「人肉ラーメン」
原題:the meat grinder
監督:ティワ・モエイサイソン
2009年 タイ映画 100分
キャスト:マイ・チャルンプラ
アニュウェイニワイトウォン
ワイリディットスルマライ
ラーメン屋台を開いているバスは、母親から引き継いだ秘伝の方法で
スープを作っていた。そんなある日、暴動に巻き込まれそうになったバスを
救ってくれたアタポンと知り合う。彼女はひと時の幸せを味わうのだが...。
白黒画像。手から滴り落ちる血のしずく。何かに塩を塗りこむ手。その手は
手際よく贓物をさばいていきます。中華包丁でバンバン切りながら。
そして腹の皮1枚で煮立った大鍋の上に吊り下げられている男は、綱を緩められて
鍋の中へと落ちていきます。
「八仙飯店之人肉饅頭」のような映画化と思いきや、結構奥深いストーリーです。
カラー画面になり、子守として雇われたアオイという女性を捜しに、1人の男がバスの
家を訪れます。
「アオイは亭主と逃げた。」
と表情もなく言い放つバス。そして突然男の右足を切り捨てるのです。おお、怖い!
彼の手の爪は1本1本釘で床に打ち付けられていく。
このシーンをはじめとして、全編血みどろ、グログロの映画です。なので、血の怖い方は
絶対に見てはいけません。
そして屋台をひく町中で、暴動に巻き込まれたバスを救ってくれた青年アタポンと知り合い、互いに心を惹かれるのですが、実はバスにはおぞましい(いくつもあって
書きつくせません)過去と悲しい思い出があり、それをすべて胸にしまいこんでいるん
です。
アオイとできてしまった旦那、その旦那の作った借金を取り立てにくる男たち。唯一心を
許したアタポンさえ、ニドという若い女性の元へ去ろうとしている。壊れ続けていた彼女の心が遂に崩壊してしまいます。いやその前から崩壊していたか。
終盤のバスから逃げるニドに対して、出ましたアキレス腱斬り!
邦題はひどいですが、ストーリーとしてはよくできた映画だと思います。アジア映画特有のドロドロ感がまた怖いですねえ。
<マープルの採点>
お勧め星 ☆☆☆
グロ星 ☆☆☆☆☆
ゾクゾク星 ☆☆☆
エロエロ星
ダルダル星