ベスト・オブ・エネミーズ〜価値ある闘い〜

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JUGEMテーマ:洋画

 

ベストオブエネミーズ

出典:IMDb

 

「ベスト・オブ・エネミーズ〜価値ある闘い〜」

原題:The Best of Enemies

監督:ロビン・ビッセル

2019年 アメリカ映画 133分

キャスト:サム・ロックウェル

     タラジ・P・ヘンソン

     ウェス・ベントリー

     アン・ヘッシュ

 

1970年代のノースカロライナ州、ダーラム。黒人の

通う学校が火事で焼け、勉強する場を失った黒人の

保護者から、白人の通う学校への編入案が出される。

しかし白人側の強い抵抗に遭い、廃案になりかけるが、
全米黒人地位向上委員会の支持を得て、黒人と白人で

「10日間のシャレット」という話し合いの機会を設ける

ことになるのだった。黒人代表の活動家アンは白人代表で

KKKの支部長であるエリスと対立しながらシャレットを

進めていくが...。


<お勧め星>☆☆☆半 タイムリーに見た映画だけれど、

これが半世紀前のアメリカの出来事ということに愕然と

します。


孤独からの解放は差別だった


KKKといえば多くの人が例の目の部分だけ穴をあけた白い

袋を被り、たいまつを持って儀式を行う姿や極端な

人種差別思想の集団というイメージを思い浮かべると思います。

今、全米各地で起こっている白人警官による黒人暴行死への

抗議デモでも、6月8日にはバージニア州で一人の男が車で

突入する事件を起こしました。その男はKKKに所属していたと

いう報道があります。
KKKはKu Klux Klan といい、プロテスタントのアングロ

サクソン人(WASP)つまり北方系白人のみが神に選ばれた

優先人種であるという思想で、現在は
白人至上主義
反共主義
反ユダヤ主義
反イスラム主義
反同性愛
ネオナチズム
を掲げています。

冒頭に1971年当時の団体の入団式が映りますが、ちょっと

日本でいう反社会勢力の集まりと似た雰囲気があります。ここの

支部長がサム・ロックウェル演じるC・P・エリスです。
そして次に黒人の活動家アン・アトウォーターが、黒人の住宅

環境についての市会議員への要望に訪れるシーンに変わるのです。

ろくに話も聞かない白人議員と対等に張り合おうとするアンは、

正義感が強く、そしてお節介屋さんでもあるようです。

 

ベストオブエネミーズ
出典:IMDb

 

そして黒人の子供たちが通う(アンの娘も)イーストエンドの

学校が火事で焼けてしまい、その教育の場を設けるために、白人の

子供たちが通うダーラムに編入させようという話が持ち上がります。
この話し合いの最中に驚くべき事実が分かるんですが、黒人の

子供は教科書が白人の子供より1年下のものを使用させられて

いるのです。

「黒人が隣に座ったらこわい」

「黒人は能力が劣っている」
などすべて無知から来る発想なのです。無知というより知ろうと

しない、知る気持ちすら持たないという無関心かもしれません。
結局黒人は焼け残った校舎で交代で通学し勉強することになります。

その話し合いを見ていたのが「全米黒人地位向上委員会」NAACPで

「公立学校への人種統合要望」を市に提出するのです。
KKK所属の市会議員は大慌てで、事態を収束させようと

ビル・リディックという黒人を呼び「10日間のシャレット」

(人種間の話し合い)を実施することになります。

 

ベストオブエネミーズ

出典:IMDb

 

これには白人、黒人の代表が出席し、問題点を掲げたうえで、

解決策を模索し、最終的に公平な人選による12人の投票で、

3分の2を占めたものを採択していくという流れになります。
しかしエリスは、そもそもガソリンスタンドでガソリンを白人に

しか売らない男です。町の人に黒人であるアンやビルと話して

いる姿すら見られたくないのです。この狭量な人物に対し、

アンは攻撃的ではあるけれど、人々に公平に接しています。

 

ベストオブエネミーズ

出典:IMDb

 

とはいえ、話し合いの後にゴスペルを歌うこと(アフリカ発祥の

音楽)を認める代わりにKKKの衣装やチラシを置くことを許可

するというのはかなり極端ではないでしょうか。
それでも話し合いは続き、その間にエリスには、知的障がいの

あるラリーという息子がいることが分かってきます。また

エリスの妻は極端な差別思想の夫に対して反感を持っており、

そのせいで町の人口の半数を占める黒人の客が来ず、生活が

苦しいことを訴えます。もちろん却下。
しかしラリーが突然相部屋になって、パニックを起こしたとき、

アンがその顔の広さで、彼を個室に入れる交渉をするのです。

なんとなくアンとエリスは心が通じ合い始めたと思うけれど、

問題はそんなに簡単ではありません。

「シャレット」で評決をする人のうちリベラルな白人評決員

への嫌がらせが始まるのです。こんなことはいくらでもあったん

でしょうね。道を歩いていても唾をかけられ、すれ違う時には

黒人が道を譲らなければ暴行を受けた時代です。
ラスト付近は思いがけない展開となります。そしてエンドロールで

実際の人物が映ると、C・P・エリスって男の中の男

(この表現はいけないかな)じゃない!と実感します。
恐怖で支配することは、相手に怒りのエネルギーを蓄積させ、

それがいずれ爆発するのだと思わないといけません。そして

「強い白人」に憧れることが最も愚かであると気づいてほしい。

それも有色人種が「強い白人」に憧れるなんてすっとこどっこいも

甚だしいと思うばかりです。エリスのベルトにはいつも銃が

つけてあったし、車にもライフルが入っていたじゃない。ただ

肌が白いだけで他に何の強さもないからではないでしょうか。それを

認めるのは西部劇に憧れる能天気な時代遅れの頭と言わせてもらう。

映画の中で一生憧れていたらいいと思います。

 

 

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