ウィンド・リバー

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

ウィンド・リバー

 

「ウィンド・リバー」

原題:Wind River

監督:テイラー・シェリダン

2017年 アメリカ映画 110分

キャスト:ジェレミー・レナー

     エリザベス・オルセン

     ジョン・バーンサル

     ジル・バーミンガム

     ケルシー・アスビル

 

ワイオミング州のネイティヴアメリカン保留地で、

1人の少女の凍死体が発見される。捜査を担当する

FBI捜査官ジェーンは、地元のベテランハンター、

コリーの協力を得て行動を開始するが...。


<お勧め星>☆☆☆☆ 過酷な自然の中で過酷な生活を

送るネイティヴアメリカンの姿がある犯罪を通して

映し出されていきます。


10km雪原を走った


青白い闇の中、必死で走る少女。その周りに広がるのは

どこまでも続く雪原のみです。

 

ウィンド・リバー

 

このオープニングを見ただけで、なんとも言えない不安な

気持ちを抱え始めます。この少女はおそらく何かの被害者

なんだろう。しかし追手はいないし、どこから来てどこへ

逃げるつもりなんだろう。と思っていると突然倒れます。
そしてシーンは一変し、山羊を狙うコヨーテに狙いを定める

ハンターの姿になるのです。このハンターはジェレミー・レナー

演じるコリー。
ワイオミング州はアメリカ西部にあり、広大な平原と

ロッキー山脈が有名な場所で、もともとはネイティヴアメリカン

の土地だったのです。しかし1790年から1834年の

強制移住政策により、彼らは土地を奪われ、保留地に移住

させられ、不毛な土地で農業で生計をたてるほかなくなりました。

したがって映画内に登場する保留地の人々が貧しく、また

土地が連邦政府の所有であることから、ひとたび事件が起きても、

州警察、市警察が介入できず、あのような新米捜査官をFBIが

派遣するまでは何も捜査ができないという予備知識を頭に

入れて映画を読み取っていくと、彼らの絶望的でそして怒りを

心の奥に秘めた表情が少しだけ理解できたような気がします。
雪原で遺体で見つかった少女の移動をするために、まずは

現場保存して証拠を残しておこうにも、FBIが来ないと触ることが

できないし、その間にも雪は降る積もっていきます。

 

ウィンド・リバー

 

そしてそこにやって来たのはフロリダ出身でラスベガスから

直行した新米捜査官ジェーンです。どう考えてもこの場所の

気候を知っているとは思えません。寒いどころじゃないんだよ!
極めて排他的な地(排他的にならざるを得なかった)で、

「殺人」ではあるけれど、死因は「凍死」であるため、FBIの

援護捜査員は来ないという。つまり頭部を殴られ、何人もに

レイプされてしるものの、死因は氷点下30度の外気温の中を

走り続けたため肺が破裂したことなのです。少女はなんと

裸足で10kmも走り続け、足は4度の凍傷を負っていました。
部族警察署長やコリーは、地元に精通しているので大体の

犯人像は掴めているらしい。ジェーンは一人この地で捜査を

開始するわけです。もちろんコリーたちの力を借りるのですが。

時折聞こえるのは部族の歌でしょうか。

 

ウィンド・リバー
 

広大な土地を移動するには、雪深い道のりをトラックか

スノーモービルを使う、はたまた「かんじき」のようなものを

履いて歩きまわるしかありません。その過酷な捜査の様子を

映しつつ、コリーの身の上も描かれていきます。彼がなぜ

ネイティヴアメリカンの妻と別れ、それでもここに暮らし

続けているのか。

それを知ると彼のブルーの瞳に浮かぶ「怒り」と「悲嘆」を

強く感じます。そしてアメリカ社会から隔離され、忘れられて

いる人たちの住む場所がここなのだと気づくのです。

 

ウィンド・リバー
 

終盤、部族警察とジェーンとで向かった掘削所で起こる銃撃戦は、

あまりに突然であり、しかし西部劇なみに激しく、彼らは常に

銃を携帯して我が身を守るという状況にいることにも気づきます。
そして遠くから銃弾を放つコリー。
全てを奪われた人々が住む保留地には、怒りと絶望が蔓延し、

それに耐えるには、強さと意志が必要であり、弱さゆえに薬物に

走る人々が存在するのも、また犯罪の温床になるのも、未来への

明るい希望が持てる場所ではないからで、だからこそ消えそうな

希望にすがるしかないのだとしたら、あまりにも不公平なじゃない

だろうか。
「痛みから逃げてはいけない。逃げなければ思い出として心の中に

生き続ける」こんな言葉で慰めるほかないのが辛いです。

 

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