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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:Horror
出典:IMDb
「ゆれる人魚」
原題:The Lure
監督:アグニェシュカ・スモチンスカ
2015年 ポーランド映画 92分 R15+
キャスト:キンガ・プレイス
マルタ・マズレク
ミハリナ・オルシャンスカ
ヤーコブ・ジェルシャル
シグナムント・マラウッソ
1980年代のポーランド。人魚の姉妹がナイトクラブ
のステージにあがり人気を博すようになる。しかし姉の
シルバーがバンドマンのミーテクに恋をしたことから、
妹ゴールデンとの関係に変化が起きてしまう...。
<お勧め星>☆☆☆ ホラーというかファンタジーというか
ミュージカルというかどのジャンルに入るかわからない
けれど、切ない映画です。
どこにも穴がない
アンデルセン童話「人魚姫」にツイストを加えた
ホラー・ファンタジーと紹介しているものが多いけれど、
ミュージカル要素が全編にわたって散りばめてあるし、突然
歌いだすのが苦手な人には受け入れにくい映画なことは確か
です。
アンデルセン童話の「人魚姫」の内容も何やらうろ覚えだし、
ディズニー映画「リトル・マーメイド」も未見です。そもそも
ディズニー映画になった時点で。オリジナルストーリーから
離れてしまうことは簡単にわかってしまう。ダークな部分は
消し去られて「夢」と「希望」と「愛」に満ちた映画に
なったんだろうなあ。(2018年に実写化もされている
けれど、全然見る気なし)
本当のアンデルセン童話を読んでみると、これは私が幼い頃
絵本で読んだものとは異なり、かなり残酷で悲しい話になって
います。尾ひれを足に変えたら、歩くたびにすごく痛いって、
そんな話は書いてなかったはず。さてそれをどんな風に
ツイストしたのでしょう。
冒頭、水の中から岸で歌を歌う男女3人を見つける2人の
女の子?が映ります。彼らの歌に返し歌として送るのが
「決してあなたを食べたりはしない...」。
ここで「ん?」と感じてしまう。この子たちもしかして人間を
食べるのかしら。そしてこの時点でどちらかが、イケメンの
方のバンドマンに恋すると確信します。いやこのバンドマン、
ミーテクがまことにイケメンです。昨年観た「ボヘミアンラプソディー」
のロジャー役を演じた俳優さんに似た感じ。
出典:IMDb
つまり目鼻立ちがはっきりした金髪の白人男性です。髪の毛や
肌の色は異なれど、岡田将生くんとか高良健吾くんとか
三浦春馬くんとか、城田優くんとか、私の大好きなタイプに
似ている...と思う。
そしてこの二人の姉妹、シルバーとゴールデンは、彼らの
バンドが演奏しているナイトクラブに引き取られるのです。
ストリップすらあるクラブなのでこんな若い女の子が働いて
大丈夫かしら?
といらない心配をすると、おお、最初から二人が全裸で登場します。
でも
「どこにも穴がない」。
バービー人形のような体なのです。そして水をかけると、なんと
いうことでしょう。下半身が尾ひれに変わります。
出典:IMDb
ところがこの姉妹がそれほど可愛いわけではないのと、尾ひれが
美しくないのです。ファンタジー要素は少ししぼむかな。まあ、
上半身はほとんど露出しているのでこのクラブでは大人気になります。
歌声もきれいだし、ステージ上の水槽に入ると、あっという間に
人魚に変わるのです。人魚が美しくない代わりに、映画内で
しばしば見られるミュージカルタッチのシーンの歌は、美しいもの
ばかりで、後半に登場するパンクロッカー、トリトンの歌以外は、
どれも心にしっとりと染み込んでいくのです。
シルバーとゴールデンのうち、シルバーは初日からミーテクに心を
奪われてしまいます。よく考えるとこの姉妹の年齢はいくつ
なんでしょう。タバコもお酒も初めて嗜むし、体つきもどことなく
幼い感じです。でも彼女たちが隠している秘密は、オリジナル童話の
「人魚姫」とは全く異なるもので、ここはどちらかというと
オカルトっぽいかしら。
映像は夢か現実かわからないシーンが突然入り込んだり、ストーリーが
飛んだりして、かなり戸惑うけれど、最終的には童話に近づいて
いきます。
出典:IMDb
最初にバンドと一緒に登場する姉妹とボーカルの女性の姿はどう
見ても「ミニスカポリス」ですよね。