ジェニーの記憶

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JUGEMテーマ:洋画

 

ジェニーの記憶

出典:IMDb

 

「ジェニーの記憶」

原題:The Tale

監督:ジェニファー・フォックス

2018年 アメリカ=ドイツ 117分 R18+

キャスト:エリザベス・デビッキ

     ローラ・ダーン

     ジェイソン・リッター

     チェルシー・オルデン

 

マーティンと婚約中のジェニファーのもとに母から

電話がかかる。それは彼女が少女時代に書いた物語の

ことで、乗馬を習っていたミセスGとコーチのビルとの

間にあった出来事を問いただすものだった。
ジェニファーは当時の関係者を訪ねながら自らの記憶を

たどっていくが...。


<お勧め星>☆☆☆ 記憶は美しいものだけ残り、事実と

かけ離れていくことがあるのですね。それは思い出したく

ないのか、忘れてしまったのかどちらだろう。


わたしは被害者じゃない


「事実は1つ、真実は人の数だけある」とよく言われますが、

それは「記憶」も同じことで、1つの事実に対しての記憶は、

それを体験した本人、周りにいた人々、噂を聞いた人々など

によっていくつもの姿に変わっていくのだと思います。
「あなたは小学校の時にどうしてわたしに冷たかったの?」
と言われたことがありますが、わたしにはその子に冷たくした

記憶はなく、すぐに先生に告げ口する子というイメージしか

ありませんでした。逆に自分こそよく仲間外れにされたものだ

と被害者のつもりでいたことに驚きます。

いったいどれが事実なんだろう。今となってはまさに藪の中です。

 

ジェニーの記憶
出典:IMDb

 

ジェニーの記憶

出典:IMDb

 

この映画のヒロイン、ジェニファーは親の勧めで馬術を習い

始めるのですが、それを本人は15歳くらいの時、と思い

込んでいたのに、実母から「13歳だった」と指摘されると、

記憶の中の自分があっという間に幼くなります。この映像は

大そう衝撃的で、自分の記憶のあいまいさを痛感させられる

のです。
実母がジェニファーに連絡してきたのは、当時彼女が書いて

いた物語や、馬術を習っていたミセスG、ランニングコーチの

ビルからの手紙、写真などを見て、その時に「何かがあった」

と確信したからなのです。
ジェニファーはそこから、当時の知り合いの人々に再会する

ために行動を開始します。
13歳のジェニファーとが現在のジェニファーがかわるがわる

映り、時折、互いにその行為を質問し合うという手法も取られます。
当時一緒に馬術を習っていたのは、ベッキーとフラニーという

年上の少女で、彼女たちからは、当時の記憶を丁寧に説明して

もらえるのに、ミセスGは、なぜか話をそらします。

 

ジェニーの記憶

出典:IMDb

 

若い頃のミセスGを演じるのがエリザベス・デビッキで、なんと

美しいことでしょう。身長190cmかつスタイル抜群の上、

ブロンドの髪がカールしたショートヘアは、思わず息をのむほど

です。それが今はただの老女になっていて、その面影が一切

ないことに月日の経過はあまりに残酷であると思ってしまう。
さらにランニングコーチだったビルとは一切連絡が取れません。

その頃には、13歳のジェニファーに彼らが何をしたかが鮮明に

蘇ってきているのです。5人の弟妹を持ち、仕事が忙しい両親は、

ジェニファーの気持ちを汲み取ることはなく、彼らの価値観を

押し付け、自由を奪い、束縛する毎日でした。そんな生活から

解き放たれるのが馬術の訓練の日で、ある時から宿泊することに

なるのです。このシーンは本当に気持ちが悪い。ビルの言葉の

1つ1つが、何も知らない子供をだますのにうってつけのもの

ばかりなのです。そしてジェニファー自身も、

「自分は選ばれた」

「自分は特別だった」と信じ、
「被害者じゃない」と思い続けてきたのです。
それが記憶を塗り替えた一番の要因であり、自分自身はとっくに

気づいていたし、なぜ乗馬訓練をやめたのかも、その理由であった

ことを思い出します。

 

ジェニーの記憶

出典:IMDb

 

大学で教鞭をとり、ドキュメンタリー作家として成功をしている

彼女が、自分の身に起きていた事実から目を背けていたのです。
この映画は監督自身の体験を自ら映像化したもので、当事者の

告発という意味では大変の意義のあることだと思うし、勇気ある

行動だと思います。映画内のリアルなシーンは大人が代役を務めたと
クレジットが出るほどの行為を受けた事実は、一生心の傷として

残るはずなのに、それを美しくすり替えて「素敵な出来事」と思い

込ませていた。そうしなければ彼女は耐えられなかったんじゃない

でしょうか。そうするしかなかった彼女に対してミセスGやビルの

行為やそれらを黙認した人々は永遠に糾弾されるべきですね。

 

 

 

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