ブルーム・オブ・イエスタディ

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JUGEMテーマ:洋画

 

ブルームオブイエスタデイ

 

「ブルーム・オブ・イエスタディ」

原題:Die Blumen von Gestern

監督:クリス・クラウス

2016年 ドイツ=オーストリア映画 123分 

R15+

キャスト:ラース・アイディンガー

     アデル・エネル

     ヤン・ヨーゼフ・リーファース

     ハンナー・ヘルツシュプルンク

 

ナチスの戦犯を祖父に持つトトは、ホロコースト

研究に力を注いでいる。その彼が務める研究所に

アウシュビッツで祖母を殺されたザジという研修生が

やって来るのだった。


<お勧め星>☆☆☆半 過去は消し去ることはできない

けれど、未来には希望を持ち続けたいという思いが

伝わる映画です。


カルミアという名前


しょっぱなから2人の男がいがみ合い、遂には殴り合い

の大けんかになるシーンが映ります。口から唾を飛ばす

ような、いや飛んでいるに決まっているほどの罵り合い

の喧嘩ってなかなか日本では見ないよな。そのシーンに

驚いていると一人の老教授がぽっくり亡くなります。

喧嘩をしていたのはバルタザールとトトで、トトが全て

段取りを手配したのに、いざ会議を行うとなったら、
バルタザールが指揮をとることになっていることが原因

らしい。後に、なぜトトでないのか、多分これが理由だと

わかるシーンが出てきます。とにかくこの映画では言葉の

応酬が激しく、研修生としてフランスから来たザジとトトも

車がベンツであったことから、乗る乗らないで喧嘩になって

しまう。なぜベンツに乗らないのかは、ここですぐに

わかってしまうけれど、それが重苦しくなく、
「ガス・トラックの車種はベンツではなくオペル」

などとぶつくさトトが妻に愚痴る辺りで笑いに変わります。

笑っちゃいけないことなのに、何でも知っているつもりで

いるザジへの反論の場がなくてトトが妻に話すあたりは

彼の心の優しさも物語るかのようです。

 

ブルームオブイエスタデイ
 

しかし走行中の車から犬を放り投げるのはいただけません。

あのシーンは必要だったんだろうか。
実はトトの祖父はナチスの将校であり、ザジはユダヤ人の

祖母をアウシュビッツ収容所で殺されたことが、序盤に

わかるんですが、これは偶然ではなく事前にザジが調べ上げて

いたことを知ると、その事実に言葉を失います。ただ

ナチスドイツを描いた幾つもの映画のように、その悲劇的な

状況のみを見せるのではなく、世代を超えても残る憎しみの

連鎖の中に、それを断ち切ろうとする気持ちが芽生える
瞬間、まあそこはベッドの上なんだけど、新しい歴史が

開かれた気が少しだけするのです。ザジ役のアデル・エネルを

どこかで見たなと思っていたら「午後8時の訪問者」の

ヒロインの女性医師役を演じていました。

 

ブルームオブイエスタデイ
 

このザジはかなり奔放で、既婚者であるバルタザールと

恋人関係であるとトトに話すし、逆にトトは性的に不能で、

黒人の養女を育てており、妻は公認の男遊びをしている。

なんともややこしい。

 

ブルームオブイエスタデイ
 

これらの設定と彼らの過去を遡る旅とアウシュビッツ会議開催

に向けての準備が同時に描かれていき、次第に心を惹かれ合う

トトとザジの姿には、何となく胸キュンとなるのです。トトの

脳天の薄毛もここは可愛い...のかな。さらに2人はどちらも

心を病んでおり、特にザジはトトと一緒にいた時、リストカット

をしてしまいます。「5回やったの」さらりと言う彼女の心の闇

はなんでしょうか。
またザジがトトを誘惑すると、トトが「ぼくはエイズなんだ」と

言い、間をあけずに「あたしもエイズよ」とザジが返します。

え?と思うけれどもちろん嘘で、この絶妙な会話の繰り返しで、

ストーリーが重苦しい内容なはずなのに、明るく感じられて

しまうのかもしれません。
「あなたの歴史が好き。わたしの歴史だから。」この言葉は

本当に心に深く深く染み込みます。

「あの時代さえなければ」と思った人々がどれほど多くいたこと

でしょう。そして今逆にその暗黒の時代へ時計の針が戻ろとして

いることを絶対に止めないといけないと思うのです。
ラストのクリスマスの買い物シーンは良かったな。ザジの連れて

いる子供が実は女児で「カルミア」という名前だってすぐに

わかったけどね。

 

 

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