コブリック大佐の決断

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JUGEMテーマ:洋画

 

コブリック大佐の決断

出典:IMDb

 

「コブリック大佐の決断」

原題:Koblic

監督:セバスティアン・ボレンスタイン

2016年 アルゼンチン=スペイン映画 92分

キャスト:リカルド・ダリン

     インマ・クエスタ

     オスカル・マルティネス

 

1977年、軍事政権下のアルゼンチンで、囚人たちを

軍用機に乗せ空中で突き落とす「死の飛行」が行われて

いた。その任務から逃亡したコブリック大佐は、知人

アルベルトがいる田舎町へやってくるが...。


<お勧め星>☆☆☆ 「死の飛行」という言葉を初めて

知った映画です。


必ず迎えに来る


「汚い戦争」と呼ばれた1976年から1983年に

かけてのアルゼンチン軍事独裁政権は、左派ゲリラの

取り締まりに数多くの弾圧を実行しました。最終的には

民衆の支持を獲得するために起こしたフォークランド戦争に
敗北し、その政権は崩壊しています。
この映画は当時の暴政の中で行われた、政治犯を軍用機に

乗せ、空中から突き落とすという「死の飛行」任務に

あたっていたパイロット、コブリック大佐の姿を描いています。
1977年、妻らしき人物と別れを告げ、バスに乗り込む

コブリックは、何度もフラッシュバックする恐ろしい任務の

光景に悩まされているのです。誰が考えつくのかと思うほど

非情な行為を、なぜに平然と行える状況ができてしまうの

でしょう。任務と割り切って定年まで勤めあげれば、士官で

あるコブリックは、悠々自適な生活が送れたはずなのです。

いや、その前に政権が崩壊しているので、きっとなにがしかの

罪に問われたんだろうな。
コブリックは旧知のアルベルトが住む田舎町を訪れ、彼の

もとで農薬を散布する小型飛行機を操縦する仕事を与えられる

のです。これがまた上手い。当たり前だけど。

エンジントラブルで道路に不時着することになっても、

「よくあること」と言って上手に操縦しています。ああ、

そこにまずい人物がいるんです。

 

コブリック大佐の決断
出典:IMDb

 

どんな田舎町での狡猾な権力者は存在して、それがこいつ、

警察署長ペドロです。軍事独裁政権下では、そのミニチュア版

があちこちに存在したということが伺えます。ペドロが、また、

人相も声も悪く、時代劇で「おぬしも悪よのぅ〜、はーはははは」

と笑う悪代官そのものなんですよ。そうそうこいつ、明らかに

カツラとわかります。いつ取れるのかしら??
コブリックはただ平穏に暮らそうとするも、そこにナンシーと

いう女性が現れ、あっという間に恋に落ちるんです。あれ?

コブリックはブエノスアイレスに妻を残してこなかったっけ。

ああ、もう別の人生を歩もうと決めたからいいのか。

このナンシーは美しいけれど、かなり複雑な境遇であり、彼女は

ここから抜け出したいと思っているんです。
このナンシーを巡り起きる事件がさらなる事件を呼びます。

ここでペドロが「全く同じ状況」と言うんですね。本当に嫌な奴。
何かが起きそうになる時「タタタタタ」となるBGMは不安な気持ちを

募らせます。この静かで美しい田舎の景色に最も似つかわしくない

事が立て続けに起きてしまいます。

 

コブリック大佐の決断
出典:IMDb

 

軍政下での軍服の威力と暴力に対して行われる暴力のむなしさを

感じながらラストの映像を見続けました。
主演のリカルド・ダリンは「瞳の奥の秘密」(2010)同様に、

物憂げな表情がとても魅力的です。

 

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