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- 2023.01.12 Thursday
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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般
出典:IMDb
「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密」
原題:Knives Out
監督:ライアン・ジョンソン
2019年 アメリカ映画 130分
キャスト:ジェイミー・リー・カーチス
アナ・デ・アルマス
マイケル・シャノン
クリス・エヴァンス
トニ・コレット
ダニエル・クレイグ
大作家かつ大富豪のハーロン・スロンビーが自らの
屋敷で喉をかき切った状態で発見される。警察は
自殺と判断するが、名探偵ブノワ・ブランのもとに
匿名の人物から捜査の依頼が舞い込み、彼は警察官と
ともに屋敷に住む人々の話を聞き始める...。
<お勧め星>☆☆☆半 豪華な顔ぶれと謎解きを楽しめ
ますが、そもそもの設定がありきたりなのが少し残念
です。
ボンドは寡黙でいてほしい
この映画に私立探偵役で登場するブノワ・ブラン役の
ダニエル・クレイグがとてもよくしゃべります。
「007」シリーズのように寡黙かつ華麗なアクションを
決め、カーチェイスだってばっちり楽しませてくると
いう立ち位置ではないんですね。
オープニングは最もありきたりパターンで、食事を運んで
行ったメイドがドアを開けると屋敷の主ハーロンの姿が
見えません。そうか、違う部屋ね、と次の部屋を膝で
押して開けると、ますメイドの顔がみるみる変わるのです。
もちろんそこに横たわっているのは喉を鋭いナイフで
掻き切った状態のハーロンです。前の晩85歳の誕生日
パーティーを家族で祝ったばかりなのに。
出典:IMDb
さてこの出来事は一応「自殺」として扱われたんですが、
なぜか警察が事情聴取にやってきます。エリオット警部補と
ワグナー巡査のほかに後ろでピアノをポンと押す人物が
います。その人物は屋敷の住民の話を聞いていくうちに、
ここで終わりという時にポンと押すんですね。この人だれ?
屋敷にはこれまたよくあるパターンで、父親の財力に頼る
子供や孫が住んでいます。
1、次男ウォルト
ハーランの著作物の出版をすべて担っている。妻ドナと
ネオナチのジェイコブがいる。(ジェイコブのネオナチ
設定がいるのか、そもそもこの子は1度だけ役にたった
くらい)
2、長女リンダ
自ら立ち上げたブランドの社長をしている。夫リチャード
と息子ランサムがいる。(ランサム役はキャプテン・アメリカ
ことクリス・エヴァンス)
3、亡くなった長男の嫁ジョニ
長男ニールの妻であり、夫亡き後もこの家の財力に頼って
いる。娘メグは大学生。
4、ハーロンの母ワネッタ
この人幾つでしょう。ハーロンが85歳だから、少なくとも
100歳は越えてるはず。
5、メイドのフラン
6、ハーロンの看護師兼話し相手のマルタ
出典:IMDb
警部補たちが1人ずつ事件の晩の様子を尋ねていきます。
しかし映像は実際に起きていたことを流し、当人の口からは
全く異なる言葉が発せられるのです。つまり嘘を言って
います。
ここでものすごくおかしい人がいて、マルタは嘘をつくと
「嘔吐」するという体質なのです。したがって絶対に嘘を
つけない人物とも言えます。この体質をなぜブノワは
知っていたんでしょう。
但し、嘘ではなく、事実だけを並べるのであれば「嘔吐」
はしないのです。事実を正しい順序で話せば、そこに抜け
落ちた事柄があったとしても普通にいられるんですね。
序盤は登場人物の紹介を兼ねての事情聴取シーンで、この
屋敷の住民が、ウルグアイからの移民であるマルタに対し、
全く偏見を持っていないように感じられます。ネオナチは
違うと思うけれど、発言しないので害はありません。また
屋敷内の豪華な調度品も目を楽しませてくれます。
特にロビーにある剣のオブジェは燦然と輝き、なぜか丸い
空洞があるというデザインです。
ところが「遺言書開封式」が行われると様子は一変するの
です。内容は予想通りですね。ここから欲にまみれた人間の
本心が現れていくのは本当によくあるパターンです。
出典:IMDb
今まで親友のように付き合ってきたメグさえもマルタへの
態度が変わってしまいます。
ただここまででまだわからないのが、
「誰がブノワを呼んだのか」
です。そもそも彼を呼ばなければ、この事件は「自殺」で
片づけられたんですよ。それをなぜわざわざ細かな捜査を
させたがったのか。
マルタのもとに届く脅迫状やら、証拠品が保管されている
検視局への放火やら、限りなくのろいカーチェイスやら
(ほんの少しだけ)があった後に、ブノワの灰色の脳細胞が
全てを解明します。
知っていたらもっと早く動けよ!と思うけれど、それは
証拠や自白がないから無理なんでしょうか。マルタの
「嘔吐」癖が役に立つとは思わなかったので、そこは気分が
いいです。ただしストーリー的には目新しいものは感じられず、
現在のアメリカでの差別の状況と絡めるレビューもありますが、
そこまで深読みしなくてもいいと思う内容でした。
出典:IMDb
南部訛りの英語を話すダニエル・クレイグの英語は、どこが
南部訛りだったんだろう。クイーンズイングリッシュじゃ
なかったんだね。