「白いリボン」
原題:the white ribbon
監督:ミヒャエル・ハネケ
2009年 ドイツ=オーストリア=フランス=イタリア映画 144分
キャスト:クリスティアン・フリーデル
エルンスト・ヤコビ
レオニー・ベネシュ
デトレフ・ブック
第2次大戦直前のドイツのある村で、ドクターの落馬事故が起こる。その後、小作人の
妻が納屋で事故死をし、村は不安に包まれてしまう。一方、牧師の家では、反抗的な
子どもたちに純真無垢の証としての白いリボンを巻かせるのだった。
第62回カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞しています。
1913年、北ドイツのある村で、ドクターの落馬事故が起こる。これは男爵の領地内に
何者かが張った1本の針金のせいだったが、翌日それはなくなっている。
こんな話をする老人の声は、この時に村で教師をしていた男のようです。
その後、病気のせいで刈り入れ作業ができない小作人の妻が、 納屋での作業中に
事故死をする。
小さな村で次々と事件が起こり、人々の心の中にさざ波を立てはじめるのです。
白黒の画像で淡々と進んでいくストーリーは、前半少々眠気をもよおします。
しかし、収穫を祝う祭りの日、小作人の一人が、キャベツ畑をめちゃくちゃにし、
男爵の息子ジギが行方不明となり、けがをした状態で見つかったあたりから、この
小さな村に渦巻く閉塞感、悪意、嫉妬、蔑み、暴力を感じ始めます。それに加え、
噂に基づく無関心さえ起こっているのです。
反抗的な牧師の子供に、彼は、純真無垢の象徴として白いリボンを巻く。それが彼らに
どんな抑圧を与えているのかも気づかず。抑圧された心はどこで解き放たれるのか。
しかし、牧師もけがをしたドクターも男爵も他の大人全てが、自分勝手でしかないのです。
オルガンののどかな音色と裏腹に空恐ろしさを覚える映画でした。
ハネケ監督の映画の中では、めずらしく見終わって不愉快にはなりませんでした。
<マープルの感想>
お勧め星 ☆☆☆
グロ星
ハラハラ星 ☆☆
エロエロ星
ダルダル星
朝起きたら、ラーメンの袋が散乱。犯人はわかっているのよ!