ある少年の告白

4

JUGEMテーマ:洋画

 

ある少年の告白

出典:IMDb

 

「ある少年の告白」

原題:Boy Erased

監督:ジョエル・エドガートン

2018年 アメリカ映画 115分

キャスト:ルーカス・ヘッジズ

     ニコール・キッドマン

     ラッセル・クロウ

     ジョエル・エドガートン

 

アーカンソー州に住む牧師の父マーシャルと

母ナンシーの一人息子ジャレッドは大学入学後、

自分がゲイ出るあることに気づく。そして1本の

電話で息子の状況を知った両親は、彼を同性愛救済

プログラムに参加させるのだったが。


<お勧め星>☆☆☆半 両親の愛情が強く感じられる

ものの、1人の人間としての個性を否定することは

あってはならないと実感します。


自分自身が神


監督は「ザ・ギフト」(2015)で超気色悪く不気味な

男を演じ、監督も務めたジョエル・エドガートン。今作も

監督と矯正プログラムの指導者を演じています。

「ザ・ギフト」のギフト=贈り物
の本当の意味を理解した時の恐怖は今も忘れません。
そして今回最も驚いたのが、アメリカにはLGBTQである人々を

矯正する施設が存在しているということです。様々な活動の

起点となることが多いアメリカにおいて、2014年に

オバマ大統領が矯正治療をやめる声明を発表した後も、

34の州では法律が整備されておらず、プログラムは進められて

いるのです。
ジャレッドの幼い頃のVTRから始まる映画は、彼がいかに両親に

愛され、ごく普通の男の子の夢を抱いていたことが伺えます。

活発に動き、たくさん笑い、好きなスポーツはアメフトとバスケで

将来はバイク乗りになりたいと言う。

 

ある少年の告白
出典:IMDb

 

アーカンソー州の田舎町に育ったジャレッドは、牧師の父

(もう太っちゃって残念なラッセル・クロウ)マーシャルと

専業主婦ナンシー(ニコール・キッドマン)の一人息子で、

スポーツを愛し、一応GFらしき女子もいるのですが、なんか

おかしいのです。おかしいと言えば、この地区は白人しか

おらず、ナンシーは金髪で専業主婦という、かつての

「良きアメリカ」の象徴のように描かれていることです。

 

ある少年の告白
出典:IMDb

 

その話は関係ないので、おいといて、ジャレッドが大学に

入学してから、彼自身がゲイであるという自覚を持つのです。

それはあまりに衝撃的な出来事からだったのですが、その話が

両親の耳に入ると、牧師である父は彼を矯正するため、

サイクス氏が運営する救済プログラムに参加させるのです。

キリスト教福音派の牧師であるマーシャルにとって、自分の

息子が「罪」を冒しているのならば、それを改めなければ

なりません。

 

ある少年の告白

出典:IMDb

 

サイクス役はジョエル・エドガートンで、かなり高圧的で

ありながら、いかにも「正しいことをしている」かのように

話すので、見ている側は不快感が募るばかり。
両親はジャレッドのホルモン異常かと考え、医者に男性ホルモン

の量を図るように依頼もしています。しかしこの医者は

「あなたは健全な若者よ」と諭すのです。どこか病気で投薬で

治るのではないかという親の淡い期待は打ち砕かれます。

ジャレッドが自分に自信を持っていたならば、こんなプログラムに

参加することもなかったのでしょうが、ゲイ=悪と信じている

若者にとって、自分の嗜好が異常で、できれば普通

(何が普通だろう)の若者のように異性に興味を持ち、子供を

授かり、家庭を築くということを目標にしてしまうのは当たり前の

ことなのです。こんな1パターンしかない人生などあり得ないと

気づくのはいつだろうか。

 

ある少年の告白
出典:IMDb

 

プログラムでは多くの規則があり、さらに「男らしい姿」

「男らしいスポーツ」「心の清算」を行うのです。男らしい姿は、

腰に手を当てて足を開いて立つって大笑いなんだけど。

このような型にはまった価値観の押し付けは、幾人かのプログラム

体験者にとっては苦痛でしかないのです。おそらくは全員が

そうだけれど、「できるふりをする」という賢い選択をする若者も

います。あ、思い出しました。ジャレッドの友人の中に

グザヴィエ・ドランがいました。

 

ある少年の告白
出典:IMDb

 

プログラムはいつ終わるのか、どういった結果を待つのか参加者

には知らされず、スタッフに暴言を吐かれたり、罪を認めない者

は聖書で叩くという虐待も行われるのです。
終盤は逃亡を図るジャレッドと彼を救うために施設に急行する

母ナンシー、サイクスを含めスタッフとの攻防が描かれ、これは

どうなるのだろうとハラハラしてしまいます。ナンシーが

「何かが違う」と感じたことは、まさにその通りだったのです。
人間一人一人の個性を無視する行為は、やはり宗教的な戒律に

触れるとしても許されるべきことではないし、罪に問われるような

行為でなければ、個人の嗜好は尊重されるべきだと思います。
ジョエル・エドガートンが「スリー・ビルボード」(2017)

の時同様に繊細でありながら行動的な姿を見せてくれました。

 

ブログランキング・にほんブログ村へ にほんブログ村 映画ブログへ 人気ブログランキングへ

 


関連する記事
コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック

カレンダー

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< December 2019 >>

ブログランキング

今日のわんこ

powered by 撮影スタジオ.jp

アマゾン

遊びにきてくれてありがとう!

カウンター

死語レッスン

最新記事

categories

過去の記事

コメントありがとうございます!

トラックバックありがとうございます!

recommend

お友達

ミス・マープルについて

書いた記事数:3082 最後に更新した日:2019/12/10

あの映画を探そう!

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM