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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:コメディ映画全般
出典:IMDb
「パディントン2」
原題:Paddington2
監督:ポール・キング
2017年 イギリス=フランス映画 104分
キャスト:ヒュー・ボネビル
サリー・ホーキンズ
ヒュー・グラント
ブレンダン・グリーソン
マデリーン・ハリス
ロンドンでブラウン一家の一員として幸せに暮らす
パディントンは、ルーシーおばさんの誕生日に
「飛び出す絵本」を贈ろうと、初めてアルバイトを
し始める。しかしその絵本がある晩盗まれ、
パディントンは犯人として逮捕されてしまうのだった。
<お勧め星>☆☆☆☆ 前作よりもさらに深い内容と
スリル満点のアクションシーンが楽しめます。
マーマレードは人を優しくする
前作「パディントン」(2014)では美しい
ニコール・キッドマンが、博物館のはく製課員役を極めて
サディスティックに演じ、終盤の館内でのアクションシーンは
目が回るほどのスピードでした。
出典:IMDb
今回はなんとヒュー・グラントが落ち目の俳優ブキャナン役で
登場しています。そしてオープニングは、パディントンを
救ってくれたパストゥーゾとルーシーの姿から始まるのです。
これを見ておくと、パディントンが老クマホームにいる
ルーシーおばさんに、とっておきの誕生日プレゼントを贈ろうと
思いつくのも納得できます。
「ロンドンに行きたかったけれどその夢が叶わなかったおばさんに
ロンドンの名所が紹介されている飛び出す絵本を贈りたい!」
さてすっかりブラウン一家の一員としてロンドン生活を満喫して
いるパディントンは、誰に対しても礼儀正しく、親切なので、
街の誰にでも好かれ、その場の空気が明るくなります。
この押し付けではない礼儀と親切心こそが、人間が取り戻すべき
ものだと語っているように思えるのです。
出典:IMDb
前作からパディントンを「よそ者」「クマ」として敵視して
いるカリーは、相変わらずパディントンに冷たいけれど、
彼に対してもパディントンが何一つ攻撃をしないのはずっと
変わりません。
敵視している人に対し、同じ立場を持って接したら、さらに
高い壁を作られてしまうと思うし、それが自分自身の孤立へと
つながっていくことに気づかないと。そう、それを気づかせる
象徴がカリーかもしれませんね。
パディントンがグルーバーさんのお店で見つけた「飛び出す絵本」
を買うために、彼は初めてアルバイトを開始しますが、ここは
コントの連続です。床屋さんで大失敗した相手が、まさかの
判事だなんてね...。
出典:IMDb
また序盤にブラウン一家の一人ずつにスポットを当て、彼らが
今凝っているものを説明していきます。まさかこれらが終盤に
すべて回収されるなんてね。それもクライマックスの列車での
アクションシーンで使われるとは想像もできませんでした。
出典:IMDb
「飛び出す絵本」が盗まれ、犯人を追っていたパディントンは、
その犯人がドロンと消えてしまったため、自分自身が疑われ
逮捕されてしまいます。ここから人生いやクマ生初の刑務所生活が
開始されるのです。
刑務所の空気は、当たり前だけれど殺気立っていて、特に
シェフがものすごくまずい料理を出すし、彼が一番怖いらしい。
それがパディントンのマーマレードで一気に変わってしまう
のです。その逆にパディントンが姿を消した街の雰囲気は、
殺伐としてしまい、カリーだけが勝ち誇ったように振舞って
います。これはとても醜い姿だと、誰が見ても感じると思う。
他人への偏見を持たず、そのいい面を見つけようとする心と、
いつも忘れない親切心が、この世界を暮らしやすいものに
変えていくのだと実感するのです。
「情けは人の為ならず」
とてもいいことわざがあるではありませんか。そうです。こ
れであの雨の日側溝で鼻水を垂らして「ミャーミャー」鳴いて
いたヘイスティングス(家の猫)も恩返しをしてくれるだろうと
考え続けて早10年。まだ機が熟していないのかしら。
エンドロールでは、ヒュー・グラントのダンスと素晴らしい
歌声も聞くことができます。前作以上に心が温かくなる映画でした。