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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般
出典:IMDb
「シンプル・フェイバー」
原題:A Simple Favor
監督:ポール・フェイグ
原作:ダーシー・ベル「ささやかな頼み」
2018年 アメリカ=カナダ映画 117分 PG12
キャスト:アナ・ケンドリック
ブレイク・ライブリー
ヘンリー・ゴールディング
イアン・ホウ
シングルマザーで動画ブロガーをしているステファニーは、
同じ小学校に息子が通う華やかなエミリーと友人になる。
彼女はニューヨークでファッション関係の仕事をしており、
ある日彼女の息子の迎えを頼まれるが、そのまま彼女が失踪
してしまう。
<お勧め星>☆☆☆ おしゃれな音楽とややコミカルな
内容で、予告編とは少し雰囲気が違うかな。
秘密は隠しておくもの
予告編はとてもスリリングなもので登場人物のセリフが全て
意味深であり、どんな映画なのかわくわくします。雨の中
登場するスタイル抜群の美女エミリー。この役は身長178cm
のブレイク・ライブリーです。
「ロスト・バケーション」(2017)では新たなサメ映画と
して彼女の水着姿の魅力と共にスリルを味わうことができました。
(スタントダブルだったけど)エミリーには秘密がたくさん
あるらしいし、写真を撮られるのをとても嫌がる。これには
怪しい香りがプンプンしますね。そして失踪したエミリーからの
電話、無関心な上司、エミリーに執着する女などサスペンスの
要素がいっぱいのように感じられます。
映画は動画ブロガーのステファニーの動画から始まります。
ステファニー役は「ピッチ・パーフェクト」(2012)で
美声を披露したアナ・ケンドリック。今回は役柄上かやけに
幼稚でダサい服装をしています。これはエミリーと対照的に
描くためだったとしても、映画内での服装の変化をよーく見て
いると「なるほどね」と思うかもしれません。
アナが157cmなのでまるで親子のように大きさが違います。
出典:IMDb
ステファニーは夫を交通事故で亡くしたシングルマザーで、
一人息子マイルズと暮らしています。生活費は夫の保険金と
冒頭に流れる動画ブログでまかなっているらしい。そして
エミリーはニューヨークのファッション業界でバリバリ活躍
する女性で、身に着けているものも高級で、大邸宅に暮らして
います。作家の夢は破れたものの英語教師をする夫ショーンと
息子ニッキーと過ごしているらしい。
なぜに二人が仲良くなったのかは、おそらくは互いの利害が一致
したということが大きな理由でしょうね。つまり世話好き過ぎて
友人のいない孤独なステファニーと、仕事が忙しく手ごろな
シッターが欲しかったエミリー。セレブな生活にあこがれていた
ステファニーと自分より下にいて都合よく使える女性を求めて
いたエミリーは、グッドタイミングに出会うわけです。
エミリーがステファニーを見下しているのは丸わかりなんですが、
これが映画内で少しずつ変化していくのと、2人の女性の服装に
反映されている...かも。
出典:IMDb
エミリーは夫ショーンも明らかに見下しています。常にマウントを
取りたい女性なんでしょうか。そういう人は男女関わらず存在して、
自分が不利になってくると、討論だと論点をずらしたり、実際の
人間関係だと、なにがしかの意地悪をしたりすることが多いです。
論点ずらしは第三者から見ると明確にわかるから、みっともない
のでたまには「そうだね、間違っていたね」と言う素直さも必要だよな。
出典:IMDb
ショーン役のヘンリー・ゴールディングは「クレイジー・リッチ!」
(2018)で主役を務めていました。
親しくなった2人が互いの秘密を打ち明け合うけれど、セレブな
エミリーの秘密はぶったまげ〜なもので、でもそれほど罪なこと
ではないのです。気をつけないといけないのは、その言葉に乗って
自分の秘密を深く知らない相手に話すことです。それが相手の
ものと比べてどのくらい重いものか気づかないと。
「誰にも言わないから」という言葉ほど軽いものはありません。
エミリーが失踪した後、次々にカードがめくられ怒涛の後半に
突入します。もう怒涛なんですよ。
音楽はフレンチポップス中心でおしゃれな雰囲気が漂っていました。
<ネタバレ注意>
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疑問がいくつか残っています。
1、エミリーはなぜ身を隠していたのか。
双子の妹を殺しちゃったから、自分とすり替えて保険金狙いに変えた?
2、ニューヨークの画家の女性と親しかったエミリーが急に姿を消した
のはなぜ?
この画家は特にエミリーに執着しているようにも見えなかったな。
3、ステファニーとショーンがデキちゃってから嫌がらせを始めた
のはなぜ?
つまりショーンとニッキーにはこっそり連絡をしてどこかで暮らす
つもりだったのに計画が狂ったってこと?
4、自らDVを偽装して表に出て来たのは、すべてをショーンの罪に
しようとしたから?
同時にステファニーも保険金に気づいていたからちょうどよかったのかしら。
5、一番の疑問は妹がなぜ待ち合わせの日にやって来なかったんだろう。
あれこれ考え直しても納得がいかず、サスペンスで小さなほころびが
あると、とっても気になるし、まさかの「双子」オチ。
さらにはひねってある割にはそれがすっかり読めてしまうラストで
かなりがっかりしました。原作を読めばきっと納得できるんだろうな。
信仰=フェイス、と、希望=ホープ って名前の双子で、姉がフェイスで邪悪な悪鬼のような子=エミリー。湖で殺されたのが、母親が「良く世話をしてくれた子」という妹ホープ、なんですかねえ?
ということになると、…
1は、妹ホープが強請ってきたのを逆手にとって、殺して自分の身代りにして保険金をせしめようとした。もともとエミリーは「ローンが払えず破産しそう」とステファニーに話してたくらい大金が必要だった。というわけで自分が死んだことにして身を隠した。夫が保険金を手に入れたら、夫を殺して高跳び!とか
2は、女性画家とはレズだった(エミリーはバイセクシャル!)んじゃないかなあ〜。ステファニーともキスしてたし。画家のところで、放火事件のほとぼり冷めるまで身を隠したが、画家がマジになり鬱陶しいので出奔したのか?
3は、私もそう思うんだけど、夫のショーンはまあ要らない(笑)と思うけど、「息子は宝物」というくらいニッキーを愛してたから、ニッキーを取られたくなかったし、ニッキーに会いたくなったから♡かな。ホープを殺したのも、ホープが「子どもは可愛いでしょ!」とあたかもニッキーを狙うような脅しをしたのも殺す理由の一つかなぁ。
4は、ステファニーに暴かれて保険金はダメになった上に、ホープ殺害犯にまでされたくなかったので、ショーンに殺人罪を被せるお膳立てにしたんじゃないかと思う。DVで閉じ込められていたとか、なんとか言うつもりだったとか。それは、成功したんだけど。
5は、ホープが待ち合わせ場所に来なかったのは、フェイスは虚言癖があるから実は来なかったのはフェイスの方じゃないかと思うの。双子でいるとバレバレだし、もう面倒なホープと一緒にいたくなかったからね。
と思うんだけど(笑)
私が納得できなかったのは、ステファニーは義理の兄とステファニーの夫の交通事故死は、自殺か?
無理心中?
それと、ママ友パパ友は、ステファニーの味方だったんかい?ママ友はステの子どものマイルズを預かってくれてるし、パパ友はエミリーを撥ねてくれたわけかい?
なんのかんの言っても、ママ友パパ友は力がある?
それと、双子のママの家のお爺さんは誰?再婚相手?
かなり早い段階で、エミリーがヤバイ女だと分かるんで、死体は別人だとは思ったけど、まさかの双子!!
やっぱり、この映画はミステリーというより、ブラックコメディなんだって思うことにしちゃいます(笑)