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    ヘル・フロント 地獄の最前線

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    JUGEMテーマ:洋画

     

    ヘルフロント

    出典:IMDb

     

    「ヘル・フロント 地獄の最前線」

    原題:Journey's End

    監督:ソウル・ディブ

    2017年 イギリス映画 108分

    キャスト:サム・クラフリン

         エイサ・バターフィールド

         トビー・ジョーンズ

         トム・スターリッジ

         スティーブン・グレアム

     

    1918年春、フランス北部でドイツ軍と睨み合う

    イギリス軍スタンホープ大尉率いる部隊へローリー少尉

    が赴任する。ローリーは旧知のスタンホープとの再会を

    喜ぶが、戦場はあまりに過酷なものだった。


    <お勧め星>☆☆☆半 戦争の現場での悲惨な状況を若い

    将校の視線で描いています。


    攻撃計画と夕食の献立


    第二次世界大戦前やその戦争中の状況を描いた映画は数多く

    見てきましたが、第一世界大戦についての映画はほとんど

    見たことがありません。1914年7月28日から

    1918年11月11日にかけて連合国(フランス、イギリス、

    ロシア、日本、イタリア、アメリカ、ベルギー等)と

    中央同盟国(ドイツ、オーストリア=ハンガリー、オスマン等)

    が交戦したもので2000万人近い犠牲者を出した戦争です。
    1930年映画「西部戦線異常なし」ははるか昔テレビの

    ロードショーで見た記憶があり、そこでのリアルな戦場の

    描き方にただただ恐怖を覚えただけでした。

    「大いなる幻影」(1937)

    「武器よさらば」(1957)
    「レッド・バロン」(2008)は題名のみ知っているだけで

    未見です。
    この映画は第一次世界大戦末期、1918年3月のドイツと

    膠着状態にあるイギリス軍の姿を描いています。鍋の蓋のような

    粗末なヘルメットをかぶり、ぬかるんだ塹壕に隠れている

    イギリス兵はいつ侵攻してくるかわからないドイツ軍を

    「ただ待っていた」のです。この「待つ」という行為がいかに

    人間の心をむしばんでいくか、それはアルコールに溺れた

    スタンホープ大尉に始まり、かすかな物音に体を震わす兵士にまで

    現れています。夜昼の区別なく緊張を強いられ、帰還命令が

    出されることはなく、怪我をして担架に乗った時にようやく

    故郷に戻れるという絶望的な状況は、戦争の違う側面を映して

    いるようにも思えるのです。

     

    ヘルフロント
    出典:IMDb

     

    そしてそのスタンホープ大尉率いる部隊にラーリー少尉が

    志願してやって来ます。ここはセリフでしか語られませんが、

    ラーリーは大佐の甥であり、スタンホープは彼の家に仕える

    身の上で、彼の姉マーガレットと恋仲だったようなのです。昔は

    3人でよく遊んだと語るローリーの言葉を遮っていく

    スタンホープは、今の身の上を知られたくないらしい。派手に

    戦果をあげて昇進した過去とは違い、今は塹壕にこもり酒浸りで

    指示を下すだけの日々を送っているからです。

     

    ヘルフロント

    出典:IMDb

     

    それでも副官のオズボーン中尉が彼を何とか支えていたのですが、

    上層部の指示でドイツ軍に急襲をかけ捕虜を連れ去り、侵攻する
    情報を聞き出す任務が下されます。それに参加させられるのは

    将校2名と兵士10名。急襲するために必要な準備期間より、

    その結果の報告をする夕食会の日程が優先されるというあまりに

    非情な命令です。
    これが戦争なのです。戦地の前線で戦う兵士はコマの1つに過ぎず、

    それを現場で指揮する者は、遠く離れた安全な場所で好物を

    食べながら作戦を練る上層部の指示に従うしかないのです。
    また急襲することは、明らかにドイツ軍の反撃を呼ぶことは間違い

    ないのに、援軍、武器の補強はなく、撤退もないと言われる。

    つまりここで死ぬことが決定したことにほかなりません。
    スタンホープに会いたくて入隊したラーリーも少しずつ現場の

    過酷さを実感していき、さらには急襲作戦のメンバーになった

    ことで、初めて「戦争」「死」を体感することになります。

    作戦は成功したと言えるのでしょう。しかし聞き出せた情報と

    失った命が同じ重さであるとはどうしても思えないのです。

     

    ヘルフロント
    出典:IMDb

     

    その後予想通り起こる戦闘風景は、ぬかるんだ塹壕に頭を隠して

    いても、銃弾がヒュッヒュッと容赦なく兵士を襲い、爆発が起き、

    仲間が次々と倒れていきます。そういえばこの塹壕も、フランス兵の
    遺体をそのまま埋めて作り上げたと序盤に語っていたことを

    思い出しました。
    彼らは何のために戦うのか、領土のため、民族のため、信仰のため、

    ひいては自国への愛国心のため。しかしそのどれをとっても

    「戦争」を正当化する理由は1つもなく、いとも簡単に口にすべき

    言葉ではないと心から思うのです。

     

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