孤独の夜

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JUGEMテーマ:サスペンス映画全般

 

孤独の夜

出典:IMDb

 

「孤独の夜」

原題:Raat Akeli Hai

監督:ハニー・トレハン

2020年 インド映画 149分

キャスト:ナワーズッディーン・シッディーキー

     ラーディカ・アープテー

     シヴーニー・ラグヴァン

     ティグマンシュ・ドゥリア

 

インドの裕福な家の家長シンが結婚式の宴の最中に

無残な遺体で発見される。彼は再婚であり、屋敷に

住んでいる身内は、若い再婚相手ラーダを犯人と

決めつけるが、ヤダヴ警部補は、事件を取り巻く人々
の行動や言動に疑問を持つのだった。


<お勧め星>☆☆☆☆ インドならではの問題も含まれて

おり、なかなか見ごたえのある内容です。


「息子の将来」


冒頭からショッキングなシーンです。何か急いでいる

男女が列車を降り、車に乗りこむと、待ち構えていた

トラックに尾行され、それが猛スピードで追突します。

道を外れひっくり返った車から女性が出てくると、

トラックから降りた男に喉を掻き切られてしまう。そして

運転していた男も、同じ男に岩で頭をつぶされます。

その後、遺体はずるずると運ばれ、それを掘った穴に入れ、

何かの液体を掛けていくのです。男がさらに土をかけよう

とした途端、その液体に手を触れてしまい、彼は手に

大やけどを負ってしまう模様。これが誰に対して行われ、

その目的は何だったのかを知るのは映画の終盤になって

からなのです。

 

孤独の夜
出典:IMDb

 

5年後、婚活中のヤダヴ警部補は、部下の結婚式に呼ばれた際、

母親に猛烈に売り込みをされても「肌の色が黒すぎる」などと

女性に言われ、独身街道を突き進んでいます。それでも色白に

見せるクリームを塗っているようです。ちょっと歯磨き粉みたい。
そんな時、ラグビール・シンという裕福な男性が殺害されると

いう事件が起こります。現場に急行すると、そこは結婚式の

飾り付けがされた豪華な邸宅で、シン自身の結婚式の最中だったと

説明されるのです。

 

孤独の夜
出典:IMDb

 

しかし遺体はかなりのじいさんで、話を聞くと、5年前に妻が

失踪し、若い愛人と再婚をしたらしい。周りにいる人々がみ

んな怪しすぎるんですよ。

 

孤独の夜
出典:IMDb

 

第一発見者である甥のヴィクラムは、自分が最後にシンと電話で

話したと言いますが、その時間が曖昧だし、前妻の弟である

ラメシュや前妻の息子カラン、さらにシンの姉であるプラミラ

(ヴィクラムの母)とその娘ヴァスタは、再婚相手ラーダを

はなから「財産目当て」の殺人者と決めつけています。前妻の

娘カルナとメイドのチュニだけが何かに怯えている様子なのです。

カルナの夫シソディアは妻をいたわるどころか、ほかの多くと

同じようにラーダを責めまくります。プラミラが二言目に口に

するのが「家に男が必要なんだから」という言葉で、男性優位の

インド社会を強く印象付けるのです。
「ナイヴズ・アウト」(2019)でも同じように富豪が亡くなり、

それが自殺なのか殺人なのか、その遺言書の内容すらも驚くべき

もので、ミステリーの定番を堪能できましたが、こちらの映画は
殺人犯そのものを捜すという謎解きに徹しています。そこには

インド特有の文化や社会構造の問題があり、実際に独断であれほど

捜査ができるものかと疑ってしまうほどですが、それを引き算

しても十分ミステリーを楽しめます。
さて、ヤダヴがその家の住人を一人ずつ取り調べて行けると

思いきや、顔さえ出さない人もいるし、誰かを取り調べていると

誰かが聞き耳を立てていたり、ラーダへの直接的な嫌がらせも

起こります。
さらにシンの前妻はメイド、チュニの父親と同時に失踪しているのに、

その事件は上からの圧力で捜査が終了したということをヤダヴは

知るのです。怪しい。
ラーダはシンに愛されていたのではなく、どうやら虐待を受けて

いたらしいこと。彼女はヴィクラムとも関係があったこと。その一方で、

失踪した前妻が最後の電話を掛けたのが駅だったらしいことから、
駅のあたりの事故車両を調べると、追突したトラックが、

ラグビール家と強くつながっているラジャという議員の経営する

なめし皮の工場のものであることがわかってきます。なめし皮の

工場では強い薬剤を使うらしい...。
ここまで見た時にピンと来ますが、まず名前と顔と素性がとても

覚えづらいです。特にシンの娘婿シソディアと前妻の弟ラメシュを

見間違えることが多く、ヤダヴのパンチによって鼻を折った方が
シソディアとわかるまで、少々混乱します。ラメシュは割といい人。

いずれにしても、何か行動を起こすのは男性だけで、女性は

あ〜たらこ〜たら口ばかり出すのです。
そして警視正からの捜査中止命令を巡って、ヤダヴは部下の

ナンドゥと道の真ん中で喧嘩をしてしまうのです。その後、勝手に

行動し始めたヤダヴは何者かに銃撃されます。この映画では殺人

にはライフル銃が使われましたが、他はすべてピストルなので、

いとも簡単に弾をかわしていくし、そもそも目標の人物に命中

しません。
クライマックスの橋の下での対決シーンでも、例の手にやけどの

傷がある殺し屋らしき男は、直前に電車から落ちて大けがを負って

いるはずなのに、動きが速く、警官の撃つ銃が少しも命中

しないんですよ。
もう体はボロボロのはずなのに、全然死にましぇん。

奴に関しては、それなりのシーンが用意してあるので、そこまで

生き延びないといけないのでしょう。
事件の真相がわかると、それは「ブーブル」(2020)のような

インド特有の問題とさらに男性優位思想が根底にあることを改めて

思い知らされます。
「誰が手を下したか」よりも
「誰に真っ先に連絡したか」そして「誰を優先させたか」です。
ラストは予想通りで、色白に見えるクリームをポイしたのは、

ヤダヴが本当に愛する人を見つけた証だったのでしょう。

めでたしめでたし。

 

 

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