「猿の惑星 創世記 ジェネシス」
原題:rise of the planet of the apes
2011年 アメリカ映画 106分
キャスト:ジェームズ・フランコ
フリーダ・ピント
ジョン・リスゴー
ブライアン・コックス
アルツハイマー治療の研究中、試験薬を投与した
チンパンジーが突然暴れ出し、その製薬会社では
全頭を処分する。しかし最も利口であったチンパンジー
が妊娠しており、その子供を研究員ウィルが家に連れて帰る。
シーザーと名付けられたチンパンジーの成長は
目ざましく、同時に同じ薬を投与したウィルの父親も
アルツハイマーから回復していくのだった。
1968年の「猿の惑星」の前章になっています。当然
猿のメイクは、CGI技術を駆使して行われています。
ジェネシス社の研究員ウィルは、アルツハイマーの特効薬を
研究している。そして彼がALZ-112を投与したチンパンジー
のうち瞳が緑の9番が最も知能が発達し、その薬が人間にも
適応できるのではないか、と会議で発表しているのです。
しかしそのさなかに9番は突然暴れだし、警備員に射殺されて
しまう。ウィル役は「127時間」(2010)のジェームズ・フランコ。
彼の恋人になる獣医のキャロライン役は「スラムドッグ・ミリオネア」
(2008)のフリーダ・ピントです。
彼女の存在は特に必要でもない気がします。花を添えたのかな。
そして射殺されたチンパンジーは実は妊娠しており、その赤ちゃんを
ウィルは家に連れて帰るのです。ウィルの父チャールズもアルツハイマー
を患っており、ウィルは父の回復も願って研究を続けています。
「シーザー」と名付けられたそのチンパンジーは、知性に溢れており、
彼は、母親へ投与したALZ-112の効果であると考え、同じ薬を
父にも投与するのです。チャールズ役はジョン・リスゴー。久しぶりに
見たなあ。
人間の病気治療のためにどれだけの動物が使用されているか、そして
その現場での様子は知るすべもありませんが、それが製薬会社の
「儲け」につながっていることは、歴然とした事実です。そんな行為は
人間の驕りに他ならないのではないでしょうか。
そしてチャールズを助けるため、隣人に攻撃を加えたシーザーは
霊長類保護センターに収容されるのです。
センター職員による虐待や「バカ猿」などという暴言の一方で
チンパンジー仲間のボスからの攻撃などに遭いながら、シーザーは
自らの知性で遂にリーダーになるのです。そして仲間と共に行動を
起こします。何かあるとすぐに武器を使って相手を傷つける人間と
できる限り傷つけないように知恵を絞って戦うチンパンジーが対比
して映り、どちらが知性に持っているのか疑問が沸いてきます。
そして抑圧からの解放、もともといた場所への復帰こそが、真の
自由であることを知らされます。
映画の始めと終わりのシーンで映るゴールデン・ゲートブリッジは
人間にもチンパンジーにも同じように美しく見えていると思いたいです。
結局知能が許されざる領域まで侵し始めると、それは滅亡を意味
するということでしょうか。
<マープルの採点>
お勧め星 ☆☆☆☆
グロ星
ハラハラ星 ☆☆
エロエロ星
ダルダル星
雨があがり、だんだん晴れてきた。茶々も元気いっぱい...。