ブーブル

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JUGEMテーマ:Horror

 

ブーブル

出典:IMDB

 

「ブーブル」

原題:Bulbbul

監督:アンヴィッタ・ダット・グプタン

2020年 インド映画 94分

キャスト:トリプティ・ディムリ

     アビナッシュ・ティワリー

     ラーフル・ボース

     パラムブラト・チャテルジー

 

1881年、インド、ベンガル地区。幼いブーブルは

父親ほど年の離れた領主イントラニルと結婚する。

幼い彼女と気が合うのは夫の末の弟サティヤだけ

だったが、成長したサティヤとの仲を疑った夫に

よって、彼はロンドンに行ってしまい、ブーブルは

激しいせっかんを受ける。5年後家に戻ってきた

サティヤは近所で連続して起きている殺人事件の話を

耳にするのだった。


<お勧め星>☆☆☆半 ストーリーはだいたい読めて

しまうのですが、赤く染まった月の夜の出来事が恐怖

だけでなく悲しみも感じさせます。


足のねじれた魔女


冒頭の映像はまだ10歳に満たないような少女がきれいに

着飾らされて嫁入り自宅をする様子です。彼女の名前は

ブーブル。その支度の途中に家を飛び出し木に登って

しまうおてんば娘です。一緒に遊んでいる少年も同じ

くらいの年頃です。しかし当然この少年と結婚するはずも

なく、連れて行かれた先で待っていたのは父親ほど年の

離れたイントラニルでした。イントラニルは領主で大豪邸に
住んでいます。

 

ブーブル

出典:youtube

 

この時が1881年であり、今はこんな児童婚は消えたのかと

思うとそういうことは決してないのです。インドでは1929年

にこの児童婚という風習が違法という法律が作られ、さらには

2006年には女性は18歳以上、男性は21歳以上でないと

結婚できないという法律ができたのですが、依然児童婚は

存在するのです。それは長年続いた家父長制度だけでなく、

貧困、教育の欠如、不安定な生活が重なり、持参金が必要な

女の子は金がある時に嫁がせるという考えが蔓延しているから

なのです。(ナショジオスペシャルより)
そして20年後、この領主の家の近くの森では赤い月の夜、

何かが出てきて、サティヤの馬車の御者を襲い、彼は無残な

殺され方をしてしまうのです。このサティヤは、ロンドンに

留学してから5年ぶりの帰郷であり、その間に長兄イントラニルは

家を出てしまい、次兄のマヘンドラは謎の死を遂げています。

 

ブーブル

出典:youtube

 

ブーブル

出典:youtube

 

久しぶりに会ったブーブルは美しいけれど、どこか人が

変わったような感じがするし、医者のスディップがやけに

ブーブルと親しげなのも気になります。また、ビノディニと

いうマヘンドラの妻は、夫の死から仏門に入り、剃髪状態

です。なんとなく不穏な雰囲気が映像から伝わってきます。
サティヤは、彼が戻ってきてから起きた殺人事件の捜査を

自ら行おうとし始めるのです。彼曰く

「これは女じゃない男の仕業だ」

「なぜ男の仕業だと思うの?」

と尋ねるブーブルに

「あんな残酷な殺し方は女はしない」と答えます。
さて時はさかのぼり、まだサティヤが家にいた頃、実は

ブーブルとサティヤはとても仲が良かったのです。サティヤは

彼女のために小説を書いてくれるし、敷地内の納屋を彼女の

実家の壁のように水色に塗る、とまで約束してくれます。

あれ?そんな色をしていたかなあ。とにかく派手な

婚礼衣装やきらびやかなアクセサリーに目を奪われた

ことしか覚えていません。しかしブーブルは本当はとても
孤独であり、生まれた家に戻りたかったはずなのです。

その心を癒してくれたのがサティヤだったのですが、

イントラニルの弟嫁ビノディニが、彼に

「ブーブルとサティヤは仲良し」

と告げ口をします。

 

ブーブル
出典:youtube

 

ビノディニの夫マヘンドラは少し頭が弱い男で、どうやら

ビノディニはイントラニルと関係があるらしい。それでも

イントラニルは自分の妻を奪われることに嫉妬し、サティヤを

ロンドン留学させ、二人が書いていた本の燃えかすを見つけて

怒り狂うんです。このシーンはスローで描かれ、怒りに燃える

イントラニルが鉄の棒でブーブルをたたき続ける姿と、痛みと

恐怖で泣き叫ぶブーブルの姿が交互に映り、それは真っ赤な

血しぶきとともに何度も目に入ってきます。
両足に大けがを負ったブーブルは医師スディップの治療を

受けますが、動けないブーブルの元にやって来たのはマヘンドラ

です。翌朝すべてを知ったビリディには

「黙っておきましょう」

とだけ言います。はあ?彼女もおそらくは児童婚させられたの

でしょう。ただ、彼女は気持ちではなく、この豪勢な暮らしさえ

続けば幸せだと考えているのです。マヘンドラに暴行された後に、

月は真っ赤になり、ブーブルは体を起こします。何かが彼女に

宿った瞬間です。
医者のスディップはその傷を見て、そして彼女の体を見て

すべてを悟るのです。
というのがサティヤがロンドンでのほほんと暮らしていた時に

屋敷で起きた出来事で、何も知らずに戻ってきた彼は、この

医師を疑い、警察に連行しようと馬車に乗せるのです。彼が

戻ってから起きた殺人事件はすべてこの男のせいだと謎の確信を

持ち、その事件の被害者が妻を殴って骨折させた男だったり、

児童婚したおっさんだったりしたことは全く気にも留めません。

終盤にこの児童婚した少女が「女神」の仕業と語った理由が

映像で見られると胸が締め付けられる思いになります。男たちが

「魔女」に仕業と思いこんだのは、彼らが守ってきた悪しき風習を

壊されることへの恐怖であって、それはサティヤも同じだったと

気づいたときにブーブルの絶望的な表情が忘れられません。

真っ赤な月の夜に真っ赤に燃え盛る森はすべてを焼き尽くし、

そしてラストを迎えるのです。
なんとも物悲しいホラーでしたが、ヒロイン、ブーブルの美しさは

やはり印象的でした。

 

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