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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:邦画
出典:youtube
「新聞記者」
監督:藤井道人
2019年 日本映画 113分
キャスト:本田 翼
松坂桃李
田中哲司
シム・ウンギョン
高橋和也
東都新聞記者、吉岡エリカのもとに医療系大学新設計画
の極秘情報が記載されたFAXが送信され、彼女は上司の
反対を押し切って取材を進めていく。一方内閣特別調査室
の官僚杉原は、政権に不都合な情報をコントロールする
仕事に追われていた。
<お勧め星>☆☆☆☆ しっかりこの目で見てよく考えよう。
自らを信じ、そして疑え
原案は東京新聞記者、望月衣塑子の同名ベストセラー小説です。
それを聞いただけで、この映画を観るのをやめる人がいると
思いますが、それはとてももったいない事なのです。どんな
考えを持っていてもぜひこの映画を観てほしいと思える
久しぶりの邦画の秀作です。
ただ一点、杉原の妻役の本田翼が、大変残念な演技をしており、
周りが芸達者な俳優の中でとても目立っています。
これはもったいなかったなあ。学芸会かと思ったわ。
そして肝心のストーリーは、ここ数年、世間をにぎわせた
いくつもの事件を同じような形で組み入れ、その取材を中止
せざるを得ない新聞記者の苦悩と、政権にとって不都合な情報を、
逆のものに変えていく内閣特別調査室の内部が描かれるのです。
一日中コンピューターの画面に張り付き、同じようなtweetを
連投していく。この姿には人間性のかけらはなく、与えられた
仕事をただこなしているロボットのようにも思えます。
出典:youtube
外務省から出向している官僚、杉原は「仕事」として上司の
指示に従うだけの日々を送っており、臨月の妻のそばにもろくに
いられないのです。公務員とはいえ組織の一部であるならば、
与えられた仕事を確実にこなすことが基本であり、そこに自分の
意志は無関係かもしれません。
そしてある時外務省時代に大そう世話になった当時の上司だった
神崎に再会します。実はこの神崎は外務省の不祥事の責任を一手に
引き受け、今は療養中らしい。この神崎役が高橋和也で、疲れた
中年男というイメージにピッタリなのです。神崎は娘の大学進学を
楽しみにし、杉原は第一子の誕生を楽しみにしている、誰もが
普通の幸せを求める一人の人間にすぎません。
出典:youtube
一方、日本人で記者だった父親と韓国人の母親を持ち、アメリカで
育ったエリカは、強い信念をもって仕事にのぞんでいます。しかし
しばしば新聞社の方針で中断させられ、また小さな記事にしか
できず歯がゆい思いを抱いているのです。
この映画には実在の人物が実名で登場しますが、それはテレビ内の
討論番組としてであり、何かの方向に観客を誘導しようとするもの
ではありません。
出典:youtube
さらに映画内の「悪」を演じるのが内閣特別調査室長役の田中哲司
のみなのです。彼が誰の指示で動き、その事案に誰がどのように
関わっているのか、一切説明がないのです。そこは観ている側が
想像するのです。あくびしている暇があったら想像しよう。
2時間ドラマのように、取材を進めていくうえで、脅迫状を受け取る
とか、階段から突き落とされるとか、電車のホームで後ろから押される
とか、そんなありきたりの恐怖は存在しません。
逆に言うと、極めて好都合な情報の存在とかヒーローが現れるわけでも
ないのです。
画面が暗転しエンドロールの歌が流れた時、何を感じたか、そして
これから何をすればいいのか、観ている側の自由だと思います。
だからこそより多くの人たちにこの映画を観てほしいと考えます。
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読み通すには一頑張りが必要かも。
読めば日本史の盲点に気付くでしょう。
ネット小説も面白いです。