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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般
出典:IMDb
「ジュラシック・ワールド/炎の王国」
原題:Jurrassic World:Fallen Kingdom
監督:J・A・バヨナ
2018年 アメリカ映画 128分
キャスト:クリス・プラット
プライス・ダラス・ハワード
レイフ・スポール
ジャスティス・スミス
インドミナス・レックスとT-REXの戦いで崩壊した
ジュラシック・ワールドのあるイスラ・ヌブラル島は
火山噴火の危機に瀕していた。恐竜たちを救出するか
そのまま放置するか議論が割れる中、かつてのパークの
責任者クレアは、恐竜行動学者だったオーウェンと共に
島を訪れるが..。
<お勧め星>☆☆☆半 「ジュラシック・パーク」を思い
出すようなシーンが随所に見られ、迫力あふれる映像の中で
強いメッセージを感じます。
過去には戻れない
邦題の副題を「炎の王国」としてあるので、火山の爆発で
1つの王国ができがってしまったのかと思うと、いやいや
原題の副題を見てよ、と思います。
「Fallen Kingdom」=崩壊した王国です。
かつてジュラシック・ワールドがあったイスラ・ヌブラル島の
火山が今にも噴火しようとしており、そこにまだ生存している
恐竜たちをどうするかという議論から始まります。
マルコム博士は「噴火で全滅するのも運命だ」
と一見残酷に思える意見を述べますが、実はそれこそ「正論」
なのです。元々絶滅していた恐竜を人間のエゴで再生し、
それに対処できなくなって放棄した人間が再び保護を主張する
のは、あまりにも利己的な主張なのに、「恐竜保護」という
言葉で、それはカバーされてしまう。「正論」を「異論」に変
えてしまうのは、小さなエゴの集結ではないかと感じてしまいます。
マルコム博士は「ジュラシック・パーク」時代からずっとそれを
訴え続け、それなのに耳を貸さない人々のせいでどれだけ被害を
被って来たのか。
かつてパークの責任者だったクレア役は、前作と同じく
ブライス・ダラス・ハワード。一回りほど大きくなっていますが、
今回はハイヒールで走り回らず、最初からスニーカーを履いて
いるので、私的には好感度アップです。クレアで思い出すのは、
恐竜の飼育係をしていたオーウェンで、この役も前作と同じで
クリス・プラットが演じています。
出典:IMDb
クレアの属する恐竜保護団体のジーアとフランクリンも加わり、
ジュラシック・パーク創設者の一人ロックウッドの財団の
代表ミルズの好意的な援助で、彼らは島へ向かうのです。同行
する探検隊隊長ウィートリーたちがやけにいかめしい姿だし、
かなりの数の部隊がいるのはなぜだろう。ってもうここで誰が
「悪」なのかわかってしまいます。それも黒幕までわかると
いう親切な説明シーンが流れ、疑心暗鬼になることは一切なく、
島でのウィートリーたちの蛮行や遂に噴火した火山の噴石や
溶岩流から逃れようとする4人の姿に、ただハラハラするの
です。前作でパークを回るために使われた丸い移動器具が今作も
一応大活躍?
出典:IMDb
活用したい恐竜のみ捕獲するという人間の強欲さが既に目に
焼けつけられているのに、それが終盤にはこれでもかと見せられ
続けます。
一方騙されて島に行ってしまったクレアたちは、なんとか船で
一緒に戻ることができたのですが、そこからミルズたちと4人の
対決が始まるのです。そこにはロックウッドの孫娘メイジーを
加わっており、彼女がちょいちょい聞き耳を立てたり、邸の
地下室に忍び込んだりして、ミルズの悪業を知っているので説明は
不要。
出典:IMDb
出典:IMDb
前作では「ものすごく大きい」インドミナス・レックスが
作られていたけれど、実際にT-REXと戦っていた時には、その
大きさが全く感じられませんでした。今作は大きさではなく、
戦闘能力にたけたインドラプトル(名前からして何と何を
掛け合わせたかわかるという)が試作されているのです。これを
何に使うかはいわずもがなですね。
猛獣を子供の頃から育て、それをハンティングするという残酷な
行為を遊びにしている大金持ちが存在するように、お金が有り
余った人、もっとお金が欲しい人の考えることは、たいていろく
でもないことだと思います。「ホステル」参照。
それでも勧善懲悪のストーリーなので、もう愉快爽快!!
とはいえラストにマルコム博士の語った言葉は重いです。それと
三部作の二本目ということなのか、冒頭のインドミナス・レックスが
その後登場しなかったことは説明がなかったです。助かったと
思ったところを大きな口がパクリとか、突然背後に姿が浮かび上がる
恐竜、という驚かし方はわかっていてもスリルがあります。