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    ブランカとギター弾き

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    JUGEMテーマ:洋画

     

    ブランカとギター弾き

     

    「ブランカとギター弾き」

    原題:Blanka

    監督:長谷川宏紀

    2015年 イタリア映画 75分

    キャスト:サイデル・ガブデロ

         ピーター・ミラリ

         ジョマル・ビスヨ

         レイモンド・カマチョ

     

    フィリピンのスラム街のストリートチルドレンで

    あるブランカは、段ボールハウスに一人で暮らし、

    盗みを働いて生活している。そんな彼女は盲目の

    ギター弾きピーターと出会うのだった。


    <お勧め星>☆☆☆☆ 血縁はなくとも心の底から

    信じ合える相手との絆は本当に強く固いと感じます。


    鶏は空を飛ぶ


    多くの人々が行きかうフィリピンのスラム街には、

    路上に眠っている少年少女があちこちにいるし、家と

    呼べるものがあったとしても、ボロボロ。その光景

    からは食べ物のにおいと人の汗の臭いが混じり合い、

    今にも画面から漂ってきそうな雰囲気を感じます。

     

    ブランカとギター弾き
     

    そんな街で、旅行者から金を奪うグループの一員である

    ブランカは、常に何かを渇望し、危険を察知するかのような

    ギラギラと輝く野生の瞳をしています。彼女自身の口から

    後に語られる身の上は、生まれた時からいない父親と、

    いつも酒を飲んでいて男と逃げてしまった母親を持つという

    絶望的なものなのですが、このスラム街にはそんな子供たちは

    幾らでもいるわけで、その悲惨さを打ち消すほどのエネルギーを

    彼女たちから感じます。それは負のエネルギーでもあるん

    ですけどね。
    そして盲目のギター弾きピーターのギターの音色に聞き入り、

    1度目は金を入れたものの、次はそこから金を奪おうとする

    ブランカ。この時ピーターのかける言葉がいいんです。
    「この前は金をくれたのに今度は盗むのかい?朝飯代だけ

    残しておくれ」
    このような優しい言葉を彼女は生まれた時からかけてもらった

    ことがあったのしょうか。有名な女性がホームレスの子供を

    養子にしているニュースを見て、彼女は

    「母親を3万ペソで買う」ということを思いつくのです。

    「子どもを買う大人がいるのに大人を買う子どもがなぜ

    いけないのか」幼さゆえの純粋さが、このような突拍子も

    ない行動へと彼女をかきたてたのだと思う。3万ペソと

    いう金額は、たまたま一緒にテレビを見ていた大人が適当に

    答えた金額だし、そもそも母親が欲しいのではなく、普通の

    暮らし、つまり学校に行ったり、一緒に遊びに行ったり、

    買い物に出かけられるような環境が欲しかったに過ぎない

    のかもしれません。映画の中盤でピーターと遊園地で遊ぶ

    ブランカの喜びに満ちた顔がそれを物語ります。

    このシーンは本当に幸せにあふれ、二人の笑顔が目に焼き

    付いています。

     

    ブランカとギター弾き
     

    ピーターのギターに合わせて歌を歌うことになったブランカが、

    最初はとてもか細い声なのに、次第に自信を持っていく姿を

    見ていると、彼女の底知れぬエネルギーを感じます。しかし

    そんな生活も短く、結局路上生活に逆戻りするのです。その時、

    再びブランカは野生の瞳に戻り、ラウル、セバスチャンと共に

    泥棒を重ねていきます。

     

    ブランカとギター弾き

     

    ラウルは13,4才くらいかな。ブランカが同じ年齢であった

    ならば、きっと「夢」など抱くこともなく、彼のようにここで

    生き続けることしか考えなかったと思う。逆にブランカよりも

    年下らしいセバスチャンは、彼女と同じで「家族」が欲しい

    わけです。その幼さがまだ純粋な部分を保ち続けられる理由

    でもあるかもしれません。
    「見えるものにこだわりすぎる」と語るピーターは、「目の

    見えない者ばかりなら戦争は起きない」と語ります。おそらくは

    ブランカのようにストリートチルドレンであったピーターが

    どうして優しく穏やかなのかは、そこに起因しているので

    しょうか。終盤、ブランカを襲う危険は、実際にそういう場所に

    入り込んでしまった少女がいくらでも存在することを物語ります。

    そしてそれに手を貸すラウルのような少年もいれば、セバスチャン

    のように、そこで踏みとどまり人間としての誇りを保つ者も

    いるのでしょう。幼いというだけでは片づけられないと思う。
    ラストに見られる3人の笑顔は、過酷な状況でも、深くつながり

    合った心の強さを感じ、未来への希望を物語るものでした。

     

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