いを抱きながら

    見続けました。とにかく多くの人に見てほしい映画です。


    他の生き方の存在


    「すべての娘たちはこの歴史を知るべきであり、すべての

    息子たちは胸に刻むべきだ」というメリル・ストリープの

    言葉がこの映画の予告編の最後に流れていました。映画の

    あらすじは女性の参政権がなかった20世紀初頭のイギリス

    で巻き起こっていた女性たちによるその権利獲得運動のある

    部分を見せているのです。

     

    未来を花束にして
     

    女性解放運動といえば1972年に日本で結成された中ピ連を

    思い出す人はもうそれほどいないかもしれません。しかも

    その活動期間は短く、マスコミの取り上げ方やまた団体の活動

    自体も女性たちから多くの賛同を得ることはなかったと記憶

    しています。
    それではなく、根本的な女性の権利の主張、参政権、投票権、

    親権などを男性と同様に求める活動をしていたのが

    エメリン・パンクハーストという活動家で、彼女の思想に同調

    した女性たちがイギリスの各地でデモやビラ配りなどを行って

    いたのです。

     

    未来を花束にして
     

    ヒロインのモード役はキャリー・マリガン。実に多彩な演技の

    できる女優さんで、この映画でも序盤は、現実を受け入れ、

    それに何の疑問も持たず、流されるように日々の生活を送って

    いく無口な女性から、後半には、権利獲得のために闘い、

    自分たちの主義を主張する強い女性へと変わっているのは

    まるで別人のようです。活動をリードする薬剤師イーディス役は

    ヘレナ・ボナム・カーター。彼女の演技も見逃せません。
    洗濯女として働くモードは、母親もその仕事についていて、父親

    はいない。そして夫もその洗濯工場で働いているのです。どうやら

    工場長が彼女の幼い頃、性的虐待をしていたことをほのめかす

    シーンがあり、それで彼女を優遇するという極めて不条理な環境

    にも耐えている?いや不条理と思っていないのかもしれません。
    男性より長く働き、賃金は安く、けがや病気が多い劣悪な環境で

    あっても、彼女にはそこで働く人生以外、外の世界を知るきっかけ

    もなかったのです。そこに一筋の光を差し込むのが、街でたまたま

    見かけた女性参政権獲得運動の活動家の姿です。そしてこれも

    たまたま公聴会で証言することになり、それが参加者の賛同を得ると
    彼女は自分が認められたことで少しの自信と、今の生活への少しの

    疑問を持ち始めます。

     

    未来を花束にして

     

    とはいえ、その後参加したデモで、警官に暴行され、拘束される

    ことが重なると、遂には家を追い出され、一人息子のジョージは

    養子に出されてしまう。
    ここは泣けます。

    「あなたのママはモード・ワッツよ。いつか会いに来てね」

    「レ・ミゼラブル」でコゼットを思い泣くフォンテーヌを見ても

    泣けなかったのに、ここは泣けます。なぜだろう。どちらも

    同じくらい不条理なのに。
    彼女たちが非合法な手段で活動することを余儀なくされたのは、

    あらゆる門戸が閉ざされてしまったことと、聞く耳を持たない

    社会に対しての大きな反発だったと考えます。活動に目を向け

    させようと爆破事件を起こしても新聞すら取り上げず、彼女たちの

    訴えを知るものは増えず、さらに逮捕投獄者が増えるばかり。

    そして命を懸けて行動するメアリーによって、ようやく世界の

    目が彼女たちの活動に向けられるのです。
    命が幾つ奪われれば、重要な権利を獲得できるのでしょうか。

    その権利を決して粗末に扱ってはいけないのです。
    イギリスでは1918年に30歳以上の女性に参政権が認められ、

    1925年に母親の親権が、そして1928年に男女平等の

    参政権が認められました。日本では、1925年に25歳以上の

    男性の参政権、そして男女平等の参政権は1945年ポツダム宣言

    によって認められたのだということを心に深く留めておきたいと

    思います。本当にたくさんのことを考える映画でしたが、

    100年以上たった今、根本的な考え方が変わったのか、そこも

    考えてしまいました。

     

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      原題の“SUFFRAGETTE(サフラジェット)”は「婦人参政権論者」のこと。
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      • 2018/05/22 8:42 AM

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